著者
上田 優子 大倉 史生 佐藤 智和 横矢 直和
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.34, pp.1-6, 2013-01-16

本報告では,遠隔移動ロボットを安全に操縦するための新しいロボット操縦インタフェースを提案する.従来広く用いられている主観視点映像やロボット後方からの客観視点映像を操縦画面に提示する操縦インタフェースでは,観察視点位置がロボットに対して相対的に固定されているため,ロボットと周辺環境との距離の把握が十分に行えないという問題が存在する.そこで本研究では,操縦者自身の頭の動きによる観察視点位置の変更を可能とすることで,ロボットの周辺状況の把握を容易に行える操縦インタフェースを提案する.In this report, we propose a novel interface for safely controlling a mobile robot from a remote site. Most existing interfaces for controlling a remote robot employ first-person view or third-person view whose viewpoint is fixed behind a robot. The problem of these interfaces is that it is difficult for operators to estimate the distances between the mobile robot and obstacles existing around the robot, because the viewpoint of the observation is fixed relative to the robot. In order to allow operators to easily recognize the 3-D environment around the mobile robot,our novel interface provides images of free viewpoint, whose position and orientation is synchronized with those of operator's head.
著者
戸田 真志
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:21888701)
巻号頁・発行日
vol.2015-CVIM-197, no.6, pp.1-6, 2015-05-11

近年の撮像機器や耐水/耐圧部材の安価化により,水中カメラを駆使して, 「海中をみる」 行為が盛んに行われている.カメラを用いた水産資源量調査は,その代表格といえよう.カメラを用いた調査は,従来の音響探査等に比して圧倒的な空間解像度を有し,さらにユーザにとってわかりやすく直感的な情報が得られるが故に,実用化が大いに期待されている.本報告では,著者らが取り組む視覚を用いた水産業支援の試み,特に漁場の水中視覚情報から水産資源量を自動計測するシステムの開発について,北海道常呂地区や野付地区のホタテ漁などにおける事例を取り上げ,取り組みの背景や研究開発の詳細を紹介する.
著者
岡谷 貴之
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.37, pp.1-16, 2009-06-02
被引用文献数
4

バンドルアジャストメントは,画像から幾何学的なモデルのパラメータを推定する問題において,高い推定精度の達成を目指して,非線形最適化を数値的に-それが大規模なものになっても避けることなく-実行する方法である.本稿では,このバンドルアジャストメントを解説する.具体的には,数値計算の基本的アルゴリズムと実装方法,統計的推測としての理論的背景,そして座標選択に関わるゲージの自由度についてそれぞれ述べる.また,時系列の観測に対するオンライン推定を実現するための再帰的計算方法についても述べる.Bundle adjustment is a general method for the problem of estimating parameters of a geometric model from images. It is characterized by that nonlinear optimization is numerically performed to attain high estimation accuracy, even if the size of the optimization is very large. In this article I present a tutorial on this method. Specifically, I describe basic numerical algorithms with their implementation techniques, theoretical grounds in terms of statistical inference, and gauge freedom associated with the choice of a coordinate system. Moreover, I present a method for recursive computation that realizes online estimation for time series observations.
著者
加藤秀章 小林宏章 山根亮 尺長健
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2014-CVIM-190, no.14, pp.1-8, 2014-01-16

従来,我々は距離・画像センサデータを用いた人物姿勢追跡法およびジェスチャ認識を提案している.本稿では,14 自由度で表現した人体の上半身モデルの姿勢推定を行う上で,胴体と腕部の重なりを考慮した追跡を行う.また,この方法により得られる人物姿勢を時々刻々処理し,各フレームの姿勢類似度からジェスチャ認識を行う.シミュレーション実験および複数人の実動画に適用した結果を報告し,提案手法の有効性を示す.
著者
森昭太 松尾直志 白井良明 島田伸敬
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.20, pp.1-6, 2013-03-07

画像から手話を認識するためには,顔・手領域を抽出する必要があり,特に手形状の抽出は非常に重要である.しかし手話によっては手同士,顔と手で隠蔽がおこる場合がある.その場合,肌色やエッジ検出のみでは顔と手を分離することが困難であった.そこで深度センサ(Kinect for Xbox360)を用いることが考えられる.しかし手話によっては顔と手が密着する場合には,顔・手を分離することが困難である.本手法では,1フレーム前の手領域を現在フレームの手領域があると推測される領域に対して顔の3次元テンプレートマッチングを行うことによって,手領域候補を抽出する.その領域に手以外の領域が含まれていないか距離のヒストグラムから判別分析法により自動で判断し手領域を求める.手同士の隠蔽時も同様の処理を行う.その結果,隠蔽が起こる手話に対して隠蔽中の顔・手領域を正確に分離し,手話認識に用いる領域特徴を抽出する.以上をの手法の有効性を実験によって確かめた.
著者
守田 了 石田 亮太郎
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2014-CVIM-193, no.4, pp.1-7, 2014-08-25

