著者
河村 晃好 黒武者 健一 佐藤 亮一 芥子 育雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.192, pp.9-16, 2001-07-11

膨大な量のデジタルコンテンツが蓄積されるようになり, ユーザが興味を持っている情報を選択的に探し出すのは困難になってきている.ユーザが欲しい情報を得るためには, 検索についての専門的な知識や技術も必要になってくる.そのため, ユーザの嗜好を学習し, 嗜好に合致した情報だけを推薦するリコメンダシステムが注目されている.本論文では, 簡単なアンケートを元にユーザグループを決めた後, グループ嗜好モデルを利用して検索キーワードを拡張するコンテンツの検索方式と視聴履歴による検索とを融合した嗜好類推型検索方式を提案する.さらに, ユーザにお薦めコンテンツを推薦する検索サーバのプロトタイプについて紹介する.
著者
石川 博 久保田 和己 金政 泰彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.201, pp.19-23, 1999-07-21

XMLデータはWeb情報システムやEC/EDI応用で広く使われていくことが予想されるが、そのような応用では大量のXMLデータを通常対象とする。そのためには利用者がサーチ条件を指定できるようにして本当に必要なXMLデータのみを検索できるようにすることと、複数のXMLデータソースを統合利用できるようにすることが必要である。このためにXQLというXMLデータの問い合わせ言語を提案する。XQLは従来のデータベース標準(SQLやOQL)との整合性を考慮して設計されている。本稿ではXMLデータの問い合わせ言語の要件と機能について説明し、XML問い合わせ処理システムxQuesのためのXQLの実装について触れる。
著者
秋月 達人 新田 直子 馬場口 登
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.98, pp.31-36, 2006-06-09
被引用文献数
1

近年,インターネット,テレビといった通信媒体の性能向上に伴い,大量の映像コンテンツの入手が可能となった.また,計算機上での映像編集ツールも多々開発されており,素材映像の編集による映像制作は身近なものとなりつつある.しかし実際に魅力的な編集映像を制作するには,いまだ高度な編集技術や知識,時間,費用を要する.そこで我々は,専門家により編集された事例映像から編集技術を学習することにより,一般ユーザの映像編集を支援するシステムを提案している.ここで編集技術の一つとして,映像全体に調和感を持たせるために,映像を構成する動画と音を同期させることが知られている.そこで本稿では,映像をショットの並びとみなした際の,ショットの切り替え時における音の低レベル特徴に基づいた変化を,動画と音の時系列変化の同期パターンとして学習する.
著者
Reddy P.Krishna 喜連川 優
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.203, pp.37-42, 1999-07-23

本論文では投機的トランザクション処理における並行制御プロトコルの改善手法を提案する。提案する投機的入れ子ロック(SNL:speculative nested locking)プロトコルでは、副トランザクションが(実行後イメージを作り出す)データオブジェクトに対する仕事を終了した時には常に親がロックを継承するようになっている。待機中の副トランザクションは先行する副トランザクションの実行前後両方のイメージにアクセスすることによって投機的実行を行う。待機中のトランザクションは先行する副トランザクションの終了決定に基づき適切な実行を選択する。その結果、輻輳するトランザクション間の並列性が高められる。SNLアプローチでは投機的実行を支援するためにその分の処理と主記憶がさらに要求されることになる。この論文ではSNLアプローチを提案し、このアプローチによってMossの入れ子ロッキングプロトコルと比較してトランザクション内、トランザクション間の両方における並行性がいかに高められるかについて説明する。このアプローチでは限られた資源環境において主記憶とCPU資源のバランス化を図ることにより並行性を高めている。
著者
西尾 今日子 中島 伸介 山田 篤 田中 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.131, pp.309-314, 2007-06-25

