著者
橘 直隆 蓬田 高正 土方 圭
出版者
筑波大学体育センター
雑誌
大学体育研究 (ISSN:03867129)
巻号頁・発行日
no.25, pp.19-29, 2003-03

本研究の目的は、「野外運動」の授業および「野外運動(登山)」の授業が、参加学生の「生きる力」に及ぼす影響を明らかにすることである。被験者は、「野外運動」の授業に参加した学生47名、「野外運動(登山)」の授業に参加した学生12名、そして、対照群として、その他の授業に参加した学生96名である。これらの被験者について、授業開始時および終了時に、「生きる力」評定するために橘らの開発した「IKR評定用紙」を使用して調査した。 その結果、次のことが明らかになった。 1)授業前後を比較すると、野外活動の授業では、「視野・判断」の下位尺度に有意な変化の傾向がみられた。 2)授業前後の変化量を対照群と比較すると、野外運動に参加した学生は対照群に比べて、「野外生活・技能」の下位尺度で変化が大きいという有意な傾向が見られた。 3)授業前後の変化量を対照群と比較すると、野外運動(登山)に参加した学生は対照群に比べて、「交友・協調」の下位尺度で有意に大きく変化した。また、「野外生活・技能」と「明朗性」の下位尺度で変化が大きいという有意な傾向が見られた。The purpose of this study was to examine the change of IKIRU CHIKARA(Zest for living)in sutudents who praticipated in Outing Sports. Subjects were 47 students who praticipated in Outing Sports, 12 students who participated in Outing Sports(Mountaineering) and 96 students who participated in other sports as control gruop. IKR inventory by Tachibana as measured IKIRU CHIKARA was administered in pre-(before classes) and post-(after classes) design. The major findings were as follows: 1)One sub-scale (Range of Vison-Judgment) of IKIRU CHIKARA of students who paricipated in Outing Sports showed a tendency to change between pre-and post-test. 2)IKIRU CHIKARA of students who paricipated in Outing Sports as whole showed more change than control group, but only one sub-scale (Skill of outing life) showed a tendency to change. 3)IKIRU CHIKARA of students who participated in Outing Sports (mountaineering) as whole showed more change than control group, one sub-scale(Friendship-Co-operation) showed more signifficant change than control group, and two sub-scale (Skill of outing life/Cheerfulness) showed a tendency to change.
著者
遠藤 卓郎
出版者
筑波大学体育センター
雑誌
大学体育研究 (ISSN:03867129)
巻号頁・発行日
no.27, pp.11-29, 2005-03

「ボディワークは自分を確認する手だてといえるだろう。普段私たちは自分を外側から確認している。例えば、家族や集団の中でどの位置にいるか、他人にどう認められているかなどで自分の存在を確かめている。自分自身の感覚で、それを強く認識することはあまりない気がする。しかし、深呼吸をしているとき、私は体に気力満ちてきて、 ...
著者
白木 仁 青野 淳之介 八十島 崇 宮下 寛子 花岡 美智子 向井 直樹 宮川 俊平 宮永 豊
出版者
筑波大学体育センター
雑誌
大学体育研究 (ISSN:03867129)
巻号頁・発行日
no.26, pp.23-32, 2004-03

下肢伸展挙上運動(Straight Leg Raise Exercise:以下SLR Ex.)は、関節に荷重負荷がかからず、安全に膝関節のトレーニングが行えることから、膝関節疾患等に対する運動療法の1つとして、医療現場を中心に幅広く行われている。市橋らは、SLR Ex.時の股関節屈曲角度や負荷量の違いが、大腿四等筋の筋活動に及ぼす影響を節電図学的に検証し、 ...
著者
鍋山 隆弘
出版者
筑波大学体育センター
雑誌
大学体育研究 (ISSN:03867129)
巻号頁・発行日
no.27, pp.35-58, 2005-03

体育センターでは平成14年度に続き、平成15年度も学生から授業評価を受けるためにアンケート調査を行った(資料1)。その結果を踏まえながら授業報告とする。 体育センターの共通体育は、大学会館における種目選択から始まる(1年生は2回の講義後)。剣道は第1希望で受講する学生は少なく、人気のある科目(種目)ではない(図1)。人気科目の定員にもれた学生が集まり、最終的には40名程度の受講者となる。 ...
著者
本間 崇
出版者
筑波大学体育センター
雑誌
大学体育研究 (ISSN:03867129)
巻号頁・発行日
no.25, pp.81-93, 2003-03

この報告書は、私が長年携わってきた共通体育「器械運動」の授業の内容に関するものであり、授業の成果とか授業の反省とかを論ずるものではない。 筑波大学では正課体育の科目決定はオリエンテーションで学生の希望によって決定される。器械運動は学生の第1希望で定員30名を満たすことは少なく、 ...