2 0 0 0 OA 乾燥剤

著者
平野 四藏
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.95-100, 1952-08-15 (Released:2009-03-16)
参考文献数
30
著者
北條 正司
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.63, no.9, pp.715-726, 2014-09-05 (Released:2014-10-05)
参考文献数
55

塩を混合することにより,濃硝酸ばかりか希硝酸にも酸化力が発現することを確認する目的で,アルカリ金属,アルカリ土類金属及びアルミニウム塩化物塩を含有する0.1~2 mol dm-3硝酸中に貴金属類,特に,金を溶解することを試みた.2.0 mol dm-3 HNO3にAlCl3を1.0 mol dm-3混合した20 mL溶液中(15~80℃)に,純金板(20 ± 2 mg,厚さ0.1 mm)は完全溶解するが,温度の上昇に伴い,完全溶解に要する時間は著しく短縮した.40及び60℃ において,塩化物塩を混合した2.0 mol dm-3 HNO3溶液中での金線(19.7 ± 0.5 mg,直径0.25 mm)の溶解速度定数[log (k/s-1)]は,一般的に塩濃度の増大と共に上昇した.例えば,60℃ において2.0 mol dm-3 HNO3溶液中にLiClを1.0,2.0,3.0及び4.0 mol dm-3混合すると,log (k/s-1)値はそれぞれ-4.15,-3.77,-3.45及び-3.14へと上昇した.ずっと濃度の低い硝酸(0.1~1.0 mol dm-3)を用いると金線の全溶解時間は著しく長くなった.純金の溶解は,硝酸及び塩酸濃度の低い「希王水」,例えば,1.0 mol dm-3 HNO3と1.0 mol dm-3 HClの溶液中でも起こる.50 mL海水と2.0 mol dm-3 HNO3の1 : 1混合液中に,金線5本(0.10 mg)を100℃ において約17時間で完全溶解させることに成功した[log (k/s-1)=-4.52].塩酸濃度の増加に伴うラマンスペクトル変化に基づき,バルク水構造の破壊及び水の特性の変化を議論した.
著者
古崎 睦
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.48, no.9, pp.829-834, 1999-09-05 (Released:2009-06-30)
参考文献数
5
被引用文献数
3 3

ホタテ貝の中腸せん(腺)(ウロ)を焼却処理すると,含有重金属の中で比較的低沸点のカドミウムは一部気化すると考えられる.そこで,ウロを焼却したときの(1)焼却残留物,(2)焼却管壁析出物,(3)焼却飛灰,及び(4)排ガス吸収液中の鉄,銅,亜鉛,カドミウムの量を調べ,焼却過程におけるこれらの物質収支を検討した.湿ウロは1kg当たり平均約20mgのカドミウムを含んでいるが,これを空気中900℃で加熱するとその約57%が気化した.気化したカドミウムの多くは焼却管壁に析出するが,飛灰からも16%程度回収された.一方,窒素中で加熱した場合の残存率は10%程度で,管壁から約83%,飛灰から6.0%,吸収液から1.8%のカドミウムが検出された.カドミウム金属を同条件で加熱した場合には,空気中では酸化のみが進行し,窒素中ではほぼ100%が気化した.また,焼却残留物質量/ウロ質量で表される灰化率が大きいほど,すなわち焼却の進行が不十分であるほどカドミウム気化率が大きくなる傾向が認められた.これらの結果より,ウロを焼却した際のカドミウムの気化は,有機成分の燃焼時に局所的な酸素不足雰囲気が形成されることによって進行すると考えられる.
著者
満塩 勝 東 修作 肥後 盛秀
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 = Japan analyst (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.433-438, 2003-06-05
参考文献数
17
被引用文献数
5 14

露出させた光ファイバーのコア上に金を45 nm蒸着し,表面プラズモン共鳴現象(SPR)を利用するセンサーを用いて,角度変化や波長掃引の必要がない屈折率測定装置を構築した.そして,様々なアルコールの定量分析により装置の性能評価を行った.フェネチルアルコールを用いて応答時間と検出限界に関する検討を行ったところ,0.4分以内に0.5体積% 以下,屈折率0.0012の変化を検出できた.濃度と透過光強度の関係から,0~5% の濃度範囲において傾きが負で相関係数0.998の検量線が得られた.60% のエタノール水溶液を5回測定した際の相対標準偏差は2% であった.12種類のアルコールの濃度に対する透過光強度の関係は,各々のアルコールで異なった曲線となったが,屈折率に対する透過光強度の関係は,すべてのアルコールに対して屈折率約1.37に最小値を持つ曲線になった.この最小値を示す屈折率は,金薄膜の膜厚に依存し,目的とする試料の屈折率に応じてその膜厚を変えることにより,最適な応答特性を持つセンサーを作製できることが分かった.<br>
著者
猿橋 勝子
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.12, no.10, pp.1001, 1963 (Released:2009-06-30)
被引用文献数
1 2

