著者
蟻田 功 武本 重毅
出版者
医学書院
雑誌
公衆衛生 (ISSN:03685187)
巻号頁・発行日
vol.77, no.6, pp.505-508, 2013-06
著者
蟻田 功
出版者
医学書院
雑誌
公衆衛生 (ISSN:03685187)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.49-59, 1954-08
著者
奥田 拓道 斉藤 昌之
出版者
医学書院
雑誌
臨床検査 (ISSN:04851420)
巻号頁・発行日
vol.30, no.8, pp.p850-856, 1986-08
著者
中川 国利
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.1049, 2020-09-20

同じ施設で長らく仕事をしていると,他施設への異動話が持ち込まれることがある.その時はどう対応したらよいであろうか.私のささやかな経験を交えて対応策をお伝えする. 現在の職場で思い通りに仕事ができ,将来の展望もあるなら,異動話は即断る.
著者
坂本 佳鶴恵
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.28-32, 1995-01-25

現代日本の晩婚化 最近,20歳代後半から30歳代の男女の未婚者が目につく。実際,1990年の国勢調査をみると,20歳代後半の女性の約10人に4人,男性の約3人に2人が未婚である。15年前の調査では,女性の未婚者が10人に2人,男性は2人に1人にもならなかったから、これはかなりの晩婚化である。 統計をさかのぼってみると,男性,女性の平均初婚年齢は,データのある1910(明治43)年以来,1930年までは男性約27歳,女性約23歳で落ちついている。しかし,その後日中戦争・太平洋戦争期間をはさんだ前後の統計で乱高下をみせる。1930年から1955年くらいまでは,戦争前ないしは戦中に晩婚化し,その後戦後の動乱期に早婚化した。戦中の1940年には平均初婚年齢は,男性29.0歳,女性24.6歳にまで上がったのち,戦後の1947年では急速に低下し,男性26.1歳,女性22.9歳にまで下がっている。
著者
藤本 淳 山林 一 一之沢 昭夫 外村 舜治
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.571-576, 1964-08-15

はじめに 肺の生理機能は酸素を摂取し炭酸ガスを排出する事で,肺疾患の治療もこの機能を果たさせる事に多大の関心が払われている。ガス交換に関与するのは肺胞であるが,肺胞に出入するガスが通る気道が正常であつてこそ肺胞機能が完全に維持されるのであり更に気道は肺胞機能を行うのを完全にさせる機構をもつているといえる。即ち健康人は極寒の環境で寒冷空気を吸入しても障害なく,上気道に認められる各種の細菌も下気道に至れば存在しない事等合目的的に作動している事が認められている。要するに気道系は単にガスの通路となつているのみならず,塵埃や微生物を濾過浄化すると共に,吸入空気の温度湿度調節を行なつているのである。然し気道系に炎症等の病変を生来すると呼吸器系症状を訴え,肺機能障害を惹起するに至る。この気道系の疾病に対し内服療法が行われているが,気道系が外界に通じている事を利用し,外界より治療せんとする事が試みられた。又酸素吸入等の乾燥ガスを吸入させる時には,温度湿度の調節を行う必要がある。この為に開発されたのがエロゾル療法とよばれるものである。エロゾルとは0.5〜3μの水溶液の小粒子の浮遊状態にあるものである。本論文ではエロゾル療法の臨床の実際について記述する。
著者
加我 君孝
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.872-874, 2014-09-20

ベルリンにあるフンボルト大学の附属病院Charitéの近くに自然科学博物館(Museum für Naturkunde)があり,沢山の恐竜コレクションの巨大な骨格が展示されている。そのため展示室は体育館のように大きい(図1)。恐竜の名はブラキオザウルスで高さが13mもある。その頭部だけでも大きいのでびっくりさせられた(図2)。このような大きな体格を維持するには,どれだけの量を食べていたのであろうか。 爬虫類である恐竜の眼は発達しており,聴覚よりも視覚優位の巨大動物である。体のバランスや回転運動を感じる三半規管は魚類や両棲類,爬虫類,鳥でもよく発達している。私は小動物の進化の各段階に沿って三半規管や耳石器を,連続切片の標本にしてよく観察したものであるが,恐竜のものは見たことがなかった。ベルリンのフンボルト大学での耳鼻咽喉科の学会で,会長のScherer教授がその鋳型を見せてくれた(図3,4)。手のひらに置いて見せてくれたが,サイズが大きいのには驚かされた。各三半規管の輪はヒトの親指ほどもある。ヒトの三半規管の輪の曲率直径は約6.4mmと小さい1)。体の大きい動物,例えば,ゾウの三半規管はもっと大きいのであろう。私はそっと近寄って写真に撮らせてもらった。爬虫類のため蝸牛は形成されず三半規管と耳石器だけである。哺乳類の内耳を見慣れていると妙な印象を与えるが,貴重な写真となった。三半規管の曲率直径は,Scherer教授の親指ほどもあるので,恐らく18mmほどはあると考えられる。ヒトの三半規管の3倍近くの大きさである。
著者
上小鶴 孝二 福永 健 松本 誉之
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.2016-2021, 2011-12-25

