著者
吉政 甫 池 順子 作野 幸孝 吉田 恭治
出版者
日本獣医皮膚科学会
雑誌
獣医臨床皮膚科 (ISSN:13476416)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.21-26, 2020 (Released:2021-03-30)
参考文献数
9

7歳齢,未去勢雄の雑種犬。他院より難治性の皮膚炎として当院を紹介受診。紹介される1年ほど前より包皮周囲の皮膚炎の治療を受けていた。医原性クッシング及びステロイド皮膚症と診断,経口のプレドニゾロンを漸減し,ステロイド含有の外用薬の塗布を中止したところ,5ヶ月程でほぼ略治したが,その約1ヶ月後に包皮の先端にマス様病変が認められ,病変部位の組織生検より皮膚上皮向性T細胞性リンパ腫と診断した。外科切除を実施後およそ10ヶ月間,完全寛解の状態を維持している。
著者
青木 浩樹 吉村 耕一 吉田 恭子 田中 啓之
出版者
久留米大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

マクロファージ特異的SOCS3ノックアウトではマクロファージ分化が炎症性M1優位となり解離発症が亢進した平滑筋細胞特異的SOCS3ノックアウトマウス(smSOCS3-KO)では、外膜コラーゲン線維の沈着および組織強度が亢進しており、解離発症が抑制された。ヒト解離組織では中膜外側にSTAT3の活性化を認め、外膜と接する部分の中膜および外膜にマクロファージ浸潤を認めた。STAT3活性化は中膜平滑筋細胞およびマクロファージの双方に認められた。解離発症前後にIL-6系シグナルが活性化し、その作用は細胞種特異的であることが明らかになった。
著者
安酸 史子 中野 榮子 永嶋 由理子 松枝 美智子 渡邉 智子 檪 直美 安永 薫梨 清水 夏子 浅井 初 坂田 志保路 吉田 恭子 江上 史子 小森 直美 小野 美穂
出版者
福岡県立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

経験型実習教育の研修プログラムを教員、実習指導者、学生を対象に実施した。研修毎にアンケート調査を実施し、研究者間で検討を繰り返し研修プログラムのバージョンアップを図った。学生は実習に臨む直前、強い不安を抱いていることが明らかになった為、実習前の演習にプロジェクト学習を取り入れた結果、不安の程度の軽減を図ることができた。また教材 DVD を制作し、活用した。いずれの研修も満足度が高く、この研修プログラムが有効であることが示唆された。さらに経験型実習教育を受けた学部生及び卒業生にグループインタビューを実施し、経験型実習の効果が確認できた。今回の取り組みや成果は、学会発表および経験型実習教育ホームページで公表した。
著者
原田 紹臣 永井 雅章 櫻井 崇光 吉田 恭平 石原 孝雄 家戸 敬太郎
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
AI・データサイエンス論文集 (ISSN:24359262)
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, pp.233-244, 2023 (Released:2023-11-14)
参考文献数
47

藍子の皿ねぶりとして知られている藻食魚類のアイゴは,美味として珍重されている未利用魚の一種である.一方,モクライ(藻食らい)としても知られており,磯枯れの原因の一つとして考えられている.本稿では,徳島県美波町における地域活性化及び沿岸域の磯焼け対策の一つとしてのアイゴを用いた地場商品の開発と,その際にChatGPTを実践的に活用して考察されたChatGPTの適用性等について報告している.なお,アイゴ料理の試食を通じた官能検査の結果,燻製,リゾット等が高評価であった.一方,被験者の属性によって,料理の嗜好が異なる傾向であることが分かった.また,一般的に課題であったアンケート調査における自由記述文(意見)の分析に対してChatGPTを活用したところ,妥当性のある分析結果を簡易に得られる可能性が示唆された.
著者
吉田 恭 齋藤 道雄
出版者
一般社団法人 グローバルビジネス学会
雑誌
グローバルビジネスジャーナル (ISSN:24340111)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.36-47, 2019 (Released:2020-06-09)
参考文献数
26

近年,都市の様々なエリアでエリアマネジメント(以下「エリマネ」)活動が行われるようになってきた.エリマネがより広く社会的に認知を受けるためには,エリマネ団体がマーケティング的な視点で来訪者を分析し,エリアの企業や行政を巻き込んで戦略的に活動することが必要である.この論文は,大阪駅周辺梅田地区のエリマネを例に取り,エリアへの来訪者はどのような人たちでどのようにエリマネ活動を評価しているのか,また来訪者は今後どう変化していくのかを明らかにする.現在,若年女性が多く訪れている梅田エリアは今後高齢化の懸念があること,エリマネ活動としては景観向上活動が幅広く支持されていること,インバウンドの影響が予想されること等が明らかになったが,これらは他のエリアの活動に対しても参考となる.
著者
吉田 恭
出版者
一般社団法人 グローバルビジネス学会
雑誌
グローバルビジネスジャーナル (ISSN:24340111)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.34-45, 2018 (Released:2019-07-01)
参考文献数
46

