著者
競 和佳 今井 美穂 森次 美和子 山森 元博 村田 成範 木下 健司 Madoka Kisoi Miho Imai Miwako Moritsugu Motohiro Yamamori Shigenori Murata Kenji Kinoshita
雑誌
武庫川女子大学紀要. 自然科学編 (ISSN:09163123)
巻号頁・発行日
vol.65, pp.1-5, 2018-03-31

Though drugstore pharmacists can also be known as primary health care pharmacists, it cannot yet be said that they completely fill this role. We believe that it is crucial for pharmacists to consult reliably with patients. To develop this ability, it is necessary to select a familiar and relevant theme by considering various factors that are worth discussing in their own right through conducting simple verification experiments. Caffeine is found in many foods and drinks, as well as in over the counter cold remedies and analgesics. Moreover, it has been widely used around the world to probe the effectiveness of drug-metabolizing enzyme activity of medications for liver disease. We have built a simple and easy experiment system to evaluate the pharmacokinetics of caffeine in saliva, and we examined the relationship between the drug-metabolizing enzyme CYP1A2 genetic polymorphism and various related constitutional hereditary factors.
著者
太田 有美 長谷川 太郎 川島 貴之 宇野 敦彦 今井 貴夫 諏訪 圭子 西村 洋 大崎 康宏 増村 千佐子 北村 貴裕 土井 勝美 猪原 秀典
出版者
一般社団法人 日本耳科学会
雑誌
Otology Japan (ISSN:09172025)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.244-250, 2012 (Released:2013-07-12)
参考文献数
19
被引用文献数
7

人工内耳手術においては手術手技に関係した合併症もあるが、電極のスリップアウトや機器の故障など特有の問題で再手術を要することがある。再手術は患者にとって負担となるものであり、避けうるものは避けなければならない。また術前に起こりうる合併症について患者に情報提供する必要もある。そこで、これまで当科で行った人工内耳手術症例について術後の合併症、特に再手術に至った症例の手術内容、原因を検討することとした。対象は1991年1月から2011年3月までの20年間に大阪大学医学部附属病院耳鼻咽喉科で人工内耳手術を施行された症例494例(成人319例、小児175例)である。何らかの理由で再手術を行ったのは、成人27例(8.5%)、小児20例(11.4%)であった。再手術の原因は、機器の故障8例、音反応不良11例、電極スリップアウト・露出6例、皮弁壊死5例、真珠腫4例などが挙げられる。小児では外傷(2例)や内耳奇形に起因するgusher(1例)や顔面痙攣(1例)がみられた。手術内容としては電極入れ替えが最多であったが、本体移動や真珠腫摘出、人工内耳抜去もあった。複数回手術を要している例もあり、特に小児において成人に比べると有意に多い。小児では皮弁の感染・壊死や真珠腫形成などで手術を要する状態になると複数回手術を要していることが多かった。このことから小児では皮弁の感染、壊死に特に注意が必要であると考える。電極スリップアウト・露出した例13例中8例(61.3%)という高い割合で中耳疾患の既往がみられており、中耳疾患の既往がある場合は、電極が露出しないような工夫を行う必要がある。人工内耳手術は重篤な合併症の割合は低く、安全な手術といえるが、皮弁壊死や真珠腫形成で複数回の再手術を要することがあり、患者指導や専門医による定期的な経過観察、長期の経過観察が必要と考える。
著者
岩本 直也 今井 覚志 斎藤 隆文
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.577-582, 2014

〔目的〕ボクシング競技における初心者指導を確立するため,教示前後の実験間(教示前・後実験)動作を比較した.〔対象〕競技未経験者5名(31.3±1.2歳)とした.〔方法〕実験では光刺激を合図に,右ストレートをすばやくターゲットに打ちこむことを要求した.測定装置として筋電計と床反力計を用い,定量化した特徴量を基準に動作を4期間に分割した.測定指標は,期間時間,合成床反力作用点(COP)軌跡変位量,および筋活動の各特徴量とし,各測定項目において各実験間で有意差検定を行った.〔結果〕教示後実験で,2期間の時間短縮,準備期の外側と後方向のCOP軌跡変位量の減少,ならびに右前鋸筋の筋活動時間の延長,4筋の%MVC増加が確認された.〔結語〕ストレートの教示効果の検討は,初心者指導の確立に貢献した. <br>
著者
岩本 直也 今井 覚志 斎藤 隆文
出版者
The Society of Physical Therapy Science
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.29, no.6, pp.849-856, 2014