知的財産として認定・登録されるには,既存のものとの差異があることが条件である.しかしその差の大小や着眼ポイントは知財の分野やそれがもつ特徴によって異なるため,既存知財データの整理は欠かせないタスクとなっている.知的財産である商標にもこれが当てはまる.そこで,本稿では商標の特徴を「画像データ」「外観データ」「言語データ」の3点から抽出し,それらの評価基準同士の相関関係と知財化容易度について述べる.
著者
吉原 潤 加藤 和彦 奈良崎 清彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.226, pp.41-48, 2000-07-19

suffix arrayはテキストの接尾辞のポインタを接尾辞の辞書順に並べたもので, 任意の部分文字列検索を高速に行うことができるが, 更新のオーバーヘッドが大きい.本論文ではsuffix arrayを効率的に更新する方式として, 我々が以前提案したインクリメンタルな更新方式を分散並列化をした方式を提案する.この方式ではsuffix arrayに含まれる接尾辞を辞書順のある範囲で分割し, 各ノードに担当区間を割り当てる.繰り返される更新に伴い各ノードの担当区間のサイズの不均衡が生じるため, 動的に担当区間の変更を行ない更新処理の負荷を均等化する.また, 単純に均等なサイズに分割して連続した区間をノードに割り当てた場合に検索要求の分布に偏りが生じることを示し, 検索要求の偏りを軽減する分割方法を提案した.
著者
服部 峻 手塚 太郎 田中 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.149, pp.131-136, 2006-07-06
被引用文献数
4

実空間を移動する行為は,我々にとって日常的な活動の一つである.これまで,この空間移動を支援するための様々な道案内システムが開発されて来た.しかし,従来の簡略地図上にプロットされる経路や道案内文中に現れるランドマークは,その名称だけを用いて特定されている場合が多い.地物の名称だけでは,現在いる地点から次に向かうべきランドマークを視認できない場合があるため,地物の色や高さ,形状といった視覚的な外観情報も与えることが非常に有効である.そこで,本稿では,異種の検索エンジンのメタデータである検索件数および要約文を活用して,地物の外観情報や可視地域といった知識をWebマイニングする手法を提案する.
著者
小山 直子 増永 良文
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.177, pp.153-158, 2004-07-07

我が国は男女共同参画社会の実現に向けて大きく動き出しているが,それに呼応して社会のジェンダー意識が急速に高まっている.また1960年代に始まったジェンダー研究も次代の流れに呼応して,その姿をめまぐるしく変えながら発展している,我々は,このような現象がインターネット上に展開するジェンダー関連Webサイトがなすコミュニティを分析することにより,的確に捉えることができるのではないかと考えた.そこで,本研究では,東京大学生産技術研究所喜連川研究室で開発されたWebリンク解析アルゴリズムCompanion-を用いて,ジェンダー研究関連Webコミュニティの抽出と分析を行い,そのコミュニティが時代の流れと共にどのように変遷しているか,そして,ジェンダーが社会的・文化的な所産であるがゆえに,ジェンダー概念が社会的・文化的なさまざまな事象により受けるインパクトのもと,どのように揺れ動き,その活動を社会に還元させようとしてきたかを明らかにすることを試みた.一方,Webリンク解析アルゴリズムはHITS法,リンクの強連結性に基づく方法,Max-Flow法などさまざまな手法が提案されているが,いずれも,アルゴリズムをリアルな応用分野に適用した場合に,その分野の専門家がそれらを分析ツールとして使用に耐えうるものと評価するか否かに,非常に関心がある.本報告では,ジェンダー関連Webコミュニティの分析にHITS法に基づいたCompanion-を選択したことでいくつか有益な分析が行えたと評価すると同時に,Webコミュニティの発展過程を読むにあたっては,コミュニティ発展過程ビューアの特性を熟知しておくことが必要であることを明らかにした.
著者
小泉 敬寛 亀田 能成 中村 裕一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.117, pp.1-6, 2005-06-10
被引用文献数
1

本研究では, 頭部装着カメラにより人物の視点から撮影された映像に付加情報を加えた個人行動記録から, ユーザが必要とする記録断片を効率的に検索するための手法として, 構造化類似検索(Relevance Feedback with Structuring Filters)を提案する.構造化類似検索では従来から画像検索のために用いられてきた, 適合性フィードバック(Relevance Feedback)による類似検索に加えて構造化フィルタ(Structuring Filter)を用いる.これにより, 単純に画像的にまたは数値的に類似していないデータをも検索することが可能になる.本論文では, 本研究で扱う個人行動記録と記録データの意味的な構造について簡単な定義を行った後, 構造化類似検索について説明し, 実際に行動記録断片の検索が容易になることを実例をあげて示す.
著者
数原 良彦 植松 幸生 井上 孝史 片岡 良治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学
巻号頁・発行日
vol.108, no.329, pp.7-8, 2008-11-24

