著者
高松 節子 タカマツ セツコ Setsuko Takamatsu
雑誌
浦和論叢
巻号頁・発行日
no.37, pp.75-129, 2006-12

この論文では、先ず通時的な異分析の意味を明らかにしていく。Jespersenの異分析論を整理し、更にこれらの例に関する他の解釈を調べる。逆成、民間語源、意味構文についての考察をする。次に幼児の聞き誤りと異分析について調べる。Jespersenは幼児の聞き誤りが通時的な異分析につながると指摘した。通時的異分析は、語をはじめて学ぶ者による聞き誤りによっておこされると理解される。固定しない幼児の聞き誤りは共時的異分析といってよい。最後に郡司の異分析論を調べる。郡司はことばが現実よりも操作しやすいという事実を指摘している。そのことが思うままにことば遊びができることにつながる。これは歴史的な語の変化につながらないが、共時的な異分析と理解してよい。郡司はことばを用いる歴史の中において分析能力を備えることと、異分析感覚の発達は重要なことであると説明している。ことばを分析することが出来たから文字をもつことが出来、文字を用いることが異分析能力を発達させた。ことばによって新鮮な表現をする意図が異分析であると理解される。
著者
増田 凪沙

2017年度卒業論文要旨, 情報科学部情報科学科
著者
宮良 俊行 Toshiyuki MIYARA
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 = Nagasaki International University Review (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.51-58, 2014-03

文部科学省は2010年「スポーツ立国戦略―スポーツコミュニティ・ニッポン―」を策定した。そこでは、「スポーツ立国戦略の目指す姿」として、スポーツに親しみ、スポーツを楽しみ、スポーツを支える(育てる)ことによって、「スポーツの持つ多様な意義や価値が社会全体に共有され、『新たなスポーツ文化』を確立することを目指す」ことがあげられている。「5つの重点戦略の目標と主な施策」の5つ目には、「社会全体でスポーツを支える基盤の整備」があげられ、「地域」におけるスポーツの位置付けがなされている。宮良、小島(2012)は、『現在「スポーツによるまちづくり」という言葉に表現されるような、いわゆる地域社会の機能回復すなわち「コミュニティ」の再生をスポーツに委ねることは、これまで政策の場面において様々な視角から特集され、研究についても長期に渡って議論されてきた。』と分析し、様々な課題を提示している。一方、日本の多くの地域では、過疎化が進んでいる。地方自治体においても高齢化に伴う医療費負担の問題が深刻さを増している。このような状況において「スポーツによるまちづくり」は本当に可能なのであろうか。本研究では、「スポーツによるまちづくり」に関する事例として熊本県南関町の取り組みを報告する。