〔目的〕競技経験が異なる群間の動作分析実験から,動作の差異を考察し,初心者指導を検討する.〔対象〕ボクシング経験者(26.2±6.1歳)と未経験者(31.3±1.2歳)各5名とした.〔方法〕実験では光刺激を合図に右ストレートで,すばやくターゲットを打つことを要求した.測定装置は筋電計と床反力計を用い,定量化した特徴量を基準に動作を4期間に分割した.測定指標は,6期間時間,床反力作用点(COP)軌跡変位量,および筋活動の各特徴量とし,群間で統計学的解析を行った.〔結果〕経験群でパンチモーション期間の短縮,COP軌跡変位量に準備期の減少と減速期の増加,2筋における筋活動開始時点の変化,および3筋に筋活動時間の短縮が確認された.〔結語〕競技初心者に対して構えの設定に着目し指導教示を検討した. <br>
著者
今井 茂夫 和田 充弘 和田 丈晴 岩﨑 圭 片桐 律子 美濃部 安史 石井 聡子
出版者
紙パルプ技術協会
雑誌
紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
巻号頁・発行日
vol.72, no.11, pp.1243-1250, 2018 (Released:2019-02-01)
参考文献数
29

衛生ナプキンや使い捨ておむつのような衛生用品は,皮膚との長期間の接触で使用されるため,これらの製品に含まれる化学物質が人体に悪影響を及ぼすかどうかを確認することが重要である。衛生用品の主要材料であるパルプは,その白さを増すためにアルカリ薬剤による漂白が行われるが,製造メーカーの環境配慮の高まりによって二酸化塩素に基づくECF漂白が広く採用され,これまでの漂白方法に比べてクロロホルムおよびクロロフェノールの生成は大幅に減少した。しかも,ECF漂白プロセスにおける塩素化合物の発生および持続性に関する知識が蓄積されている。一方,衛生用品に塩素化合物が含まれていると,汗などの体液に溶けて皮膚に吸収される可能性があり,人的影響を把握するためにはその含有量を定量的に測定する必要がある。但し,塩素化合物の悪影響は化学種によって大きく異なるため,塩素の総量のみを計算することでは不十分であり,溶出液中の化学形態を特定することが重要となる。当社では,生理用ナプキンに使用されるパルプ中のダイオキシン類を分析し,たとえ毎日40年間使用されても大丈夫なよう,衛生用品の消費者の健康への影響を評価している。筆者らは,生理用品への漂白パルプの使用可否を決定すべく,皮膚暴露を想定した溶出試験を実施し,溶出された化合物の定量を含む化学形態ベースの定量分析フローを作成,安全性に関する評価方法を確立した。これにより,ECF漂白パルプに含まれる塩素化合物の量的な把握,及び化学的形態の解明に至り,当社製品が安全であることを確認した。本レビューでは,これらの研究成果を紹介する。
著者
北山 育子 真野 由紀子 中野 つえ子 安田 智子 今井 美和子 澤田 千晴 鎌倉 ミチ子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.19, pp.155, 2007

