26 0 0 0 OA 花粉症について

著者
吉田 博一
出版者
日本生気象学会
雑誌
日本生気象学会雑誌 (ISSN:03891313)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.61-67, 2003 (Released:2003-06-06)
参考文献数
18

花粉症は,アレルギー性鼻炎を好発時期によって通年性と季節性に分類し,季節性のうち花粉を原因とするものであり,季節性アレルギー性鼻炎の大部分を占める.従って,花粉症はアレルギー性鼻炎の代表的疾患であり,I型アレルギー疾患である.鼻の主徴は,くしゃみ,水性鼻汁,鼻閉で,原因花粉飛散期にのみ症状を現す.「国民病」とまで言われるスギ花粉症の有病率は徐々に増加し,近年行われた2つの全国的疫学調査では,都道府県別では有病率に違いが認められたが,全国平均すると15%前後であった.有病率増加に関係する因子としては,スギ花粉飛散量の増加,浮遊粒子状物質のアジュバンド効果,住環境や食生活の西欧化,結核症や寄生虫疾患などの感染症の減少に伴うTh1とTh2のアンバランス(Th2優位)などが挙げられる.
著者
吉田 博一
出版者
システム監査学会
雑誌
システム監査 (ISSN:09147446)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.127-139, 2017 (Released:2023-04-07)
参考文献数
18

「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」により全国民にマイナンバーとよばれる個人番号が2015 年10 月より通知され、個人ごとの顔写真やマイナンバーが記載されたIC カードであるマイナンバーカードの交付が2016 年1 月より開始されている。このマイナンバーを利用した制度について、国は法令で利用範囲が限定されている等の措置が講じられており、安心・安全な制度と説明している1)。一方、マイナンバーカードに内蔵されているIC チップには、電子証明書や自治体独自のアプリケーションが格納されているが、利用範囲は限定されていない。また、地方自治体では、マイナンバーの利用に伴うセキュリティ対策が強化されている。 本研究では、このようなマイナンバーに関わる制度全般に関して主に情報システムの観点からリスク分析を行い、リスク対応におけるシステム監査の有用性を論ずる。
著者
吉田 博一
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2017年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.253-256, 2017 (Released:2017-05-31)

マイナンバー制度の運用に伴い,地方自治体の情報システムは,特定個人情報を提供や照会するため住民情報を扱う基幹系システムとLGWAN上に設置する中間サーバとを接続するようになる.しかし,2015年5月に発生した日本年金機構の個人情報漏えい事案が発生したことにより,個人番号利用事務の基幹系システムとLGWANとインターネットの各々のネットワークも分離し,端末からの媒体持ち出し禁止,二要素認証の必須といったセキュリティ強靭化対策が求められている.このため,庁内で外部からのファイル転送ができない等の影響が生じる.本研究では,こうした状況を踏まえた,自治体情報システムの展望について論ずる.
著者
吉田 博一
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2014年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.49-52, 2014 (Released:2015-01-30)

欧米で取り組まれているオープンガバメントは、透明性、住民参加、政府間及び官民の連携・協業の三原則で進められている。日本では、透明性にあたる行政データの民間開放(オープンデータ)のみに留まっているのが現状である。米国等では、官民の連携・協業の取組みとして、非緊急時の行政への通報電話番号である311をインターネットで投稿できるようにするOpen311の取り組みが進んでいる。この取組みにより、住民自らがそのデータを活用するアプリケーションを開発・提供することが可能になった。千葉市や大阪市で行われた実験を分析し、日本における連携の可能性と今後の展望を考察する。
著者
平岩 馨邦 徳田 御稔 内田 照章 吉田 博一
出版者
九州大學農學部
雑誌
九州大学農学部学芸雑誌 (ISSN:03686264)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, 1957-03
被引用文献数
1

昭和28年から31年にかけて九州各地で主にハジキワナによる"野鼠"の採集を行つた. これらの結果の大要は次のようである. 1) これまで九州で採集されたアカネズミ, ヒメネズミ, カヤネズミ, ハタネズミおよびスミスネズミの5種を今回の調査で再び確認することができた. 2) これらの野鼠の中, アカネズミが最も優勢であり, ヒメネズミがこれに次ぎ, この両種が野鼠の大半を占めて広く九州一円に分布していることがわかつた. 3) スミスネズミはヒメネズミについで多く, 600m以上の高地でのみ採集された. 4) ハタネズミは鳥栖・福岡の低地で採集されたのみであるが, 集団的にかなり棲息することが考えられる. 5) カヤネズミも局所的にはかなり集つて棲息しているが一般には少い.
著者
松井 丈夫 阿部 太郎 吉田 博一 牧野 瑤子 長谷川 誠 石田 宏司
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育学会年会物理教育研究大会予稿集 22(2005) (ISSN:24330655)
巻号頁・発行日
pp.128-129, 2005-08-06 (Released:2017-07-20)

