著者
佐谷 けい子
出版者
医学書院
雑誌
保健婦雑誌 (ISSN:00471844)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.340-343, 1999-04
被引用文献数
1
著者
川口 実
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.610, 2017-05-24

定義 “白色扁平隆起”は筆者ら1)が2007年に報告したもので,その通常内視鏡所見の特徴は,①白色,②扁平隆起,③多発性,④胃体部に認める,⑤周囲粘膜に萎縮がない,などである(Fig. 1,2).病理組織学的特徴は,①腺窩上皮の過形成,②胃底腺萎縮,③炎症細胞浸潤は軽度で,単核球主体などである(Fig. 3). その後,春間ら2)が多数例を検討し,“多発性白色扁平隆起(春間・川口病変)”として報告している.
著者
木島 昂
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.306-308, 1969-03-10

イタイイタイ病は国から"公害病1号"と認定された.しかし,いまだに被害補償の問題すらかたづかない現状である.本誌5巻8号では,その"症例"を紹介したが,今回は萩野昇医師の活動をとおして,周辺の諸問題を追求してみた.
著者
中村 嘉孝
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.2106, 1973-12-10

質問 ビタカンファーという注射は現在でも意味を持つ薬でしょうか.意味ありとすれば,どんな適応がありますか.(北海道 Y生)答 ビタカンファーの適応症は大別して,強心・血管緊張・呼吸中枢興奮・吃逆制止とされている.その薬理作用を要約すると,小量使用により心拍動は増強され,増量することで呼吸中枢も刺激され,さらに増量すれば血管運動神経をも刺激し,この結果,末梢血管の収縮と血圧の上昇を生ずるとされている.この薬効に関して,研究者間に見解の差が見られる1).
著者
広瀬 統一
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.1325-1329, 2020-12-25

COVID-19感染拡大という未曽有の状況下において,女性アスリートのスポーツ傷害予防の重要性と課題が再確認された.体力・運動能力の維持,練習再開後の段階的負荷設定,継続的な傷害予防プログラムの実施を包括的に行うことが,傷害予防に貢献する.さらに緊急事態宣言発出下において,多くのアスリートはサポートスタッフとのコミュニケーションに課題を有していた.女性アスリートの傷害予防ひいては競技力の維持や向上には,スポーツ医科学支援者の積極的なアスリートとの対話が生命線であると考えられた.
著者
吉田 益喜 成田 智彦 川田 暁
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.642-646, 2013-07-01

要約 外鼻下半分は,皮膚,支持組織の軟骨と裏打ちの粘膜とから構成され,複雑な形状をしている.その再建法には局所あるいは遠隔皮弁,遊離皮弁,composite graft(複合組織移植)などさまざまな方法があるが,今回,2001年4月~2010年6月に行った鼻再建の中で耳介部をドナーとしたcomposite graftを行った12症例を検討した.再建例の2/3は男性であり,原疾患は基底細胞癌が最多であり,部位は鼻翼が最多であった.移植片の長径は平均20.4cm,幅平均15.3mmであり,移植後は3例に部分壊死があり,他は全生着した.患者の満足度はほとんどの例が満足であった.耳介部をドナーとしたcomposite graftによる鼻再建は,外鼻下半分の形態に非常に適合し,手技が簡便で,有用な再建法と思われた.
著者
根本 悦子
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.604-605, 1993-08-25

産まなければならないという世間体 4月30日に鳥取市の産婦人科医院で生後3日の赤ちゃんが誘拐された事件は,不妊に悩む夫婦が犯人だった。6月5日に無事保護されたときには,赤ちゃんは誘拐時の1.5倍の体重で,ツメもきちんと切られ大事に育てられた跡があったという。 容疑者夫婦の妻は今年の春ごろからマタニティ服姿の大きなおなかで外出し,会う人ごとに「大阪で出産する」と話し,妊娠を装っていたようだ。
著者
堀 正士 新井 哲明 嶋崎 素吉 鈴木 利人 白石 博康
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.97-99, 1997-01-15