エリアマネジメントは地域が行う共益的な活動であり,これまでまちの景観形成・賑わいづくりなどの分野で成果を上げてきた.近年,日本を代表するビジネス街である大丸有(だいまるゆう)地区ではエリマネ活動として健康づくりが行われている.日本経済のエンジン部に当たるビジネス街で健康づくりに取り組むことは,職場環境の向上を通じて日本経済の効率を高める一方,立地関連産業へのフィールドの提供などを通じてその高度化に寄与する可能性も持っている.こうした活動を持続的なものとするためには,これを地域ビジネスの軌道に乗せていくことが有効と考えられる.エリマネとして行われている健康づくりについて,地域ビジネス化という観点からその現状と課題を明らかにするとともに,エリマネ団体の役割について考察する.
著者
吉田 恭子 三輪 章志 黒田 晃 梅田 清彰
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報 (ISSN:03888061)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.51-54, 2007

著者らは,有色素米玄米を加熱するとポップコーン状に爆裂することを見い出した.そこで,有色素米が爆裂を起こす加熱温度,玄米水分,品種,年次間差について検討した.その結果,爆裂に最適な加熱温度は190℃で,玄米水分による爆裂への影響は認められないことがわかった.品種間差では,糯品種の爆裂が大きい傾向にあり,中でも有色素米の爆裂率が高いことが明らかになった.また,玄米の断面を観察したところ,爆裂し易い品種の断面は,胚乳の中心部と周辺部で明暗差が認められ,周辺部の組織が密なことが爆裂の条件となっていることが示唆された.
著者
小林 研二 青木 太郎 西岡 清訓 高地 耕 小森 孝通 畠野 尚典 吉田 恭太郎 林 英二朗
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 = Gastroenterological endoscopy (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.28-34, 2011-01-20
参考文献数
20
被引用文献数
2

61歳男性.主訴は嚥下時心窩部痛,胸部中部食道(Mt)の長径3cm,IIc,食道扁平上皮癌で,ESDを施行.切除標本では低分化型扁平上皮癌,sm1,ly1,v1であり,追加治療として化学療法を施行.14カ月後に胸部大動脈周囲リンパ節転移再発にて,手術を行い,組織学的にはリンパ節再発,内分泌細胞癌であった.集学的治療をするも,初回治療から2年1カ月,食道切除から10カ月で原病死した.術前診断困難な悪性度の高い食道癌におけるESD後のリンパ節再発死亡例を報告した.
著者
吉田 恭史
出版者
徳島県警察本部
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2009

徳島県在住の男性の特徴をY染色体で分類した後,表現型を組み合わせて考察できるように研究を行った。まず,Y染色体上のY-SNPを検出し分類を試みた。O系,C系,D系,N系,P系に分類し,さらにO系はO_2系とO_3系,C系はC_1系とC_3系のY-SNPを検出できるように,Cycling probe法を調製した。O_2系とO_3系はP31とMl22,C_1系とC_3系はM8とM217,N系とP系はM231,P228をマルチ検出した。マルチ化するにあたり,アニーリング温度は,RNase H活性のための至適温度である55℃を47℃まで引き下げて行った。そのため若干の非特異的な蛍光が観察されたが,検出結果に影響を及ぼすほどのものではなかった。Cycling probe法によるY-SNPs検出を行うことにより,操作の簡略化及び検出時間の短縮が可能となった。この手法により,血縁関係のない徳島県在住の男性172名の分類を試みた。結果,縄文系のC系とD系は46%,弥生系のO系は52%,N系は1%,P系は0.6%が観察された。特に,C系において,Nonakaら(2007)の報告による各県の比率より高い値を示した。C系をさらに詳細に観察すると,C_1系は58.3%,C_3系は37.5%とC_3系が高い値を示し,徳島県独特の傾向を示した。C_1・C_3系に当てはまらない検体は,C_2系と考えられ,過去に報告されていなかったものである。このことから,C系が徳島地域男性の特徴を持つものと推察された。このC系に対し,表現型(身長,顔貌等)の特徴を検討したが,本研究においては有意な差は認められなかった。この原因は,おそらく検体数によるものであると考えられ,今後検体数の増加を検討すると共に海外の人種との差を検討していく必要があると考えられた。
著者
吉田 恭子 奥野 温子 森田 悦子 中野 由美子
出版者
武庫川女子大学
雑誌
武庫川女子大学紀要. 自然科学編 (ISSN:09163123)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.53-60, 2002

The seasonal change of clothes was reported based upon the pedestrians pictures taken at Umeda area in Osaka past three years by Yasuda et al. It was discussed between the wearing clothes divided into some patterns and air temperature. In the viwpoint of this study, the change of clothes was investigated to the moisture in air especially hot season. The results were as follows. 1. In the hot season, people change their clothes by the value of water vapor pressure rather than air temperature. 2. In the cold season, the change of clothes mainly depends on the variation of air temperature.
著者
橋本 渉 吉田 恭平
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.183-189, 2005
被引用文献数
11

Immersive display is the device that can provide an immersive viewing experience by surrounding around user. The typical problem of the display is that the device occupies huge space and it is hard to move the whole environment. This paper proposes an transportable immersive display. Our environment uses existing walls as screen. In order to avoid the focus problem when the projector image displays on non-planer surface, we utilizes a convex mirror to increase the length of the projector's focal depth. In addition, the mirror helps the projecter's image to spread the wide area. This paper also reports the distortion correction method of the projected image on the various shapes of the wall.