著者
小野 めぐみ 金廣 康子 清水 浩子 安藤 美紀 島貫 裕美子
出版者
国公私立大学図書館協力委員会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.118, pp.2118, 2021-08-31 (Released:2021-09-07)

明治薬科大学図書館では,キャンパス統合を機に多くの重複図書(複本)が所蔵され,書架圧迫の要因となっていた。排架スペースの不足が深刻化する中で2017年10月の台風21号による浸水被害が決定打となり,翌2018年,複本の大量除籍に着手した。3年で8,000冊を超える図書の除籍を目指す取り組みについて,1年目の様子を中心に,複本の抽出,除籍候補の選別,除架後の書架整理といった作業工程の詳細を紹介する。
著者
梅垣 敬三 池田 秀子 吉岡 加奈子 鬼頭 志保 山田 澄恵 西島 千陽 岩﨑 孝宏 清水 浩一
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.80, no.1, pp.3-20, 2022-02-01 (Released:2022-03-12)
参考文献数
86
被引用文献数
2

【目的】健康食品の利用拡大に伴い,健康被害の発生が懸念されている。そこで米国のDietary Supplement(DS)制度の取り組み状況を参考にして,日本の健康食品の安全性確保の現状と問題点を明らかにする。【方法】文献調査等により製品の実態,利用状況,有害事象の収集・評価体制等を調査した。米国の状況は担当部署への視察により情報収集した。【結果】消費者の自己判断で利用される多様な健康食品の利用が増大していた。このような健康食品が関連した有害事象の中で,重篤事例の大部分は,食品ではなく,違法に医薬品成分が添加された無承認無許可医薬品に該当するものであった。軽微から中等度の事例は,消化管の不調やアレルギー等が多く,それらは公的機関に報告されていなかった。また,報告されている有害事象の件数は少なく,製品との因果関係の判断が難しいことから,情報が十分に活用できていない実態があった。日本の食品機能表示制度に参照されている米国のDS制度は,安全性確保の対応において,日本と類似点は多いものの,製品に対する適正製造規範の義務付け,事業者に対する重篤な有害事象報告の義務化や電子媒体を用いた迅速な情報収集と評価実施の点で違いがみられた。【結論】消費者の自己判断で利用されている健康食品では,市販後に発覚している軽微から中等度の有害事象を迅速かつ効果的に多く収集・評価し,類似事例や重篤症状の発生防止に活用する取り組みが必要である。
著者
浜岡 秀勝 石塚 沙矢香 阿久津 雅紀 清水 浩志郎
出版者
秋田大学
雑誌
秋田大学工学資源学部研究報告 (ISSN:13457241)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.37-43, 2003-10-31

Aomori, Akita and Morioka City are the capital cities of each prefecture and have almost same population. However, the liveliness in the urban central district is not same among these cities because of the difference of the townscape. In this study, each townscape is divided into several elements to understand the relationship between the liveliness and townscape. It is found that two elements, such as "buildings" and "crowd", influence toward the liveliness from the result of comparison analysis. Analytic Hierarchy Process is selected to clarify the contribution of these elements toward the liveliness in each city. From the result of this analysis, it is shown that the share of "buildings" and "road structure" holds the majority in the liveliness.
著者
飯尾 淳 吉田 圭吾 小池 亜弥 清水 浩行 白井 康之 桑山 晃一 栗山 桂一 小浪 宏信 高山 隼佑
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.52, no.7, pp.2256-2267, 2011-07-15

GPS機能を内蔵したモバイル機器の普及により,属性情報付きの位置データを大規模に収集することが容易になった.オンラインアンケートで消費者の消費傾向や属性を取得し,個人情報保護に配慮したうえでアンケート結果と位置情報ログを結びつけることによって,実際の行動と消費意欲の関係を分析することができる.なお,そのような位置情報ログを「属性付き位置情報ログ」と定義した.今回,首都圏において約1,800名の参加者を募って1カ月弱にわたり実験を実施した.その結果,いくつかの消費傾向分野において参加者の意識は実際の行動に反映されていることが明らかとなった.The widespread of mobile devices makes it easy to collect location-based personal information on a broad scale. After acquiring consumption tendency and personal individual attribute via on-line questionnaire, associating the result of the questionnaire and the location-based personal information log, which named "the location-based personal information log with individual attribute," enables an analysis on the relation between personal behaviors and their intention. This time, with the help of approximately 1,800 participants, an experiment has been conducted in the Tokyo metropolitan area. The result revealed that the intention of participants to spend their money on several types of services and products were reflected to the log of their behavior. In this papar, details of the experiment and the result are reported.
著者
緒方 篤哉 清水 浩 佐敷 諭 山口 明
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.231-234, 1999-04-20 (Released:2011-06-17)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

