著者
舛田 悠 塚田 晃司
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.59-60, 2020-02-20

交流を目的として Twitter を利用しているユーザが新たにフォローするユーザを見つけるためには、タイムラインや検索、Twitter が提供するおすすめ等から自らユーザの選定を行う必要がある。しかしアカウントホームの少ない情報から選定を行うことは Twitter の初心者ユーザほど困難であり、フォロー後に相性が良くないと判明すると関係悪化や疎遠になる恐れがある。上記を踏まえて、フォローを推奨するユーザだけでなく推奨しないユーザも同時に提示する手法を提案する。相性の判断材料としてツイートの感情値と、不快と感じる原因である一日当たりのツイート数やリツイート数、不快な単語の発言回数を利用する。
著者
原 匠一郎 渡邊 裕司 清水 昭信
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.255-256, 2020-02-20

本研究では、組み合わせ最適化問題の1つである巡回セールスマン問題(TSP)を、物理的な現象を用いて解く方法を提案する。物理的な現象そのものを用いることで計算量を減らし、より短時間で解を得られると期待できる。本手法では、各2都市間を抵抗のある導線ですべて繋げたモデルを考える。このモデルに対して垂直に一様な交番磁界をかけると、各導線に渦電流が流れる。この渦電流の値を測定し、測定した値を用いてTSPの解を得ようとするのが、本研究の狙いである。本研究では、TSPで与えられている移動コストに加えて、提案する物理モデルによって測定された渦電流の値を用いることで、Greedy法の改良を図り、提案手法が有効に働くことを示す。
著者
尾崎 航成 向井 宏明 松井 くにお
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.621-622, 2020-02-20

幅広い世代へのインターネット普及に伴い,SNS(ソーシャルネットワークサービス)が広く利用されている.反面,SNS上の人権侵害が増加しており,これに伴いインターネット監視団体の負担も増加している.今後もSNSの利用者が増加し,SNS投稿数も増加が予想されるため,不適切投稿の監視自動化が求められる.本研究では,機械学習を用いて不適切投稿を自動検知する手法を検討し評価を行った.人権侵害に該当するニュアンスの投稿を不適切投稿としてラベル付し学習モデルを作成し教師あり学習による不適切投稿の検知を評価したので報告する.
著者
吉田 達司 古川 宏
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.443-444, 2020-02-20

モバイルアプリケーション(アプリ)はユーザが同意することで,端末内の様々な情報を取得している.アプリの多くは,ユーザが同意(アクセス許可)する際に詳細な情報を提示していない.そのため,ユーザがアクセス許可の意思決定をするためには,アプリについて調べた上で,許可するか否かを決定しなければならない. 本研究では,アクセス許可の意思決定前にユーザの個人状況に合わせた支援情報を提供するツールの検討を行っている.本稿では,ユーザの個人状況とアクセス許可時にユーザが求める情報について中高生を対象として調査を実施し,収集した情報の相関関係から,ユーザの個人状況を考慮した支援情報を決定する手法の検討を行った.
著者
多胡 樹 滝本 宗宏 神林 靖
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.251-252, 2020-02-20

わが国において様々な自然災害に悩まされている。災害が発生したときに災害警戒レベル4に相当する命を守る行動を呼びかける情報を出しても、どこに避難所があってどのようにして避難したらいいのか迷うことがある。そこで、避難経路誘導システムを研究している。これは、災害の状況に応じて適切に避難経路を用いて被災者を誘導するものである。しかし、この実システムに含まれていた単一障害点の解決を求められていた。そこでわれわれは遠隔手続き呼び出しを用いて冗長化構成によって単一障害点の問題を解決するためにシステムを開発し、その有用性について検証した。
著者
荒巻 凌 星野 崇宏
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.343-344, 2020-02-20

近年、位置情報マーケティングの需要が増大するにつれて、データ分析の現場では座標(緯度・経度)を住所に変換する逆ジオコーディングの機会が増えている。国内における逆ジオコーディング手法としては外部のAPIに依存するものが主流となっている。しかしながら、顧客の位置情報を外部に送信することはコンプライアンスやセキュリティ上の問題から困難である。さらにAPIにはHTTPアクセスのオーバーヘッドがあり、数億件規模のビッグデータの処理には所要時間が極めて長くなる問題がある。本研究では外部サービスに依存せず、国土地理院等から公開されているデータをインメモリデータベース上に格納し、高速かつセキュアに逆ジオコーディングする手法を提案する。
著者
小山田 圭吾 市川 尚 富澤 浩樹 阿部 昭博 高木 正則
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.763-764, 2020-02-20

本学部ではeラーニングによる入学前教育を実施しており,課題にはプログラミングに関する内容も含まれている.しかし,受講対象者である高校生のプログラミング能力にはばらつきが見られることが分かっている.そこで,本研究では高校生をチューターと学習者に分け,チューターに学習者の課題に対してフィードバックを行ってもらうことにした.その際,学習者が課題を提出するまでの作業を記録してチューターに提示するシステムを開発し,適切な指導が行えるように支援した.本稿ではシステムの試行結果とチューターに行ったアンケート結果について述べる.
著者
江口 大賀 菊池 浩明
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.431-432, 2020-02-20

