著者
上田 義明 碓井 利宣
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.87-88, 2020-02-20

大量のリクエストに低遅延で応答する必要のあるコンテンツ配信では,一般にデータストアに分散KVSを用いる.しかし,データ更新が頻発する状況では,各KVSノード間のデータ同期により帯域が逼迫する問題があった.本研究では,パーソナライズされたコンテンツ配信システムのデータ特性に着目し,データ同期のコストを減らした分散KVSの構築手法を提案する.ユーザごとのデータの一貫性が保たれていれば良いことに着目し,ユーザごとに割り振りを特定のKVSノードに固定して,一貫性を損なわずにデータ同期を減少させる.本手法を用いたPoCの性能を評価し,分散KVSのデータ同期による帯域の削減を確認した.
著者
津田 和俊
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.259-260, 2020-02-20

東京電力福島第一原発の事故により環境中に放出された放射性セシウムの場所ごとの空間分布について、これから原発近辺の避難指示が出されていた地域が帰還解除になるにあたり、経年変化の予測が求められている。昨年度の情報処理学会全校大会で、主として避難指示が出されていた地域で現状の状態で住民が生活を続けた場合の外部被ばくを推計するシステムの開発を紹介した。この評価を行うための情報は、原子力規制庁による1年毎の航空機モニタリングや、主として自治体による数ヶ月置きの車載モニタリングなどを元としている。これらの情報は、webアプリでRDBのGIS情報として格納されている。この経年変化を求める計算は、RDB上でのSIMD処理に相当する。本研究では、GPUを用いたRDBの高速化の手法などを用い、RDBによる並列数値計算の技法に関して議論する。
著者
伊藤 黎音 打矢 隆弘
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.407-408, 2020-02-20

本稿では、トゥレット症候群患者におけるVR空間内のコミュニケーション手法の提案を記す。トゥレット症候群とは、突発的で不規則に体の一部に速い動きや発生を繰り返す状態であるチック症状が慢性化したものである。ここ数年でヘッドマウントディスプレイ(HMD)がゲームやコンテンツを楽しむために普及しつつある。ユーザはVR空間で活動するために、分身となるアバターを用いて活動することができる。この点に着目し、トゥレット症候群患者がコミュニケーションの円滑化を行えるようにする手法の提案を行う。これにより、VR空間内でトゥレット症候群患者が障がいを気にせず活動を行うきっかけを作ることを目指す。
著者
大鐘 崇史 渡辺 陽介 高田 広章
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.77-78, 2020-02-20

詳細な地図の上に標識や信号情報、車両や歩行者の動的情報を載せたダイナミックマップの活用において、自動運転車と人運転の車が混在する。人運転でもこのダイナミックマップを活用するために、道路上にあるステレオカメラから得られた情報を用いて、ドライバーに的確に伝わる指示を出せるシステムを構築することを目指す。 また、複数の車両が認識され、それらが同じ色や特徴をもつ車両の場合、それ以外の特徴を最小限の情報で伝える必要がある。 そこで、距離情報と画像データが得られるステレオカメラと、その画像データの車両特徴量を学習・識別できるYOLO v3を用いる。距離情報と識別情報を紐づけ、ドライバーに識別情報を伝えるための必要十分なタグを選択するアルゴリズムを作成する。
著者
蛭間 大介 植村 弘樹 奥村 万規子 安部 惠一
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.197-198, 2020-02-20

近年,AI技術の発展により人と音声対話するシステムの研究開発が進んでいる.宅内で使用する音声対話システムのインターフェースには,無機質なスピーカータイプや立体的なヒューマロイド(ロボット)タイプなどがある.スピーカータイプなどは無機質なデザインのため話しかけづらいという課題や,ヒューマロイドタイプに関しては姿形の外観およびキャラクタの好み等によって話かけづらい課題がある.従って,本稿では利用者に応じて会話する相手の姿形を自由に変更できるCGキャラクタを用いた音声対話型ホームシステムを検討した.具体的にはLive2Dを用いてCGのGifアニメを作成したキャラクタを音声対話インターフェースとして使用する.今回はあらかじめ用意した複数のCGキャラクタから利用者の好みのキャラクタを自由に選択できるプロトタイプシステムを開発し,評価したので報告する.
著者
大山 義人 大場 みち子
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.199-200, 2020-02-20

システム開発プロセスでは,コードレビューは多くの開発現場で行われている.ここではGitHubを利用したオンライン上でのコードレビューが一般的である.コードレビューには多くの要素が関係しているため,コードレビューにかかる時間を推定することは難しい.そのため,コードレビューをタスクとして見積もる場合,正確な時間を見積もることができないという問題がある.そこで本研究では,GitHubで行われたOSSのデータを利用して,コードレビュー結果を分析することでコードレビューにかかる時間とソースコード及び開発者の情報との関係性を明らかにする.本稿ではコードレビュー時間に関する分析の方法とその結果について述べる。
著者
中村 功
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.319-320, 2020-02-20

