著者
郭 素梅 小黒 久史 佐藤 美恵 阿山 みよし 春日 正男
出版者
日本感性工学会
雑誌
日本感性工学会論文誌 (ISSN:18828930)
巻号頁・発行日
vol.8, no.4, pp.1091-1098, 2009-03-31 (Released:2016-01-25)
参考文献数
16
被引用文献数
3 1

Today, the opportunity to appreciate visual contents on the device of various sizes, such as a large theater, a cellular phone, etc. has increased, and techniques in consideration of environment and KANSEI are required. In order to perform KANSEI evaluation of visual contents, one of typical methods is Semantic Differential Method. However, KANSEI evaluations between bipolar and unipolar method may differ. In this paper, we investigate KANSEI evaluation of 5 types visual contents by changing the reproduction color, camera work and display size. In addition, we investigate bipolarities of stimulus words and effectiveness of unipolar method.
著者
大久保 柚希 村岡 丈一郎 佐藤 美恵 橋本 直己
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.77, no.3, pp.394-400, 2023 (Released:2023-05-01)
参考文献数
21

近年,VR技術の発展により,容易に人の外見を変化させる体験が可能となった.それに伴い,アバタを用いてVR空間に没入することで自己認知が変化し,重さ知覚にも影響を及ぼすことが示されている.しかし,それらの報告の多くは,限定的なアバタを用いた定性的な評価に留まっている.そこで本研究では,ユーザがアバタに抱く力強さの印象を数値で表現するための指標を作成し,多様なアバタを用いてVR空間に没入したときに,ユーザが受ける力強さの印象と重さ知覚の関係を定量的に分析する.実際の室内環境を再現した仮想空間にアバタを用いて没入した状態で,一定の重さの物体を持ち上げる実験を行った結果,アバタの力強さの印象と,同じ物体をより軽く感じる重さ錯覚の間には,特定のアバタに依存しない相関関係が確認できた.
著者
橋本 将人 井ノ上 寛人 佐藤 美恵 郭 素梅 小黒 久史
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 36.39 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.13-16, 2012-10-08 (Released:2017-09-21)
参考文献数
4

カメラワークは映像作品のクオリティに大きく関与する要素の一つである.CG空間上にカメラワークを設定することで映像を作成する場合,映像の作成者にはカメラワークに関する専門家の持つ感性が必要とされる.このような背景から,適切なカメラワークを自動制御する技術に関する研究が進められている.本研究ではCGによる映像の作成に関して,観賞条件に適合したカメラワークを自動的に決定する手段を感性評価に基づき検討してきた.本稿では,感性評価の要因を解明する一つの指標として,観賞時の視線の推移に注目し,視線計測実験を実施した.その結果から,カメラワークが観賞者に与える印象と視線の動きの関係性を探った.
著者
菊地 貴行 小柳 剛 佐藤 美恵 春日 正男
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.1, no.3, pp.132-133, 2002 (Released:2008-07-30)
参考文献数
4

近年のセキュリティ問題において,顔画像を用いた個人認証に関する研究は盛んに行われている.それらの研究において用いられる画像のほとんどは正面顔や横顔であるが,カメラに対する顔の向きが処理結果の精度に大きく影響するため,正面顔を正確かつ自動的に検出することは重要な課題となる.そこで本論文では,正面顔の自動検出に有効な顔の特徴量についての検討を目的とし,カメラに対する顔の角度が既知な画像の分析を行う.入力画像として,人物の正面方向と横方向に配置した2 台のカメラから撮影した複数枚の画像を用い,それらの画像に対し、独自に定義した特徴量を計算し,顔の水平方向および垂直方向に対する正面顔検出への有効性を示す.
著者
佐藤 美恵 間峠 慎吾 森 俊文 鈴木 昇 春日 正男
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.425-430, 2006-03-01
被引用文献数
1 2

