著者
稲葉 洋美 永桶 久美子 小日向 桃香 阿部 菜生 佐野 翠 平松 采弓 海和 美咲 澁谷 顕一
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.73, no.4, pp.212-217, 2022 (Released:2022-05-13)
参考文献数
21

ヒトの摂食量は一緒に食べるヒトの影響を受けることが知られている. また, 共食者が不在でも他者の摂食量情報に影響を受けることが知られている. 本研究では摂食量は, 他者の摂食量情報よりも実在の食を共にする人の摂食量に強く影響を受けるとの仮説を検証することとした. 健康成人女性16名に嗜好調査というカバーストーリーのもと4条件でスナック菓子を4分間好きなだけ食べてもらった. 同席者なし条件と同席者あり条件にそれぞれ大食または少食情報を組み合わせた. 大食情報とは他の人は平均14枚スナックを食べたとの情報であり, 少食情報とは他の人は平均4枚食べたという情報とした. 同席者に常に9枚食べるよう依頼した. 嗜好調査後, 各条件での摂食枚数を求めた. 一般化線形混合モデルを用いて解析を行った. 摂食量は同席者なし条件 (11.0±5.9枚) と同席者あり条件 (12.8±7.3枚) 間 (F=3.089, p=0.086) および大食条件 (12.1±6.0枚) と少食条件 (11.7±7.3枚) 間 (F=0.161, p=0.690) でも主効果に有意差は認められなかったが交互作用が認められた. 少食条件の場合と異なり, 大食条件では同席者の摂食量の影響を受け, 同席者がいる場合, 摂食量は抑制された. したがって, 本研究は抑制的規範説を支持したと考える.
著者
山中 英明
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.60, no.5, pp.515-519, 2009 (Released:2011-11-22)
被引用文献数
2
著者
樺澤 貴宏 上田 玲子 阿部 啓子 浦野 孝太郎 明道 聖子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.74, no.11, pp.617-626, 2023 (Released:2023-12-08)
参考文献数
20

熱中症対策飲料の嗜好性と消費者の生理状態の関連性を明確にするために多変量解析を行った. 「イオンぷらす」 ((株) タケショー製 ; 粉末) の3濃度の試料Na57, Na48, Na41を入浴 (湯温40℃, 15分間) 前後に品質特性5項目 (採点法) と印象10項目 (Semantic Differential法) について社内パネル21名が評価した. 入浴後に「酸味」がNa48とNa57で有意 (α<0.01, α<0.05) に, 「塩味」と「おいしさ」がNa41で有意 (α<0.05) に増加した (Wilcoxonの順位和検定). 品質特性と印象を統合して因子分析を適用した結果, 「すっきり感」「飲みやすさ」「酸・塩味」「果汁感」と命名した4つの因子 (累積寄与率59.8%) が抽出された. これらの因子得点は, 入浴の前後と試料の濃度に応じて変化し, 因子軸座標上で可視化できた. 入浴前後別の因子分析から, 入浴後は特に印象の嗜好要因で試料を知覚していることが示唆された. 発汗についての本研究は, 生理変化による飲料の嗜好性を客観的に明らかにする方法として有用である.
著者
中村 理乃 手島 陽子 三浦 美代子 小西 史子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.141-150, 2016 (Released:2016-03-24)
参考文献数
18
被引用文献数
3

The effect on elasticity and taste of adding glucomannan to rice bread was investigated. Elasticity factor 1, indicating the hardness of bread, was significantly lower in bread containing glucomannan (glucomannan bread) than in bread made only with rice flour (control bread) 24h after baking. The ratio of elasticity 2 and 1, indicating the degree of glutinousness, was significantly higher in glucomannan bread than in control bread. Elasticity factor 1 was significantly increased 48h after baking in both glucomannan bread and control bread, while it was still significantly lower in glucomannan bread than in cotorol bread. These results suggest that adding of glucomannan to rice bread prevented staling of the bread. Sensory testing of glucomannan bread both 24h and 48h after baking revealed higher scores in softness, moistness, glutinousness and total preference than those for control bread.
著者
妹尾 紗恵
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.211-219, 2008 (Released:2010-07-29)
参考文献数
13

