著者
森崎 雅稔
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.11, pp.985-988, 2018-10-15

ディープラーニングにより,Javaのソースコードの美しさ(可読性や保守性の良さ)を学習させた.実現方法の最大の特徴は,学習時に与える教師データの加工方法である.美しさの観点で格付けしたソースコードを独自の方法でいったんカラー画像に変換し,その画像を畳み込みニューラルネットワークで学習した.学習済のニューラルネットワークで美しいコードと美しくないコードの識別が行えるようになり,この仕組みを使って,ソースコードの可読性や保守性のような潜在的リスクとなる品質問題を検出するレビュー支援ツールを開発した.このツールはアジャイル開発の現場などでソースを美しい状態に保つ手段としても活用できる.

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雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.270, 2013-02-15
著者
中西 泰人
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.51, no.7, pp.759-766, 2010-07-15

「アーキテクチャ」という言葉は,建築やコンピュータのハード・ソフトの組織的な構造だけでなく,人の振舞いや相互行為のパターンにかかわる条件や環境の設計まで指すようになりつつある.インターネットには位置情報や写真といった実世界の情報が多く共有されそうした情報の即時性も高まるにつれ,建築・情報環境・社会秩序の「複数のアーキテクチャ」が重なりあう度合いはより一層高まるだろう.本稿ではそうしたアーキテクチャを実空間と情報空間からなる複合的なシステムと捉え,複合システムとして設計された都市計画や情報システムの事例を紹介し,そのようなシステムにおけるインタラクションデザインの課題および取り組みについて述べる.
著者
岡本 雅子
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.81-81, 2017-12-15

プログラミング初学者に対して,「とりあえず写経しろ」というご意見があります.果たしてそれは正しいのでしょうか.間違っているのでしょうか.そして,こうした議論に決着はつくのでしょうか.
著者
岩下 直行
出版者
情報処理学会 ; 1960-
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.59, no.12, pp.1095-1101, 2018-11-15

ここ数年,金融業界において大流行しているフィンテックという言葉は,銀行による新技術の導入,仮想通貨,キャッシュレス決済など,多義的に使われている.それらは多様だが,「インターネットを利用して顧客に新しい金融サービスを提供する」という点では共通している.同時に,新たな情報セキュリティ上の脅威を生み出し,新たな対策を必要とする点も同じである.しかし,ITによる利便性,生産性の向上を重視するのであれば,金融機関もその利用者も,システムとセキュリティに対する考え方を一歩進め,信頼できるものをしっかり峻別することが必要である.銀行とその利用者の奮起が期待されている.
著者
中嶋 正之
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.36, no.7, 1995-07-15
著者
江間 有沙
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.11, pp.1002-1008, 2018-10-15

現在,北海道の酪農業界では経営の大規模化と効率的な経営を目指す変化が起きている.特に,(1)牛の繁殖管理に使われる情報技術と,(2)牛の選抜を行うためのゲノム技術とデータベース化がすすめられている.獣医師かつ酪農コンサルタントへのインタビューをもとにした本稿では,酪農の現場で使われている技術の詳細を紹介し,今後の展開への期待を示す.さらには情報技術を用いて牛を効率的に管理する方法だけではなく,病気を減らす・予防するという観点からカウコンフォートを高める検討が進められている事例を紹介し,技術だけではなく現場のニーズとの相互作用が重要であることを示す.
著者
大河原 一憲 笹井 浩行
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.56, no.02, pp.152-158, 2015-01-15

日常生活下の身体活動量を客観的かつ高精度で評価するため,近年,物理的・生体的計測値から活動量を推定する加速度計法や心拍数法などが用いられている.また,これらのいわゆる“活動量計”は,安価に購入できるようになったことから,専門家のみならず,一般にも広く認識されてきた.本稿では,小型化,大容量化,複数の物理的・生理的指標の取得,コンピュータネットワークの利用など,より複雑化されてきた活動量計の測定原理,妥当性,活用の可能性について解説している.今後,活動量計は,研究調査での利用のみならず,多くの人の健康管理ツールとして,益々の発展が期待される.
著者
當仲 寛哲
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.55, no.9, pp.982-988, 2014-08-15

