著者
舘 和彦 小川 宣子 下山田 真 渡邊 乾二 加藤 宏治
出版者
社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.9, pp.456-462, 2004-09-15 (Released:2009-02-19)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

乾熱卵白を生中華麺に添加した時の影響について力学物性値の測定と官能試験の結果より評価した.また走査型電子顕微鏡を用いて中華麺の表面および断面構造を解析することにより,以下の結論を得た.(1) 中華麺に乾熱卵白を添加することで茹で伸びを抑制し,破断応力,瞬間弾性率は上昇し,硬さおよび弾力性に改善が見られた.さらに付着性の低下より舌触りが良くなること,引っ張り時の歪率の上昇から伸長が良く切れにくくなっていることが推測された.(2) 官能試験の結果より,乾熱卵白を添加した中華麺は噛みごたえ,弾力性,つるみ感,伸長度において無添加麺や乾燥卵白を添加した麺よりも良い評価となり,且つ高い嗜好性を示した.(3) 走査型電子顕微鏡による観察結果より,乾熱卵白を添加した麺の表面構造は,無添加麺や乾燥卵白を添加した麺と比較して隙間が狭く,滑らかであった.また乾熱卵白を添加した麺の断面構造も,蛋白質によって構成される網目構造が細かく,密であった.
著者
小川 宣子
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.94-99, 1997-02-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
3
被引用文献数
1
著者
小川 宣子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.68, no.6, pp.243-251, 2017 (Released:2017-06-20)
参考文献数
16
著者
久塚 智明 小川 宣子 渡邊 乾二
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.312-316, 1999-11-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
6

Samples of savory cup custard obtained from the food service industry were analyzed for the concentration of egg solution by the amount of protein, for the ratio of egg yolk solution by the total amount of phophorous, and for the quantity of dried bonito by the amount of histidine.The concentration of egg solution in the samples of savory cup custard prepared by the food service industry varied from 21.9% to 33.2%. The ratio of egg yolk to egg solution and the bonito concentration in the samples from special shops were larger than in those from general shops.The sensory evaluation result showed that the savory cup custard with an egg solution concentration of 25%, a breaking strength of 3734±267 Pa and a storage modulus of 135±18 Pa was most favored by the panelists.The ratio of egg yolk to egg solution corresponded to the breaking strength. It is clear that both the 30∼40% and 65∼80% ratio of egg yolk to whole egg contributed to the firmness of a good savory cup custard. It is suggested that the addition of egg yolk to whole egg is the best method for preparing savory cup custard. The samples prepared at the ratio of 65∼80% egg yolk to whole egg did not have a smooth texture and strong egg yolk flavor which is not a desirable feature in a good-quality savory cup custard.
著者
野坂 千秋 星川 恵里 久保田 浩二 小川 宣子 渡邊 乾二
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.2-9, 2001-02-20
参考文献数
10
被引用文献数
1

専門店シェフちょうせいひん[VP]と一般市販品[VM]のビシソワーズの食感の差異を,物性面を主体とする品質評価から把握し,ジャガイモの裏ごし条件の特に裏ごし時の温度と裏ごし器のメッシュサイズに着目し,ビシソワーズ物性との関連を明らかにした。更に,好ましいビシソワーズの調整操作の条件を定めることを目的に検討を行った。1.市販品の物性評価 VPは,VMに比べ,見かけの粘度が低く,そこに含まれるジャガイモ細胞の粒子径が大きく,ジャガイモ細胞の粒子積分率が高いスープ物性を示した。ジャガイモ細胞の組織観察の結果,デンプン粒が細胞内に存在し,一方,VMでは細胞外へ溶出して糊化した状態にあった。このように,VPはVMに比べて調理工程において細胞が受ける損傷が少ない為に,粘りが弱く,いもの流感のあるスープとなっていることが分かった。2.ジャガイモ裏ごし調理条件が及ぼすビシソワーズ物性の影響 裏ごし時の調製条件として,裏ごし器のメッシュサイズをジャガイモの細胞経を考慮した250μmとし,かつ90℃で行なうことにより,細胞の損傷が少なく,粒子体積分率が高く,かつ見かけのの粘度の低い,品質の良いビシソワーズが調製できた。これらの条件は,シェフの経験的調理条件と一致した。一方,ミキサーによる調製では,破砕による糊化デンプンの細胞外への流出と破砕された細胞の存在から,好ましい調製法には至らなかった。3.裏ごしミキサー調製法の品質効果 裏ごし製法品(条件 : 裏ごし温度90℃,裏ごし器メッシュサイズ250μm)と,ミキサー製法品(条件 : 90℃,9,000rpm×30sec.)のビシソワーズを官能評価した結果,前者は後者に比べて弱りが弱く,いもの粒間を有し,のどごしがよく,食感全体が好ましいという条件で有意に好まれた。以上のことより,ビシソワーズの調理操作条件として,裏ごし製法の適用と,その際の処理条件として温度90℃,裏ごし器メッシュサイズ250μmが好ましいことを明らかにした。
著者
小川 宣子 田名部 尚子
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.140-146, 1989-06-20
被引用文献数
1

