著者
宇宙科学研究所(ISAS) The Institute of Space and Astronautical Scienc(ISAS)
出版者
宇宙科学研究所(ISAS)
雑誌
宇宙科学研究所年次要覧昭和59年度
巻号頁・発行日
vol.昭和59年度, pp.1-189, 1984

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著者
喜多 一馬 池田 耕二
出版者
日本医療福祉情報行動科学会
雑誌
医療福祉情報行動科学研究 (ISSN:21851999)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.55-66, 2021-03-26

【目的】日帰り温泉旅行に参加した個々の要介護高齢者自身の生活機能に対する認識の変化を明らかにすること。【方法】日帰り温泉旅行に参加した要介護高齢者9名に対して,温泉旅行の過程やその前後で生じた自身の生活機能の変化についてインタビュー調査した。インタビュー結果を,解釈学的現象学的分析を用いて分析した。【結果】分析の結果,13サブテーマと【楽しさに繋がる行動を促進する】,【喪失されていた思いの再獲得】,【豊かな感情を喚起する環境に対する認識】,【スタッフの関り方や置かれた立場によって生じる感情】,【自身の在り方に対する認識の変化】という5テーマが抽出できた。【結論】要介護高齢者は温泉旅行を経験したことにより,多様な生活機能に対する認識の変化を生じていた。
著者
立石 雅彦 京都学園大学法学会
巻号頁・発行日
vol.44, pp.89-90, 2004-07-20
著者
村上 世津子
出版者
新潟工科大学
雑誌
新潟工科大学研究紀要 (ISSN:1342792X)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.75-93, 2019-03

Hamlet's procrastination has long puzzled the audience. Despite his desire to revenge his father's death on his uncle, and despite his promise to the ghost, he repeatedly delays taking revenge. Above all, the scene in which Hamlet, seeing the king praying alone, draws but sheathes the sword, impresses the audience with his procrastination. Though Claudius appears to be capable, he also is a procrastinator. Since Hamlet is a son of the king whom Claudius killed, he knows Hamlet is vengeful and knows he should get rid of him, but he cannot. Instead, he asks him to stay, and agrees with Polonius's proposal to use Ophelia to test Hamlet's feeling. He even misses the chance after the nunnery scene and before the play within the play. Thus, Claudius resembles Hamlet in his procrastination and his, together with Hamlet's is the cause of the tragedy. However, causes of their procrastination differ. Hamlet procrastinates because he is not fully convinced of his uncle's guilt whereas Claudius procrastinates because he cannot confront his guilty feeling. The important thing is that Hamlet's integrity, though it causes his procrastination, wins back Laertes and enables him to revenge his father's death on his uncle.
著者
齋藤 雅史
出版者
電気通信大学
巻号頁・発行日
2023-03-24

現在,将棋AIはプロ棋士をはるかに凌駕するレベルにある.それに伴って,近年ではプロ棋士が将棋AIを用いた将棋研究を行うことが普通になってきた.こうした背景から,将棋AIが近年のプロ棋士の棋譜に大きな影響を与えていると言われているが,実際にどのような影響が生じているのかについて,定量的分析を行った研究はまだ少ない.そこで,本研究では将棋AIを用いて近年のプロ棋士の棋譜に現れる変化を定量的に分析した.具体的には,将棋AIが示す手との一致率と一手指すごとにAIから見てどの程度評価値を下げているかを示す平均損失を指標に棋譜の分析を行った.その結果,1985年度以降の順位戦の棋譜においては,人間を超える将棋AIの出現に関わらず,年代が進むごとにAIとの一致率については向上が見られた.詳細に調べると,プロ棋士が将棋AIを将棋研究に利用し始めたと思われる2017年前後から序盤の局面において顕著に一致率も平均損失も大きくなっていることが判明し,将棋AIがプロ棋士の棋譜に影響を与えている可能性が示唆された.また,棋力に関係する指標である中盤の拮抗した局面における平均損失については,将棋AIの出現に関わらず変化していないことも明らかになった.また,プロ棋士全体の順位戦の棋譜とレーティング上位のプロ棋士の全試合の棋譜を用いた定量的分析から,棋力が高ければ高いほど,一致率も平均損失も高くなることが示された.藤井聡太氏の中盤の拮抗した局面における平均損失は、トッププレイヤーの中でも突出した値を示すことがわかり,本指標が強さを表す指標として優れていることが再確認された.
著者
山本 裕之 小寺 香奈
出版者
岩手大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
岩手大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要 = The journal of Clinical Research Center for Child Development and Educational Practices (ISSN:13472216)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.67-80, 2009-03