アメリカの化学実験室で,ごく普通に用いられていて,しかも,わたしたちの研究室にあったら便利だと思うようなものを少し紹介したい.
著者
菅瀬 貞治 津田 孝雄
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.51, no.6, pp.429-435, 2002-06-05 (Released:2009-03-13)
参考文献数
27
被引用文献数
9 10

採取したヒト汗中に存在する乳酸, 尿酸, キサンチン, チロシンをHPLCで測定する方法を確立した. これらの化学物質は臨床的に有用なマーカーでもある. 汗の採取はバイアルを用いて指先から行い, 短時間に簡便に採集できた. すなわち1%アルコール水溶液40μlを0.6mlのバイアルに入れた後, 指にコンタクトさせて5分間汗を採集した. 同時に発汗量を反対の手の同じ位置で測定した. 8人の若い被験者の汗中の乳酸, 尿酸, キサンチン, チロシンの各濃度はそれぞれ154mM, 150μM, 225μM, 2.25mMであった. ワインの経口摂取による汗成分の経時変化を調べた. 汗の発汗量はワインの摂取前後でほぼ変化なかったが, ワイン成分中に含まれる乳酸は25~45分後最大値を示した. 汗中の乳酸は末梢血管からきていると推測される.

2 0 0 0 OA 16 裁判化学

著者
星野 乙松 石倉 俊治
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.11, no.13, pp.136R-142R, 1962-12-05 (Released:2010-05-25)
参考文献数
263

裁判化学は司法裁判に関係ある事件の解決に応用される分析化学の一分野であって,鑑識化学ともいわれ,分析の対象,目的はきわめて多岐にわたっているが,その中で最も重要でしばしば扱うのは,生体試料中の薬毒物の分析である.今回は1957年までを記載した前回の総説に引き続き,1958~61年の間に発表された裁判化学関係の文献のうちから薬毒物の分析法に重点をおいて最近の進歩をふりかえってみることにする.なお,薬品分析,農薬分析,機器分析などの関連項目と重複する報告は特に重要と思われるもの以外は集録しなかったので,それらの項目も参照されたい.
著者
眞田 幸尚 石崎 梓 西澤 幸康 卜部 嘉
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.149-162, 2017-03-05 (Released:2017-04-07)
参考文献数
40
被引用文献数
4 14

2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震による津波に起因した東京電力福島第一原子力発電所事故によって,大量の放射性物質が周辺に飛散した.事故直後より,放射線の分布を迅速かつ広範囲に測定する手法として,有人のヘリコプタを用いた空からの測定方法が適用されている.本手法自体は,1980年代に日本独自に研究開発されていたものの,事故直後に適用できる状態ではなかったためモニタリングしつつデータ解析手法の体系化・最適化を進めてきた.本稿では,事故後体系化した上空からの放射線モニタリング手法及び測定結果についてまとめる.
著者
小林 真 大矢 恭久 奥野 健二
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.99-105, 2013-02-05 (Released:2013-03-11)
参考文献数
15

比例計数管と液体シンチレーションカウンタによるトリチウムの実時間定量測定からチタン酸リチウム(Li2TiO3)及びリチウム濃縮したチタン酸リチウム(Li2+xTiO3)中でのトリチウム移行過程を明らかにした.Li2+xTiO3はLi2TiO3とLi4TiO4の混合物であり,トリチウム熱脱離スペクトルにおいて,リチウム濃度が増加するに伴いLi4TiO4起因のトリチウム放出が見られた.また,等温加熱実験の結果を速度論的に解析することで,トリチウム放出の律速段階はLi2TiO3構造中の拡散過程であることが分かった.一方で電子スピン共鳴(ESR)測定によりリチウム濃度の増加に伴い生成する照射欠陥密度が増加することが分かった.Li4TiO4構造に起因した照射欠陥の増加や構造の境界がトリチウム拡散を抑制することが明らかとなった.
著者
玉井 忠治 橋本 哲夫 松下 録治 岩田 志郎
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.19, no.4, pp.502-507, 1970-04-05 (Released:2010-05-25)
参考文献数
10
被引用文献数
2 2