<BR><B>【目的】</B><BR> 本学会東北・北海道支部課題研究として、青森県における米の利用状況を明らかにするために、摂取状況や調理法、米に対する意識調査等をした。また、津軽、南部地域の米の伝統料理を調べ、地域性を検討した。<BR><B>【方法】</B><BR> 津軽地域(弘前市中心)287名、南部地域(八戸市中心)112名の調理担当者を対象に自記式でアンケート調査を行った。質問紙には選択肢法と自由記述形式を取り入れ、調査期間は平成18年12月から平成19年1月までとした。<BR><B>【結果】</B><BR> 米料理の嗜好は高いものから、白飯、炊き込みご飯、にぎり鮨、炒飯の順であった。摂取頻度は白飯、おにぎり、炒飯が多く、リゾット、押し寿司は少なかった。調理状況では、家で作ることが多い料理はおにぎり、炊き込みご飯であり、行事への利用は正月、慶祝時に餅、赤飯、ちらし寿司、仏事では団子、おはぎが多かった。米料理の特徴として、おにぎりの具材に筋子を使用している人が60%と多いことや、残った白飯の利用でご飯もちが作られていた。また、いなり寿司や赤飯の味つけには砂糖を多く使用し、特に赤飯では砂糖を加えるが91%であった。米の入手先は自家栽培やもらうが目立ち、青森県が米作の主要産地であることが伺えた。また、銘柄では県産米を食べている人が85%と多く、郷土に対する愛着が感じられた。米についての意識調査では米は日本人の主食として大切であるとの考えがほとんどであったが、今後はさらに米に対する関心が低くなり、消費量が減ると考えている人も多かった。また、地域独特の料理を見ると、米作中心の食文化の津軽地域ではごまご飯、干し餅、しとぎ餅等もち米の使用が多く、畑作中心の南部地域では豆しとぎやイカめし等であった。
著者
磯崎 美沙 塚本 佐保 廣田 亜美 村木 しおり 今井 丈
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.40 Suppl. No.2 (第48回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.48100747, 2013 (Released:2013-06-20)

【はじめに、目的】 バドミントン(以下、Bad)の動作時において、熟練者と非熟練者においてフォームに違いがみられた。また、動作後の筋疲労部位にも違いが観察された。そこで今回は、Badクリア動作時のスイングに着目し分析した。クリア動作(以下、CM)とは、相手コートの後方に大きく打ち出す際に、自陣コートの中後方に構え、ラケットをスイング(以下、SW)する一連の動作のことである。SW側の上肢では、肩関節は外旋位から内旋方向へ向かい、肘関節は完全伸展せず、前腕は回外位から回内方向への運動をともなう。今回、表面筋電計を用いてCM時のSWの上肢の筋活動を計測し、熟練度の違いによる、筋収縮の順番や順序について検討した。【方法】 対象者は、健常女性8名(熟練者4名,非熟練者4名)、平均年齢19.6±1.4歳、平均身長157.9±4.1cm、平均体重48.6±4.6kgで、熟練者はBad競技および指導を受けた経験が3年以上のものとした。測定方法は表面筋電計(Noraxon社製TELMYO G2)を使用し、ピュアスキンにて皮膚処理後、右上肢の上腕二頭筋(長頭)、腕橈骨筋、橈側手根伸筋、橈側手根屈筋の4部位に、ブルーセンサーまたはデュアル電極を貼り付け、サンプリング周波数1.500Hzにて記録した。課題動作は、Bad-CMを10回行い、測定と同時にビデオを同期させ、記録および動作の観察を実施した。データ抽出方法と統計処理は、記録した動作の中から一人の熟練者の視点にて、確実にSW動作を実施できているフォームを各被験者につき4動作を選択し分析の対象とした。その時の各筋の筋活動のピーク値を指標に、順番と順序を検討した。統計処理はSPSSver.18にて、カイ2乗検定とKendallの一致係数を用い、有意水準は5%未満とした。【倫理的配慮、説明と同意】 対象者には研究の目的および内容を十分に説明し、事前に同意を得て実施した。【結果】 筋活動のピーク値の順番において、熟練者は1番目には橈側手根屈筋、4番目には橈側手根伸筋の活動が有意にみられた。非熟練者は1番目には上腕二頭筋の活動が有意にみられた。筋活動のピーク値の順序において、熟練者の筋活動では「橈側手根屈筋-腕橈骨筋-上腕二頭筋-橈側手根伸筋」という一定様式との関連が有意にみられた。【考察】 Bad-CM時のフォームの観察において、熟練者はラケットを把持するSW側と同側の脚を後方に移動させ、体幹の前額面をネットに対し垂直に向け、同時に肩関節外旋、前腕回外位にて動作を開始している。一方、非熟練者では、体幹の前額面をネットに対して平行に向け、肘関節屈曲、前腕回内にてラケットを前面に持つといった異なる構えから動作を開始していた。Bad-CM時の筋収縮の順番において、熟練者ではSW時の初期(1番目)に橈側手根屈筋を活動させることで手関節が橈屈し、その直後に前腕の回内運動をともないながら肘関節を伸展させていると考えられる。この際、上腕二頭筋と腕橈骨筋は遠心性収縮により肘関節伸展運動の減速作用を果たすと共に、それがほぼ同時に活動することで効率のよい筋活動が得られていることが予測される。そして動作の最後(4番目)に手関節の掌屈動作に対して、橈側手根伸筋が減速作用をしていると考えられる。非熟練者は、前述の構えから初めにラケットを持ち上げるため、上腕二頭筋の活動が1番目になったと考えられる。その後のSW動作において初期から前腕が回内位にあるため、肘関節伸展時の減速作用が腕橈骨筋に依存すると考えられる。また、動作の最後は熟練者と同様に手関節掌屈時に橈側手根伸筋による減速作用が必要となるが、初期に、すでに手関節掌屈位であるため腕橈骨筋の伸張による張力が増大し、非熟練者の多くでは腕橈骨筋のピーク値が動作開始時の肘関節伸展時ではなく終盤にみられる傾向にあり、運動後に腕橈骨筋の痛みが著明にみられたものもいた。筋収縮の順序においては、熟練者では「橈側手根屈筋-腕橈骨筋-上腕二頭筋-橈側手根伸筋」という一貫した様式が見られたことから、熟練者ではシャトルを打つSW動作が運動学習されており、各筋が運動連鎖として活動していると考えられる。これらのことより、Bad熟練者は技術を習得していく過程で、効率の良い筋収縮の順番や順序を学習していると考える。【理学療法学研究としての意義】 バドミントン・スイング時の上肢筋活動に熟練度により違いがみられた。このことは、スポーツ傷害との関連より、運動連鎖を考慮した指導や動作習得のためのポイントとなることが示唆された。
著者
今井 大輔 大田 秀樹 松本 佳之 井口 洋平 巽 政人 柴田 達也 眞田 京一 木田 浩隆 竹光 義治
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.69, no.1, pp.210-214, 2020