本研究は、デルタニュートラル戦略で利益をあげる投資手法を実現することを目的としている。将来のボラティリティの転換点を精度よく予測できれば、デルタニュートラル戦略で確実に収益をあげることができる。 本研究は、日経ボラティリティインデックスおよび、日経225先物出来高に離散ウェーブレット変換を施し解像度変換した後、LSTM-RNNモデルにより、将来のボラティリティの予測を行う手法を取る。予測結果から将来のボラティリティ転換点を求めた後、投資期間を設定し、デルタニュートラル戦略をあてはめ、投資収益を狙う。得られた投資収益と勝率により、手法の精度評価を行う。
著者
村井 亮介 伊藤 克亘
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.337-338, 2020-02-20

娯楽の発展によって人々が歌う機会が増えてきた。カラオケの採点の登場などから上手に歌いたいと思う人が多いことも事実である。そこで本研究では裏声を出すことができ、音痴ではない男性を対象にした歌唱力向上メソッドを提案する。歌唱力は大きく分けて「音程」「リズム」「発声」と3つの要素に分けることができる。その中でも「発声」はカラオケの採点でもあまり重視されていない。そのことからJPOPの歌唱発声において必要不可欠であるミックスボイスの習得を目的とする。ミックスボイスは表声と裏声のコントロールが自由にできることが前提であることから、表声と裏声を上手に扱えるようになるための練習メソッドを考案し、メソッドに沿って練習を進めていく。メソッドごとの可否判定についてはスペクトル及びスペクトルグラムから判定できるようなシステムを提案する。
著者
神原 滉一 遠藤 慶一 黒田 久泰 小林 真也
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.659-660, 2020-02-20

近年,安定した供給を可能とする養殖漁業の需要が高まっている.養殖漁業を効率的に行うためには給餌量を適切にすることが重要であり,そのためには,水槽内の魚の数を知る必要がある.中でも,稚魚育成においては,魚の数や一匹あたりの餌の量の変動が激しいことから特に重要性が高い.しかし,現状では人間が稚魚数を数えているため,手間がかかることと誤差が生じることが課題である.そこで本研究では,水中カメラを用いて水槽内の稚魚数を推定することを目指す.具体的には複数のカメラで,水槽内の稚魚の位置を認識し,対象領域内の稚魚数をカウントすることで水槽内の稚魚の総数を推定する稚魚数計数システムの開発を行う.
著者
内藤 大輝 矢吹 太朗
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.455-456, 2020-02-20

ユニコードにおける絵文字は,言語によらず使える記号である.しかし,その意味は,使われる言語によって異なると思われる.たとえば,手を合わせる絵文字を日本では「ありがとう」「お願い」「いただきます」として使うが英語圏では「神様に祈る」「神様に感謝」「ハイタッチ」として使う.文章中の絵文字の意味を調査することにより,コミニュケーションの助けになると思われる.そこで本研究では,絵文字を分散表現にして比較することにより,日本語圏と英語圏における絵文字の使われ方の違いを調査した.その結果を発表する.
著者
松本 章宏 菅 愛子 高橋 大志
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.343-344, 2020-02-20

2013年以降のアベノミクスの効果により、日本経済は回復の兆しを見せ始めている。企業業績は改善され、内部留保の金額は過去最高に至るまでとなっている。一方で、日本の労働分配率は戦後最低の値を示しており、労働分配率の低下は実体経済の弱体化と格差の拡大をもたらす大きな社会的課題として捉えられている。本研究では、日本の上場企業の公開財務データをもとに、機械学習を用いて日本の上場企業における労働分配率および平均給与の説明可能性について検討するとともに、資本市場から実体経済へのトリクルダウンを阻害している要因について検討した。結果、企業の時価総額の上昇率が高い企業群が労働分配率を下げ、トリクルダウンを阻害している可能性を示唆した。
著者
中村 颯篤 真鍋 義文
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.291-292, 2020-02-20

2敗した時点で敗退となる、ダブルイリミネーショントーナメント方式が一部の競技で採用されている。ダブルイリミネーショントーナメントにおいてわざと負ける戦略の有効性について述べる。早い段階でわざと負けて敗者復活戦のトーナメントに進んだ方が優勝する可能性が高くなる場合が存在することを示す。さらに、わざと負ける戦略が有効ではない、ダブルイリミネーショントーナメントの敗者復活戦の対戦相手設定法が存在しない場合があること、およびその場合にわざと負ける戦略が有効である場合を少なくすることのできる 対戦相手設定法を示す。
著者
タァンクァン ファン 山本 純一
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.197-198, 2020-02-20

