著者
大森 弘喜
出版者
成城大学
雑誌
成城大學經濟研究 (ISSN:03874753)
巻号頁・発行日
no.168, pp.111-125, 2005-03
著者
後藤 昭雄 荒木 浩 米田 真理子 梶浦 晋 落合 俊典 赤尾 栄慶 金水 敏 近本 謙介 宇都宮 啓吾 海野 圭介 仁木 夏実
出版者
成城大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究の目的は、大阪府河内長野市にある真言宗寺院金剛寺所蔵の聖教の全体的調査である。そのために聖教全部の略目録の作成と貴重典籍についての詳細な調査研究を二つの柱として作業を行った。その結果として、なお整理調査が行われていなかった第21函から第55函までの聖教について略目録の作成を行い、報告書に公表した。これによって、金剛寺所蔵聖教のおおよそについては目録化がなされたことになる。貴重典籍については、刊本および音楽資料については全体的調査を行い、そのうちの重要資料は学術的位置づけを行った。精査を行った典籍の主なものは『全経大意』『百願修持観』『明句肝要』『清水寺縁起』『無名仏教摘句集』などである。これらについては論文と併せて影印あるいは翻刻によって全体の内容を報告書に公表した。
著者
大森 弘喜
出版者
成城大学
雑誌
成城大學經濟研究 (ISSN:03874753)
巻号頁・発行日
no.190, pp.1-59, 2010-11
著者
村松 彰子
出版者
成城大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2008

本研究は、ネオリベラリズム化の進んだ現代の沖縄社会で生活する人びとが、公式的には排除している「ユタ」(沖縄の宗教的職能者)と、日々の暮らしの中で実際にはどのように接触しているのかといった呪術的な諸実践を考察することにより、沖縄における生活とともにある「呪術/呪術的な知」の受容と再生産の実態を文化人類学的な調査によって明らかにすることを目的としている。2009年度の調査では、沖縄の人々が伝統的な祖先崇拝の体現者であるとされる「ユタ」(宗教的職能者)の呪術的実践をめぐる諸相を明らかにするため、その存在を知りつつも接触を避ける人びとを視野に入れて調査をおこなった。統計的に全国平均の2倍以上いるとされている沖縄在住のクリスチャンたちの活動の一環として、ある教派の教会の信者の自宅で週に-度行なわれている婦人集会を定期的に参与観察した。その成果は、2009年度の沖縄文化協会公開研究大会において「沖縄の慣習と聖書をむすぶ語り」と題して報告した。婦人集会は布教のために用意された場であることは間違いないが、そのように作られた場で、位牌の処分の重要性の指摘や「邪教」としての「ユタ」という確認がなされる一方で、それらの指摘や確認においても「ユタ」と関連の深い沖縄の慣習から離れることの困難さが暗に現わされている。そこには、布教のための方便を超えて、「知る者から知らない者へ」という布教の一方向的な関係とは異なる相互的な関係性において、ローカルな慣習がグローバルな信仰といわば同等の価値が置かれていることを指摘した。また、2009年度は、「アクチュアリティを生きる-当事者抜きの決定をめぐって」および「『沖縄的な知』は商品なのか-人びとの日常的な<つながり>の視点から」の二論文を発表し、沖縄の災因論の専門家としての「ユタ」の実践の場に見られる間身体的なつながりにひらかれた「委ねる」という姿勢を手がかりとして、近代の専門家支配とは異なる人びとの実践のあり方を考察している。これは、執筆中の博士論文の骨子となる議論となっている。
著者
北山 研二 川上 善郎 村瀬 鋼 木村 建哉
出版者
成城大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

課題研究「なぜ人々は物語なしに生きていけないのか------多メディアの中の物語の発生・展開・終焉------」を遂行するための本研究会は、理論的研究部門と事例調査研究部門とに分けて、それぞれに必要な多種多様なレクチャー・研究会(21回)、国際シンポジウム(1回)、現地調査(2回)・討論会(6回)等を3年間実施した。理論的研究としては、物語の定義、物語の成立条件、物語の存在論などが研究され、狭義の物語よりは多分野横断の物語の再定義、物語の存在論的可能性が提起された。事例調査研究では、既存の特定の分野には限定できず複数分野横断の研究となったが、あえて分類すれば、文学(4件)、メディア(5件)、映画(3件)、美術(2件)、文化制度(2件)、哲学(1件)、消費社会(1件)、演劇・オペラ(1件)、経済(1件)、心理(1件)であった。そこで論点となったのは、どの分野でも物語が大きな役割を果たし、「大きな物語」(国家論、革命改革論、資本主義、社会正義、会社至上主義、大義名分、文化制度、新旧論争、モダニスムとポストモダニスム、成功物語、共同体神話、良妻賢母、女性差別等々)とその細部にはそれとは矛盾するような無数の「小さな物語」(失権復活、隠れた天才、娯楽優先、事実優先、対象固執、恋愛至上主義、個人利益優先、個性尊重、怨恨復讐、青春回顧、年功序列、伝統墨守、自分探し等々)がせめぎ合っている、あるいは現代特有の現象として「大きな物語」に回収されない「小さな物語」の集合などが確認された。しかし、「大きな物語」の復権の可能性があることも確認された。今回の課題研究では、こうした理論的研究と事例調査研究を相互に連携させて研究会・レクチャー・討論会を組織したので、新しい視点と論点が交錯し研究に奥行きを与えることができ、多分野への総括的問題提起型の内容豊かで刺激的な報告書が作成できた。
著者
東谷 護
出版者
成城大学
雑誌
若手研究(スタートアップ)
巻号頁・発行日
2007

本研究の遂行によって、日本での米軍クラブの音楽実践、すなわち進駐軍クラブと、韓国での米軍クラブの音楽実践、すなわち米8軍舞台とは、米軍クラブでの音楽実践そのものだけでなく、米軍クラブへの介入の方法、すなわち仲介業の存在と仲介方法、自国の音楽文化への影響などの点において、非常に似ていることが実証的に明らかになった。なお、インタヴューをした方々は、駐韓米軍クラブで音楽実践の経験のある8名であり、内訳は、バンドマン6名、歌手1名、バーテンダー・クラブマネージャー1名である。