An SD (semantic differential) method is an effective way to evaluate subjective impression of an AV (audio visual) content. However, because the SD method is performed after viewers watch an AV content, it is difficult to examine their impression of detailed scenes in the AV content in real time. To measure viewer's impression of an AV content in real time, we have developed a "Taikan sensor" that precisely measures the viewer's grip strength and body temperature. Based the Taikan sensor measurement, we investigated the relationships between the viewers' impression and their grip strength. Factor analysis of the viewers' impression was performed on detailed scenes when the grip strength became strong. Results showed that the viewers' impression influenced their grip strength and the viewer received an "active" impression from the AV content when the grip strength increased. Therefore, the Taikan sensor enables real time measurement of a viewer's "active" impression from an AV content.
著者
鈴木 雅寿 菅原 庸平 佐藤 美恵 森 俊文 杉原 敏昭 春日 正男
雑誌
情報処理学会研究報告モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.14(2006-MBL-036), pp.181-184, 2006-02-16

This paper describes an experimental verification of the lip-synchronization effect in the auditory compensation system for the elderly people. Because the aging effect to the human sensory mechanism the functionality of the elderly people's sensation is declined. The auditory sensation is also declined. Many of the elderly people have difficulty with a listening in the radio or TV program. Recent digital media technology can compensate such declined auditory functionality. The compensation mechanism regulates a speech speed. However in the television system there is well known problem that is called lip-synchronization problem. Our previous related work already evaluated the efficiency of the speech speed controlled compensation method for the broadcasting equipments but we also confirmed unnatural feelings with the lip-synchronization skew. So we intend to verify the lip-synchronization effect in the speech speed controlled compensation method by using a subjective assessment. In this assessment we used psychological index for evaluating the unnatural feelings corresponding to lip-synchronization skew. As a result of this assessment we can evaluate the unnatural feelings quantitatively also discuss the relationship between the lip-synchronization skew and the subjective impression.
著者
梅津 直貴 井ノ上 寛人 堀内 恒 佐藤 美恵 小黒 久史 春日 正男
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 35.39 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.41-44, 2011-10-06 (Released:2017-09-21)
参考文献数
5

近年,博物館や舞台,旅行ツアーなどの分野では,観賞対象に合わせて音声やBGMを提供する音声案内システムが検討されている.これらのシステムでは音響情報を実空間に整合させて提示することができ,この方法は実空間に情報を付加提示する拡張現実(AR)として知られている.しかし,ARに関する多くの研究は,主に視覚情報の提示方法について注目したものであり,聴覚情報と組み合わせた提示方法の研究は未だ十分とはいえない.本稿では,観賞者の注意に応じて空間の音響制御を加えることにより,音声の位置や方向がより分かり易くなるAR空間を創出する音声案内システムを検討する.
著者
小黒 久史 郭 素梅 鈴木 直哉 佐藤 美恵 阿山 みよし 春日 正男
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会年次大会講演予稿集
巻号頁・発行日
vol.2007, pp._6-2-1_-_6-2-2_, 2007

Today, we can appreciate visual contents in various places with various display devices such as projectors, TVs and cellular phones. However, impressions from the same image may change in different conditions. In this paper, we propose camera control techniques to tune the impressions of the VR contents and adapt to the viewing condition.
著者
八木 美冴 佐藤 美恵
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.13-16, 2014

近年,奥行方向を含む3次元の映像を表示する,立体表示に関する研究が行われている.これらの立体表示方式の一つとして,観賞者が裸眼での立体視を可能とするパララックスバリア方式がある.しかし,この方式では観賞位置が限られるという問題点がある.また,これらの立体表示で使用する映像は,両眼間隔の個人差を考慮しておらず,観賞者に過度な立体感を与え,視覚疲労を引き起こす可能性がある.そこで本研究では,3次元計測器を用いて観賞者の位置を検出し,観賞位置に合わせた立体表示を行う.また,観賞者が立体感の度合いを変更するためのインタラクションを付加した裸眼立体表示手法を提案する.
著者
井ノ上 寛人 小野田 望 佐藤 美恵
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.96, no.3, pp.753-761, 2013-03-01