An analysis of the structure of Japanese home cooking was made by producing a correlation diagram of the ingredients from a large number of recipes on an Internet site. The structural analysis of the ingredients to construct the ingredient correlation diagram consists of a four-step process: 1) making a synonym dictionary, 2) sorting according to the frequency of use, 3) clustering by using a Kohonen network, and 4) linking the clusters by using an association rule. The stability and changeability of the diagram were considered. In respect of the stability, the constancy of the ingredients with time and their versatility across different recipes were confirmed. Changeability was investigated by monitoring the emergence of new elements in Japanese home cooking due to the fusion of Japanese, Western and Chinese cooking culture.
著者
加藤 みゆき 田村 朝子 水落 由美子 大森 正司 難波 敦子 宮川 金二郎
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.44, no.7, pp.561-565, 1993-07-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
12
被引用文献数
4

後発酵茶の一種である阿波番茶についてその製造工程中の成分の変化について検討した.浸出液の色については, 製造工程が進むにつれて380nmの比色値は高くなりポリフェノール含量も増加の傾向を示した.しかしカテキン含量は製造工程が進むに従って減少していた.呈味成分であるアミノ酸は, 阿波番茶では減少していた.有機酸としては修酸, クエン酸, 乳酸, 酢酸等が認められた.カフェイン含量についてはあまり変化は認められなかった.
著者
山口 温
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.176-186, 2016 (Released:2016-03-24)
参考文献数
12

This research focuses on families with children and their use of air conditioning in the living environment. Questionnaire-based surveys were distributed to the families to ascertain the reasons behind their choice to use air conditioning, and to understand if there is a cause and effect relationship behind their choices. The findings of this survey are as follows:   ・Of the families surveyed, 98% had air conditioning, whereas only 74% had fans in their homes.   ・Over 50% of the families surveyed said that they would open a window first as a way to reduce heat in the living environment.   ・One of the main reasons for reducing the use of air conditioning was consideration for the children's health. This finding was widely cited by the families surveyed.   ・In terms of the reasons for reducing air conditioner use, saving on energy and environmental considerations were less important than health considerations for both children and adults.   These findings and trends are similar to the results of previous studies conducted by the researchers. What was significant in this study was that adults chose the health of their children as a priority when deciding whether or not to use air conditioning in their living environment.
著者
小西 史子 香西 みどり 畑江 敬子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.15-22, 2002-01-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
13
被引用文献数
3

スルメイカを用いて 1~6℃ の天日乾燥あるいは 32 ℃ の温風乾燥によりスルメを製造した.その後, エキスを抽出し, 遊離アミノ酸, 核酸関連物質, 有機酸, グリシンベタイン含量, 色を測定し, 官能検査により生イカとスルメ完成品の違いを比較した.また, 乾燥方法によりどのような違いがあるのかを検討した.1) 官能検査の結果, スルメ完成品のエキス成分は生に比べて, 天日乾燥, 温風乾燥ともに苦味, 酸味, うま味が有意に強かった.天日乾燥では甘味も有意に強かった.2) スルメ完成品の遊離アミノ酸総量は, 天日乾燥により有意に増加したが, 温風乾燥では変化がなかった.3) 温風乾燥によりスルメ完成品の ATP, AMP, IMP は著しく減少したが, 天日乾燥では温風乾燥より減少程度が小さかった.4) スルメ完成品の有機酸については, 天日乾燥によりリン酸と乳酸が, 温風乾燥により乳酸と酢酸が有意に増加した.グリシンベタイン量には天日乾燥, 温風乾燥により変化がみられなかった.5) 温風乾燥によるスルメ完成品の b 値は天日乾燥より有意に高く, メイラード反応が進行していることが示唆された.6) 官能検査の結果, 天日乾燥によるスルメ完成品が温風乾燥より, 甘味とうま味が強かった.
著者
孫 珠煕 李 珠英 西丸 広史 堀 悦郎 西条 寿夫
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.73, no.6, pp.344-357, 2022 (Released:2022-07-01)
参考文献数
22

