著者
草野 一彦 成澤 和志 篠原 歩
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2010論文集
巻号頁・発行日
vol.2010, no.12, pp.108-113, 2010-11-12

立体ピクロスとは任天堂が2009年に発売した同名のゲームに収録されているパズルである.問題として立方体のブロックが積み重なった直方体が与えられ,ブロックに描かれたヒントに従って不要なブロックを削り,隠されたカタチを取り出すのが目的である.本稿では,3SATからの帰着により,立体ピクロスの解の存在判定がNP完全であることを示す.また,立体ピクロスの高さを1に制限し,普通数字・丸数字・四角数字を区別しない場合には,解の存在判定が多項式時間で行えることを示す.
著者
靹 大輔
出版者
近畿大学商経学会
雑誌
商経学叢 = Shokei-gakuso: Journal of Business Studies (ISSN:04502825)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.257-267, 2011-12-01

[概略] 大学での出席管理に携帯電話を用いる事例は既に複数の大学で報告されているが, 教室外から欠席している学生が出席登録を行う「代返」を防止するため, 手動による工夫が行われている場合も多い。しかし受講生数が増加するとそのような手動による処理は手集計での出席管理と同じく煩雑なものとなるため, 自動で代返を防止する仕組みがあればより効率的な出席管理が行えることは言うまでもない。そこで携帯電話に組み込まれたGPS(Global Positioning System: 全地球測位システム)機能に着目し, 学生の位置情報を取得することで代返の無い精度の高い出席確認を行う事が可能であるか, 調査を行った。本稿では2011年1月に近畿大学内の特定教室から学生に携帯電話の位置情報を送信させたデータを収集し, そのデータを基に携帯電話のGPS測位が屋内において実用的なレベルで行われているかどうかを分析し, 測位情報が不正防止の切り札となりうるかどうか検証および考察を行った。 [Abstract] In university, an opportunity when a roll call administration system using a cell-phone is used increased, but the prevention of the illegal act has many problems. If roll call administration system can use the GPS function of the cell-phone, it is thought that I can prevent injustice. Therefore I really collected data of the GPS and analyzed the precision.
著者
松本 亮介 平原 正裕 三宅 悠介 力武 健次 栗林 健太郎
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2017-IOT-39, no.13, pp.1-8, 2017-09-22

インターネットの利用に際して,ユーザーや企業においてセキュリティ意識が高まっている.また,HTTP のパフォーマンス上の問題を解消するために,HTTP / 2 が RFC として採択された.それらを背景に,常時 HTTPS 化が進む中で,高集積マルチテナント方式の Web サーバで管理している大量のホストも HTTPS 化を進めていく必要がある.同方式は単一のサーバプロセスで複数のホストを管理する必要があるが,Web サーバの標準的な設定を用いて事前にホスト数に依存した数の証明書を読み込んでおく方法では,常に確保しておく必要のあるメモリ使用量が増大することで,リソース効率が低くなり,収容数が低下する.そこで,Server Name Indication (SNI) を利用可能である条件下において,事前にサーバプロセスに証明書を読み込んでおくことなく,SSL / TLS ハンドシェイク時にホスト名から動的にホストに紐づく証明書を読み込み,メモリ使用量を低減させる手法を提案する.実装には,我々が開発した,mruby を用いて高速かつ少ないメモリ使用量で Web サーバの機能を拡張するモジュール ngx_mruby を採用して,動的にサーバ証明書を選択する機能を実装した.また,筆者が所属する GMO ペパボ株式会社のホスティングサービスにおいて本手法を導入し,証明書の数やサーバリソースの使用量の関係性,性能に関する評価を行った.
著者
中山 泰一 中野 由章 久野 靖 和田 勉 角田 博保 萩谷 昌己 筧 捷彦
雑誌
2016年度 情報処理学会関西支部 支部大会 講演論文集 (ISSN:1884197X)
巻号頁・発行日
vol.2016, 2016-09-16

情報科の教科担任の現状を明らかにするため、筆者らは臨時免許状の授与と免許外教科担任の許可の状況を調査してきた。情報科では、臨時免許状や免許外教科担任が多用されている。また、普通免許状の保有者でも半数以上の教員が他の教科を担当している状況である。
著者
史料館

凡例阿波蜂須賀家文書目録雲州松平家文書目録蜂須賀家文書解題松平家文書解題
著者
史料館

口絵凡例信濃国松代真田家文書目録(その1)解題
著者
番場 美恵子
出版者
昭和女子大学近代文化研究所
雑誌
学苑 = Gakuen (ISSN:13480103)
巻号頁・発行日
no.909, pp.37-51, 2016-07-01