trazodone(レスリン®,デジレル®)は,心血管系の副作用が軽微で,抗コリン系副作用が少ないことなどから,高齢者や身体疾患を合併したうつ病患者に対して比較的投与しやすい薬剤とされている2)。しかしその反面,副作用として稀ではあるが,持続陰茎勃起症が知られており,治療的緊急性を要する場合もあることから,男性患者では注意を要する7,9,10)。一方で,単に身体的な異常にとどまらず,性欲そのものを亢進させるという報告も近年みられるようになってきた4,6,8)が,その発現頻度は極めて低く,本邦での報告は見当たらない。今回我々はtrazodone投与中に耐え難い性欲の亢進を呈した,妄想性うつ病の1女性例を経験したので,若干の考察を加えて報告する。
著者
西川 英二
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.454, 2003-05-20

泌尿器科では経尿道的操作の時,日常的に表面麻酔剤を用いています。われわれの施設では導尿カテーテルや尿道ブジー,膀胱尿道鏡などの挿入時には2%の粘滑・表面麻酔剤のキシロカインゼリー®(一般名:塩酸リドカイン;藤沢薬品工業株式会社製造,アストラゼネカ株式会社販売)をカテーテルや器具に塗布し,一方男性に対しての膀胱鏡検査やブジーの時に前処置として尿道粘膜麻酔目的にベノキシールゼリー®(一般名:塩酸オキシブプロカイン;参天製薬株式会社製造・発売)を用いてきました。 そこで尿道粘膜麻酔についてですが,粘性表面麻酔剤のゼリーは,麻酔としての効果はもちろんのこと,その麻酔剤が粘膜全体にムラなく行きわたることも必要条件だと考えます。その意味では適度な粘性が重要なのです。つまり粘性が強すぎると尿道奥まで入りづらい,弱すぎると尿道にとどまらないということになるのです。ベノキシールゼリー®の粘性は,尿道に広く行きわたり,かつ尿道にとどまる,ちょうどよい粘性があったと思います。さらに注入容器も尿道口に押しつけやすい形状であり,使い捨てということからも便利でした。
著者
松川 周 橋本 保彦
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.307-312, 1995-03-20

Q1 ウィーニングとは? ウィーニング(weaning)とは,もともと“離乳あるいは離乳させること”であり,機械的人工換気を受けている患者の換気条件を変えていって最終的に自発換気に移行させる過程が,乳児の離乳の過程を連想させることから,患者が人工呼吸器から離脱していく過程を“ウィーニング”と呼びならわすようになった.しかし,ここで注意しなければならないのは,乳児の離乳が時期が来なければ開始できないように,何らかの機械的人工換気の補助を受けている患者を人工呼吸器から離脱(ウィーニング)させる場合も,それなりの条件が整わなければ不可能な点である. 患者が機械的人工換気を必要とするのにはそれぞれに理由・原因があり,根本原因が解決されていなければ人工呼吸器からの離脱の試みは患者にとって侵襲そのものになってしまう.われわれはしばしば“人工呼吸から離脱する”あるいは“ウィーニングを図る”といった表現をしがちだが,より正確には“患者の状態が改善して機械的人工換気を必要とする度合いが少なくなるのを見定めて,換気条件をより自発換気に近づけていく”のがウィーニングであるといってもよいであろう.さらに踏み込んでいえば,患者が人工換気を必要とする要因を1つ1つ無くしていく治療過程そのものがウィーニングであるともいえる.
著者
加藤 清 藤繩 昭 篠原 大典
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.167-178, 1959-03-15