スポーツ解析では動体視力が重要であり,この測定では高速で高い精度が要求される一方で,周辺視野のような視覚も重要であり,この測定ではカメラレートでの解析で十分である.いろいろな精度で眼球運動を計測することがスポーツ解析には重要である.実際に眼球運動を計測することの重要性があっても,眼球運動を計測する装置がスポーツ時の激しい運動に耐えらないことや,コードが必要であったりするため,屋外で使えないシステムであったり,実際にスポーツ時の測定を行おうとすると困難な問題が発生する.そのため実際のスポーツ時の視点移動計測は研究室の中で測定できるものや TV ゲームを利用したものなど限定的なものに止まっているのが現状である.本研究では屋外で激しく動くスポーツに用いるカメラを用いて,スポーツ時に適用できる眼球運動計測装置を作成し,スポーツ時の眼球運動を分析し,スポーツの向上に役立てる.近年激しいアクション時の撮影に使用される小型カメラを用いて眼球運動計測装置を実現する.本研究ではテニスの競技時の眼球運動を計測し,提案する眼球運動計測装置の有効性を示す.
著者
松澤 知己 武井 渉 大町 真一郎 加藤 毅
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2015, no.13, pp.1-7, 2015-02-27

画像識別問題はコンピュータビジョン分野において中心的な課題の一つとして,多くの研究がなされてきた.画像識別においては SIFT などの局所記述子群から一つの特徴ベクトルをつくって統計的パターン認識の枠組みにあてはめる方法が定石となっている.中でも Bag-of-Visual-Words とフィッシャーベクトルが最も成功している.それらの符号化法に対し武井らは局所記述子の分布形状を考慮してマハラノビス計量を導入することが有効であることを示した.彼らの方法は記述子の空間全体で同一の計量を用いていたが,本発表では武井らの符号化を一般化して局所ごとに異なる非一様な計量を許すような符号化法を提案する.
著者
Abdoulaye Maiga Naoki Chiba Tony Tung Hideo Saito
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2015, no.54, pp.1-4, 2015-01-15

We present a novel method for interpolating views captured with an omnidirectional camera. The proposed method relies on a piece-wise transition-based image interpolation model that produces smooth local transitions between images by selecting optimal transition points. Hence, ghosting effects in standard interpolation methods can be reduced, and occlusion issues can be handled. The technique can be used to reduce the number of capturing images, which is the burden when constructing an image-based virtual system, while preserving the immersive realism. We show early results using real-world images as a proof of concept.We present a novel method for interpolating views captured with an omnidirectional camera. The proposed method relies on a piece-wise transition-based image interpolation model that produces smooth local transitions between images by selecting optimal transition points. Hence, ghosting effects in standard interpolation methods can be reduced, and occlusion issues can be handled. The technique can be used to reduce the number of capturing images, which is the burden when constructing an image-based virtual system, while preserving the immersive realism. We show early results using real-world images as a proof of concept.
著者
山添大丈 満上育久 八木康史
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2013-CVIM-188, no.15, pp.1-6, 2013-08-26

我々は,人の歩き方 (歩容) からその人の意図を推定することを目指し,研究を進めている.本稿では,歩き方からの意図推定手法の実現可能性について検討するため,人は,歩く様子を撮影した映像から,その人の意図を推定できるのかどうかを調査する.また,歩き方から意図を推定するにあたって,どういった部分に着目しているかについても分析を行う.3 種類の意図 (「ついていく」,「向かう」,「逃げる」) を含む映像列を用いて被験者実験を行い,a) 歩き方からの意図推定は可能,b) 約 70% 程度の正解率,c) 歩き方のうち,形状 (シルエット) やテクスチャが意図推定に重要,d) 頭部以外にも意図推定に有用な情報が含まれることが分かった.これらの結果は,我々の目指す,歩き方からの意図推定手法の実現可能性を示すものといえる.
著者
岡谷貴之 齋藤真樹
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2013-CVIM-185, no.18, pp.1-17, 2013-01-16

