著者
長谷川 達人 森 朝春
雑誌
情報教育シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, pp.176-183, 2019-08-10

本研究では,講義中に教示者の示すスクリーンにオーバーレイする形で,コメントがスクロールするリアルタイムコメントスクロールシステム(RCSS)を開発し,大学講義内で約半年間の実践評価を行った.RCSSにより学生が発話することに対するハードルを下げ,講義の双方向性を高めることを目的としている.大学の講義で試験運用を行い,アンケートと発話ログを用いて本システムの有用性検証を行った.その結果,アンケートではポジティブな回答が圧倒的多数となり,発言がしやすくなった,モチベーションが上がった,理解度が上がったという意見が半数以上となった.一方,コメントが邪魔だと回答した受講者も1割程度いた事,コメントを必要に応じて投稿している受講者が30~40%だったことなど,課題も見つかった.発話ログを,カテゴリに分けて分析している点は本稿の特色の一つである.RCSS導入前後では(講義に関係する)発話数は約2倍に増えていた事だけでなく,教示者to受講者や受講者to受講者のレスポンスが毎回10件程度行われた科目もあり,RCSSは双方向授業の実現に寄与することを明らかにした.
著者
岡本 宣雄 Okamoto Nobuo
雑誌
川崎医療福祉学会誌 = Kawasaki medical welfare journal
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.37-48, 2013

スピリチュアリティは,人が生きるうえでの価値や感情,認識,行為に影響を与える.本稿は,文献研究を通しスピリチュアルな存在として生きる高齢者像を把握するため,高齢者の Spiritual well- being を取り上げ,心理的な見地より考察する.また,Spiritual well-being の内容を類型化し構造的 に捉え,この概念の特徴について検討する.その結果,スピリチュアリティならびに Spiritual well-being に含まれる「超越性」の特質と超越 性を有し生きる高齢者の特徴が明らかになった.また,この Spiritual well-being が表わす状態や 行為は,「関係」(究極的な他者・他者や自然・自己)と「時間」(過去・現在・未来)で構成され ることが明らかになった.加えて,高齢者のスピリチュアルなテーマと課題の検討から,高齢者の Spiritual well-being には,「意味への充足と応答」の内容が含まれることが示唆された.高齢者の Spiritual well-being は,意味探求の対象(究極的な他者・他者や自然・自己)との関係,人生という 連続する時間のなかで,高齢者が超越的な存在として自身の生を肯定した状態として理解できる.ま た,この概念は,人生の窮状においても,それに意味付をし,価値ある存在としてその生を肯定でき る,逆説的な生き方ができる人間の特性を含んでいる.以上のことから,筆者は,Spiritual well-being を「Spiritual well-being は,自己,他者,自分より 偉大な存在との結合により,連続した時間のなかで,人生の窮状においてもなお,意味が与えられ, 自らの人生を肯定する人間の生の側面である」と定義付ける.本稿の Spiritual well-being をめぐる 高齢者の実像に迫る考察と構造的理解は,生活課題に直面した高齢者の実像を把握するアセスメント 票の開発に有益である.
著者
藤居 文行 石井 勝 杉田 明子 Fujii Fumiyuki Ishii Masaru Sugita Akiko
雑誌
【B】平成21年電気学会電力・エネルギー部門大会講演論文集
巻号頁・発行日
pp.30, 2009-08-18

火山の噴火時には、その上空に雷雲が生成し雷が発生する。火山雷の電磁波による観測は、火山活動観測指標として、光学観測や火山性地震の解析などと併用することができる。また、通常の落雷と火山来の性質の違いを調べることも有意義である。今回、JLDN(株)フランクリン・ジャパンにより運用されている、日本列島周辺を観測範囲とする落雷観測ネットワークであるJLDNの2000年度より2006年度までの7ヶ年分のデータを利用し、JLDN観測範囲内にあるいくつかの火山の噴火時の観測データを解析し、JLDNの火山雷の捕捉状況を調
著者
稲垣 康善
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, 1986-02-15
著者
守岡 知彦
雑誌
じんもんこん2018論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.373-380, 2018-11-24

人文情報系データベースを長期間維持することの困難さが認識されるようになってきたが、実際にサービスが停止してしまったデータベースを復元しそのデータを将来にわたって維持することは必ずしも容易ではないといえる。ここでは、漢字字体規範史データベース(Hanzi Normative Glyphs; HNG) の分散型版管理の利用したデータセット化、研究者の所属機関や営利企業のプラットフォームに依存しないGit サービスの提供、データセット保存会といった漢字字体規範史データセットに関する取組みについて概説するとともに、人文情報系データベースの長期保存にかかわる問題についても併せて議論する。
著者
松村 一男
出版者
和光大学表現学部
雑誌
表現学部紀要 = The bulletin of the Faculty of Representational Studies (ISSN:13463470)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.73-93, 2015-03-20

Archaeological excavations show the importance of iron swords: During the tumulus period, the power of the great king (later emperor) expanded. Myths and archaeological findings attest to the introduction of metallurgy from the continent and subsequent production of iron weapons which resulted in 1) the unification of the country by a great king, 2) the construction of huge tumuli by the ruling class to show their prestige, and 3) the worship of the iron sword and related myths about its power. Such worship of iron swords is told about the Scythians by Herodotus. In the Arthurian legends, the sword Excalibur is the source of the power and prestige of King Arthur. The worship of the ironsword as a divinity might have spread from the Scythians to both ends of the Eurasian continent, west to the Celts and east to the Japanese.
著者
松平 進
出版者
甲南女子大学
雑誌
甲南女子大学研究紀要 = Konan Women's University researches (ISSN:03864405)
巻号頁・発行日
no.創立30周年記念[31], pp.57-83, 1995-03-10
著者
小林 勇
出版者
神戸親和女子大学国語国文学会
雑誌
親和國文 (ISSN:02879352)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.50-65, 1995-12-01