著者
上田 敏∥訳
出版者
コロムビア(戦前)
巻号頁・発行日
1937-02
著者
上田 敏
出版者
公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
雑誌
The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine (ISSN:18813526)
巻号頁・発行日
vol.57, no.10, pp.890-897, 2020-10-16 (Released:2020-12-05)
参考文献数
27
被引用文献数
3 1

「障害の受容」の概念はリハビリテーション医療におけるキーコンセプトであり,筆者は1980年代初頭に論文・著書でこれを詳しく論じたが,これまで誤読・見落としによる「批判」を受けてきた.また,臨床の現場では正しい意味が忘れられ,患者・家族を非難する用語として誤用・悪用されてきた.本論文ではそれを批判するとともに,正しい理解を促進し,誤用を防ぐ方策を論じた.その中で当事者の障害受容と社会・家族による当事者の受容との相互作用(プラス方向とマイナス方向の)の存在を指摘した.また,今後のあるべき姿として,この語の使用をやめるのでも,類似の概念で置き換えるのでもなく,この語の正しい理解の普及に努めるべきことを述べた.

7 0 0 0 OA 文芸論集

著者
上田敏 著
出版者
春陽堂
巻号頁・発行日
1901
著者
上田 敏
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.73-77, 2022-01-10

この連載は本誌が50周年を迎えたのを契機に,本誌の過去半世紀にわたる足跡を振り返ってみようとするものである.その目的は,単なる回顧ではなく,本誌をある種の「鏡」として,それに映った日本と世界のリハビリテーションの「歩み」を振り返り,そのなかで「これから」の進むべき道を探ろうとする「古きを訪ねて新しきを知る」ことである.本誌の読者の中には,本誌発刊の頃には「まだ生まれてさえいなかった」という方も少なくないと思われるので,できるだけ時代背景も感じとれるように述べていきたい.
著者
大川 弥生 上田 敏
出版者
The Japanese Association of Rehabilitation Medicine
雑誌
リハビリテーション医学 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.25, no.5, pp.377-381, 1988-09-18 (Released:2009-10-28)
参考文献数
7
被引用文献数
7 2

脳卒中後片麻痺患者125名に対し32項目の全身動作テストを施行し,片麻痺の理学療法プログラムの再検討に役立つ以下の結果を得た.(1)動作の難易度は必ずしも「正常運動発達」の順序をとらない.(2)ある姿勢をとる動作のほうがその姿勢を保持することよりも困難である.(3)片膝立ちの健側前と患側前との差は,物につかまるか否かで達成率に大きな差がある.(4)全身動作テストと片麻痺機能テストとの相関は高い.

2 0 0 0 OA 文芸講話

著者
上田敏 著
出版者
金尾文淵堂
巻号頁・発行日
1907
著者
塩川 幸子 北村 久美子 藤井 智子 上田 敏彦
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.60, no.11, pp.705-714, 2013 (Released:2014-01-10)
参考文献数
26
被引用文献数
1