<p>骨粗鬆症性椎体圧潰後偽関節と診断しBKP施行したが疼痛改善せず,最終的に結核性脊椎炎であった一例を経験した.症例は83歳,女性.重いものを抱えて腰痛出現.近医入院加療したが改善せず当院受診.当院にてL1破裂骨折偽関節と診断しBKPを行った.しかし症状は改善せず,術後一か月目のMRIにてL1周囲腸腰筋に膿瘍が疑われた.術後感染の診断で前方除圧固定と後方PPSを行った.多量の膿が排出されたが,培養にて結核菌が同定された.術後は骨癒合も得られ疼痛は改善した.一般的に結核性脊椎炎は膿瘍形成が強く通常の骨折とは鑑別は容易である.術後に膿瘍形成が認められ,術後感染と紛らわしかったが,結果的には結核性脊椎炎であった.反省点として術前のCRPも1.29であったことである.CRPの異常値を重要視し精査するべきであった.骨粗鬆性椎体圧潰後の偽関節には感染も紛れているので術前の安易な診断には注意が必要である.</p>
著者
嶋田 宏 金森 誠 吉田 秀嗣 今井 一郎
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.82, no.6, pp.934-938, 2016 (Released:2016-11-22)
参考文献数
20
被引用文献数
6 23

2015年10月中旬から11月下旬に,北海道函館湾において,魚介類に斃死をもたらす渦鞭毛藻Karenia mikimotoiによる有害赤潮が北日本で初めて発生した。赤潮の発生期間中に斃死した魚介類は,サケOncorhynchus keta,スルメイカTodarodes pacificusおよびエゾアワビHaliotis discus hannaiの3種に及んだ。K. mikimotoi赤潮(3,200-11,500 cells/mL)の発生時における水温および塩分は,それぞれ9.9-15.7℃および31.8-32.2の範囲にあった。K. mikimotoiが北日本へ分布を拡大した原因としては,対馬暖流/津軽暖流による自然な来遊,あるいは船舶バラスト水による人為的輸送が想定される。
著者
葉山 雅広 由井 正敏 今井 正
出版者
日本鳥学会
雑誌
日本鳥学会誌 (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.297-310, 2014 (Released:2015-04-28)
参考文献数
55
被引用文献数
1 1