従来のSNSの文章を用いた属性推定では,特定の名詞などの出現割合に着目する事が多い.特定の名詞に着目する手法では,推定結果が趣味・興味などに依存しがちである.そのため,性別・年代といった属性推定において、高い精度の属性推定が難しかった.そこで,一般的には自然言語処理の過程で省かれる句読点などの出現回数に着目した.その結果,ユーザーの年代が上がるにつれて句読点などの出現回数が増える事が分かった.本論文では,プロフィールからあらかじめ性別・年代が分かっている400人分のツイートを用いて,句読点などの出現回数から属性推定を行い,その推定精度を報告する.
著者
堀江 恋弥 植竹 朋文
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.187-188, 2020-02-20

食事に行く時、漠然としたイメージはあるが、何を食べたいか思いつかないという経験がある。一方近年、食べログなどインターネット上のグルメサイトが普及し、誰もが簡単に検索可能になった。しかし、ユーザがうまく飲食店を検索できないという問題がある。そこで本研究では、インターネットで飲食店を検索する人を対象とし、漠然としたイメージにあった飲食店の検索支援システムを提案する。ここでは、(株)BMFT社によって調査されているおいしさを感じる言葉である「シズルワード」に注目することで、システムを構築した。試作システムを構築し、効果検証を行った結果、提案システムの有効性が検証された。
著者
山﨑 友介 伊藤 克亘
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.375-376, 2020-02-20

端的に言うとカラオケ採点システムのサクソフォン版である。管楽器の上達の中で重要なコピーをする中で、音響的特徴量を用いてサクソフォンの練習音源を客観的評価するシステムを提案する。システムの流れは四段階からなり、サクソフォン特有の五つの特殊奏法の特徴を分析した上で、目標音源と練習音源を入力、二つの音源を音響的に分析し、客観的評価をする。本研究で扱う音響的特徴量は基本周波数の時間変化をグラフ化したf0軌跡、対数振幅スペクトル、スペクトログラムやウォーターフォールプロットである。これらの特徴量を用いて各特殊奏法の特徴の分析やできない原因の特定をし、原因に合わせた練習方法を提案する。
著者
小野 祥太郎 谷津 元樹 原田 実
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.471-472, 2020-02-20

本研究では、自由記述回答と選択肢回答の両部分が存在する回答データ(商品アンケートや不具合申告など)において、自由記述部分に存在するオノマトペを検出し、選択肢回答部分との対応関係を分析・表示する機能をテキストマイニングシステムSTMに実装した。このために、「擬音語・擬態語4500 日本語オノマトペ辞典」(編者 小野正弘)の意味分類別索引の分類を基に4つの大カテゴリ、12の小カテゴリを「擬音語・擬態語であらわされる様態」の下位概念としEDR電子化辞書に登録し、さらに2625概念、3750語のオノマトペをこれらの各カテゴリ下に分類配置し、日本語意味解析システムSAGEで抽出できるようにした。これにより、オノマトペと選択属性ごとの頻度を表示できるようになり、それを利用することで自動車の不具合原因の特定などに貢献できると考えられる。
著者
櫻井 陽太 髙瀬 遥矢 白松 俊
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.335-336, 2020-02-20

我々は,音楽未経験者でも身体動作入力を用いて即興合奏を楽しめるシステムを実装している.先行研究では,背景楽曲に対して不協和にならないメロディを演奏することで,背景楽曲を伴奏とした合奏を行う「メロディ演奏システム」と,背景楽曲の伴奏音の高さと伴奏パターンを操作する「伴奏演奏シスム」が実装された.この「伴奏演奏システム」において,既存のシステムでは,事前に指定したコード進行(カノン進行)でしか伴奏を展開できないという問題点がある.本稿では,感性語の指定による「伴奏演奏システム」の改良を提案する.
著者
出口 万由子 高野 佑紀奈 鈴木 麗璽 有田 隆也
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.35-36, 2020-02-20

本研究の目的はドラマの各回へのユーザー評価の変遷の可聴化により集団心理ダイナミクスを理解することである.レビュー中の単語の評価極性をドラマ回ごとに鍛治らのPolar phrase dictionaryで実数値化(A),あるいは小林らの日本語評価極性辞書でラベル化(正/負感情,主/客観)(B)し,音を発して移動する各粒子の属性に割当てる.Aでは,評価極性の高低を音程の高低とx座標の正負に,評価極性の正負を長・短調に割当て,評価の頻度分布を音長に反映させる.Bでは,正/負を長/短調,主/客観を高/低音に割当て,ラベル4つを各象限に対応させる.試作システムの初期評価で「ネタバレ」なしにドラマが喚起する集団心理の典型的ダイナミクスを体感できることが示された.
著者
川上 寛弥 田村 亮太 中島 潤
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.61-62, 2020-02-20