無担体ヨウ素131は,テルルの中性子照射でできたテルル131のβ壊変で得られるが,実際には,用いたテルル中に不純物として含まれるヨウ素の量により比放射能が左右される.したがって,高比放射能ヨウ素131を得るためには,テルル中に存在するヨウ素の量を求める必要がある.本報告では,Ge(Li)半導体検出器のエネルギー分解能のよいことを利用し,テルル中のヨウ素の非破壊中性子放射化分析法の開発を目的とし,ヨウ素の検量線を用いる方法と,テルルとヨウ素の放射能強度比から求める方法とを検討した.両方法を各種テルル化合物に適用し,試料中に含まれる1~100ppm程度のヨウ素を簡便に定量することができた.
著者
大高 亜生子 簗田 陽子 保倉 明子 松田 賢士 中井 泉
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.58, no.12, pp.1011-1022, 2009 (Released:2010-01-25)
参考文献数
29
被引用文献数
10 11

小麦粉の産地判別を目的として,蛍光X線分析法により小麦粉中の微量元素の高感度定量を試みた.三次元偏光光学系エネルギー分散型蛍光X線分析装置を用い,測定条件を最適化した結果,小麦粉中の17元素(Na,Mg,Al,P,S,Cl,K,Ca,Mn,Fe,Cu,Zn,Br,Rb,Sr,Mo,Cd)において直線性のよい検量線を作成することができた.本法はサブppmレベルの重元素の定量が可能であった.63試料の小麦粉の定量分析を行ったところ,国産と外国産・混合とで微量元素組成に異なった傾向がみられた.更に,産地の指標となると考えられた特定の元素の定量値を用いた多変量解析から,国産の小麦粉をほぼ正確に判別できる判別式を構築することができた.本研究により,迅速・簡便な蛍光X線分析が産地判別に有用であることを示すことができた.今後は,本法がその他の食品へと応用されるだけでなく,多検体の分析を要する食品の品質検査における実用的な分析法として利用されることが期待される.
著者
大滝 仁志
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.22, no.9, pp.1275-1281, 1973-09-05 (Released:2009-06-30)
参考文献数
15
被引用文献数
1 2
著者
山下 大輔 石崎 温史 宇田 応之
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.58, no.5, pp.347-355, 2009 (Released:2009-07-13)
参考文献数
51
被引用文献数
2 2

現場での使用が可能で,XRD(X線回折),XRF(蛍光X線)の2種類の分析を同一ポイントで行うことができるポータブルX線回折・蛍光X線分析装置(portable X-ray diffractometer equipped with XRF,XRDF)を開発した.開発した装置は,0°から60°の範囲内のどの角度にも0.002°刻みにX線管と検出器を動かすことができる.XRDFはポータブル型であるので現場に持ち込み,移動,搬出の制限されている遺物や文化財などのその場分析が可能になった.更に,測定対象の大きさ,形状に制限がほとんどないため,測定対象が大型,異形であっても,破壊や裁断,分割することなく,そのまま測定できる.このような特長を持つXRDFだからこそ,貴重な文化財の調査で数々の成果を上げた.本稿では,鶴林寺聖観音像,セヌウのミイラマスク,ツタンカーメン王の黄金のマスクの分析結果を紹介する.
著者
加藤 敏文 井上 嘉則 上茶谷 若 齊藤 満 加賀谷 重浩 山本 敦
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 = Japan analyst (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.335-340, 2012-04-05
参考文献数
21
被引用文献数
5

固相抽出剤形状の多様化を目的として,逆相/陰イオン交換複合モード型ポリマー系吸着剤をポリエチレン粉末で焼結した多孔質円柱状の固相抽出剤を調製し,固相抽出特性を評価した.作製した焼結型固相抽出剤はモノリス様の連続孔を有しており,高流速下でも被検化合物を定量的に抽出可能であった.中性,塩基性及び酸性薬物を用いて抽出特性を調べたところ,中性及び塩基性薬物は疎水性相互作用により明確に保持され,メタノールで定量的に回収された.酸性薬物は疎水性相互作用と陰イオン交換相互作用が加味された複合相互作用により保持され,ギ酸添加メタノールで定量的に回収可能であった.焼結用樹脂の<ruby><rb>撥</rb><rp>(</rp><rt>はっ</rt><rp>)</rp></ruby>水性によるイオン交換相互作用の低下が懸念されたが,その影響はほとんどなく明確なイオン交換相互作用を発現した.本検討で用いた焼結法は円柱状だけでなく多彩な形状の固相抽出剤を作製可能であるため,固相抽出剤の多様化手法として有用である.
著者
滑川 隆 中村 栄子
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 = Japan analyst (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.59, no.11, pp.1069-1074, 2010-11-05
参考文献数
15
被引用文献数
3