1920年代にC.アイヴズ、A.ハーバらによって実践された4分音などの微分音は、その後のヨーロッパ音楽において現代的奏法の中でも重要項目として扱われてきた。彼らが微分音に挑戦した当時のヨーロッパは平均律(12等分平均律)の概念が席巻して既に久しい。かつてのヨーロッパで長期にわたって繰り広げられてきた音律論争において、それぞれの音律の間に存在した非常に小さなどツチ(音高)の差は、19世紀という様々な調性を用いた時代の要請に応えて12等分平均律という画期的な妥協案に収れんした。西洋音楽文化の外にある各民族音楽の音律を除外して考えれば、微分音とはいったん世界標準として目盛りが敷かれた平均律からあらためて外れたピッチ、または音程のことを指す。 とはいえ、オルガンのように一度調律したらそうたやすくは調律が崩れないような楽器はわずかであり、それどころか多くの楽器では奏者がその場で随時楽器のピッチをコントロールしながら演奏する。19世紀に作られたキーをたくさん持つ木管楽器や、H.シュトルツェルなどが発明したヴアルヴをもつ金管楽器群は、それ以前の楽器に比べて格段に多くのピッチを安定させながら自在に鳴らせるように設計されている。が、その中で奏者はさらに楽器の精度と共に自らの耳と発音テクニックによって出来るだけ「正しい」ピッチを作り出そうと技術を磨いた。しかし実際の演奏では厳格に正しく、19世紀以降の「半音階の分かりやすい知的モデル」である平均律に即した音律で演奏されるわけではない。音楽のイントネーションに合わせて、あるいは奏者や楽器自体のコンディションに即して、平均律から大きく外れないピッチを作りながら演奏されるのが常である。したがって、例えばある音が僅かに数セントの単位で平均律からずれたからといってもそれは「ある音」の範囲を越えず、微分音の概念で語られるわけではない。 つまりこれらのような木・金管楽器は、音楽的内容に即して随時平均律から逸脱して演奏されることを前提としながらも、平均律を原則として作られている。したがって、そのような楽器であえて微分音を作り出すことは矛盾であるが、楽器の構造上は不可能ではない。すなわち、楽器はそのように作られてはいないが不可能ではないのである。 20世紀後半になって微分音が作品の中で頻繁に使われ始めると、各楽器の現代奏法を解説する書物には必ずといってよいほど微分音の運指表が掲載されるようになった。特に木管楽器の書物では多くのキーの組み合わせによって膨大な微分音の可能性が提示されている。金管楽器においては、楽器の機構上木管楽器のように膨大な微分音が作り出せるわけではないが、それでも実用的な量は作り出せる。しかしそのための資料が木管楽器ほど多いわけではない。そこで本稿では、金管楽器の中でも特に現代奏法に関する資料がほとんど書かれていないユーフォニアムにおいて、これまで存在しなかったこの楽器のための汎用的な微分音スケールを提示することを目的とした。
著者
森 恭子
出版者
文教大学
雑誌
生活科学研究 = Bulletin of Living Science (ISSN:02852454)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.151-161, 2013-03-01

日本は2010年より第三国定住を試験的に開始した。しかし、すでにインドシナ難民以外の新たな難民/申請者が長期間滞在しており、その社会的支援は制限されている。彼らは政府の十分な支援がなく、日本の地域社会とどのように関わりながら、「サバイバル」しているのだろうか。 本小論では、難民/申請者の日本の地域社会との関係について焦点を絞り、近年の難民に関する調査報告、定期刊行物、報道、筆者の経験等の断片的な情報や知識をつなぎ合わせ、そこから垣間見る様相を描くことを目的とし、今後のフィールド調査への足掛かりとするものである。同時に、ソーシャル・キャピタル(社会関係資本)を重視することを踏まえ、社会統合を意図した支援に向けて若干の示唆を与えた。難民/申請者は地域社会の中で孤立しており、社会資源からも排除されていること、しかし一方で、地域住民からの支援を得たり、東日本大震災を通して日本の一員として貢献したい意欲などもみられる。政府が現在進めている生活支援戦略における中間的就労や社会的孤立の予防を視野にいれた地域福祉施策の中で、その対象範囲を難民/申請者にも広げ、メインの支援体制の中に組み入れていくことが必要である。そこでは地域福祉推進の主たる担い手である社会福祉協議会や民生委員等の積極的な介入が期待される。 \n The Japanese government introduced its third-country resettlement pilot project in 2010 in trial basis. New types of refugees and asylum seekers except Indo-Chinese refugees, however, have lived in Japan for long time and there has been a limitation of social support. How they have survived in local Japanese community without sufficient supports by the government? This short paper focused on the relationship between refugee/asylum seekers and local Japanese community and aimed to draw a sketch of life situation through fragmental information of research reports, periodical documents, the press regarding refugees/asylum seekers and author's experiences in order to gain a footing a field research of them in future. Also, the paper made some suggestion for support intended to promote social integration, based on the importance of social capital. Their social isolation in local community and social exclusion from social resources were brought out and it was founded that some of them were supported by local Japanese residents and had feelings of contribution to Japanese society as one of members composed in this society through the experiences of the Great East Japan Earthquake. It could be necessary to incorporate refugees/asylum seekers' support into the mainstream welfare support system including the internship program for finding employment under the strategies of life support which the government just started currently, and the prevention of social isolation under the community care system. The intervention in refugee/asylum seekers' support by the Councils of Social Welfare and Welfare volunteers , who are main leaders to promote community care, would be expected strongly.
出版者
東洋文庫
雑誌
東洋文庫年報 = Toyo Bunko nenpō (ISSN:27585077)
巻号頁・発行日
vol.2021, 2023-03-16