〔Ⅰ〕 実験精神病研究の歴史をみるに,古くはKraepelinがアルコール,モルヒネ,トリオナール,ブローム化合物などを用いて実験的に精神病を惹起せしめ,とくに内因性精神病の病因論の研究に役立てようとし,またその弟子等もコカイン,ハッシュシュあるいはメスカリン酩酊などの精神病理学的研究を行つているのであつて,この種の研究は,すでに19世紀末より,今日まで続いてきたといえる。ただ今日では,メスカリンよりアドレノクロームに至る,種々の幻覚誘発物質の生化学的研究が進み,とくにその分子構造内にインドール核をもつHalluzinogen(D-リゼルグ酸ジェチルアミドすなわちLSD-25,ハルミンあるいはブフォテニンなど)が注目され,実験精神病研究に拍車をかけた。なかでも部分合成された麦角製剤であるLSD-25は,極めて微量(体重1kgにつぎ0.5〜1γ,すなわちメスカリンの約1/1000)で精神障害を惹起しtrace substanceとしてmodel psychosisの生化学的解明,また精神病理学的分析,および治療的応用などに,多大の便宜を与えている。 LSD-25は1943年BaselのHoffmannが麦角アルカロイド研究中,眩暈を伴う不穏感と共に,活発な幻想のある酩酊状態に襲われたことから,偶然発見された。その後1947年Stollがその精神症状を始めて系統的に記載した。すなわち知覚の障害,思考過程の障害,気分の変動を伴う意識変容(乃至夢幻)状態などが,現象学的に記載され,さらに種々なる植物神経症状をも伴うことが認められ,LSD酩酊現象は,非特異的な急性外因反応型に属するものと考えられた。Condrau(1949)は精神病者におけるLSD酩酊現象を観察し,Stollの知見を補い,続いてBeckerは感情-衝動領域および志向領域の障害をLSD精神障害の基本的なものとして,その症状を躁-多動的および抑制-離人症的の二型に分けた。われわれも50例(対照例15例,神経症24例,分裂症11例)における70回の実験精神障害(LSD投与量50〜175γ)において,以上の諸家とほぼ同様な現象を精神病理学的に考察した。ただその状態像は,われわれが先に内因性の間脳症に観察しえた症状と類似する点が多い。すなわちその成立要因としては,やや図式的にいうと,心的エネルギーの動揺,気分状態に規定された意識変容の様態等の要因に加えて,とくにこの心理的エネルギーの動揺が,「心的緊張力」の低下となつて現われ,その結果,時には,自我障害を中心とした,豊富な精神症状を出現せしめることもあり,LSD酩酊現象も,急性間脳症と類似の現象様態を呈すると考えられた。事実,LSD酩酊状態では,幻覚症,躁的あるいは抑うつ的気分状態,二重見当識を伴つた人格意識の障害,その他種々なる間脳-脳下垂体症状を中心とする植物神経症状の合併などがある。これらの諸事実よりわれわれと同じくStaehelinも急性間脳症と考えたが,Condrauもまたアテトーゼ様運動の出た例を観察して,LSD酩酊には間脳が関与していると指摘した。次に,LSD症状が典型的且つ強烈に現われた対照例A. S(男子28才)のLSD酩酊の状態を記載してみよう(LSD服用量75γ)。
著者
井貫 正彦
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.922-924, 2006-08-15

本誌2006年2月号の書評に紹介されたこの本は,SSRIにより自殺のリスクが増加するという副作用が黙殺され,その後訴訟に発展した薬害事件の経緯を詳述している。以前,厚生省(現厚生労働省)に勤務していたとき,薬害エイズ事件を経験した筆者にとって,震撼とさせる非常にショッキングな内容であった。筆者もまた,書評者同様,著者,監修者,訳者の勇気に拍手を送りたい。これに触発され,筆者はparoxetineによる性機能障害について取り上げたいと考えた。後述する通り,決して頻度は低くはなく,深刻な副作用であると考えられるにもかかわらず,日本ではあまり注目されず,製薬企業は添付文書で十分な注意喚起を行っていないのみならず,この副作用に対する製薬企業の対応には理解に苦しむ点があるからだ。 筆者は,挙児希望を契機に,paroxetineによる射精遅延に気づいた,パニック障害の30歳代男性患者の症例を経験した。本症例ではparoxetine 20mg/日を使用していたが,射精遅延に気づいたためfluvoxamine 50mg/日に置換したところ,速やかに症状は消失した。
著者
佐本 憲宏
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.159-166, 2019-02-25

