著者
松田 昌史
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

人間の社会行動を分析対象とする方法論には,事例研究法,調査法,観察法,実験法などいくつかの立場がある.当然,それぞれに一長一短があるが,本稿では著者が携わってきた実験法に焦点を当て,「仕掛学」研究推進のためのヒントを示したい.小集団内の対人相互作用に関する実験をはじめ,不特定多数の人々の関わる社会制度の形成・維持に関連した実験研究例を紹介したい.
著者
川口 洋平 永野 久志 松原 大輔 影広 達彦 高田 安章 橋本 雄一郎 廣池 敦
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

日立では、文科省の委託により、2009年度まで、駅などで使用できる高スループットの爆発物探知技術を開発してきた。この技術では、探知装置が発報した際、対象者の安全な確保が運用上の課題であった。報告者らは、この技術の実用化の支援のため、新たに分散配置した複数カメラの画像に対して対象者の通過時の画像をキーとした類似画像検索を逐次実行する方式を提案し、対象者の経路を逐次実時間で特定できる可能性を確認した。
著者
植松 すみれ 松崎 拓也 花岡 洋輝 宮尾 祐介 美馬 秀樹
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

語彙化文法に基づいた日本語の構文・意味解析器を実現するために、コーパスを基に大規模な日本語文法を開発する手法を示す。日本語の構文情報付きコーパスは係り受け形式が多くそのまま語彙化文法開発には適用できないが、本手法では京大コーパス並びに関連するコーパスの情報を統合、再解釈して語彙化文法に基づく構文コーパスを構成し、日本語文法を獲得する。また実際に獲得した文法を解析に用いた際の精度により評価を行う。
著者
清水 大地 岡田 猛
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

本研究ではブレイクダンスにおける特定の踊り(技)の習得過程に注目し,エキスパートダンサーを対象とした長期のフィールドワーク,インタビューによる縦断的検討を行った.インタビュー回答や映像の分析より,複数のスランプを経て踊りの質を向上させたこと,スランプでは身体の使い方を試行錯誤し新しい使い方を発見したこと,その踊りにおける身体動作を利用して新しい踊りを随時創作したことが示された.
著者
山岸 祐己 斉藤 和巳 大久保 誠也
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

レビュー時系列データからの分割統治による変化点検出法を提案する。本研究では、国内の代表的なオンラインレビューサイト「食べログ」のレビュー時系列データを用いて、提案手法の有効性を検証すると共に、詳細な分析によって、レビューサイトにおけるユーザーの評点行動の特性を明らかにする。
著者
菊池 亮 五十嵐 大 濱田 浩気 千田 浩司
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

近年,位置情報等の多種多様な個人に関する情報を収集し分析することで,新サービスの創出等に役立てようとする動きがある.しかし個人に関する情報をそのまま活用するとプライバシーの問題が生じるため,プライバシーを保護しつつ分析を行う集合匿名化技術が研究されている.本発表では,情報が逐次公開される環境でのプライバシー保護について,既存の匿名化手法の対策と撹乱再構築法での対策について述べる.
著者
梶野 洸 馬場 雪乃 鹿島 久嗣
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

クラウドソーシングでは写真のタグ付けや音声書き起こしなど様々なデータ処理の仕事が依頼できる。しかしワーカーに渡すデータに不特定多数に公開すべきでない情報が含まれる場合はプライバシの問題が生じるため、クラウドソーシングを用いるのは不適切となる。本発表では写真中の顔を隠す仕事を題材とし、この仕事におけるプライバシ定義を行うと共に、プライバシを保護しつつデータ処理を行う手法の提案及び実験的な評価を行う。
著者
廣瀬 通孝 谷川 智洋 鳴海 拓志 竹内 俊貴
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

社会システムの円滑な運営には,人間を始めとするシステム内の大量のコンポーネントの行動誘発技術が必要である. 我々はコンポーネントの挙動を収集可能なソーシャルセンサ,センサ出力の集積からシステムの未来を推定する動的シミュレーション,コンポーネントの行動を変化させるソーシャルアクチュエータを研究している. 本講演では,これらの融合によって可能となるサイバネティックシミュレーションの概要を述べる.