著者
長澤 彰彦 ナガサワ アキヒコ Akihiko Nagasawa
雑誌
国際研究論叢 : 大阪国際大学紀要 = OIU journal of international studies
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.1-21, 2012-03-31

The true nature of branding is to set up and maintain a structure for supporting and strengthening trust [信] in the brand. Ultimately, the word trust itself can be conceived of as arising from a duality of principle [信念] and reliance [信頼]. However, the Strategic Japanese Brand that the cabinet formulated in 2009 did not include any idea of a structure for creating trust, but merely expressed a plan for revitalizing Japanese industry. Today, Japan is grappling with a number of problems, such as the nuclear accident caused by the Great Eastern Japan Earthquake Disaster, the poor economy due to the strong yen, and the draining off of Japanese economic power by China and Korea. These are the result of the heretofore focus ondeveloping industry and the economy. Since the economic decline, merely calling for more support for industry will not solve the problems. The structure of trust through state branding has a function of crisis management when economic power declines or other crises occur. However, as far as can been seen, up to now none of the plans or proposals related to Japanese state branding that have been issued by any governmental bureau or agency have gone so far as to include consideration of the aspect of crisis management. This paper seeks to clarify the basic nature of national branding by exploring the background and problems with the attempts at national branding in Japan.
著者
秋山 周平 森本 涼也 谷口 義明
雑誌
2021年度 情報処理学会関西支部 支部大会 講演論文集 (ISSN:1884197X)
巻号頁・発行日
vol.2021, 2021-09-10

本研究では、MACアドレスがランダム化されたBLE(Bluetooth Low Energy)端末のアドバタイジングパケットからパケットの受信時刻とRSSIを用いて端末を同定する手法を提案、評価する。
著者
清水 祥子
出版者
長野女子短期大学出版会
雑誌
長野女子短期大学研究紀要
巻号頁・発行日
vol.7, pp.31-38, 1999-12-21

江戸時代の料理本にみるおから料理は実に豊かである。前菜から食後(甘味)に至る様々な料理がみられる。その料理名がまた素敵である。むろん少ないお米におからを混ぜてかさを増やすいわゆる「かて飯」として庶民の貧しい食事の様もみえるが、華やかに食卓を飾った料理もあった。時代とはいえおからも庶民の命を養う食材の一つであったこと、従っておから料理の実に豊かだったことがうかがえる。
著者
安東 正樹 Ando Masaki
出版者
宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所(JAXA)(ISAS)
雑誌
第17回宇宙科学シンポジウム 講演集 = Proceedings of the 17th Space Science Symposium
巻号頁・発行日
2017-01

第17回宇宙科学シンポジウム (2017年1月5日-6日. 宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所(JAXA)(ISAS)相模原キャンパス), 相模原市, 神奈川県
著者
高尾 千津子 Chizuko Takao
出版者
同志社大学一神教学際研究センター
雑誌
一神教学際研究 = Journal of the interdisciplinary study of monotheistic religions : JISMOR (ISSN:18801080)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.25-39, 2015-03-31

19世紀末、中国東北部(満洲)に建設されたロシアの都市ハルビンには、ロシア革命直後には1万を超える極東最大のユダヤ人が住んでいた。1931年の満州事変と翌年の満洲国建国によって日本は中国大陸への侵略を開始し、中東鉄道沿線のロシア人社会を支配下に置いた。皮肉にもこの結果日本はロシアから「ユダヤ人問題」を引き継ぐことになった。日本にはユダヤ人社会がほとんど存在しなかったため、反ユダヤ主義は欧米やロシアの「輸入品」であり、そのユダヤ人認識も一般には観念的なものと考えられる。だが、満洲国建国後日本は現実の「ユダヤ人問題」、すなわち反革命派ロシア人による反ユダヤ主義の問題に直面していた。本論ではハルビンにおけるロシア・ファシスト党の反ユダヤ主義、それに対抗するユダヤ人社会と指導者カウフマンの存在が、戦前日本におけるユダヤ人認識の形成と発展にいかに影響を及ぼしたのかを考察した。
著者
今野 健一 高橋 早苗
出版者
山形大学法学会
雑誌
山形大学法政論叢 = Yamagata University the journal of law and politics
巻号頁・発行日
no.31, pp.47-66, 2004-08-31

はじめに 日本における個人のセキュリティ確保は、ここ数年のうちで犯罪・治安問題が急速に社会問題化したことにより(「安全神話」の崩壊)、政策課題としての重要性を増しつつある。一方、欧米諸国は、日本とは異なって、すでに過去数十年にわたる深刻な犯罪・治安問題を経験しており、その克服のため、旧来の刑事司法の施策の枠を超え、包括的な取り組みが行われてきた。我々の研究の目的は、このような欧米諸国のセキュリティ問題につき比較検討を行うことである。その第一段階として、イギリスとフランスの基礎的な研究に着手し、その成果を別の論文で発表している。そこで示唆したのは、イギリス・フランスでも、その具体的な犯罪統制の態様にニュアンスの差異があるとしても、いかに犯罪問題に対応するかが重要な政治的アジェンダであり続けていると同時に、公的・私的な多様な対応には多くの問題が含まれている、ということである。今回取り上げるアメリカも例外ではない。アメリカは、犯罪の常態化にあえぐ社会の代表的な例である。本論文では、次のように検討を進める。まず、アメリカにおける犯罪の動向とそれに対応する刑事政策の概略、および一般市民の犯罪リスクを明らかにする。次に、市民の犯罪恐怖の上昇と、それをと伴う私的なセキュリティの興隆の状況を取り上げる。第3に、市民の安全確保に関わる警察活動の動向を歴史的に概観した後、代表的なポリシングの形態を素材に、それらの意義と問題点を検討する。