文字のデザインは,ICT技術の発達に伴い,自動化及び多様化しつつある.視覚的効果を考慮して文字をデザインすることをレタリングなどというが,そのデザインには,線の太さなど,フォントを種別する基本要素の他に,遠近法や絵画的奥行手掛りに基づいた高次の要素がある.しかし,奥行表現を伴うレタリング文字のデザイン要素は多い上,専門のデザイナがどのような観点や原則に基づいて文字に装飾を施しているかは十分に検討されていない.そのため,奥行表現を活用するなど,構造が複雑なレタリング文字を工学的にデザインする上で必要とされる知見は非常に乏しいのが現状である.これらの背景から,本研究は,奥行表現を伴うレタリング文字のデザイン原則について整理することを目的に,印刷メディアから収集した文字試料を特徴分類した.調査の結果,収集した試料は12パターンに分類されるとともに.「陰」と「影」を組み合わせた表現は禁則的であることなどが示された.また,これらの原則は,映像やWebコンテンツなど,他の情報通信メディアにおいても成り立つと考えられた.
著者
細貝 彩乃 橋本 直己 佐藤 美恵
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.37, no.7, pp.79-82, 2013-02-09

近年,プロジェクタの高輝度化により,屋外で建物に対して映像を投影するプロジェクションマッピングが注目を集めている.プロジェクションマッピングでは,高価で高輝度なプロジェクタを複数用い,目視によって幾何や色の調整をしている.この作業には多くの時間を要するが,変化する環境光に対応できない.そこで本稿では,投影像から投影面の影響を軽減する動的輝度補正を付加したプロジェクションマッピングについて検討する.
著者
橋本 将人 井ノ上 寛人 佐藤 美恵 郭 素梅 小黒 久史
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.13-16, 2012
参考文献数
4

カメラワークは映像作品のクオリティに大きく関与する要素の一つである.CG空間上にカメラワークを設定することで映像を作成する場合,映像の作成者にはカメラワークに関する専門家の持つ感性が必要とされる.このような背景から,適切なカメラワークを自動制御する技術に関する研究が進められている.本研究ではCGによる映像の作成に関して,観賞条件に適合したカメラワークを自動的に決定する手段を感性評価に基づき検討してきた.本稿では,感性評価の要因を解明する一つの指標として,観賞時の視線の推移に注目し,視線計測実験を実施した.その結果から,カメラワークが観賞者に与える印象と視線の動きの関係性を探った.
著者
鈴木 直哉 小黒 久史 郭 素梅 佐藤 美恵 阿山 みよし 春日 正男
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.32, no.35, pp.19-20, 2008-08-21
被引用文献数
1

両眼の視差情報は距離を知覚する上で,重要な役割を担っている.本研究では,映像の表示サイズと視差情報の調整によって知覚されるスクリーン距離の組み合わせが感性評価に及ぼす影響について調査することを目的する.偏光立体視の手法を利用し,表示サイズと知覚される距離との組み合わせを変化させた場合の,映像の印象を測定する評価実験を行い,その結果より各評価語が示す印象の鑑賞環境依存性やその相互関係を検討する.
著者
郭 素梅 小黒 久史 佐藤 美恵 春日 正男 阿山 みよし
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.40, pp.47-50, 2007-05-11
被引用文献数
2

大型スクリーンを備えた映像シアターから携帯端末まで,様々な大きさのデバイスで映像コンテンツを鑑賞する機会が増えてきた.鑑賞者に高い満足度を与えるには,鑑賞デバイスの大きさや周囲の環境などに応じ,感性的効果を考慮した映像コンテンツ作成手法が必要であると考えられる.映像コンテンツが鑑賞者にもたらす感性的効果の評価手段として,反対評価語を両極に置く両極尺度を用いたSD(Semantic Differential)法がよく知られているが,対極評価語を使わない単極評価法も用いられている.本文では,映像コンテンツ鑑賞条件の代表的なパラメータである画面サイズと,色演出やカメラワーク演出を変えて感性評価実験を行う.評価法による差異を検討するため,両極評価法と単極評価法の両方式を併用し,その相違や関係,更にそれぞれの特徴を明らかにする.