Gakudo-hoiku-shisetsu(after-school childcare facility, the whole system is also called gakudo)provide after-school day-care of elementary school age children whose parents are both working, and of children of single parents. Some local governments provide after-school child-care services for all elementary school age students and in some cases gakudo is included in the services. Yokohama city provides the above services separately, using classrooms of elementary schools for the general student population, while using private houses, apartments and other facilities for the gakudo children. For the purpose of finding out(1)the effect of locating gakudo outside of schools while other students’ after-school activities take place inside schools, and(2)environmental problems related to gakudo, the author surveyed 9 gakudo facilities in K-ward, Yokohama city. The staff responded to a questionnaire and inquiries. Analysis of the results shows that having gakudo in smaller venues and with smaller numbers of children enables better communication and increased comfort; that for the children, moving to the facility after school brings about a positive change; and that locating gakudo outside of schools helps ensure that local buildings are fully utilized. But the interior and exterior environment of many of these off-site facilities remain inadequate. The change to the system that may be most urgently needed is to find better off-site venues. This is where the administration could intervene most effectively.
著者
飯田 嘉一郎 吉浦 紀晃
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2017-IOT-36, no.31, pp.1-8, 2017-02-24

近年では個人情報保護の意識が高まっており,個人情報を伏せたままの通信を可能にする匿名化通信が注目されている.匿名化通信を実現するもので最も普及しているのは Tor (The Onion Router) である.Tor はインターネットにおいて通信経路の匿名化を実現できるが,この匿名化の犯罪利用が非常に多く,早急な対策が必要とされている.本論文では,Tor を利用してインターネット掲示板に悪質な書き込みをするユーザを特定することを目的とする.本論文では,Tor の通信をキャプチャし,そのパケットの特徴を Fingerprint とする.この Fingerprint を利用して,掲示板ヘ書き込みを行ったユーザを特定するシステムを提案する.さらに,本論文では,この機能を実装し,Tor ネットワーク上で実験を行なった.そして,Fingerprint を利用した従来のユーザ特定手法よりも高い精度でユーザの特定が可能となった.
著者
松田 利彦
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究
巻号頁・発行日
vol.35, pp.469-490, 2007-05-21

本稿は、近代日本植民地における「憲兵警察制度」を素材に、近年の「帝国史」研究で提唱されている「統治様式の遷移」という研究手法の可能性と限界について考察した。
著者
浅野 秀剛 恋田 知子 相田 満 太田 尚宏 青木 睦 田中 大士 入口 敦志 大友 一雄
出版者
人間文化研究機構国文学研究資料館
雑誌
国文研ニューズ = NIJL News (ISSN:18831931)
巻号頁・発行日
no.40, pp.1-16, 2015-07-31

●メッセージ画像データベースへの期待●研究ノート室町の信仰と物語草子―骸骨の物語絵をめぐって―生き物供養と橋供養―随心院蔵『慶長五年多摩六郷橋供養願文』と関連して―多摩地域の資料保存利用機関との連携に向けて●トピックス度重なる災害を乗り越えて―被災地釜石市の市庁舎燃焼文書のレスキュー―連続講座「くずし字で読む『百人一首』」特別展示「韓国古版画博物館名品展」平成27年度国文学研究資料館「古典の日」講演会第39回国際日本文学研究集会『幕藩政アーカイブズの総合的研究』の刊行総合研究大学院大学日本文学研究専攻の近況
著者
アメリカ版画評議会 編 越川 倫明 訳 坂本 雅美 訳 渡辺 晋輔 訳
出版者
国立西洋美術館
巻号頁・発行日
2016

作品の貸出しは美術館の基本的な業務のひとつですが、その実際の作業方法は館によって、あるいは担当者によって異なることがあります。また、どのように対処すべきか迷うこともしばしばです。とりわけ素描や版画といった紙本作品は性質が特殊なため、その傾向が顕著でしょう。本書はこうした状況において、指針となるものです。紙本作品を貸し出す際の個々の作業に関して、アメリカの経験豊かなキュレーターや修復家、レジストラーの声が反映されています。なお、本書に記されていることは、ヨーロッパの美術館においてもほぼそのまま指針として通用します。本書は1995年に初版が出され、日本でも1998年に国立西洋美術館から翻訳が出版されました。しかしその後約20年のうちに、インターネットやLED照明の普及など、技術の進歩には目覚ましいものがありました。これらの変化を踏まえ、2015年にアメリカで、初版に大幅な改訂を加えた「2015年デジタル版」が完成します。ここに公開するのは、このデジタル版に従った改訳です。本書は通常の貸出業務の参考図書として利用することができますし、欧米における紙本作品貸出のスタンダードを知るうえでも有用でしょう。各トピックについてさらに深く知りたい方のためには、充実した文献案内もついています。もっとも、本書はアメリカの美術館向きに作成されたものであるため、日本美術の作品等については、記述どおりに運用できない部分があるかもしれません。実際の作業にあたっては現場の経験と判断を重視することはもちろんですが、それでもガイドラインとしてきわめて有益と思われます。本書が日本の美術館の活動に資するところがあれば幸です。