目的 本研究は,青年期にある広汎性発達障害を持つ本人・家族の生活面の困難さに対する保健師の支援プロセスを明らかにすることを目的とした。方法 対象は,保健師経験年数10年以上で,青年期の広汎性発達障害を持つ本人・家族の継続支援に携わる保健所保健師とした。保健師の支援事例は青年期にあり,ICD–10 の F84 広汎性発達障害と精神科医に診断された事例(疑い含む)とした。半構成的面接を行い,修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ(M–GTA)を用いて分析した。結果 対象者は女性10人で保健師経験年数10~28年であり,保健師の支援事例は10事例,年齢22~37歳であった。分析の結果,38概念と14カテゴリーが生成された。青年期の広汎性発達障害を持つ本人・家族への保健師の支援プロセスは【困っていることに沿って一緒に考える】ことから始まっていた。【信用を生み出す】なかで,【生活面の困難さと本人の持つ特徴の影響を照らし合わせる】と同時に【本人の特徴理解】,【見立ての難しさと向き合う】ことを繰り返し【ふみこむタイミングや介入の判断】を行っていた。また,保健師は【地域の中でその人らしく生活できることを目指す】という目標に向かい,【わかりやすいコミュニケーションの工夫による対話の促進】を行いながら,【本人の特徴理解】をさらに深め,アセスメントと支援を連動していた。さらに,【自己理解の促し】から【自己決定・対処行動のサポート】へとつなげ,【地域資源の活用・開発】や【困っていることに沿った連携・調整】により支援を展開するとともに,【生活しやすい地域づくり】を目指し,継続支援を行っていた。結論 保健師は,支援プロセスにおいて,広汎性発達障害を持つ人の特徴を見極め,信頼関係を重視しながら,わかりやすいコミュニケーションを工夫した生活支援や,関係者と連携して生活しやすい地域づくりを継続的に行っていた。保健師の役割として,生活面の多様な問題に対し,その人の特徴に合わせた対応策を共に考えて工夫するとともに,ライフステージに応じた本人・家族を支えるネットワークや地域全体の支援体制づくりを推進するプロセス全体を動かしていくことの必要性が示唆された。

2 0 0 0 OA 最近海外文学

著者
上田敏 著
出版者
文友館
巻号頁・発行日
vol.〔正編〕, 1902
著者
上田 敏丈 秋田 喜代美 芦田 宏 小田 豊 門田 理世 鈴木 正敏 中坪 史典 野口 隆子 淀川 裕美 森 暢子
出版者
一般社団法人 日本保育学会
雑誌
保育学研究 (ISSN:13409808)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.67-79, 2020 (Released:2020-12-08)
参考文献数
29

日本では,約1万の幼稚園があり,その内の70%が私立幼稚園である。私立幼稚園の多くは,ファミリービジネスであり,園長は経営者としての役割も担っているため,保育の質の向上には,実践面の役割を担う主任教諭の役割は重要である。そこで本研究では,私立幼稚園の主任教諭が自身のリーダーシップをどのようなものとして捉え,また自身の役割をどのようなものとして認識しているのか,そこでの主任教諭としてのやりがいや葛藤はどこにあるのかを明らかにすることを目的とする。私立幼稚園の主任教諭8名に対してインタビューを行い,質的データ分析方法であるM-GTA(木下2003)を用いて分析を行った。その結果,25の「分析概念」,9つの[カテゴリー],3つの〈コア・カテゴリー〉が生成された。主任は,園長と職員集団との意思疎通を図り,それぞれの意図を伝達する〈つなげる〉ことと,カリキュラムの調整や職員への指導,心理的支援といった職員集団を〈まとめる〉ことをリーダーシップと捉える一方で,この2つのリーダーシップの間で,やりがいと共に葛藤の〈板挟み感〉を感じていることが明らかとなった。
著者
遠藤 晋作 上田 敏丈 堀田 法子
出版者
一般社団法人 日本小児看護学会
雑誌
日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.274-283, 2019 (Released:2019-11-30)
参考文献数
15
被引用文献数
1

先天性心疾患をもつ学童期までの子どもに対して母親が行う病気説明プロセスを明らかにすることを目的とし、疾患をもつ10歳~12歳の子どもの母親4名に半構成的面接を行った。分析にはSCATの手法を用いた。母親は医師から病気説明を受け、 「自発的な情報収集」 を行うが 「断続・漸進的な理解向上」 しか望めず、子どもが学童期になっても 「理解追求が停滞する不全的な病気説明理解」 状態にあった。その背景には 「疾患衝撃による理解阻害」 「病気理解の追求困難」 「医師母親間の信頼関係形成困難」 があり、母親は幼児期までの子どもに対する 「日常生活に即した内容中心の病気説明」 を、学童期までに 「日常生活に即した内容と不十分な医学的知識が共存した病気説明」 に変容させていた。またその病気説明は 「成長に付帯する病気説明選択要因」 に影響されていた。母親が医学的知識を向上し、子どもへ希望に沿った説明を行えるよう支援することが求められる。