著者
高橋 暁子
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.7, pp.628-631, 2018-06-15

本稿では,大学間連携事業における遠隔非同期型eラーニングの質保証の取り組みについて述べる.「四国5大学連携による知のプラットフォーム形成事業」における大学教育の共同実施プロジェクトでは,「オンライン授業設計ガイドライン」を開発したことで,関係者間で目指すべきオンライン授業像の共通認識が図られた.また,質保証の実質化に向けて,「オンライン授業設計ガイドライン準拠確認シート」を用いた自己点検を制度化した.
著者
重田 勝介
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.7, pp.627-627, 2018-06-15

インターネットを通じて教育学習を促進する活動である「オープンエデュケーション」は,いまや社会におけるオープン性(Openness)追求の主要な柱となりつつある.現在,オープンアクセス,オープンデータ,オープンサイエンスなど,多様な分野における“Open”な実践や議論が進展しているが,オープンエデュケーションは教育におけるオープン性を実現するアプローチとして国際的に確固たる位置を占めつつある.特に米国においては,オープン教科書の普及が米国内における教育格差の是正に寄与することが大いに期待されている.この中で,費用削減効果に限らないOER導入の意義を再定義しようとする動きもある.これが「オープンな教育学(OpenPedagogy)」である.
著者
大向 一輝
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.53, no.12, pp.1282-1286, 2012-11-15
著者
丸山 勝久
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.54, no.9, pp.886-889, 2013-08-15

1984年に登場した「酒屋問題」は,さまざまなプログラム設計技法に関する情報共有や議論の場を提供してきた.しかしながら,ソフトウェア工学の進展や拡大に伴い,プログラム設計に焦点を当てた共通問題では対処できない場面が数多く発生している.そこで,現在のソフトウェア工学研究の評価という視点で当時の酒屋問題を眺めて,新たな共通問題を作成する際に考慮すべき点を議論する.本稿では,(1)開発工程の視点,(2)意思決定の視点,(3)開発活動の視点,(4)成果表現という4つの視点を提案する.
著者
下間 芳樹
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.6, pp.557-560, 2018-05-15

大学入学者選抜改革推進委託事業 情報学的アプローチによる「情報科」大学入学者選抜における評価手法の委託研究の第2回シンポジウムに参加した.本事業は2016年度から2018年度まで3年間に渡る文科省の事業で,大阪大学が受託し東京大学と情報処理学会が連携機関として参加している.第1回のシンポジウムは2017年3月20日に開催され2017年度の成果が中間報告された.今回は2017年度の成果とその後の進捗状況が報告された.内容は事業概説,模擬試験を実施するCBTシステムについて,模擬試験結果の分析について,情報学の参照基準について,評価のためのルーブリックと作題例について等である.
著者
白井 詩沙香
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.58, no.6, pp.508-511, 2017-05-15

本会では情報教育活動の一環として,毎年,教員免許状更新講習を行っている.講習を開始した2014年度は関東地区で,翌年からは関西地区においても講習を開始した.本稿では,2016年12月に京都大学で開催された教員免許状更新講習の内容を中心に,これまでの取り組みについて紹介する.
著者
神嶌 敏弘
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.433-436, 2018-04-15

サービスエクセレンスの向上にはデータ分析技術かかせない.この分析に基づく決定を社会で運用するために,その決定の公平性の問題が議論されるようになっている.そこで,ネット広告と再犯リスク予測の事例を紹介したのち,その技術的解決をめざした公平性配慮型データマイニングを紹介する.
著者
筧 捷彦
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.49, no.7, pp.721-727, 2008-07-15

2007-08年度に情報処理教育委員会の下で策定された情報専門学科カリキュラムJ07について報告する.J07は,1997年度に策定されたJ97の後継として策定されたものである.J97は,“コンピュータサイエンス教育カリキュラム”と銘打たれ,情報専門教育での一群の科目が提示してあった.その上で,当時すでに広がりつつあった情報専門教育の多様化に応じるため,9つの標準履修コース例がそれら科目の組合せとして示してあった.J07では,さらに進んだ多様化に対応するため,情報専門教育をその目標とするところによって CS,IS,SE,CE,ITの5つの領域に分け,領域ごとにカリキュラム標準を示した.各カリキュラム標準は,その領域での教育対象となる知識項目を整理し分類して示した知識体系を定め,その中でその領域の教育として最低限押さえておくべき項目をコアとして指定したものである.すなわち,具体的な科目をどう構成し,カリキュラムをどう組み立てるかは,教育機関の創意工夫にすべて委ねていて,わずかに参考としてコアをカバーする科目構成の例が示してあるに過ぎない.
著者
朝比奈 岳彦
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.82-86, 2017-12-15

全国高等学校情報教育研究会は,高等学校で教科「情報」を教えている教員の情報交換を目的とした団体である.略称は全高情研(ぜんこうじょうけん)と言う.本会では毎年,全国大会を開催しており,2017年で第10回大会を迎えた.2017年大会では「情報教育にかかわるすべての人へ」を大会テーマに,分科会やパネルディスカッションが実施された.その中で,大阪大学,東京大学,情報処理学会が取り組んでいる「情報学的アプローチによる『情報科』大学入試選抜における評価手法の研究開発」に注目が集まった.教科「情報」ならではの思考力・判断力・表現力を問う問題とはどのようなものか,また,その評価方法はどうすればよいのかが討論された.
著者
掛下 哲郎 高橋 尚子
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.58, no.5, pp.420-425, 2017-04-15

本稿では文部科学省の支援を受けて情報処理学会が実施した「大学における情報学分野の教育に関する実態調査」の概要を速報する.調査用Webサイトには約650の大学(日本の大学の85%)から約3,000件の回答が寄せられた.本調査は(A)情報専門学科に対する調査,(B)非情報系学科における情報専門教育に関する調査,(C)一般情報教育に関する調査,(D)高校教科「情報」の教職課程に対する調査,(E)教育用電子計算機システムに関する調査から構成されている.本調査では,教育プログラムの概要,情報学の参照基準等の項目に対する教育内容および達成度レベル,学生・教職員の状況,教育環境,将来計画などを含む包括的な調査を行った.
著者
吉田 葵
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.182-185, 2018-01-15

プログラミング教育への関心の高まりを受け,情報処理学会では,ジュニア会員を対象とした「Exciting Coding! Junior」を昨年度より開催している.本稿では,2017年9月16日に開催された「Exciting Coding! Junior 2017」のワークショップ設計方針及び内容と,併せて実施したファシリテーション講習について報告する.
著者
金田康正
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.46, no.7, pp.849-850, 2005-07-15
著者
菅田 一博 森田 憲一
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.13, no.7, 1972-07-15
著者
越前 功 大金 建夫
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.58, no.9, pp.824-829, 2017-08-15

指紋認証が普及し,PCやスマートフォン等,個人用の機器にも広く採用されつつある.その一方で,ディジタルカメラを使って指紋を遠隔から窃取し,不正ログインやなりすましなどに悪用される危険性が指摘されている.本解説では,撮影された写真に画像処理を施すことにより.不正な指紋認証が実際に可能であることを示す.また,これを防止するための手段として,接触式の指紋センサーには正常に反応しつつ,撮影された写真から指紋の復元を不可能にする盗撮防止手法について概説する.