ビッグデータ処理といえば,Hadoopを用いた分散ファイルシステムや分散処理が頭に浮かぶが,一方で,UNIX系OS(Linux,FreeBSD等)の基本機能であるシェルスクリプトを用いてテキストデータを処理し,コンピュータの性能を最大限に活かすプログラミング手法にも注目が集まっている.本稿はシェルスクリプトをベースにしたビッグデータ処理の事例として「ユニケージ開発手法」やシェルスクリプトによる並列処理,シェルスクリプトで動作する統計コマンド群などについて紹介する.
著者
小原 史嗣
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.36, no.8, pp.770-774, 1995-08-15

社会の24時間化に伴い,オンラインサービス時間も延長されつつある.本稿では,大型汎用機で行っていたサービスを,フォールト・トレラント機に移行した実例を,苦労話を交えて紹介する.
著者
三浦 元喜
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.12, pp.1125, 2018-11-15

学生のタイピングスキルと,成績の相関について調べたところ,相関が有意に高いクラスがあった.しかし,特定のスキルの優劣が成績に影響する状況は望ましくない.説明を丁寧にしたり,エディタの自動補完機能をカスタマイズしたりするなどの工夫によって,近年は有意な相関はみられなくなってきた.社会的スキルに関しても調査したところ,トラブル処理に関する能力と講義の成績に弱い負の相関がみられた.また,社会的スキルが高い学生は演習やグループ協働活動の点数が高く,逆に社会的スキルが低い学生は定期試験の点数が高い傾向にあった.学習者のスキルや特性によって,一部の受講者が不利益を被らないような検討が求められる.
著者
古川 一夫 筧 捷彦 谷 聖一
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.12, pp.1114-1123, 2018-11-15

国際情報オリンピック(IOI)は,中高生を対象とした情報科学分野の国際科学オリンピックである.情報科学の中でも,特に,問題を分析しアルゴリズムを設計する能力を競う.2018年のIOIは日本での初めての開催となった.アルゴリズムの若き精鋭が世界中から集まり競技を行い,また,各国の選手・教育者同士の国際交流を図るイベントも開催された.IOI 2018 JAPANの準備・開催について報告する.
著者
谷 聖一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.47, no.10, pp.1173-1176, 2006-10-15
被引用文献数
2

9月号の速報でお知らせしたように,国際情報オリンピック (International Olympiad in Informatics IOI) に日本から10年ぶりに4人の高校生が参加し,金メダルを2つ,銅メダル1つを獲得した.誌面をお借りして,選手たちの活躍ぶりやIOIの概要を報告する.まず,4名の日本選手を改めて紹介する.
著者
山岡 忠夫
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.11, pp.989-991, 2018-10-15

ディープラーニングを将棋AIに応用した際の入力特徴と出力の設計,学習に使用したデータセットと学習方法,対局プログラムの実装について紹介する.
著者
剣持 秀紀
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.50, no.8, pp.723-728, 2009-08-15
著者
戸谷 圭子
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.412-415, 2018-04-15

世界的なサービス経済化の進行により,サービスの国際標準の動きが活発化している.本稿では,日本で進められている「サービス・エクセレンス」標準の構造と検討状況を説明する.その中のA標準(全体理念)で定められるサービス・エクセレンスの原則について,使用される「サービス・エクセレンス」,「エンゲージメント」,「価値共創」,「知識価値」,「感情価値」などの主要概念の定義と相互の関係性を,コンセプトダイアグラムを用いて明確化する.また,関係者のサービス生産への参加による共創,そこで得られる共創価値,特に非経済的共創価値(知識価値・感情価値)の重要性について解説を加える.
著者
真部 雄介 細野 繁 今井 晴基
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.8, pp.684-685, 2018-07-15

近年,再び,人工知能(Artificial Intelligence, AI)に注目が集まり,AIを搭載したロボットや今までにない新しい製品(AI家電などと呼ばれたりもしている)が登場している.それらのロボットや製品の多くは,単に「賢い機械」というだけでなく,人間との「コミュニケーション」を重視した製品であるという点に大きな特徴がある.具体的には,音声対話により情報・サービス提供を実現するスマートスピーカーやAIプログラム,ペットロボットや介護・みまもりロボット,受付・案内・警備のためのロボット等が挙げられる.そのような背景を踏まえて本特集では,現在,家庭や社会の身近なところで,今までにない形で使われ活躍している「コミュニケーションする機械」としてのロボットやAIに焦点を当てた.
著者
原田 曄
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.41, no.7, pp.810-811, 2000-07-15