卵を3℃と25℃に35日間保存し、1.5倍の希釈卵白を加熱して、その加熱卵白について弾性率、粘性率、応力緩和時間を調べた。3℃貯蔵の場合の弾力率(E_<M1>)は、11日目までは減少し、その後は一定であり、E_<M2>、E_<M3>は3℃貯蔵と25℃貯蔵のいずれの場合も4日目で急激に減少した。粘性率は、3℃貯蔵の方が25℃貯蔵の方に比べて高く、いずれの貯蔵温度の場合も、保存するにつれてしだいに小さくなり、η_<M3>は、4日目に急激に減少した。緩和時間は、貯蔵日数による影響はみられなかった。卵白ゲルの硬さ、弾性力の変化は、緩和曲線からの弾力率や粘性率の変化の時期よりやや遅れて、3℃に貯蔵した卵は21日目から急激に減少し、25℃に貯蔵した卵の場合は、14日目から変化がおこった。
著者
舘 和彦 小川 宣子 下山田 真 渡邊 乾二 加藤 宏治
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.9, pp.456-462, 2004-09-15
参考文献数
13
被引用文献数
3 1

乾熱卵白を生中華麺に添加した時の影響について力学物性値の測定と官能試験の結果より評価した.また走査型電子顕微鏡を用いて中華麺の表面および断面構造を解析することにより,以下の結論を得た.<br>(1) 中華麺に乾熱卵白を添加することで茹で伸びを抑制し,破断応力,瞬間弾性率は上昇し,硬さおよび弾力性に改善が見られた.さらに付着性の低下より舌触りが良くなること,引っ張り時の歪率の上昇から伸長が良く切れにくくなっていることが推測された.<br>(2) 官能試験の結果より,乾熱卵白を添加した中華麺は噛みごたえ,弾力性,つるみ感,伸長度において無添加麺や乾燥卵白を添加した麺よりも良い評価となり,且つ高い嗜好性を示した.<br>(3) 走査型電子顕微鏡による観察結果より,乾熱卵白を添加した麺の表面構造は,無添加麺や乾燥卵白を添加した麺と比較して隙間が狭く,滑らかであった.また乾熱卵白を添加した麺の断面構造も,蛋白質によって構成される網目構造が細かく,密であった.
著者
長屋 郁子 小川 宣子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.17, pp.170, 2005