起立困難あるいは不能を呈した乳牛 (27例) にオゾン自家血液療法を実施したところ, 臨床的に明らかな鎮痛効果を示すとともに起立行動が容易となり, 血清GOTおよびCPK活性は短期間で有意に下降し, 27例中17例 (63%) が治癒した.
著者
耿 競 清水 浩勝 青木 直和 小林 裕幸
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.27-30, 2009
参考文献数
1

デジタル写真から、デューラーの銅版画風画像を自動的に作成するシステムを構築した.本方法は,ハイパス・フィルタを用いての輪郭線の取得と,デューラー銅版画から取得したいろいろな濃度のトーンを利用した明暗の付加よりなる.まず,バイラテラル・フィルタを用いてノイズを除去した後にハイパス・フィルタを用いて輪郭を獲得し,次にオリジナル写真濃度に応じたトーンを与えることにより目的の画像を得る.
著者
清水 浩 戸谷 吉博
出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.104-109, 2022 (Released:2022-05-25)
参考文献数
24

地球規模のCO2問題が叫ばれる中,光合成微生物による化学物質や燃料の環境調和型生産の重要性が注目されている.シミュレーション,代謝フラックス解析,進化工学といったシステムバイオロジーの手法による多様な光環境における藍藻(シアノバクテリア)の光合成システムに関する最近の研究成果を解説する.
著者
清水 浩 木村 俊範
出版者
The Japanese Society of Agricultural Machinery and Food Engineers
雑誌
農業機械学会誌 (ISSN:02852543)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.633-638, 1984 (Released:2010-04-30)
参考文献数
4
被引用文献数
1

もみがらの揮発分と固形炭分とが複合して直接燃焼する場合について, 風塔速度を変化して燃焼温度を経時測定し, 燃焼最高温度等の特性値を把握した。揮発分の燃焼に必要な酸素濃度条件を試料層内で保持できるように, 実験は薄層の状態で行った。測定結果を, 固定炭分のみが燃焼する場合についての既往研究結果と対比し, かつ, DSCによる分折結果とも対比して究明した。
著者
大前 学 菅沼 直樹 清水 浩
出版者
一般社団法人 レーザー学会
雑誌
レーザー研究 (ISSN:03870200)
巻号頁・発行日
vol.38, no.8, pp.565-570, 2010-08-15 (Released:2015-08-08)
参考文献数
21
被引用文献数
2 2

Applications of laser-radar in the fi eld of automatic and intelligent control of automobiles are explained.
著者
木村 一裕 清水 浩志郎 三浦 大和
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.389-397, 2006-09-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
38

近年、歴史的遺産や町並みに対する関心の高まりから、都市の歴史と文化の重要性が徐々に認識されるようになった。現在の都市のありようはこれまでの歴史の積み重ねによって形作られたものであり、今後のまちづくりを考える際にも都市の歴史を理解したうえで、継承し、展開することが重要であると考えられる。本研究は、文献調査によって、近世秋田の都市の構造とその形成過程を歴史的な視点から把握することを目的とする。研究の結果、秋田市は防御、景観および経済活動の面からコントロールされ、計画的に形作られていた。また、経済、娯楽、まちづくりなどそこに住む人々の活動とともに都市の構造は徐々に変化していったことがわかった。
著者
松本 恵子 多田 雄一 清水 浩 澁澤 栄
出版者
日本生物環境工学会
雑誌
植物環境工学 (ISSN:18802028)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.79-85, 2009-06-01 (Released:2009-09-04)
参考文献数
36
被引用文献数
4 3