本研究では,ソーシャルブックマークにおけるスパマーのタグ付与行為が非スパマーとは異なると考え,ユーザのタグ付与行動に基づく特徴を抽出し,教師つき機械学習を用いてスパマーの判別器を生成することでスパマーの除去を行う手法を提案する.評価実験より,提案した特徴を用いて,スパマーの分類精度を保ったまま非スパマーの誤分類が減少されることを確認した.
著者
菊田 裕次 井上 創造 岩井原 瑞穂
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.31, pp.41-48, 2000-05-02
被引用文献数
1

近年の計算機の処理能力の進歩により, 計算機が大量の情報を処理することが可能になってきた.それに伴い, 利用者が大量の情報を扱わなければならないような機会が増加しつつある.利用者が大量の情報を扱うことを可能にするためには, 情報フィルタリングと情報可視化の手法を効果的に組み合わせて用いることが重要である.つまり, 情報フィルタリングにより重要度がつけられた情報を, 重要度を反映しながら可視化することが要求される.本稿では, 種々の情報視覚化の手法に対し, 個々の視覚化対象の重用度を反映しているかを評価する手法を提案する.我々は, 個々の視覚化対象の重要度をどの程度反映しているかを示す尺度として, 表示達成度を提案し, これにより情報視覚化の手法が重要度をどの程度反映しているかを評価することが可能になった.
著者
豊田 正史 喜連川 優
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.64, pp.35-40, 2002-05-10
被引用文献数
1

本論文では,定期的に収集したウェブのスナップショットからウェブコミュニティの発展過程を抽出する手法を提案する.ここで言うウェブコミュニティとは,同じトピックに関心をもつ人々や組織によって作成されたウェブページの集合を指す.これまでに,リンク解析を用いてウェブコミュニティを抽出する様々な手法が提案されてきた.我々は,1999,2000,2001年に定期的に収集した3つのウェブスナップショットを比較することで,ウェブコミュニティの発展過程を調査した.この際,成長率,新規率,安定率など,興味ある発展過程の抽出に有用なメトリックスを導入した.さらに,発展過程の視覚化,および抽出の対話的な支援を行うシステムを構築した.このシステムはまず,各ウェブスナップショットから主要なウェブコミュニティとその間の関連度をすべて抽出し,発展過程のデータベースを構築する.ユーザは,関連度およびメトリックスを用いて,発展過程を抽出することができる.最後に,このシステムを用いて抽出した発展過程の例を幾つか示す.
著者
城所 正洋 小林 洋
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.148, pp.31-36, 2006-07-05
参考文献数
11

本稿では,一般のパーソナルコンピュータ(PC)所有者にとっては作成した携帯電話用のコンテンツを手軽に発表や提供ができ,携帯電話所有者にとっては希望する種類のコンテンツを容易に入手できるような場を提供するための,Peer-to-Peer(P2P)ネットワークとサーバを用いたハイブリッド型のコンテンツサービスシステムを提案する.例として,携帯電話用の待ち受け画像のサービスシステムを取り上げ,試験的に開発も行った.携帯用電話のコンテンツを充実させるためには,今後は,商用のサイトでの提供だけでなく,個人が作成するコンテンツを容易に流通させるための場も必要と考えられ,そのための一つの取り組みとして本方式の提案を行う.
著者
阿部 裕行 伊藤 一成 Durst Martin J.
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.150, pp.133-137, 2006-07-07

放送コンテンツの視聴は,認知症者にとって精神安定作用があるという報告がある.また外国人には,文化や風習を知る上での貴重な素材である.しかし,字幕や手話表示は彼らの内容理解支援という点から言えば,十分ではない.この分野では,ピクトグラム(絵文字)を活用した事例が数多く報告されている.そこで,ピクトグラムを用いた動画像の内容理解支援の方式について検討する.
著者
吉原 朋宏 渡邊 明嗣 小林 大 田口 亮 上原 年博 横田 治夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.171, pp.185-190, 2005-07-06

我々が提案している並列Btree構造向けの並行性制御手法MARK-OPTが, アクセスパターンが各PE(Processing Element)で均一である環境において有効であることを示してきた.本稿では, アクセスパターンの偏りがある環境における従来手法との比較実験から, アクセス偏りによるMARK-OPTへの影響を考察し, MARK-OPTがアクセス偏りがある環境においても有効であることを示す.また, そのアクセス偏り除去のための有効な手段であるデータマイグレーションの並行性制御にMARK-OPTを用い, データマイグレーションが発生する頻度を変化させた場合の実験から, データマイグレーションによるMARK-OPTへの影響を考察し, MARK-OPTがデータマイグレーションの並行性制御として有効であることを示す.
著者
森田 千晶 増永 良文
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.172, pp.145-150, 2005-07-07