<br><B>目的:</B>日常から地域性を意識した食事をすることで伝統的な日本型食生活が継承され、心が満たされる食生活につながるのではないかと考える。そこで本研究では、地域における伝統的な食生活を把握するため、地域産物や旬の食材を活用した伝統食の伝承が岐阜県の中でも比較的残っている飛騨地域の日常食の特性を調べることを目的とした。<BR><B>方法:</B>調査は地域の特性を地域産物や伝統食の食材料及び調理方法から明らかにするため、日本の伝統的な日常食であるごはん、大豆料理、漬物をとりあげ、飛騨地域の特徴を調べた。調査対象は、飛騨地域の中でも最北部にあり鉱山で発展してきた神岡町の65歳から80歳の男女18名と、北西部に位置し12月から2月にかけての平均気温が神岡町の0.8℃に比べて-0.2℃と低い農山地である白川村の40歳から73歳の男女14名に聞き取り調査を行った。大豆料理は、比較として県庁所在地のある岐阜地域の女性12名にも聞き取り調査を実施した。<BR><B>結果:</B>白川村では日常食のごはんに近隣の山の産物を加えることが多く、栗飯、山菜おこわを食べる家庭がいずれも29%あり、これらは神岡町では食べられていなかった。飛騨地域の大豆料理には、朴葉にのせて焼く朴葉味噌、すがたつまで茹で水分が少ないため保存性が優れているこも豆腐、豆乳を利用したすったて汁といった岐阜地域ではみられない地域特有の調理方法があった。日常的に食べられている漬物は、野菜を切ってから塩で漬ける切り漬が神岡町67%、白川村28%と多かった。また漬物の利用方法として、古くなった切り漬を加熱調理し、煮たくもじや漬物ステーキとして食べる家庭が白川村では神岡町に比べて多く、冬季に漬物を温かくして食べる工夫がみられた。
著者
小林 由実 和田 真 山田 和 加藤 邦人 上田 善博 小川 宣子
出版者
日本調理科学会
巻号頁・発行日
pp.164, 2012 (Released:2012-09-24)

【目的】天ぷらの衣は揚げる工程での具材やおいしさにも影響を及ぼす。すなわち天ぷらのおいしさは揚げた後の具材と衣の両面から評価を行うが、本研究では揚げ温度が衣の品質に及ぼす影響について衣の水分や物性だけでなく、異なる揚げ温度において水分蒸発により発生する気泡、油面の波を経時的に測定し、画像解析を行った。これにより油の中で起こる現象や天ぷらの状態を推定し、天ぷらの衣がおいしく出来上がる要因を明らかにすることを目的とした。【方法】天ぷらはさつまいも(直径46±1mm、厚さ8mmの輪切り)に衣(薄力粉:卵:蒸留水=30:12.5:37.5)をつけ、160℃、180℃、200℃で4分間揚げ調製した。天ぷらの衣をクリープメータによる破断応力測定から破断応力・もろさ、破断応力波形を微分波形(破断応力の差/ひずみ率の差)に変換し、得られたマイナスピークの数から衣の気孔数、値から気孔の大きさを推定した。また、衣をつけた具材の水分量を揚げ工程で経時的に測定するとともに気泡の発生による油の表面の揺らぎを画像処理によりコントラストとして捉え、水分蒸発の過程を推定した。【結果】180℃や200℃で料理された衣の破断応力は160℃に比べ値は大きく、マイナスピークの数は多かった。また、マイナスピークの値は油の温度が上がるにつれて大きくなった。これは、180℃・200℃で揚げた衣はグルテンが凝固し、そこに大きな気孔が多く存在していることが推定できる。この原因として180℃や200℃での揚げた場合の水分蒸発量は20秒までに顕著に見られ、それ以降は低下して行ったが、160℃の場合は細かな気泡が継続し水分蒸発が不十分であった。これより、具材を投入後、20秒までの水分蒸発量が衣の出来上がりに影響を及ぼしていることが考えられた。
著者
小川 宣子 長屋 郁子 山中 なつみ
出版者
日本調理科学会
巻号頁・発行日
pp.48, 2003 (Released:2003-09-04)

目的:卵がパンの性状に及ぼす影響を明らかにするため本研究では卵黄の役割について調べた。材料及び方法:水分・脂質含量を同じに調整した卵黄を添加していないドウ(以下無添加ドウ)と卵黄を添加したドウ(以下卵黄添加ドウ)を比較した。材料(強力粉,ドライイースト,砂糖,食塩,スキムミルク,蒸留水,油,卵黄)を混捏後,分割,30℃で55分間1次発酵を行ったドウについて、色,硬さ,瞬間弾性率(E0)と定常粘性率(ηN) から調べた。一次発酵後、ガス抜きをし、ベンチタイムと2次発酵を30℃で55分間行ったドウについて引っ張り強度、走査電子顕微鏡により断面構造を調べた。また、2次発酵後、190℃で10分間焙焼したパンについて、表面と断面の色,膨化体積,硬さ,E0とηN,気泡の大きさからきめを調べ,表面・断面構造を観察した。合わせて3点識別嗜好法による官能検査を行った。結果:卵黄添加ドウの色は無添加ドウより有意(P
著者
小川 宣子 オガワ ノリコ Ogawa Noriko 山田 和 ヤマダ ヤスシ Yamada Yasushi 山中 なつみ ヤマナカ ナツミ Yamanaka Natsumi
出版者
中部大学生物機能開発研究所
雑誌
生物機能開発研究所紀要 (ISSN:13464205)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.75-84, 2013-03

