著者
村山 泰啓
出版者
日本エアロゾル学会
雑誌
エアロゾル研究 (ISSN:09122834)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.211-218, 2010 (Released:2010-10-20)
参考文献数
35

Noctilucent (night-shining) cloud (NLC), which is often called polar mesospheric cloud (PMC) also, consists of water-ice particles with approximate radii of 10–50nm, usually being formed in the polar summer mesopause region (82–85km altitude). Ground-based visual, lidar, and radar observations and space missions as well as model/theoretical research have been carried out to clarify the NLC/PMC's climatology, characteristics, and formation mechanisms, extending the observations to mid latitudes in both hemispheres. The influence to global warming is controversial to some extent, while a significant correlation between 11-year solar cycle to NLC variation is suggested. Through the radar studies of “polar summer mesosphere echo (PMSE)”, the NLC particles' important role has been recently stressed, leading to new “dusty plasma” sciences in the weakly-ionized upper atmosphere.
著者
武田 英明 村山 泰啓 中島 律子
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.58, no.10, pp.763-770, 2016-01-01 (Released:2016-01-01)
参考文献数
4
被引用文献数
2

科学のオープン化,研究情報流通,さらには研究情報における識別子は,近年科学全体の大きなトピックスとなっている。分野を越えて研究データをより広く流通,公開させようとするとき,データの中身がわかるようにメタデータを登録し,データに識別子(ID)を付ける必要がある。DOI登録機関であるジャパンリンクセンターは,研究データへのDOI登録を開始するにあたり,国内研究機関等の参加による実験プロジェクトを行い,参加機関はDOIのテスト登録・本登録を実施した。機関内でのシステム構築や運用フロー整備を通じて課題の抽出・共有を行い,その議論の結果を「研究データに関するDOI登録ガイドライン」として取りまとめた。プロジェクトによって形成されたコミュニティーは,今後のオープンサイエンスの取り組みに寄与することが期待される。
著者
南山 泰之 照井 健志 村山 泰啓 矢吹 裕伯 山地 一禎 金尾 政紀
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.147-156, 2017-06-01 (Released:2017-06-01)
参考文献数
20

「データジャーナル」は従来の「出版」の枠組みを活用しながら,データの保存や再利用を促すために有効な手法と考えられているが,国際的にも概念形成の途上である。本稿では,国内におけるデータジャーナル構築,運用に向けた具体的な検討材料を提供するため,国内での実践例として2017年1月に創刊されたデータジャーナル『Polar Data Journal』を紹介する。具体的には,背景としての国立極地研究所におけるデータ公開の歴史,構想から創刊に至るまでの合意形成プロセス,「データジャーナル」を通じてデータを適切に取り扱うために必要な要件やワークフロー,およびそれらと連携する基盤構築について示す。
著者
木目沢 司 村山 泰啓
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.67, no.9, pp.459-464, 2017-09-01 (Released:2017-09-01)

インターネットの普及以降,ウェブサイトで多くのデータベースが公開されているが,内容やURLの変更,サイト閉鎖等により長期的なアクセスが保証されず,とくに調査研究において調査結果の根拠として用いる上で大きな課題となる。本稿では,2002-2014年に運用された国立国会図書館データベース・ナビゲーション・サービス(Dnavi)に収載されていたデータベース情報について,2017年時点でのアクセス可否を調査した結果を報告する。またデータベースの長期保存の方法について,国立国会図書館インターネット資料収集保存事業(WARP)の利用や,電子情報の長期保存の規格であるOAIS参照モデルを参照した考察を行う。
著者
斉藤 和雄 瀬古 弘 川畑 拓矢 青梨 和正 小司 禎教 村山 泰啓 古本 淳一 岩崎 俊樹 大塚 道子 折口 征二 国井 勝 横田 祥 石元 裕史 鈴木 修 原 昌弘 荒木 健太郎 岩井 宏徳 佐藤 晋介 三好 建正 幾田 泰酵 小野 耕介
出版者
気象庁気象研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009-04-01

局地豪雨による被害軽減につながる基盤技術開発のための研究として以下を行った。・観測データを高解像度の数値モデルの初期値に取り込む手法(データ同化手法)の開発と豪雨事例への適用を行なった。衛星で観測するマイクロ波データ、GPSデータ、ライダー観測による風のデータを用いた同化実験などを行うとともに、静止衛星の高頻度観測データの利用に向けた取り組みにも着手した。・局地豪雨の発生確率を半日以上前から定量的に予測することを目標に、メソアンサンブル予報のための初期値や境界値の摂動手法の開発と雲を解像する高分解能モデルへの応用と検証を行い、局地豪雨の確率的予測の可能性を示した。
著者
貝沼 昭司 村山 泰啓 森 弘隆 五十嵐 喜良
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B-II, 通信II-無線通信・無線応用 (ISSN:09151885)
巻号頁・発行日
vol.79, no.7, pp.422-425, 1996-07-25

通信総合研究所(CRL)では,日米国際共同研究の一環としてアラスカ大学等と共同で,アラスカにおいて極域中層大気の総合的な研究観測を行う計画を推進している.256ビームイメージングリオメータは,CRLがこの計画のために新たに開発している観測装置の一つである. この論文では,システムのデザインと,国内試験観測結果について述べる.