著者
牛垣 雄矢 久保 薫 坂本 律樹 関根 大器 近井 駿介 原田 怜於 松井 彩桜
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
E-journal GEO (ISSN:18808107)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.285-306, 2020 (Released:2020-11-10)
参考文献数
34

アクアラインの通行料引下げの結果,高速バスによる東京都心部や川崎・横浜方面への通勤者が増加し,その中にはパーク&ライドを行う人も多い.東京大都市圏郊外としては相対的に地価も安いため,木更津市の人口は増加し,中心市街地から離れた郊外住宅地がその受け皿となっている.市や県など行政の協力・連携のもと,イオンモールなどのショッピングセンターが立地し,周辺ではチェーン店等が集積した.これにより木更津市の買物環境と商業中心性は向上したが,中心市街地の個人商店は厳しい状況にあり,スーパーやドラッグストアが少なく生活必需品が購入しづらい状況にある.その中でイオンによって無料送迎バスが運営され,高齢者の重要な移動手段となっている.木更津市の人口分布や商業は自家用車の利用を前提とした構造となり,イオンとの関わりや更なる高齢化が進展する中で,住民に対する買い物の機会や移動手段の確保が課題となっている.
著者
井田 諭 金児 竜太郎 今高 加奈子 大久保 薫 東 謙太郎 村田 和也
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.536-542, 2022-10-25 (Released:2022-12-06)
参考文献数
30

目的:本研究の目的は,高齢糖尿病患者における孤独感と高次生活機能との関連性を検証すること.方法:対象は伊勢赤十字病院外来通院中の65歳以上の糖尿病患者とした.高次生活機能の評価には,自己記入式質問紙によるTokyo Metropolitan Institute of Gerontology Index of Competence(TMIG-IC)を用いた.孤独感の評価には,自己記入式調査票である日本語版孤独感尺度短縮版を用いた.目的変数をTMIG-IC得点,説明変数を孤独感,及び調整変数とした重回帰分析を用いて,孤独感の高次生活機能に関する調整後偏回帰係数を算出した.結果:170例が本研究の解析対象となった.孤独感ありは,91人(53.5%),平均TMIG-IC得点は11.3点であった.孤独感の高次生活機能に関する調整前,及び調整後偏回帰係数は,それぞれ-1.61(95% confidence interval(CI),-2.31 to -0.91;P<0.001),-0.88(95% CI,-1.52 to -0.23;P=0.008)であった.結論:高齢糖尿病患者における孤独感が高次生活機能低下と関連することが明らかとなった.孤独感を有する糖尿病患者を診た際の高次生活機能低下に関する注意喚起が重要と思われた.
著者
岩崎 久夫 金子 憲雄 小野 承行 大久保 薫 磯田 政恵 岩瀬 賢介 安藤 泰正
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.26, no.7, pp.382-385, 1973-07-20 (Released:2011-06-17)
参考文献数
12

Liver cirrhosis was detected at a high rate from among pigs brought to the Omiya Abattoir, Saitama Prefecture, by a swine husbandry man over a period of January to May, 1969. The affected pigs presented no marked gross changes other than liver cirrhosis. Histologically, the liver showed thickening of the stroma and formation of septula, paeudolobules, or pseudo-biliary ducts. Hepatic cells were mostly affected with focal vacuolar degeneration, necrosis, and colliquation. Large nucleated or polynuclear cells appeared. In the kidney, vacuolar degeneration occurred to epithelial cells of some uriniferous tubules, and large nucleated and polynuclear cells appeared. The ovary had follicular cyst.
著者
井田 諭 金児 竜太郎 今高 加奈子 藤原 僚子 勝田 真衣 白倉 由隆 大久保 薫 東 謙太郎 村田 和也
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.143-151, 2021

<p><b>目的:</b>サルコペニア合併高齢糖尿病患者に対する多面的治療プログラムの,筋力,身体機能,及び骨格筋量への影響を検証すること.<b>方法:</b>伊勢赤十字病院,糖尿病代謝内科に通院している65歳以上の糖尿病患者を対象とした.サルコペニアの診断はAsian Working Group for Sarcopenia 2019を元に行った.四肢骨格筋量の測定は多周波生体電気インピーダンス法,筋力は握力,身体機能は5回椅子立ち上がり検査でそれぞれ評価した.多面的治療プログラム(蛋白質摂取量の適正化,レジスタンストレーニング,及びサルコペニアに関する患者教育)開始前と12週後に,筋力,身体機能,四肢骨格筋指数,及びその他パラメーターを評価し,前後比較した.統計処理には対応のあるt検定を用いた.<b>結果:</b>14例(男性3人,女性11人)が本研究の解析対象となった.平均年齢は74.4±4.7歳であった.多面的治療プログラムにより,握力(男性:23.2±5.6 kgから25.6±5.5 kg,P=0.014,女性:15.5±5.0 kgから18.9±5.0 kg,P<0.001),及び5回椅子立ち上がりテスト(11.2±2.5秒から8.6±1.7秒,P=0.002)の有意な改善を認めた.また,HbA1c(8.1±0.7%から7.7±0.9%,P=0.004)の有意な低下も認められた.一方,四肢骨格筋指数の増加傾向はあったものの有意差は認めなかった.<b>結論:</b>サルコペニア合併高齢糖尿病患者に対する多面的治療プログラムにより,筋力及び身体機能の改善が認められた.</p>
著者
浅沼 靖 宮本 武美 秋山 順 中川 宏 堀 覚 北岡 正見 大久保 薫 熊田 信夫 鈴木 誠 柄沢 敏夫 久郷 準 山本 久 川村 明義
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.10, no.4, pp.232-244, 1959
被引用文献数
1 4

Among the cases of scrub typhus newly recognized in Japan after the World War II, those prevalent in the Izu Shichito Islands of Tokyo Prefecture, in Awa-gun, Chiba Prefecture, and in Mt. Fuji area, Shizuoka Prefecture, are called as the "Shichito type scrub typhus" or as the "scutellaris type scrub typhus, " and Trombicula scutellaris has been presumably incriminated as a potential vector of this type of scrub typhus. The study on scrub typhus in Chiba Prefecture was commenced in 1952, when the so called "twentydays fever, " an endemic disease in this Prefecture, was assumed to belong to a scrub typhus by Kasahara et al. (1952) and Kitaoka et al. (1952).