本研究は「日本男女大学生の新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) に対する認識及びマスク着用行動」について明らかにすることを目的とした.(1) 男女群の比較 (t検定) では27項目中, 12項目に有意差が認められた. 12項目のうち11項目は女性の平均値が高かった.(2) 「市販マスクのつけ心地」は, 女性の約4割が「良くない」, 男性の3割が「良い」と答えた (p<.001). 「マスクのつけ心地のよくない部分」は男女共に「耳ひもをかける部分」が約4割であった.(3) 構造方程式モデリングを用いた全体 (n=252) の解析では, 『日常生活の変化』は, 『社会との距離』 (パス係数 ; 0.68), 『コロナへの危機意識』 (0.29), および『マスク性能情報』 (0.24) に関連していた.(4) SEMにおける男女集団同時分析では, 男性では, 『日常生活の変化』は, 『社会との距離』 (0.50), および『コロナへの危機意識』 (0.30) に関連していた. 女性では, 『日常生活の変化』は, 『社会との距離』 (0.85), および『マスク性能の情報』 (0.39) に関連していた. 以上より, 男性より女性において『日常生活の変化』がマスク着用を含む行動に及ぼす影響が強いことが示唆された.
著者
藤平 眞紀子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.68, no.6, pp.272-284, 2017 (Released:2017-06-20)
参考文献数
18
被引用文献数
1

In this study, the author examined the infirmary of an elementary school and considered that, in the context of an educational setting, there should be a strong perception of the infirmary as a life space for children and pupils and that the infirmary should be refurbished in order to achieve this purpose. I surveyed some elementary school infirmaries because elementary schools have pupils in six grades, and children have diverse needs. I also examined a case in which a school nurse renovated the infirmary under her own initiative, so that the space could accommodate the multi-faceted roles required of the space. One of the objectives of my study was to obtain basic knowledge that would help us define the ideal infirmary, where children who come to the space are able to relax and leave feeling content. I therefore renovated an infirmary on an experimental basis, and conducted a study. Specifically, I changed the layout of the furniture in the room to divide the room into several spaces. I brought in wooden furniture and added wooden interior decorations. I also examined their effects.   As a result of these renovations, I was able to set up zones in the infirmary, and children who came to the room were able to freely use the space for any purpose, and they could divide the space any way they wanted to. I received largely positive feedback from children who visited the infirmary concerning the environment in the room, the situation in the infirmary, and how they felt while in the infirmary. Additionally, by using wooden furniture and wooden interior decorations, I had a sense that the children who came to the infirmary were able to relax, and feel less constrained.
著者
小川 宣子 小林 由実 山中 なつみ
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.72, no.11, pp.739-749, 2021 (Released:2021-11-27)
参考文献数
13

ガス加熱と誘導加熱 (IH) の違いが炒め加熱と焼き加熱調理の仕上がりに及ぼす影響について, 炒飯, ほうれん草炒め, 厚焼き卵の味, 物性, 組織構造から調べた. フライパンで水を加熱した時の昇温速度が同程度になるように火加減を設定した. 強火で予熱したフライパンと卵焼き器の鍋底と側面温度は, ガス加熱の方がIHの場合に比べて均一かつ高温になった. 炒飯とほうれん草炒めは強火で各々同じ時間炒め, 厚焼き卵は中火で卵の温度が同じになるよう作製した. ガスコンロで炒めた炒飯はIHヒーターに比べ, 食塩相当量が高く, 付着性が低かった. 炒飯の飯を走査電子顕微鏡で観察した結果, ガス加熱の場合では, IHの場合には見られない表面部分の崩れが観察された. ガスコンロで炒めたほうれん草はIHヒーターに比べ, 組織構造が保持されていた. 厚焼き卵の加熱時間はガス加熱の方がIHに比べて短かった. ガスで加熱した厚焼き卵の表面構造には太い均一な網目構造が観察され, 表面の凝集性が高いことの要因と考えられた. 本研究における加熱条件では, ガス加熱の方がIHに比べて食材からの水分蒸発やたんぱく質の熱変性が促進され, 炒め加熱ならびに焼き加熱調理の仕上がりに影響したと考えられる.
著者
飯島 久美子 郡山 貴子 香西 みどり
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.280-288, 2020 (Released:2020-05-29)
参考文献数
31

本研究ではムクナ豆の歴史を調査し, 江戸時代の古文書である「新刊多識編」, 「本朝食艦」, 「大和本草」, 「本草綱目 啓蒙巻之二十」, 「和漢三才図会」にムクナ豆 (八升豆) に関する記載を確認した. 「和漢三才図会」に記載された調理法の「黒汁を取り去り」に着目し, 褐変について検討した. 未熟豆の切断の場合, ポリフェノールとポリフェノールオキシダーゼと酸素が同時に存在するために速やかな反応が見られた. 温熱水浸漬では, 空気中より穏やかな褐変反応であり, これは浸漬液中の溶存酸素の量や浸漬温度や溶出物質, ムクナ豆に含まれる酵素の至適温度などが関与すると考えられる. ムクナ豆の調理時に浸漬液や浸漬豆が黒くなった場合は, L-DOPA量が減少しているが, L-DOPAの一部であって全量ではないことが明らかになった.
著者
加藤 和子 Yohan YOON Roberto S UMALI Sumalee BOONMAR 峯木 眞知子 森田 幸雄
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.69, no.7, pp.496-502, 2018 (Released:2018-07-28)
参考文献数
15