鶏卵の摂取が血中コレステロール濃度に及ぼす影響について,摂取方法をふまえて評価することを目的とし,鶏種の違いと熱変性が卵白の血中コレステロール上昇抑制作用に及ぼす影響を調べた.白色レグホーン,岐阜地鶏,奥美濃古地鶏の卵白を高コレステロール食とともにラットに10日間摂取させた結果,血中LDL-コレステロール濃度は各々49,72,61 mg/100ml となった.比較としてカゼインを摂取させたラットの106 mg/100ml に比べて有意に低く,いずれの鶏種の卵白も血中コレステロール濃度の上昇を抑制し,これら3鶏種においてはその作用に差はないことが示された.白色レグホーン種の卵を殻付きのまま85℃まで加熱したゆで卵の卵白と生卵白について同様に比較した結果,熱変性した卵白も生卵白と同様に血中コレステロール濃度の上昇を抑制した.さらに,全卵として摂取した場合の卵白と卵黄の相互作用を検討したところ,卵白の摂取は肝臓におけるコレステロールの分解を促進すること,卵黄の摂取はコレステロールの吸収を抑制することが示唆された.しかし,全卵として卵白と卵黄をともに摂取させたラットでは,コレステロールの吸収抑制は認められたが,コレステロールの分解促進は認められなかった.
著者
野田 奈津実 小川 宣子 久慈 るみ子 山崎 泰央 坂田 隆 大竹 美登利 佐々井 啓 中島 明子 宮野 道雄 浜島 京子 加藤 浩文 萬羽 郁子 吉井 美奈子 生田 英輔 奥山 みどり
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.67, 2015

<b>目的</b> JSHE生活研究では、石巻市にて「郷土料理の伝承」「特産物を生かした料理の提案」を目的とした料理教室と料理コンテストを行ってきた。これらの活動による参加者の意識・意欲の変化を明らかにする。<b></b><br><b>方法 </b>郷土料理教室は3回(2012年3月~2013年12月)、わかめ料理コンテストは1回(2014年10月)実施し、それぞれ参加者へアンケート、聞き取りを行った。<br><b>結果 </b>郷土料理教室の1、2回目は仮設住宅入居者を対象として行ったが、以前から郷土料理を作り、食べている参加者が多かったため、3回目は仮設住宅入居者を講師とし、大学生を対象に行った。終了後、大学生からは「石巻の食文化を知ることができた」「家族や友人に教えたい」、仮設住宅入居者からは「若い人たちと話せて楽しかった」「やりがいを感じた」という感想が多く、「郷土料理の伝承」の新たな形としての可能性が感じられた。わかめ料理コンテストは地域住民34組から応募があり、最終審査は10組で行われた。参加者からは「わかめだけでなく、他の石巻の食材も調べた」「参加者同士で意見交換できた」との声も聞かれ、両活動とも郷土料理や特産物に対する関心や愛着、誰かに伝えたいという意欲を生み、さらに地域関係者も含めたコミュニケーションの場となった。<br>本研究は科学研究費補助金(課題番号:24300243、25350040)、平成25年度(公財)浦上食品・食文化振興財団の助成を受けた。
著者
桑野 靖子 河原 ゆう子 佐宗 洋子 小林 由実 山中 なつみ 小川 宣子
出版者
日本調理科学会
巻号頁・発行日
pp.2-2, 2011 (Released:2011-08-30)