1990年から2008年にかけて山形県でクマタカ Nisaetus nipalensis の繁殖状況を調査し,ブナ Fagus crenata の種子生産の変動とクマタカの繁殖結果との相関の有無を検証した.そして,繁殖結果と環境要因(林相,林縁の複雑さ,前年の繁殖結果,降雪量など)との関係を明らかにするため一般化線形混合モデル(GLMM)を用いた.繁殖結果と環境要因との関係の解析では,ブナの結実状況の違いによって繁殖結果に影響する環境要因に違いがあるのかを検証するため,次の三通りの解析を行なった:(1)結実状況が良い場合,(2)結実状況が悪い場合,(3)結実状況による区分をしない場合.結果は,前年のブナの結実状況が良い場合には繁殖成功率が統計的に有意に高かった.しかし,繁殖結果に最も関連していた要因は前年の繁殖結果であった.天然林が占める割合が高い本調査地では,GLMMによる解析はブナの結実状況が悪い場合には繁殖結果に対し天然林面積が負に,人工林面積が正に作用する傾向を示した.繁殖結果に影響する要因は前年のブナの結実状況によって異なっており,これはクマタカが採食環境と主な食物とする種の両方かまたはどちらかをブナの種子の豊凶に応じて変化させていることを示唆している.
著者
岩崎 稔 八尾師 誠 今井 昭夫 金井 光太朗 篠原 琢 米谷 匡史 工藤 光一 小田原 琳 土田 環
出版者
東京外国語大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

東アジアを中心とした集合的記憶の動態を、「自己確証的想起」及び「脱中心化的想起」という対概念を方法論として解明した。また分析地域を拡大し、ジェンダー論等の具体的成果の再定義や表象文化分析を行った。その結果、集合的記憶の脱中心化的機能は、ナショナル・アイデンティティを相対化・異化し、支配・被支配関係を転換する効果を持つことが明らかになった。脱中心化的想起という視点を通して、正統的歴史叙述から排除された「消去された声」の再生だけではなく、集合的記憶の動態の中に起こりうるイデオロギーを超えた自己撞着や恣意的操作、アイデンティティポリティクスへの批判的な分析視点をより明確に提示できるようになった。
著者
今村 信孝 今井 美光 三浦 聡美 中川 彰 大村 智
出版者
天然有機化合物討論会実行委員会
雑誌
天然有機化合物討論会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.30, pp.308-315, 1988

A new antibiotic, phthoramycin (1; C_<40>H_<68>O_<12>) which exhibits antimicrobial activities against fungi such as the plant pathogen Phytophthora parasitica was isolated from the cultured broth of a strain of Streptomyces sp. The structure and biosynthetic origin of 1 were elucidated by the 2-D NMR spectral experiments of pentaacetylphthoramycin (2) in combination with biosynthetic means using [1-^<13>C]- and [1,2-^<13>C_2]acetate and [1-^<13>C]propionate. From the results of ^<13>C-NMR analysis of labeled compounds (2), it was revealed that the antibiotic contained nine intact acetate and six propionate units as shown in Fig. 2. The biosynthesis of okilactomycin (3), produced by a strain of Streptomyces sp., was also investigated by the feeding experiments of [1-^<13>C]- and [2-^<13>C]acetate, [1-^<13>C]propionate, [U-^<13>C_6]glucose, and L-[Me-^<13>C]methionine. The incorporation of seven intact acetate and four propionate units, a glycerol moiety from glucose, and a methyl group of methionine were observed by the ^<13>C-NMR analysis. The biosynthetic pathway may be unique as shown in Fig. 4 in light of the methyl of methionine incorporated into a methyl group of the antibiotic produced by an actinomycete.
著者
山本 貴司 今井 健之 中沢 正隆
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, no.1, 1996-09-18

光信号の波長変換技術は将来のWDMネットワークの構築において不可欠な技術であり、光ファイバ中の四光波混合は有望な波長変換法として注目されている。効率の良い四光波混合を実現するためには位相整合条件(伝搬定数差x=0)を満たす必要があり、通常は励起光を零分散波長に設定する。しかし、光強度に依存して屈折率が変化するため位相整合条件は変化する。我々は今回、光強度に依存する位相整合条件について考慮し、ファイバの零分散波長より長波長側に励起光を設定することにより最大の変換効率が得られることを解析的および実験的に示すことができたので報告する。
著者
今井潤
雑誌
Ther Res
巻号頁・発行日
vol.19, pp.72-79, 1998
被引用文献数
3