要旨 潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis ; UC)の治療は免疫統御療法や抗TNF-α療法の保険適用など大きな飛躍を遂げた.白血球系細胞除去療法(cytapheresis ; CAP)も,2010年には,UCに対して,週における治療スケジュールの回数制限がなくなり,CAPのintensive therapyが可能となった.当院の検討でも,GMA,LCAPとも副作用なく,週1回法と同程度の割合の寛解導入がより速やかに可能であった.CAPのintensive療法は安全に効果を出すことが可能であるので,適用症例には積極的に行うべきと考える.
著者
厚生行政研究会
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.958-959, 1994-10-01

「クーラー事件」が問いかけたもの 記録破りの猛暑も終わりに近づいた頃,行政当局では,「クーラー事件」なる熱い問題が沸騰した.桶川市の生活保護受給者がクーラーを購入したことで生活保護受給資格が問われ,結果,クーラーは取り外され,当該受給者が脱水症に陥り入院に至った事件である.生活保護制度は,日本国憲法第25条1項にうたわれている「すべて国民は,健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」という理念を直接的に実現するために設けられている制度であり,「最低限度」以下の生活を余儀なくされている約90万人(1か月平均)が制度の対象となっている.90万人は人口の約0.7%である. クーラー事件で議論されたのは,何をもって「最低限度」以下であると認定するかの行政的基準であった.普及率が70%以下の高額機器を保有している状態は「最低限度」以下の生活とはいえない,という判断に基づいてとられた処分が思わぬ波絞を呼んだわけであるが,この事件に対して,有力メディアの多くは,「現場の状況に応じて,担当者が自由に裁量できる制度にしておくべきだ.行政はお役所仕事で血も涙もない」という論調であった.桶川市におけるクーラーの普及率がたまたま70%という微妙な値であったことから担当者自由裁量論が主張されたのであろうが,国民の税金を使用するのに,本来,自由裁量論はなじまない.
著者
菅原 努
出版者
医学書院
雑誌
綜合医学 (ISSN:03711803)
巻号頁・発行日
vol.18, no.9, 1961-09
著者
菅原 努
出版者
医学書院
雑誌
綜合医学 (ISSN:03711803)
巻号頁・発行日
vol.18, no.9, 1961-09
著者
大川 龍之介
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.928-934, 2020-09-15

はじめに 研究はある程度定められた期間,予算内で遂行されるべきである.途中で予算を使い切る,予測通りに結果が出ず行き詰まる,研究者自身の不意な異動などにより研究を断念すると,せっかくの貴重な研究成果が公になる前に終わってしまう.したがって,これらの問題なく研究を遂行するためには,予算配分,想定外の結果が得られた際の次のアクション,研究期間の設定など,丹念に練られた研究計画書が必須である. また研究には終わりはなく,計画なき研究の遂行はにじんだ絵の具のように,不明瞭な広がりをみせてしまう.一定の区切りをつけて,そのユニットごとに研究成果をまとめ,報告していくことが肝要である. さらに研究には研究費が必要であり,部内における補助金の申請,各種財団や日本学術振興会の科学研究費(科研費)などの競争的研究資金を獲得するためには,多くの場合,研究計画書の申請が必須である.競争率の高い助成金を獲得するためには,優れた研究計画書を書かなければならない. 本稿では,主に助成金申請のための研究計画書の書きかたについて述べる.それはそのまま円滑な研究の遂行につながるものと考えられる.なお,研究デザイン,研究テーマの見つけかたに関しては他の項(2章「研究の進めかた」)を参考いただきたい.
著者
小林 剛
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.952-955, 2020-09-15