【目的】加水量,加熱方法,加熱工程の異なる炊飯方法で調理された飯について,甘みと香りの官能評価に対する理化学的な測定値に相関性があるか否かを検討した。 【方法】圧力IH炊飯器,IH炊飯器,ガス炊飯器の3機種で調理された飯とガス炊飯器の飯と同じ硬さとなるよう加水量を調整した飯の4種類を対象に,甘みの評価値として,糊化度と唾液アミラーゼによる人工消化後の還元糖生成量を測定した。香りの評価値として,主要な臭気成分量を定量化し,閾希釈倍数を算出した。官能評価は40歳代女性36名を対象に,各理化学的評価に対応した指標による評価と好みを炊きたてと炊飯後常温で4時間放置した飯(以下冷や)に対して行った。 【結果】「甘み」評価において,糊化度では飯間に差はなかった。人工消化による還元糖生成量ではガス炊飯器の飯とIH炊飯器の飯が有意に多かったが,官能評価ではガス炊飯器の飯と加水量を調整した飯の甘みが強いと評価され,IH炊飯器の飯は最も甘くないと評価された。ごはんの甘み評価には,ごはんの表層部と内部の水分量の違いが関与していると考えられる。「香り」評価手法については,炊きたてと冷やの違いは確認できたが,機種間の違いまでは確認できなかった。
著者
大西 真理子 小川 宣子 山中 なつみ 庄司 一郎
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.303-313, 1997-04-15 (Released:2010-03-09)
参考文献数
20
被引用文献数
2

(1) 米を搗精する際の米の種類が理化学的特性に及ぼす影響について, 山田錦, コシヒカリ, タカネミノリの3品種の化学的成分, 吸水率, 酸度, 粘度特性から調べた結果, 以下のような傾向を示した.1) いずれの品種も化学的成分の水分, 粗タンパク質, 粗脂肪, 還元糖比は搗精度が90%, 80%, 70%と高くなるにつれ減少した.2) 搗精度が高くなるにつれ, 吸水率は高くなり, 山田錦の搗精度60%, 50%の吸水率はより高くなった.3) 脂肪酸度と水溶性酸度は搗精度が90%, 80%, 70%と高くなるにつれ減少した.4) アミログラムによる糊化温度は搗精度が90%, 80%, 70%と高くなるにつれて低くなり, 特に山田錦は80%搗精での温度低下が大きくなった.最高粘度と崩壊度は搗精による影響はコシヒカリではみられなかったが, タカネミノリや山田錦ではそれぞれ高い値を示し, 品種間に差異がみられた.老化度では, 搗精度を高くすることにより, コシヒカリは老化しやすい性質を示したがタカネミノリや山田錦ではこの傾向はタンパク質染色搗精度 50 % 脂質染色みられなかった.(2) 酒造米 (山田錦) における搗精度が理化学的特性および米組織での成分分布と表面構造に及ぼす影響を調べた.1) 蒸し加熱した米飯組織におけるタンパク質, 脂質の分布状態を光学顕微鏡で観察した結果, 果皮, 種皮, 胚芽, 糊粉層および胚乳におけるでんぷん細胞の細胞膜に沿った部分にタンパク質の存在が認められ, 脂質は種皮, 胚芽, 糊粉層のみに分布していた.搗精度の異なる米飯においては, タンパク質, 脂質が多く存在する胚乳部が段階的に削られていく様子が観察され, 粗タンパク質と粗脂肪の含量の分析値の変化と一致するものであった.2) 米の表面構造は搗精度が高くなるにつれ胚乳部のでんぷん細胞膜が破壊され, でんぷん粒の露出が観察された.
著者
田名部 尚子 小川 宣子
出版者
Japan Poultry Science Association
雑誌
日本家禽学会誌 (ISSN:00290254)
巻号頁・発行日
vol.12, no.6, pp.282-285, 1975-11-25 (Released:2008-11-12)
参考文献数
5

市販ウズラ卵を1974年5月より1975年4月まで毎月中旬に名古屋•岐阜地区の3店より購入してその卵質を調査した。卵黄高, 卵黄係数, 卵白高はいずれも著しい季節的変動を示し, 気温の上昇とともに低下し7月および8月に最低になった。また気温の下降に伴い高くなり10月から3月までは高い値を示した。6, 7, 8月には腐敗卵の発生がみられ, 7月には25%に達した。このことから市販ウズラ卵は産卵後かなり長い期間 (20~60日) 経過したものが店頭におかれていることが想像された。
著者
小川 宣子
出版者
岐阜女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999 (Released:1999-04-01)