人口減少問題により生産性向上が望まれている。生産性向上には組織全体の効率化が必要である。経営学研究から組織効率にはノウフー(Know who)が重要であるとわかっている。ノウフーは「誰が何を知っているかを知っている」ということである。従来のノウフーシステムは知りたい人と知っている人の関係性まで考慮されていない。結果として、聞きずらいために知識が上手く共有されないということが考えられる。本研究では、二者間の親密度を考慮した知識のノウフーシステムについて検討した。具体的には、社内のチームチャットのやり取りデータからネットワーク構造を構築し、経路探索することで社員が「自分と親密な人」経由で誰が知っているかのノウフーをフィードバックする仕組みについて論じる。
著者
中野 珠実 阪田 篤哉 岸本 章宏
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.5-6, 2020-02-20

本稿では、人間の認知特性に基づいた映像のハイライトシーンの自動抽出の方法を新しく提案する。映像視聴時の人々の瞬きは、ハイライトシーンでは一斉に抑制され、出来事の分節で揃って発生するという特徴を示す。そこで、映像に対する瞬きの発生確率を多層1次元畳み込みニューラルネットワークに学習させ、その推定値が急峻に低下している箇所を同定することで、映像のハイライトシーンを自動的に抽出することができた。瞬き情報は外部から容易にセンシングできるため、この手法を使えば、より人間の情報処理スタイルにマッチした映像のハイライトシーンの自動抽出を手間のかかる作業なしに行うことが可能になる。
著者
田中 敏文 伊藤 克亘
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.315-316, 2020-02-20

日本の伝統音楽の音階は、西洋音楽のオクターブ音階とは異なる。小泉文夫は20世紀半ばに世界各地の民族音楽を採集し、完全4度を枠組みとするテトラコルド音階が東アジア中心に広く分布することを発見した。さらにテトラコルドが積み重なるとオクターブ音階に変遷する傾向を確認した。能の謡の代表的な音階の一つであるヨワ吟は、上、中、下という完全4度間隔の核音とその中間音で構成され、典型的なテトラコルド音階である。著者は長年の能楽師としての経験から、ヨワ吟の音階にオクターブ音階に変遷する兆候を感知し、その一例として上で終止する時の実際の音高が流儀によって異なることをピッチ解析により検証した。
著者
中村 颯篤 真鍋 義文
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.291-292, 2020-02-20

2敗した時点で敗退となる、ダブルイリミネーショントーナメント方式が一部の競技で採用されている。ダブルイリミネーショントーナメントにおいてわざと負ける戦略の有効性について述べる。早い段階でわざと負けて敗者復活戦のトーナメントに進んだ方が優勝する可能性が高くなる場合が存在することを示す。さらに、わざと負ける戦略が有効ではない、ダブルイリミネーショントーナメントの敗者復活戦の対戦相手設定法が存在しない場合があること、およびその場合にわざと負ける戦略が有効である場合を少なくすることのできる 対戦相手設定法を示す。
著者
関本 泰之
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.61-62, 2020-02-20

本研究では計量機器のリモート更新機能を含めた新しいシステムを構築する際に必要とされるソフトウェア要件の提示をおこなう。具体的には(1)関連する法規制・国際規格、(2)機器のシステム上の要件(セキュリティ)、(3)実運用上の要件の3つの要件について取りまとめをおこない、実用的なシステム構築に必要なソフトウェア要件の追加と、その技術的解決策の提示をおこなう。また、その研究成果は現状ではOIMLに準拠することでカバーされている国内法規制(計量法/JIS)に対して、ソフトウェア要件・認証の策定や改訂をおこなう際の議論に貢献できることを期待する。
著者
西川 浩平 松村 敦 宇陀 則彦
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.405-406, 2020-02-20

新卒の就職活動では,就職活動生が企業にエントリーシート(以下,ES)を提出し,企業がそのESを元に採用を判断するという過程が一般的となっている.ESには,志望動機や自己PRなどを書くよう求められており,企業に 採用された就職活動生のESを分析することで,各企業がどのようなパーソナリティを持った人材を求めているかを推定することが可能である.そこで本研究では,テキストデータであるESに対して機械学習を用いることで,どの企業に提出されたESであるかの推定を行った.本発表では,その推定結果と分析結果を報告する.
著者
中村 大貴 矢吹 太朗
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.365-366, 2020-02-20

技術文書共有サービスにおいて,よい執筆者を発見するために,PageRankに基づく順位付けを行う.対象とするサービスはQiitaである.このサービスでは,記事の投稿者の質をContributionsという指標で評価している.本研究では,このサービスにおけるユーザと記事をノード,いいねをエッジとみなし,APIとスクレイピングによってデータを取得し,PageRankを計算する.計算したPageRrankとContributionsの比較結果を報告する.
著者
植田 陸玖 松澤 智史
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.87-88, 2020-02-20

複数人不完全情報ゲームは囲碁やオセロ等とは異なり、探索が難しいためAIの実装が困難である。そのため、不完全情報を完全情報として扱うことで探索の難しさを克服する。今回はトランプゲームの大富豪をテーマにしてDLで学習を行い、AIを実装する。