著者
井上 聡
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第22回全国大会(2008)
巻号頁・発行日
pp.196, 2008 (Released:2009-07-31)

ライフゲームは単純なルールのもとで展開されるにもかかわらず、そのダイナミクスは非常に緻密で複雑なシステムである。 本研究ではその複雑なダイナミクスを利用して、ネット社会では不可欠な電子ファイルの暗号化に応用する方法について検討する。
著者
上田 順宏 今井 裕一郎 後藤 安宣 青木 久美子 山川 延宏 井上 聡己 山本 一彦 川口 昌彦 桐田 忠昭
出版者
一般社団法人 日本口腔腫瘍学会
雑誌
日本口腔腫瘍学会誌 (ISSN:09155988)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.37-44, 2014-06-15 (Released:2014-07-25)
参考文献数
28

本研究の目的は,術後の消化管運動と栄養状態に対する大建中湯(DKT)の効果について検討することである。2008年3月から2013年5月の間に,進行口腔癌の切除後に生じる欠損部に対して遊離組織移植による即時再建術を施行した40例を対象とした。20例には術翌日からDKT 15g/dを投与した。他の20例はDKTを投与しない対照群とした。消化管機能として腸蠕動音,排ガスおよび排便の確認時期,経腸栄養(EN)の開始時期,術後2週の体重減少量および体重減少率について後向きに検討した。その結果,腸蠕動音(p<0.001),排ガス(p<0.005),ENの開始(p<0.01),排便(p<0.005)はDKT投与群で早期に確認された。また,術後2週の体重変化量(p<0.05),体重変化率(p<0.05)ともDKT投与群で有意に抑えられていた。術前化学放射線療法や手術侵襲は,これらの指標に影響を及ぼさなかった。以上の結果より,DKTは進行口腔癌患者における遊離組織移植による再建術後の消化管機能の改善と体重の維持に有用であることが示唆された。
著者
服部 英雄 井上 聡 細井 浩志 橋本 雄 柳 哲雄 櫻木 晋一 金谷 匡人 竹田 和夫 土居 聡朋 楠瀬 慶太
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

時間法や航海技術を非文字知(民衆知・暗黙知)の視点で調査・分析した。時間には季節(日の出・日の入り)に無関係の絶対時間(定時法)と季節によって変わる相対時間(不定時法)とがある。不定時法が自然発生的で多用された。航海技術については、地形や潮流を知悉した航海術や漁撈法を調査・分析した。中世紀行文に記された港津発着の時間を手がかりに、当日の潮流、潮力、人力、風力を分析した。
著者
山田 太造 野村 朋弘 井上 聡
雑誌
じんもんこん2013論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.4, pp.145-152, 2013-12-05

本論文では,日本南北朝期史料についてテキストを用いた分類および関連史料提示の手法について述べる.史料分類では潜在的トピックを用いる.潜在的トピックを検出するにあたりLDA(Latent Dirichlet Allocation)と呼ばれるトピックモデルを用いる.また,対象史料における潜在的トピックの状態,および史料間の関連について述べる.さらに,潜在的トピックを用いた関連史料提示手法について示す.
著者
井上 聡 横山 宏太郎
出版者
The Japanese Society of Snow and Ice
雑誌
雪氷 (ISSN:03731006)
巻号頁・発行日
vol.60, no.5, pp.367-378, 1998-09-15
被引用文献数
18 11

地球環境変化は,日本の冬季の気候や降積雪状況に対して大きな影響を与えることが予想される.そこで,大循環モデルの数値実験結果である地球環境変化シナリオを元にして,日本での降積雪状況の変動予測を行った.その手法は,月平均気温と月降水量を入力とし,経験的モデルによって月降雪深を予測し,得られた降雪深と気温から統計的に最深積雪と雪質を予測するものである.この手法を用い,時系列的に現在から100年後までの降積雪状況の変動を推定したところ,地域的な特徴が明らかになった.北海道と本州山岳地域では,最深積雪が減少した以外は降積雪状況の変動はあまりなかった.山岳地域を除く東北地方では,降雪深と最深積雪が減少し,乾き雪から湿り雪に変化するという大きな変動が生じた.北陸地方以南の日本海側平野部では,気温上昇によって降雪しなくなり,積雪も生じなくなった.これらの特徴は50年後以降に特に顕著となった.また,3つの他の地球環境変化シナリオからも同じ降積雪状況への移行が予測された.降雪深の年々変動は,東北地方北部と北海道で51~75年後に変動幅が大きくなると予測された.
著者
大野 宏之 横山 宏太郎 小南 靖弘 井上 聡 高見 晋一 WIESINGER Thomas
出版者
The Japanese Society of Snow and Ice
雑誌
雪氷 (ISSN:03731006)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.225-231, 1998-05-15
被引用文献数
17 13

気象庁で使用されているRT-1, RT-3, RT-4型の転倒桝降水量計について,固体降水に対する捕捉率を新潟県上越市において2寒候期にわたり観測した.捕捉率の計算に必要な真の降水量は,WMO「固体降水の比較観測に関する国際組織委員会」が定めた方法に準じて推定した.観測の結果,固体降水の捕捉率はいずれの降水量計でも風速が強いほど減少し,風速4mにおいては無風時の60%程度であった.減少の程度は,RT-3, RT-1, RT-4の順で大きかった.準器に着雪が発生するなど,国際組織委員会が定めた方法は,北陸地方の降雪の特性には必ずしも良く対応していない点があることが観察された.
著者
井上 聡
出版者
大阪大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2009

私はこれまでに、二座配位可能な2-ピリジルメチルアミノ基を配向基とする芳香族オルト位炭素-水素結合の触媒的なカルボニル化を見出し、すでに報告している。具体的には、ルテニウム触媒による2-ピリジルメチル安息香酸アミドと一酸化炭素からのフタルイミド誘導体生成反応である(J.Am.Chem.Soc.2009, 131, 6898)。この研究途上で、芳香環上に置換基を有する基質を用いた場合、目的生成物の他に、別の位置異性体も生成していることがわかった。例えば、パラ位にメチル基を有する基質を用いた場合、本来の目的生成物である5-メチルフタルイミド誘導体に加えて、4-メチル体も生成した。両化合物の生成比は温度によって異なり、125℃で24時間反応させた場合、5-メチル体:4-メチル体=12:1であったのに対し、180℃ではほぼ1:1となった。さらに興味深いことに、メタ位およびオルト位にメチル基を持つ基質をそれぞれ180℃で24時間反応させても、生成物の比はほぼ1:1となった。この生成比は両化合物の熱力学的安定性によるものと考えられる。以上の現象は、いったん生成したフタルイミドのカルボニル炭素-芳香族炭素結合がルテニウム触媒により切断されていると考えることで説明できる。実際、単離した5-メチル体を反応系に入れたところ、この場合もやはり4-メチル体が生成し、その比はほぼ1:1であった。本研究によりピリジルメチルアミノ基は炭素-水素結合切断のための配向基として作用するだけでなく、炭素-炭素結合切断にも有効であることを明らかにした。
著者
高橋 佑輔 井上 聡
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

本研究では、ガボールフィルタを用いて各々の波の方向のエッジを検出し、スケール、回転変化にも対応した、ジェスチャ識別の為の指を精度よく捉える特徴点自動抽出の提案をする。提案手法では、対象となる画像から背景差分により手領域を抽出しガボールフィルタを用いて手が画像上に持つ方向性の情報を画像として抽出する。また各々のフィルタリングされた画像を局所的に比較することで指先に特化した特徴点の抽出を試みる。