著者
中村 富予 家辺 愛子 今井 晶子 藤村 佳美 溝上 欣子 中山 紀子 長谷部 汐莉 小湊 英範
出版者
公益社団法人 日本栄養士会
雑誌
日本栄養士会雑誌 (ISSN:00136492)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.97-104, 2021 (Released:2021-02-01)
参考文献数
24

通所介護事業所では、定期的に利用者の体重測定を実施している事業所が少なく、栄養指標として最も重要な項目の1つである体重減少率を算出できない場合が多い。そこで本研究では、通所介護事業所における栄養スクリーニング項目としての体重減少率の有無が低栄養状態のリスク判定に与える影響を調べることを目的とした。通所介護事業所利用者92人を対象とし、体重減少率を含めて低栄養状態のリスク判定を行った場合と、体重減少率を除外した場合との差を比較検討した。本研究対象者の約4割が低栄養状態の中・高リスクに判定された。体重減少率を除外した場合、低リスクと判定された利用者のうち25.6%は体重減少率を含めると中・高リスクに該当した。栄養スクリーニング時に体重減少率が算出できない場合の低栄養状態のリスクは本来より軽く見積もられ、低リスクに判定された利用者の中に低栄養状態の利用者が含まれる可能性が示唆された。
著者
土坂 享成 木村 哲哉 今井 邦雄 妹尾 啓史 田中 晶善 小畑 仁
出版者
社団法人 環境科学会
雑誌
環境科学会誌 = Environmental science (ISSN:09150048)
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.393-398, 1999-11-30
参考文献数
14
被引用文献数
1

前報において,カドミウム解毒に重要な役割を果たすと考えられている(γ-EC)<SUB>n</SUB>G合成酵素の性質について,水稲根を用いて検討したことを報告し,水稲根中で(γ-EC)<SUB>n</SUB>Gを合成している酵素の少なくとも一部がカルボキシペプチダーゼである可能性を示唆した。これを踏まえ,本研究では各種のカルボキシペプチダーゼに(γ-EC)<SUB>n</SUB>Gの合成能力があるかを検討した。更に,イネ由来のカルボキシペプチダーゼ遺伝子を発現ベクターに組み込み,これを大腸菌に導入してカルボキシペプチダーゼ遺伝子を発現させ,それにより(γ-EC)<SUB>n</SUB>G合成能力が増大するかを検討した。 その結果,全てのカルボキシペプチダーゼ標品において(γ-EC)<SUB>n</SUB>Gの合成が認められ,その至適pHはカルボキシペプチダーゼの分解活性のそれとほぼ同じであった。また,その合成活性はカルボキシペプチダーゼの特異的阻害剤により抑制されることが認められた。比較のために行ったアミノペプチダーゼ標品では(γ-EC)<SUB>n</SUB>Gの合成は認められなかった。一方,カルボキシペプチダーゼ遺伝子を導入した大腸菌の抽出液における(γ-EC)<SUB>n</SUB>G合成活性が,導入していない方よりも増大したことが認められた。これらのことから,カルボキシペプチダーゼが(γ-EC)nGを合成している酵素の一つである可能性が更に強く示唆された。
著者
今井 康雄
出版者
教育哲学会
雑誌
教育哲学研究 (ISSN:03873153)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.87, pp.23-28, 2003-05-10 (Released:2009-09-04)

現在のわれわれの「教養」をめぐる議論を、「ニーチェ」という場所から眺望してみる、というのが本報告の目論見である。