韓国, フィリピン, タイ, 日本の精米の一般生菌数, 大腸菌群数, セレウス菌数について調査した. 2015年5月から7月まで81検体を収集した. 日本では家に保管している精米と市販されている精米および韓国の市販精米はほぼ同じLog3.6-3.9個/gの一般生菌数であった. フィリピンとタイで市販されている精米は日本や韓国の精米に比べ有意に低くLog2.4-2.8個/gであった. 日本および韓国の精米から大腸菌群が分離された. エンテロトキシン産生セレウリド遺伝子非保有のセレウス菌は日本の農家保有精米1検体, フィリピンの市販精米1検体, タイの市販精米4検体から分離され, これらの陽性検体の菌数はLog2.5–2.9個/gであった. しかし, これらの精米を炊飯する加熱条件である98℃, 20分間加熱処理後の検体からは分離できなかった. これらのことから, 炊飯後のご飯のセレウス菌による食中毒のリスクは低いと思われる. しかしエンテロトキシン産生セレウスが炊飯前の米から分離されている. 食品の調理工程や保管に際して交差汚染を防止することは重要であると思われた.
著者
坂井 妙子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.19-24, 2009 (Released:2011-05-25)
参考文献数
29

In this essay, I explore the reasons why Victorian women anxiously wanted their garments to be "suitable for their complexions." In the Victorian period, "good complexions" not only meant fair skin that was fine in texture, they also signified the purity, fineness, and gaiety of the women to whom they belonged. In other words, good complexions were vouchers for good characters. This judgment was sanctified by the popular belief that good complexions were "a gift of Nature," and therefore a true exposure of one's purity in mind. The same belief demoralized people having different complexions. Reddened and flushed faces, blotches, freckles, even tiny black spots and oily skin were categorized as bad complexions. Such dichotomy idealized fair skin, while unreasonably denunciated all other types. Furthermore, women with bad complexions were labeled as immoral, because it was firmly believed that bad complexions were the result of indulgence, intemperateness, and vanity. They were stamped on the face as indelible badges of such sins. Cosmetics were also severely criticized, since they were incompatible with the ideal of "a gift of Nature." Under social and moral pressures, women had to find a means to improve their complexions. One of only a few socially acceptable options was to select the right colors for their garments.
著者
星野 亜由美 布谷 芽依 岸田 恵津 相川 美和子 諏訪 晶子 谷田 幸繁
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.74, no.4, pp.202-218, 2023 (Released:2023-04-29)
参考文献数
35

骨量測定を取り入れた, 教科横断的な食育授業を行い, 食育の有効性を評価することを目的とした. 中学2年生78人を対象とした. 食育授業は, 保健, 数学, 家庭科の計4時間で実施した. 「心身の健康」を共通の食育の視点とし, 保健は「健康的な生活と疾病の予防」, 数学は「データの分布」, 家庭科は「中学生に必要な栄養を満たす食事」の領域で行った. 骨量は超音波骨量測定装置により右踵骨を測定した. 食育授業は, ワークシートの分析により評価した. 同性, 同年齢の骨量の標準値と比較した値であるZスコアの平均値は, 男子97.6%, 女子104.0%であった. ワークシートによる振り返りでは, 概ね7割以上の者が健康に関心を持つこと, 教科の理解を深めることができたと回答した. 保健の感想では, 約9割が骨量に言及した. 対象者の記述から, 生活習慣病を防ぐための生活習慣を多面的に理解し (保健), データを箱ひげ図に表すことで骨を丈夫にするためのヒントを取得し (数学), カルシウムやカルシウムを多く含む食品の特徴を理解した (家庭科) 様子が読み取れた. したがって, 見えない健康状態を可視化する骨量測定は, 生徒にとって関心が高く, 食育を行う上で適した教材であると考えられた. また, 「骨と健康」に関する教科横断的な食育実践では, 各教科の目標を達成しながら食育の理解を深めることが可能であると示唆された. 一方, 目標に到達できていない者も一部みられたことから, 引き続き授業構成などを検討する必要がある.