卵の調理特性である熱凝固性,乳化性および起泡性を利用した各種卵料理に及ぼす影響について、鮮度の影響,卵液のpH,卵液への食塩・乾燥卵白などの添加物および調理過程における加熱条件を物性および組織構造から中心に調べた。その結果、卵の熱凝固性では卵白の場合は鮮度の影響が大で、鮮度低下により凝固開始温度が高くなることがレオログラフより明らかになった。卵黄ゲルの物性には卵黄球の大きさおよび脂肪球の大きさが関わっていた。熱凝固性を利用した厚焼き卵では弾力のある厚焼き卵を得るためには濃厚卵白オボムチンの構造を維持する程度、卵液と調味料を攪拌することが望ましいことを明らかにすることができた。鮮度が新しい卵で作製した茶碗蒸しは弾力があり、この表面構造は鮮度が悪い卵で作製したものに比べ密な構造をしていた。さらには脂肪球が小さく分散していたことから口触りのいい茶碗蒸しになることが推定でき、これは官能検査の結果から裏付けることができた。種が異なる卵については名古屋コーチン種の卵のゆで卵の卵白,卵黄の硬さは白色レグホンに比べ硬く、弾力は大であった。また、名古屋コーチン種の卵黄を用いたエマルションは白色レグホンに比べ油滴が小さく、岐阜地鶏についても名古屋コーチン種と同様の結果であった。また、標準飼料にビタミンEとリノール酸を添加した飼料を摂取した鶏が産卵した卵は、加熱卵白ゲルの弾性,粘性いずれも普通卵に比べてあまり違いは見られなかったが、生卵黄の粘性は大きく、乳化性も優れ、卵黄ゲルの凝集性も大きかった。これは卵黄球中の脂肪球が小さいことが要因の一つではないかと推定した。
著者
小川 宣子 久塚 智明 渡邊 乾二
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.148-155, 2002-05-20
被引用文献数
2

卵の鮮度が卵白を加熱した時に及ぼす影響について濃厚卵白及び水様卵白の20℃から85℃の加温過程における動的粘弾性(貯蔵弾性率G',損失弾性率G")と,卵白ゲルのテクスチャー(硬さ,凝集性)から調べた。また,この時の組織構造を走査電子顕微鏡により観察を行ない,卵白ゲルの物性と組織との関係を検討した。試料は産卵4時間以内の卵(新鮮卵)を殻付きのまま25℃で14日間保存を行ない,7日保存(7日保存卵),14日保存(14日保存卵)について調べた。濃厚卵白及び水様卵白いずれの場合も卵の鮮度が悪くなると熱変性温度が高く,加熱卵白ゲルのG'は大きく,硬さは軟らかくなり,熱変性しにくくなることが明らかになった。濃厚卵白と水様卵白では熱変性温度に違いがなかった。濃厚卵白と水様卵白の卵白ゲルの硬さは新鮮卵では違いがなかったが,7日保存卵,14日保存卵の濃厚卵白と水様卵白の卵白ゲルの硬さは水様卵白の方が軟らかった。これは水様卵白ゲルのtanδの方が大きいことより水様卵白ゲルの結合状態が弱いことが原因であると考えられた。軟らかな卵白ゲルの構造は新鮮卵に比べて緻密な構造ではなく,大きな紡錘体が存在した。
著者
小川 宣子 田名部 尚子
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.65-70, 1988-06-20

16〜18歳の女子206名を対象とした蛋白質食品の好みに関する調査を行った。因子分析を行った結果「こってりとした味で油脂を多く使う」と「調味料添加無」の因子に分かれ、豚肉は様々な料理が広く分布し、料理方法として様々な料理が存在していた。又、魚と豆腐は、クラスター分析の結果から一つのクラスタを形成しており、嗜好の点からはよく似た食品であった。又、16〜18歳の女子がよく知っている料理の頻度には調理形態、様式形態が大きな影響を与えていた。