近年, 古い資料や写真のデジタル化などに伴い, モノクロ画像の自動着色技術の研究がすすめられている.そのひとつとして, 色合いの参考となる画像(ソース画像)を用いてその色合いをモノクロ画像に転送することによってカラリゼーションを行う手法が提案されている.この手法はユーザの作業負担を軽減し自動的なカラリゼーションを実現させるが, そのために必要となる"ユーザの主観にあうソース画像"の用意が困難である.そこで本研究では, この手法を前提とし, "ユーザの主観にあうソース画像"を, 画像検索技術を組み合わせることによってウェブ上から取得してくる方法を考案する.また, 本稿ではこのシステムのための予備実験として, ウェブ画像検索の検索キーワードの選択方法に関する考察をおこなう.
著者
池田 新平 中島 伸介 角谷 和俊 田中 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.64, pp.1-6, 2002-05-10
被引用文献数
1

Web情報空間は様々な情報が氾濫しており,有益な情報を発見することは容易ではない.又,通常のリンクナビゲーションでは,閲覧中のWebページに対して,構造的・内容的に関連するような"周辺",のWeb情報を知ることはできない.実世界と同じように地図や交通標識などの手段を用いることで,閲覧中のWebページの周辺空間の情報を得ることが出来れば,Web情報空間においても,効率的な情報探索が出来ると考えられる.そこで本研究では,"利用者の閲覧履歴から利用者の意図を抽出する"という考えに基づき,利用者の閲覧履歴を反映させた"周辺"のWeb情報空間を生成し,その周辺空間への案内を交通標識メタファーを用いて,Web標識という形で表示するシステムを提案する.
著者
岩崎 季世子 鈴木 雄大 神原 誠之 山澤 一誠 横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.114, pp.31-36, 2007-06-21

本研究では,GPSやコンパス等が取り付けられたビデオカメラを用いて撮影することで撮影位置・姿勢情報が付加された観光地映像を,その位置・姿勢情報に基づいて検索・閲覧する映像ブラウジングシステムを提案する.システムは,ユーザが効率的に観光地映像を閲覧するために,地理情報データベースを利用して,映像の検索を行う.本研究では,地理情報データベースとして,被写体の位置情報だけでなく,これまでに被写体が撮影された履歴情報から推定された各場所から撮影される各々の被写体の尤度を保持したものを利用する.また,プロトタイプシステムを用いて行った評価実験の結果を示す.
著者
太田 守重
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.117, pp.31-36, 1999-06-17

1994年以来、ISO/TC211で審議されている地理情報標準の中から空間スキーマと時間スキーマについて、その内容を報告する。両者とも1998年に委員会原案(CD)が提出され、参加各国から出された意見をもとに、現在、第2次CDの作成作業が行われている。空間スキーマは、地物の空間特性を記述するスキーマを定義し、スキーマの構成要素である空間プリミティブの属性及び演算子を定義する。時間スキーマは地物の時間特性を定義するとともに、時間参照系の定義も行う。時間は順序的時間参照系、暦・時計、時間座標系のいずれかで記録される。
著者
齋藤 裕明 古賀 久志 渡辺 俊典 横山 貴紀
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.97, pp.7-12, 2006-06-08
被引用文献数
1

木は半構造データや遺伝子情報など多様なオブジェクト表現に用いることが出来るデータ構造であり、パターン認識や情報検索を行う為には木間の類似度を求める技術が重要である。木間類似度としては、2つの木をノードの挿入、削除、置換によって一致させる際の木編集距離を非類似度とする方法がある。木編集距離は木の構造の類似性と内容(ラベル)の類似性を含む非類似度であるが,木データを分類する際、構造の類似性と内容の類似性のどちらを重視するかはアプリケーションやデータによって真なる。そこで本論文では、木編集距離を内容非類似度と構造非類似度の2つに分離し、適用対象の特徴やユーザーの目的を適切に反映するクラスタリング結果を得る方法を提案する。