カイワレダイコン(Raphanus sativus L. ‘Kaiwaredaikon (Japanese radish sprout)’)の生育および抗酸化活性に与える給水量の影響について検討した.3水準の給水量すなわち300 ml,500 ml,700 ml(栽培試験終了時の土壌含水率はそれぞれ60%,70%,80%)の試験区を設定し,カイワレダイコンを栽培した.そして,それぞれの試験区における胚軸長,新鮮重,含水率,新鮮重1gあたりの抗酸化活性,総ポリフェノール含量を測定した.その結果,給水量が少ない区ほど胚軸長は短くなり,新鮮重および含水率は低下した.一方,新鮮重1gあたりの抗酸化活性は上昇し総ポリフェノール含量も増大した.また,新鮮重1gあたりの抗酸化活性と新鮮重1gあたりの総ポリフェノール含量との間には正の相関があることが認められ,給水量が少なくなるにつれてカイワレダイコンの新鮮重1gあたりの抗酸化活性が増大したのは,新鮮重1gあたりの総ポリフェノール類含量が増したためであることが示唆された.本研究により,給水量を制限して栽培することは,カイワレダイコンの新鮮重1gあたりの抗酸化活性を高めることに有効であることが明らかとなった.
著者
清水 浩晃
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.1043-1050, 2019-10-25 (Released:2019-11-06)
参考文献数
10

日本の各地域の伝統的な町並みは近代化の過程において建物材料や工法の多様化などにより地域の建物像と異なる更新が連続することによって急速な崩れを経験してきた。これに対して、地域型住宅、すなわち地域の気候風土・伝統文化に適合した住宅への更新を促進することによって地域らしさを持ったまとまりある町並みを再生させる動きがHOPE計画を中心に始まった。本研究では、1987年のHOPE計画において「町並の復権」をうたい八尾型住宅を提唱、その普及によって町並みを劇的に再生させてきた富山市八尾町を対象に、その計画・手法、成果、そしてそれを実現した社会背景・地域特性的要因を明らかにすることで、「地域型住宅への更新による町並み再生」のモデルを提示する。この例では、「八尾型住宅」が、住民が居住性の向上を意図して行う建物更新に対して、その意図に干渉せず、うまく噛み合いながら町並みの美化も行えるような規範として提唱されたことで、規制的手法を用いていないにも関わらず無理なく八尾型住宅を普及させたこと、敷地拡大や別荘需要などの内部的要因が土地建物の流通・更新を促進したためにそれによって町並みが改善されてきたことなどがわかった。
著者
清水 浩 小林 和生 岩田 博夫 雨宮 浩 阿久津 哲造
出版者
JAPANESE SOCIETY FOR ARTIFICIAL ORGANS
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.203-208, 1991

ハイブリッド型人工膵臓では、ラ島は血管系から切り放されさらに半透膜で被われている。このためハイブリッド型人工膵臓の血糖値変化に応答したインスリン分泌は、当然自然の膵臓からのインスリン分泌とは異なるであろう。本研究では、ハイブリッド人工膵臓の形状、半透膜の膜厚や膜中の高分子濃度等がインスリン分泌に与える影響を、実験と理論の両面から検討を加えた。よく実験値を再現できる数式モデルを組み立てることができた。数式モデルによる解析より、インスリン分泌の動特性に与える影響は、ハイブリッド型人工膵臓の形状よりはラ島を包むハイドロゲル膜の膜厚が大きな影響を与えることがわかった。本研究により、ハイブリッド型人工膵臓作製のための、基礎データを得る膜透過試験評価システムまたインスリン分泌の数式モデルを構築でき、これらは今後新規な封入材料を選定したり、新たなシステムを作製する有効な手段になり得ると考えられる。
著者
清水 浩行 佐藤 秀樹 林 達也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.80, no.9, pp.2457-2465, 1997-09-25
参考文献数
5
被引用文献数
3

本論文では, 日本語文の文節間係り受け解析を評価関数を用いた数値問題として取り扱う方法を提案する. 本手法は, 依存構造規則を記述した文法などを利用する一般の解析手法とは異なり, 文に対する解釈の妥当性を構文原理に基づいて構成した評価関数(ポテンシャルエネルギー)の評価値の大小(力学的安定度)によってはかるもので, 評価関数の最小化に置き換えることで係り受け解析をエネルギーの安定点を求める数値問題に帰着する. また, 本手法による係り受け解析は組合せ最適化問題の一種と考えることができるので, 実際の解析(最適解の検索)に要する計算コストの削減に各種の最適化問題求解アルゴリズムの利用が可能となる. 本研究では, その一例としてニューラルネットを用いた方法を試み, 実際にその有効性を確認した. 更に本研究では, 従来実験による経験といったあいまいな手法で決定し, 解析対象によらず固定の値で解析を行っていた最適化問題の評価関数の各コスト項の係数(重み)を数式により理論的に決定し, 対象ごとに固有の値を与える方法をとった. これによって利用する構文原理群の解析に与えるべき影響力の序列を評価関数に反映させることができ, より的確な解析を可能にした.