A flow injection system for simultaneous determination of phosphate and silicate ions based on the formation of molybdenum blue is developed. This system is based on the difference of sulfuric acid concentration between phosphate and silicate on the formation of molybdenum blue. In this system, a part of sample zone in carrier is mixed with sulfuric acid solution and then, high and low concentrations of sulfuric acid zones are formed in the sample zone. In the low concentration zone, phosphomolybdenum, silicomolybdenum and isopolymolybdenum blues are formed. In the high concentration zone, only phosphomolybdenum blue is formed. Phosphate and silicate ions are determined by the difference of absorbance (830 nm) between high and low concentration zones. The determination limit of phosphate ion estimated was 0.003 mg L<sup>&minus;1</sup> as P and that of silicate ion was 0.04 mg L<sup>&minus;1</sup> as Si. The analysis rate was 6 samples h<sup>&minus;1</sup>. This system was available for phosphate and silicate ions in the sea water.
著者
田上 恵子 内田 滋夫 菊池 洋好 小暮 則和
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.67, no.7, pp.405-411, 2018-07-05 (Released:2018-08-08)
参考文献数
20
被引用文献数
5

希土類元素の工業利用の増加に伴い,その環境負荷が増える可能性がある.将来,人への希土類元素の移行を推定するためには,土壌から農作物への移行係数(TF=可食部中濃度[mg kg−1-dry]/土壌中濃度[mg kg−1-dry])を求めておくことが有用である.本研究では特に水田土壌から玄米への移行に着目し,希土類元素としてLa,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,LuについてTFを求めた.日本全国から98地点の水田土壌-玄米試料を収集し,土壌,玄米及び糠の元素濃度測定を誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS)で行った.その結果,土壌から玄米への希土類元素のTFの幾何平均値の範囲は(0.42〜6.9) × 10−4であり大きな差は見られなかった.玄米中においては,軽希土類元素の方が糠に多く分布する傾向があることがわかった.
著者
相澤 省一 森 勝伸 小池 優子 角田 欣一
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.271-279, 2017-04-05 (Released:2017-05-13)
参考文献数
15
被引用文献数
3

赤城大沼湖心部の堆積物では放射性セシウムは湖底下5 cm以内の表層にとどまるのに対し,水深の浅い流入部や流出部では15 cmから20 cm付近まで放射性セシウムが含まれていた.流入部や流出部では,粒度の粗い堆積物粒子間への湖水の浸透あるいは湖底での水の流れによる表層堆積物の撹乱が下方まで放射性セシウムが取り込まれた原因と考えられる.湖底堆積物の主な構成鉱物はクリストバル石,石英,斜長石であり,そのほか比較的多量の非晶質物質が含まれる.これらの非晶質物質が放射性セシウムの保持に係わっている可能性がある.周辺土壌の多くは500 Bq kg−1から5000 Bq kg−1の放射性セシウム含有量であり,放射性セシウムの分布について湖周辺で地域的な顕著な偏りは見られなかった.湖底堆積物及び周辺土壌の放射性セシウム含有量から赤城山一帯に降下した放射性セシウムの降下量を見積もったが,その数値は文部科学省が航空機モニタリングで求めた赤城山一帯の沈着量に近い値だった.
著者
加藤 徳雄
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.50, no.9, pp.627-630, 2001-09-05 (Released:2009-02-27)
参考文献数
7

According to the present JIS method, which describes the determination of ammonia (NH3) in flue gas, the presence of more than 10 times as much sulfur dioxide (SO2) as NH3 results in interference with the determination of NH3 by indophenol blue absorptiometry. The magnitude of interference from the coexisting sulfur dioxide and its elimination of described. The magnitude of interference was investigated using NH3 and SO2 standard gases. Both standard gases were bubbled through a 0.5% boric acid solution independently and simultaneously; 0∼200 times as much SO2 as NH3 by mole was bubbled through a boric acid solution. The absorbed NH3 and SO2 were determined by coulometry and alkalimetry, respectively. The magnitude of interference was dependent upon the amount of SO2 absorbed in the boric acid solution, not the molar ratio of SO2 to NH3. More than 100 μmol SO2 led to a serious decrease in the absorbance. In the case of a 20 liter sample, it was found that more than approximately 110 volppm of SO2 gave a lower analytical value of NH3. The interference could be eliminated by bubbling 400 ml of oxygen at a flow rate of about 70 ml min-1 through a boric acid solution containing the absorbed gas sample.