著者
鈴木 千里
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第40回, no.基礎理論及び基礎技術, pp.82-83, 1990-03-14

非線形積分方程式であるHammerstein方程式(1.1)u(x)=∫^1_<-1>K(x,s)f(s,u(s))ds+h(x) (x∈I=[-1,1])に対してLobatto積分則を用いる古典的Nystrom法は(1.2)u_i=Σ^n__<j=1>K_<ij>W_jf_j+h_i(i=1,2,..,n)の離散近似方程式系を導く.ここでW_iはLobatto積分則の重み係数,x_jはその分点,u_iは方程式(1.1)の解u(x)のx_i上の近似値,K_<ij>=K(x_i,x_j),f_j=(x_j,u_j),h_i=h(x_i).しかし,積分核k(x,s)やf(s,z),h(x)が十分滑らかな場合,もう少し精密に離散化を図ると,つぎのような離散近似方程式系が得られる.(1.3)u_i=Σ^n__<j=1>K_<ij>w_jf_j+Σ^n__<j=1>Σ^n__<k=1>K_<ij>e_<jk>f_k+h_iここでe_<jk>は,p_<n-1>(x)をLegendre多項式とし,(1.4)e_<jk>=-2/((2n-1)n(n-1)p<n-1>(x_i)p_<n-1>(x_j))本予稿では,(1.3)の離散近似方程式系を導く近似スキムを提案し,古典的Nystrom法との精度的な比較を行う.また数値結果に基づく比較も行う.
著者
小島 弥生 Yayoi KOJIMA
出版者
埼玉学園大学
雑誌
埼玉学園大学紀要. 人間学部篇 = Bulletin of Saitama Gakuen University. Faculty of Humanities (ISSN:13470515)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.67-74, 2011-12-01

賞賛獲得欲求と拒否回避欲求という2つの異なる承認欲求について、先行研究においては個々の欲求が人の認知や行動に与える影響力や認知・行動との関連の検討は行われてきたが、2つの承認欲求がともに強い人の特徴は明らかにされていない。本研究では認知的方略としての防衛的悲観性が、2つの承認欲求がともに強い人にみられる認知的方略であることを明らかにすることを試みた。大学生を対象とした調査研究から尺度得点の比較を行い、賞賛獲得欲求と拒否回避欲求のともに強い人が防衛的悲観性を有している可能性が示唆された。
著者
中川 裕三
雑誌
語研ニュース
巻号頁・発行日
no.1, pp.5-6, 1999-04
著者
鈴木 拡 湊 真一
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第72回, no.「情報爆発」時代に向けた新IT基盤技術, pp.245-246, 2010-03-08
著者
Kentaro Nishimoto
出版者
日本国際問題研究所
雑誌
Japan Review (ISSN:24334456)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.28-38, 2019-09-12
著者
斎藤 俊則 大岩 元
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.45, no.12, pp.2856-2868, 2004-12-15

情報メディアとしてのインターネットの普及によって人々の情報受容のあり方が変化し,「情報内容を自分の力で批判的に吟味する力」すなわち,メディア・リテラシーの育成が教育の重要な部分を占めるようになってきた.情報教育という観点から,メディア・リテラシー教育を行う場合の「教育目標」,「教育内容」,「教育実践のモデル」を検討し,大学生への情報教育の一環として,記号学に基づくテキスト読解を行わせることを試みた.その結果,「情報の価値や信頼性」を吟味するためには,(1)メディアと自己との関係を中心に日常生活を再発見すること,(2) 社会的なコンテクストに注意を払わなければならないこと,(3) 無意識に設定している自分の視点を顕在化させること,が有効であることが分かった.
著者
古田 雄一
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.69-84, 2019-10-31

The purpose of this study is to investigate and clarify the characteristics of civic education reform in Chicago Public Schools (CPS). CPS, known as one of the largest metropolitan school districts in the U.S., launched school-wide civic education reform throughout the district to tackle with the issue of the “civic empowerment gap.” First, CPS has created its original high-school civics curriculum that would help teachers incorporate students’ lived experiences into the classroom and teach them how to participate in society and make changes in various ways. In addition, CPS provides students with a variety of opportunities to exercise their voices and take actions to make a difference in school, local communities, and wider society, such as service-learning in multiple subjects and “Student Voice Committee” programs. CPS has also added “Student Voice, Engagement and Civic Life” component into its school evaluation framework, which would foster school-wide commitment to civic education.
著者
福島 明子 Meiko Fukushima 作新学院大学人間文化学部 SAKUSHIN GAKUIN UNIVERSITY
雑誌
作新学院大学人間文化学部紀要 = Bulletin of The Faculty of Human and Cultural Sciences Sakushin Gakuin University (ISSN:13480626)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.1-20, 2008-03-01

本研究では、栃木県那須鳥山市烏山地区の山あげ祭を対象として、当番町、時代、および祭への関与に着目しながら、山あげ祭のイメージや心理的機能について検討を行った。SD法により、金井町は派手で賑やかなイメージ、仲町は静かでこぢんまりとしたイメージ、鍛冶町は豪華でありながら伝統を重んじる質実剛健なイメージなど、各当番町の個性が浮き彫りにされた。各当番町が個性を固持することは、自町のアイデンティティや誇り、他町への競争意識を高め、6年に一度当番町を務めあげるにあたっての原動力、鳥山全体として山あげ祭を継承するモチベーションとなっていると考えられる。因子分析により、山あげ祭の心理的機能として「集団における自己実現」「自由」「神聖さ」「自尊心」「協同」の5因子が抽出された。男性、自営業者、宮座に入っている人、若衆経験者はより集団における自己実現欲求を、宮座に入っている人はより神聖さや自尊心を、高齢者はより自尊心や協同欲求を充足させていた。量的データによる検討で、従来人々が各当番町、現在および昔の若衆に対して漠然と抱いてきた特質が確認されると同時に、何百年間もの間、変遷を遂げつつ継承されてきた伝統的祭のなかに今なお固有の祭の精神が受け継がれていることが示唆された。