著者
間辺 広樹
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.12, pp.1126-1129, 2018-11-15

変化の激しい社会を生きていくために,高校生に求められる力も変化している.文部科学省は「今,求められる力」を「課題発見・解決能力」「論理的思考力」「コミュニケーション能力」とし,探究的な学習などを通して育成することを求めた.中でも研究活動は,「今,求められる力」の育成が期待できるとともに,その成果を用いて難関と言われる大学の推薦入試などで合格する可能性もある.本稿では,これまで高等学校にて研究指導してきた筆者の経験を元に,高校生が躓きやすいポイントを示した.また,個人の拘りの中にテーマを探すことや,情報技術を活用することなど,価値ある学習活動にするための考え方を示した.
著者
鎌田 高徳
出版者
情報処理学会 ; 1960-
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.61, no.5, pp.500-505, 2020-04-15

神奈川県では2016年度より3年間に渡り,「県立高校改革基本計画」プログラミング教育研究推進の指定校を5校指定した.そのねらいは「コンピュータの活用し,論理的思考力を身に付け,協働して問題解決に取り組むことができる人材を育成」することである.プログラミング教育を学校にて推進するために,すべての教科でプログラミング的思考を取り入れた授業を行うことになり,その要件を「順序立て,場合分け,繰り返し」と定義し,これらの要件を1つでも授業の中で意識して取り入れた結果,問題を発見する授業づくりに効果的であったことが分かった.
著者
西田 亮介
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.7, pp.596-598, 2018-06-15

近年,密接になっている情報化と政治の関係について簡潔に概観する.SNSなどが身近なものになり,また選挙といった政治的選択に付随する情報収集における重要な存在になるなかで,SNSを使った政治的介入に対する懸念が高まっている.これらの主題を扱うにあたって,世界的に問題視されている近年のケンブリッジ・アナリティカ等の事例を紹介する.その後,技術的な規制は不可能ではないが,言論の自由といった民主主義国固有の前提条件を毀損しかねないという懸念やディジタル・ゲリマンダリング等の議論に言及し,近い将来の国内における懸念事項として憲法改正の国民投票運動の例を挙げた.
著者
高山 信毅
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.45, no.7, pp.740-745, 2004-07-15
参考文献数
4
被引用文献数
1

辞書、地図、百科辞典などさまざまな辞典が現在ディジタル化されている。 本屋さん、電気屋さんへいくとさまざまな電子辞書が売られており、高校生も学校推薦の電子辞書を買って日々の勉学に活用するのが普通となってきている。さてこの記事では数学公式集をいかにディジタル化していくかその現状と問題点を解説する。現在数学公式というべきものは多岐にわたっている。たとえば"sin^2x +cos^2x=1"だとか"x^nの微分は nx^[n-1]である"などの公式は高校数学で習う。 またこれらは数学を応用するさまざまな場面において当たり前に利用している公式である。数学公式の面白さというのは、深い数学的知識を1行の式で表現していることにある。たとえば π(x) を 自然数xを超えない素数の個数とするとき π(x) x/log xなる公式は素数定理と呼ばれているが、これは深い数学的知識を1行の式で表現している。また暗号や高速計算アルゴリズムの設計などの応用場面においても基礎となる公式の1つである。
著者
井上 大介
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.56, no.8, pp.740-741, 2015-07-15
著者
大山 裕
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.61, no.12, pp.1184-1187, 2020-11-15

ITエレクトロニクス産業の業界団体である一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)は,初等中等教育の場で簡単に楽しくプログラミングを体験してもらうことを目的に,アルゴリズム体験ゲーム「アルゴロジック」を2010年3月に公開した.一方,この10年間で世の中の状況は一変し,2020年から小学校でプログラミング教育が必修化されるに至った.JEITAは2020年7月にアルゴロジックをリニューアルしたHTML5版のプログラミング体験ゲームを公開した.この10年間のプログラミングに関する世の中の動きとアルゴロジックの歩みについて解説する.
著者
松永 賢次
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.61, no.12, pp.1183, 2020-11-15

情報処理教育委員会の新委員長として,最近の委員会活動について代表的なものを紹介した.政府のAI戦略と連動し,モデルカリキュラム策定に対する意見を出す活動を行っている.初等中等教育の新しい学習指導要領において,情報に関する学習が高度化するのに伴い,中高生情報学研究コンテスト,教員研修教材の作成,共通テストなどの大学入試での教科情報の出題への働きかけ等の活動を進めている.これらの活動を会員に関心を持っていただき,協力関係を作っていくことの必要性も述べている.
著者
伊藤 博之
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.53, no.5, pp.477-482, 2012-04-15

著作権法で規定される著作物の利用は,著作権者の許諾を必要とする密なモデルである(原則NG).「初音ミク」を人々の創作の共通テーマとして不特定多数のクリエイターが創作に使用できるために,当社はライセンスを規定・公開して当社の許諾を取らずとも使用できる範囲を拡げ疎のモデルを提案した(原則OK).これにより「初音ミク」がクリエイター同士を結びつけるインタフェースの役割を持つものとして,インターネットで創作の連鎖を引き起こした.この創作の連鎖は,技術研究の分野,商業分野にも波及しており,日本発のムーブメントとして,世界にも影響を与えはじめている.
著者
中西 正和
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.11, no.10, pp.619-623, 1970-10-15
被引用文献数
1
著者
竹内 郁雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.p192-199, 1979-03-15
被引用文献数
1
著者
樋口 哲也
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.40, no.8, pp.795-800, 1999-08-15
被引用文献数
11
著者
菅野 博靖 田中 二郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.30, no.6, pp.p694-705, 1989-06-15
被引用文献数
5
著者
馬 強
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.220-226, 2017-02-15

観光は日本経済を支えるきわめて重要な成長分野である.持続可能な観光立国・地域社会を実現するためには,細分化する観光ニーズに応え,多様な観光資源を発見・開発・プロモーションして,観光の個人化や地域・時期の分散化を実現していく必要がある.本稿では,ブログやSNS(Social Network Services:ソーシャルネットワークサービス)などでユーザ自らが発信・生成されるユーザ生成コンテンツ(UGC:User GeneratedContents)を分析して,ユーザの視点からの“観光知” の分析と利活用に関する情報技術とその課題について紹介する.
著者
中島 浩
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.195-197, 1999-02-15
被引用文献数
1
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.61, no.8, 2020-07-15

情報処理61巻8号を1つのファイルにまとめました.
著者
田﨑 丈晴
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.61, no.7, pp.736-739, 2020-06-15

高等学校学習指導要領(平成30年告示)では,情報活用能力が学習の基盤となる資質・能力のひとつとして位置付けられたことにより,教科「情報」の担当者が,学校の一員として,教育課程の編成・実施,そして,さらなる改善にかかわることがこれまで以上に求められている.本稿では,各学校において,カリキュラム・マネジメントを推進し,新しい学習指導要領に基づく教科・科目の編成を検討するとき,教科「情報」もしくは情報教育を担当する先生方が,各学校でのカリキュラム・マネジメントに積極的に参画するための要点を,教科等横断的な視点を取り入れて情報活用能力を育成するための考え方を示しながら整理した.