ディープラーニングは,多層のニューラルネットワーク(以下NN)を用いる機械学習の方法論である.最近,これに基づく方法群が,画像認識のベンチマークテストで従来の記録を次々に塗り替えた他,音声認識やその他の学習・認識の問題に応用されて同様に高い性能を示すに至り,幅広い関心を集めつつある.本稿では,このディープラーニングについて,画像認識への応用を念頭に,現時点で知られている様々な方法をなるべく網羅的に説明する.具体的には,NNの基本構成から,Convolutional NN,プーリング,局所コントラスト正規化,教師なし学習であるプレトレーニング,オートエンコーダ,スパースな特徴表現を可能にする複数の方法,Restricted Boltzmann MachineやDeep Belief Networkなどの生成モデルに基づくディープラーニングの各手法を,それぞれ説明する.またディープラーニングのためのソフトウェアライブラリにも触れる.
著者
浅沼 仁 川本 一彦 岡本 一志
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2015-CVIM-195, no.59, pp.1-4, 2015-01-15

全方位画像では位置による物体の見えの変化が大きく,従来の見えに基づく特徴による分類では人の識別が難しい.本研究では,Deep Convolutional Neural Network を全方位画像からの人検出に応用する.Deep Learning では学習に大量の学習サンプルが必要となるが,手作業で作成することは時間的な問題から現実的でない.少ない学習サンプルから大量の学習サンプルを生成し,生成された学習サンプルでも学習が行えることを示す.また,実環境下で HOG 画像特徴量と Real AdaBoost を用いた人検出法と比較し,識別率が向上することを示す.
著者
首藤真
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2011-CVIM-176, no.11, pp.1-2, 2011-03-10

「大規模空間のための多視点画像処理技術」の産業分野での実用例として,株式会社ジオ技術研究所(以下ジオ技研と略)を紹介する.ジオ技研は,現実の街に存在する様々な地物を,仮想空間上に再構築し三次元デジタル地図という商品を実現した.その三次元デジタル地図の製造技術と商品化に関する実例を紹介する.
著者
西田 眞也
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2011-CVIM-179, no.11, pp.1-3, 2011-11-10

質感知覚をどのように心理物理学的に研究するかを解説する。質感知覚を生み出す主たる物理的実体は物体表面の光の反射特性である。人間は画像に含まれる統計的な手がかりを利用して、反射特性をおおまかに推定している可能性がある。
著者
宮崎大輔 實重貴文 馬場雅志 古川亮 青山正人 日浦慎作
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2014-CVIM-194, no.15, pp.1-8, 2014-11-13

メタメリズムとはある光源下では 2 つの物体が異なる色として知覚されるが別の光源下では同じ色として知覚される現象である.本研究では,メタメリズムを利用したトリックアートの作成手法を提案する.与えられた光源下でメタメリズムが生起する条件を満たす油絵の具を提案手法によって計算する.実験では,2 光源・4 物体色の間で生起されるメタメリズムについて計算をおこなった.これにより擬似的な陰影を表現することができ,二次元の絵画が三次元の物体として知覚されるトリックアートを実現することができた.
著者
榎本 洸一郎 戸田 真志 桒原 康裕
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.6, pp.1-6, 2011-08-29

本論文では,水産資源量調査のために撮影された海底画像群からホタテの自動計測システムの開発を目的とし,砂場環境に適したホタテ領域の抽出手法について提案する.対象となる砂場環境下では,ホタテは砂に身を隠している.このため,ホタテの殻はほとんど確認することができず,視覚的特徴が少ない条件下で認識する必要がある.そこで,新たにホタテが呼吸することで露出している殻縁領域に特化した局所特徴量を提案し,その結果について検討し,その有効性について述べる.This paper describes our method to extract scallop areas from fine sand seabed images from the sand field. In the sand field, we can see only the shelly rim because the scallop is covered with sand and opens and closes its shell while it is alive and breathing. We propose a method to extract the shelly rim areas using the new local features, presents the results, and discuss it.
著者
臼井 篤志 新田 直子 馬場 ロ登
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.29, pp.217-222, 2009-03-06

子供の成長記録のように,長期間に渡り蓄積された人物画像コレクションにおいては,同一の被写体であっても顔の外見に大きな経年変化が生じるため,一枚の顔画像をクエリとして特定人物を撮影した画像を検索することは非常に困難となる.本研究では適合性フィードバックの適用により,このような経年変化を含む人物画像コレクションからの特定人物画像検索の精度向上を目指す.我々が収集した人物画像コレクションに対する実験により,5 回フィードバックを繰り返すことにより再現率が 40.8% から 72.5% に上昇することを確認した.Given a single face image as a query, it is very difficult to retrieve images of a specific person from a human image collection stored for long term due to age-related changes in facial appearances. This paper proposes to apply relevance feedback to enhance the performance of image retrieval from the image collections under age variation. For our human image collection, the proposed approach improved the recall rate from 40.8% to 72.5% after five feedback iterations.
著者
上川智幸 宮崎大輔 馬場雅志 古川亮 青山正人 日浦慎作
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2013-CVIM-189, no.5, pp.1-6, 2013-11-21