外反母趾患者は近年増加し,手術も増加傾向にあるが,まず保存療法を行うことが治療の第一選択となる.それには靴の指導,運動療法,足底挿板などの装具療法と薬物治療があり,それらを組み合わせて治療することが多い.運動療法は非常に重要な保存療法であり,エビデンスに基づいた母趾外転筋運動訓練,Hohmann体操や足趾のストレッチなどがある.特に母趾外転筋運動訓練は軽度外反母趾では変形を改善させる効果が証明されている.重度の外反母趾や多趾の変形を合併した場合でも母趾や第2趾の関節拘縮を軽減させる効果がある.
著者
岩田 秀平 水野 篤
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.2148-2150, 2019-12-10

Point◎心不全を悪化させる可能性のある薬物を確認し,減量・中止する必要がある.◎慢性心不全患者にACP(advance care planning)の導入を検討し,そのなかでの薬剤中止という考え方は必要な選択肢である.◎標準治療を理解したうえで,十分な情報提供と医療従事者-患者間における信頼構築のなかで一つひとつ議論していってほしい.
著者
加藤 啓祐 大高 洋平 森田 光生 村山 俊樹 倉上 光市 三村 聡男
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.675-678, 2014-07-10

要旨:〔目的〕Balance Evaluation Systems Test(BESTest)を用いて地域在住中高年者のバランス機能を評価し,加齢による変化,転倒歴との関連について,検討を行った.〔対象〕市民祭りの健康ブースに参加した地域健常中高年者183名(平均67.1±6.1歳)を解析対象とした.〔方法〕中年群,前期高齢者群,後期高齢者群の3群間および転倒歴を有する群と有さない群の2群間において,総得点率およびセクションごとの得点率を比較した.〔結果〕全得点率では,中年群と前期または後期高齢者群それぞれの間において有意差が認められた.また,セクションごとの解析では,セクションⅢ(姿勢変化-予測的姿勢制御)とセクションⅥ(歩行安定性)においてどの年代間においても有意差が認められた.転倒歴の有無では総得点において群間に有意差が認められ,セクションごとの比較ではセクションⅢにおいて有意差が認められた.〔結語〕地域在住中高年者に対しBESTestを行い,加齢および転倒歴と関連するバランス要素を明らかにした.その結果,加齢および転倒,双方に関連するバランス要素として,予測的姿勢制御が抽出された.
著者
古橋 正吉 宮前 卓之 上田 伊佐雄
出版者
医学書院
雑誌
臨床外科 (ISSN:03869857)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.p357-365, 1975-03
被引用文献数
2
著者
由雄 敏之 堀江 義政 青山 和玄 吉水 祥一 堀内 裕介 石山 晃世志 平澤 俊明 土田 知宏 藤崎 順子 多田 智裕
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.385-391, 2019-03-25

要旨●食道癌は進行癌として診断されると予後が悪く,早期診断が重要である.近年,人工知能(AI)はディープラーニングを用いることにより医療の分野で非常に進歩した.筆者らは食道癌拾い上げ診断におけるAIの診断能を検証した.8,428枚の食道癌の内視鏡画像を用いてAIを教育し,別に準備した1,118枚の画像で検証した.AIは食道癌症例の98%を驚くほどの速さで検出することができ,10mm未満の7病変もすべて検出した.また98%の画像で表在癌と進行癌を判断することができた.偽陽性が多い,拡大観察については十分に検討されていないなどまだ課題はあるが,AI画像診断支援システムの臨床応用の可能性が示唆された.
著者
北村 唯一 杉本 智恵 余郷 嘉明
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.905-914, 2000-11-20

東大医科研の余郷嘉明グループと共同して,永年にわたり尿検体を採取し,尿中JCV亜型を調査してきた。その結果,おおよそのJCV世界地図はでき上がった。尿中JCVはHTLV1などの血液中に検出されるウイルスとは違い,検体が尿なので採取が容易であり,しかも非常に陽性率が高く病原性がないことから,HTLV1などよりも人種の移動の推定に適していると考えられる。残念ながら,JCVの病原性についてはPML以外には見出せなかったが,人種移動の推定の方向でJCVの活用範囲は広いと考えられ,今後,世界地図の完成を目指して努力したい。