はじめに 学会発表をすることが決まると,初めにやらないといけないことは“抄録(abstract)作成”である.抄録は学会発表の土台であり,抄録の出来が学会発表の出来を左右するといっても過言ではない.さらに,学会発表後の論文投稿においてもabstractが重要な役割を担ってくる.査読者がその論文を評価する際,初めにabstractから目を通して,論文の大体の流れを把握する.論文の“第一印象”はabstractによって決まるといっても過言ではないだろう.したがって,本文がいくら上手に書けていたとしても,abstractがイマイチだと,すぐにリジェクトされることもある. 学会発表において,自分が登録した演題が採用(accept)してもらえるかどうかは,発表タイトルとその抄録の内容によって全てが決まる.国内学会では,比較的採用率が高いものが多いのに対し,国際学会では採用率が低いものも存在する.基本的に,学会の査読者は短時間で抄録を採点し,複数の査読者の採点結果によって,その演題の採否が決定される.査読者にとっては,短時間で採点をしないといけないため,わかりやすくて読みやすい抄録ほど,高い点数をつけることが多い.したがって,文字数が限られているなかで,いかに“わかりやすく,魅力的な抄録”を書けるかが重要になってくる. 本稿では,採用してもらえる魅力的な抄録を書くためのノウハウを紹介したいと思う.これから学会発表デビューを考えている方や,よく学会発表をされている方にも,ぜひ目を通していただきたい.
著者
桝谷 亮太
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.985-988, 2020-09-15

はじめに 研究は,計画を立案して倫理申請し,その成果を学会発表や論文執筆により社会に還元するまでが1つの流れである.しかし,いざ国内雑誌に投稿しようと思って書き進めたものの,初めて論文を執筆する場合は文章がうまくまとまらず,苦労することが多いのではないかと思う.実際,ルーチン業務の傍らで研究を行う臨床検査技師にとって,研究の手法のみならず文書における日本語表現の方法まで学ぶ機会は少ないのが現状である.科学論文を書くにあたっては,守るべきルールやポイントがあり,それを知っているだけで論文の書きかたはすぐ上達する. 本稿では,一般的な文書と違い科学論文で求められる表現について紹介するとともに,表記法のルールについて解説する.これから国内雑誌への投稿を目指す方にとって,少しでもお役に立てば幸いである.
著者
米田 誠
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.305-314, 2018-04-01

橋本脳症は,慢性甲状腺炎(橋本病)に伴う自己免疫を基盤とした精神・神経疾患である。ステロイドを主体とした免疫療法が奏効するが,臨床症候が多彩なため診断は容易でなかった。筆者らは,橋本脳症に特異的な血清の診断マーカーとして,αエノラーゼのN末端領域に対する自己抗体(抗NAE抗体)を開発し,橋本脳症の臨床スペクトラムを明らかにした。橋本脳症患者の約半数がこの抗体を有する。発症年齢は広く,若年層と高齢者に二峰性に分布する。神経症候として最もよくみられるものは意識障害であり,幻覚・せん妄などの精神症状,認知症,不随意運動,てんかん,小脳性運動失調症(小脳失調)がよくみられる。脳波での基礎波の徐波化や脳SPECTでの血流低下が高頻度にみられる反面,頭部MRIの異常は,辺縁系病変と深部白質病変以外は稀である。認知症をきたすものとしては,辺縁系脳炎,白質脳症,クロイツフェルト・ヤコプ病mimicなどがある。脊髄小脳変性症においては,小脳失調型橋本脳症が鑑別診断に挙がる。日常診療の中で,治療可能な橋本脳症を常に念頭に置くことが必要である。
著者
安藤 裕貴
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.936-937, 2020-08-15

確認すべき病歴◦食塊が食道閉塞を起こしたもの(図1)を、“ステーキハウス症候群”と呼ぶ。◦「食事中に苦しくなった」「食べ物が詰まった感じがする」「しゃっくりが止まらない」「嘔気が続いてエヅイている」「胸が苦しい」という主訴で来院することがある。
著者
堀内 圭輔 千葉 一裕
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.946-950, 2020-08-25

前回はIntroductionで終わってしまいましたが,今回はその続きです.Introductionに続くCase presentationは症例報告の柱になりますが,患者情報がそろっていれば,比較的スムーズに執筆できます.初心者が症例報告を書くときは,ここから始めるのがおすすめです.Discussionはおそらく一番難しいところです.英語表記にも若干の訓練が必要となりますが,まずは何を書くべきかあらかじめ考えておくことが重要です.
著者
岡 久仁洋 中尾 良二 村瀬 剛
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.899-905, 2020-08-25

橈骨遠位端骨折X線画像を用いて,骨折の診断と関節内外の骨折型の判定を行うartificial intelligence (AI)の開発を行った.症状,画像検査による整形外科専門医の臨床診断をゴールドスタンダードとした.学習には橈骨遠位端骨折369例729画像,正常129例254画像の単純X線を用いた.それぞれのデータ拡張を行い,骨折3,245画像,正常3,210画像として,骨折の有無を判定する学習を行った.骨折の診断率は97.2±1.4%,感度98.6±1.8%,特異度94.4%±3.9%であった.Area under curve(AUC)は0.993と高い骨折識別能が得られた.AIを用いた骨折診断は,救急医療の現場で専門外である医師が,適切な治療を行うための初期診断のための有用なツールとなる可能性がある.