ARDF競技は,電波探査の要素を取り入れたオリエンテーリング競技の一種で,日本においても愛好者が年齢層に関わらず多数おり,毎年全日本大会が開催されている。これまで,ARDF競技大会の運営では,スタンドアロンのPCを利用した競技結果の集計作業が行われてきたが,特殊な競技ルールに基づく競技という事情もあり,競技大会をサポートする総合的な情報システムは存在せず,集計作業に携わることが出来る大会役員の確保等の課題があった。本稿では,ARDF競技大会向けのクラウドサービスを利用して集計作業等をオンラインで行うことによりこれを解決し,大会関係者に競技速報をリアルタイムで提供できるシステムを開発し,北海道において開催された全国大会において有効性を確認したので報告する。
著者
高橋 リサ 川戸 美輝 藤波 香織
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.161-162, 2020-02-20

イラストレーションのメイキング動画は初学者にとって優れた学習教材である一方で,全過程を視聴するために多くの時間を要し.ユーザが自身の視聴目的に沿った映像を探索することが困難である. そこで,動画要約手法の1つであるキーフレーム要約と動画再生プレーヤーを組み合わせたシステムの設計及び開発を行った.イラストレーションのメイキング動画において発生する緩やかなフレーム情報の変化に対応するために,動画の差分と動画時間をクラスタリングに使用する特徴量として採用した. 本システムを用いて既存手法におけるキーフレーム生成方法との性能比較及びメイキング動画の静的要約に適した特徴量の検証実験を実施した.
著者
高橋 リサ 藤波 香織
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.163-164, 2020-02-20

イラストレーションのメイキング動画は初学者にとって優れた学習教材である一方で,全過程を視聴するために多くの時間を要し.ユーザが自身の視聴目的に沿った映像を探索することが困難である. そこで,ユーザが完成イラストの任意の部分を選択すると選択部分が描画されている時間帯のフレームを動画内から幾つか抜粋し,更にいずれかを選択すると対応する時間まで動画を遷移させる処理を行う情報提示システムの開発を行った.提案システムに関して定量的および定性的な評価実験を実施し,システムの有用性および有効な情報提示手法に関しての調査を行った.
著者
堀江 幸生
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.257-258, 2020-02-20

ビットコインは,しばしばリバタリアンが理想的な社会を創る道具として引用されている.ただし、ビットコインを支える技術であるブロックチェーンは,アナキズムにも適した特性をもつ.中央当局を経ることなく緩い匿名性を提供するビットコインの能力は,リバタリアンの支持を得ている.さらにアナキズムを支持するブロックチェーン・テクノロジーの考察は,暗号アナキストに偏っている. 本稿では,ブロックチェーンの説明後,暗号アナキズムとは異なるデジタル・アナキズム・モデルを提案し,アナキズムをを支えるテクノロジーとして理想的であるブロックチェーン特有の協力的性質を複数の局面から考察する. これにより本稿では,ブロックチェーンは単なるリバタリアンや暗号アナキストの道具ではなくて,デジタル・アナキズムのガバナンスを強化するものだと提案する.
著者
沢田 拓也 西尾 和恭 石澤 由宇輔 須子 統太
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.559-560, 2020-02-20

アンケート調査は無作為抽出を前提としている。しかし実際に無作為抽出を行うことは難しく、選択バイアスによって集計結果の信頼性が低下することが多々ある。選択バイアスに対する補正手法は従来よりいくつか提案されているが、どのような調査データにも対応できる万能な手法はなく、対象となるデータによって有効な補正手法が異なることが知られている。そこで本研究では、ある調査データに対してどの補正手法を用いるのが最適かを選択する手法について検討する。
著者
田代 光輝 小松 正 浅子 秀樹
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.285-286, 2020-02-20

インターネットによる未成年の誘い出し被害や、いじめの予防のため、北海道・宮城・東京・大阪・福岡の8校の高校生にパネル調査(有効回答数1,017人)を2018年度(以下:RIS調18)と2019年度(以下:RIS調19)の2回、及び、神奈川県の高校生にアドホック調査を2018年度(有効回答5,573人・以下:神奈調18)に行った*注1(以下、調査全体を本調査)。本調査結果から、高校生の多くがネットでの出会いを経験してる実態が明らかになった。ネットでの出会いのうち67.6%は高校生同士であるが、大学生や社会人も16.9%、不明が9.9%あり、誘い出しのリスクにつながっていると考えられる。
著者
西田 良輔 中山 雅紀 藤代 一成
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.119-120, 2020-02-20

落雷や放電現象の際に,電荷が絶縁体に対し絶縁破壊を引き起こすことで発生する樹状のパタンを抽象化したリヒテンベルク図形が知られている.リヒテンベルク図形はフラクタルの一種であり,規則的な形状を示すが支配方程式は存在せず,また既存の研究において空間に分布する気体がもつ絶縁破壊の閾値や耐電率などの特性を考慮して形状を生成する例は少ない.さらに,リヒテンベルク図形は絶縁破壊が発生する全ての場合に確認される汎用的な現象であるため,その形状生成は放電現象のエフェクトでの利用だけでなく,アートとしての価値もあると考えられる.本研究では絶縁破壊の閾値や耐電率などの値が空間的に存在し,それらの特性を与えることで3次元リヒテンベルク図形を制御し生成する手法を提案する.