3 次元モデル化を行う上で,密な 3 次元形状を取得することは非常に重要である.本稿にて提案する手法では,レンジセンサより得た形状を制約条件とすることで,未校正照度差ステレオ法を起点とした密な法線の推定を行う.はじめにレンジデータの制約を用いて未校正照度差ステレオ法の曖昧性を解いた後,求められた法線および光源方位,さらには入力画像から影や鏡面反射を取り除いた線形化画像を最適化するような処理を繰り返す.このようにして法線,アルベド,光源方位,線形化画像を同時に得られることが本手法の利点であり,同時に入力データが形状および画像のみであることから,計測の負担が少なく汎用性の高い手法にもなっている.
著者
鳥居 秋彦 岡谷 貴之 延原 章平
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2011-CVIM-176, no.1, pp.1-22, 2011-03-10

多視点画像を使って物体やシーンの3次元形状およびカメラの姿勢を得る問題は,コンピュータビジョンの中心的課題として長い間研究されてきた.活発な研究活動を通じて得られた成果は,ロボット視覚から,CGや拡張現実(AR)を始めとする映像メディア応用まで,様々な形で実社会にフィードバックされている.本稿は,多視点3次元復元の最近の研究動向をサーベイしたもので,大量未整列画像からのSfM,実時間SfM/Visual SLAM,人物の全周囲3次元形状・運動復元の3つのトピックについて述べる.
著者
吹上 大樹 大石 岳史 池内 克史
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.1-8, 2012-11-26

複合現実感 (MR) は,実世界に仮想物体 (CG) を重畳して表示することにより,高い臨場感を得ることができる技術である.しかしながら,任意の屋外環境において,その風景に CG を重ねると,しばしば CG と現実の物体との間で遮蔽関係に矛盾が生じるという問題がある.例えば,本来は前景であるはずの樹木が,重畳した CG に遮蔽されるというような状況は屋外では頻繁に生じ, MR の臨場感を著しく損なってしまう.この問題を解決するには,現実のシーンから前景となる部分の輪郭を正確に切り出す処理が必要となる.しかし,樹木や茂み等の複雑な形状を実時間で切り抜くことは計算量の点から実現が難しいというのが実状である.そこで本研究では、正確な前景情報を必要としない,新たな遮蔽矛盾解消手法を提案する.具体的には、心理物理実験によって測定したヒトの透明視知覚特性に基づいて, CG と現実風景とのブレンディングを行い,これによって CG が前景領域の奥に透けて見えるような描画を可能にした.Mixed Reality (MR) is a technique that enables the merging of the real and virtual worlds by rendering virtual objects on a real scene in real time. One of the challenges in mixed reality (MR) applications is handling contradictory occlusions between real and virtual objects. The previous studies have tried to solve the occlusion problem by extracting the foreground region from the real image. However, real-time occlusion handling is still difficult since it takes too much computational cost to precisely segment foreground regions in a complex scene. In this study, therefore, we proposed an alternative solution to the occlusion problem that does not require precise foreground-background segmentation. In our method, a virtual object is blended with a real scene so that the virtual object can be perceived as being behind the foreground region. For this purpose, we first investigated characteristics of human transparency perception in a psychophysical experiment. Then we made a blending algorithm applicable to real scenes based on the results of the experiment.
著者
松島 千佳 山内 悠嗣 山下 隆義 藤吉 弘亘
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2009-CVIM-167, no.32, pp.1-8, 2009-06-02

本稿では,人検出のための Real AdaBoost に基づく HOG 特徴量の効率的な削減法を提案する.提案手法は,人検出において用いられる HOG 特徴量をバイナリパターン化することにより,特徴量数の削減を行い,必要なメモリ量を抑制することが可能となる.しかし,バイナリパターン化することにより,識別時に用いる確率密度分布が疎になる問題が発生する.そこで,学習時に Real AdaBoost を用いてバイナリパターンの統合を行い,密な確率密度分布を作成する.提案手法の有効性を確認するために,人の識別実験と処理に必要なメモリ量の比較を行う.その結果,HOG 特徴量と同程度の識別精度を維持し,処理に必要なメモリ量を削減することができた.