平成16年度採択の文部科学省「現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)」に基づくプロジェクトとして、学生グループが考案・開発した「LEDで遊ぼう」「電気の世界」と題する実験授業の内容ならびにその中で使用した実験教材を紹介する。これらは、小学5・6年生の総合的な学習の時間で、実際に演示した。「LEDで遊ぼう」では、簡単なLED点灯回路を作成し、次にそのLEDを実際に点灯させながら、別途配布した豆電球点灯回路との類似点・相違点を小学生に考えさせた。また、「電気の世界」では、小型モータを利用した手回し発電、さらに風力発電や水力発電を、実際に体験させた。両テーマとも、身近な素材を利用することで小学生の理科への関心の喚起を心がけるとともに、小学生が積極的に実験に参加し且つ現象や結果を観察して自らの考えをまとめていくような配慮がなされている。
著者
吉田 博一 清水 宏明 深美 悟
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.49-61, 1996
参考文献数
18
被引用文献数
8

花粉観測をもとに, 花粉飛散状況と症状の出現時期との関係, 症状経過との関係について詳細に検討した. 症状出現日と花粉数との関係を見ると, 累積発症率と累積花粉数の平方根との間には高い正の相関関係が認められた. また, 初観測日から飛散開始日までの期間が長いほど, 飛散開始日までの発症率が高いことがわかった. 症状経過と花粉数との関係では, 症状スコアと累積花粉数の平方根との間に正の相関関係が認められた. また, 症状の高度化に伴って, 鼻洗浄液中のECP・トリプターゼ値は上昇した. 連続鼻粘膜誘発試験では, 即時性反応は高度化し,それに伴って鼻洗浄液中のECP・トリプターゼ値は上昇した. また, 遅発性反応は, 陽性群と陰性群に2分されたが, 誘発の繰り返しによる反応の高度化は認められなかった. 以上より, ごく少量の花粉でも繰り返し暴露することにより症状が誘発され,花粉数の蓄積によって症状が増悪していくことが観察された.
著者
吉田 博一
出版者
一般社団法人社会情報学会
雑誌
社会情報学会(SSI)学会大会研究発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.221-226, 2013-09-13

The Open Governmennt movement is becoming even Japan. For example, the residents and companies create applications to improve the convenience of the residents by The Open Data held by the Government. Governments shoud develop and maintenance only core competence Information system. But core competence change in the Open Gov. This paper shows the goal of local governments' core competence information systems in the Open Gov.
著者
浅賀 英人 吉田 博一 馬場 廣太郎
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.357-363, 2002
被引用文献数
2

スギ花粉飛散期におけるエバスチンの効果および発現時期,持続性の検討を行うために,2000年3月5日,周囲を多くのスギ林に囲まれた宇都宮市森林公園にて野外比較試験(single blind)を実施した.試験当日は快晴に恵まれたこともあり,公園内の測定で235個/cm^2と大量のスギ花粉が飛散した.特に投薬を行った10時からの2時間は1時間に50個/cm^2を越える大量のスギ花粉が飛散し,この期間におけるプラセポ内服群の鼻症状は急激に悪化した.エバスチン内服群においてはこのスギ花粉大量曝露下の内服後2時間目からすでに症状改善傾向を認めた.またその効果は,24時間後の翌朝10時まで持続して認められた.エバスチンは,スギ花粉飛散期の大量曝露下における症状を即効性をもって抑制し,その効果は1日1回の内服により24時間得られるものと考えられた.また野外比較試験は,スギ花粉飛散期に行うことにより患者の症状を自然経過のまま観察,評価することが可能であり,抗アレルギー薬を含むさまざまな花粉症治療の臨床効果判定に有用であることが示唆された.
著者
河上 清源 田辺 秀敏 神蔵 貴久 永廣 健太郎 清水 浩 吉田 博一
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.72, no.719, pp.2123-2129, 2006-07-25 (Released:2011-03-04)
参考文献数
4

All wheel drive vehicles with in-wheel motors can control the yaw-moment of the vehicle by utilizing force distribution. When the power output of the in-wheel motor stops or the rotation clings, the vehicle becomes unstable by the unbalance of the right and left driving forces. The yaw rate and the lateral acceleration were measured when the motor broke down using an electric vehicle with in-wheel motors on all of its wheels. Not small influence was occurred on the test when the motor breaks down while accelerating. It was effective to stop the motor power output on the same axle when one of the motor broke down, Even if one motor were to break down, the control algorithm with high redundancy and safety features makes possible for the vehicle to keep running using the other motors.
著者
中島 逸男 谷垣内 由之 吉田 博一 中村 昭彦 馬場 廣太郎
出版者
日本口腔・咽頭科学会
雑誌
口腔・咽頭科 = Stomato-pharyngology (ISSN:09175105)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.195-201, 2001-02-28
被引用文献数
1

11歳の男児が耳痛を主訴に近医を受診した.局所治療を受けたが症状が軽快しないめ他院を受診した.そこで舌の腫瘤を発見され, 精査・加療目的に当科を紹介された.病変は右舌縁から口腔底にかけ表面不整な潰瘍を呈し, 周囲の硬結は舌正中を越えていた.生検にて高分化の扁平上皮癌と診断された.画像診断も含めた全身検索の結果, 入院時病期分類はT4N0M0 stage IVと診断された.化学療法 (5-Fiuorouracil, Cisplatin) 2クール施行したところ腫瘍はわずかに反応を示し, 縮小するかと思われた.しかし, その後の放射線外照射中にも腫瘍は増大し両側の扁桃窩まで広がりをみせ, 3回の動注化学療法も効果なく, 初診から10ヵ月後に死亡した.