著者
谷藤 幹子 高久 雅生 大塚 真吾 轟 眞市
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.51, no.12, pp.888-901, 2009 (Released:2009-03-01)
参考文献数
26
被引用文献数
4 1

研究成果の蓄積と公開は,独立行政法人たる研究所においても重要な任務だが,それを図書館が担うという考え方はつい先ごろまでまったく浸透していなかった。そもそも図書館は,本を買って置く場所という認識である。専門職員が充分にいるわけでもない。しかしさすがに情報社会の波が研究現場にもさまざまな形で押し寄せてくるに至り,組織全体としての情報の流通・発信力に不足感を感じてきたところといえる。物質・材料研究機構(NIMS)では,購読図書の電子化が進んでいることとも合わせ,いっそのことバーチャルな世界でデジタルライブラリーを考えようということになった。未来のライブラリーとは(人も含め)どのようなものか? 研究者が使いたくなる機能とはどのようなものか? そうした問いかけを重ねる中で,単なる蓄積・公開にとどまらず,蓄積された情報が確かな手応えを伴って発信できる仕組み,より能動的なライブラリーシステムを目指してNIMS eSciDocの研究開発に着手したところである。第一期はシステムの「発信する力」に焦点をあて,その具現化にふさわしいソリューションを追求し,改良と試験運用を開始した。本稿はその概要を述べるとともに,他の文書/動画共有サイトとの発信力の比較を行ったNIMS研究者の声も紹介する。
著者
原口 和貴 大塚 真吾 荒牧 英治 若宮 翔子 灘本 明代
雑誌
研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:2188871X)
巻号頁・発行日
vol.2019-DBS-169, no.6, pp.1-6, 2019-09-03

これまで我々は一つのニュース記事から漫才台本を自動生成する手法を提案してきた.本論文ではヘッドラインニュースを構成する複数のニュース記事から漫才台本を自動生成する手法の提案をする.ニュース記事を漫才台本にする際,ネガティブなニュース記事を漫才にすることは不適切である.そこで本論文ではヘッドラインニュースの中からポジティブ/ニュートラルのニュース記事を抽出しこれら複数のニュース記事から一つの漫才台本を自動生成する手法の提案をする.
著者
大塚 真吾 宮崎 収兄
出版者
Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.717-727, 2012

本論文では,働く女性を対象としたWebページ閲覧行動についての調査を行うために,都内の働く女性を対象としたフリーマガジンと連動するサイトのアクセスログの分析を行った.アクセスログ解析では一般的にアクセスをしたユーザの性別や年代を推定することは難しいが,本論文では働く女性が興味を持つコンテンツのみを提供しているサイトという特徴を活かすことで,特定のユーザ層に関する閲覧行動の抽出を試みた.解析結果から,ユーザの特徴的な行動パターンを発見することができた.
著者
谷藤 幹子 高久 雅生 大塚 真吾 轟 眞市
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.51, no.12, pp.888-901, 2009
被引用文献数
3 1

研究成果の蓄積と公開は,独立行政法人たる研究所においても重要な任務だが,それを図書館が担うという考え方はつい先ごろまでまったく浸透していなかった。そもそも図書館は,本を買って置く場所という認識である。専門職員が充分にいるわけでもない。しかしさすがに情報社会の波が研究現場にもさまざまな形で押し寄せてくるに至り,組織全体としての情報の流通・発信力に不足感を感じてきたところといえる。物質・材料研究機構(NIMS)では,購読図書の電子化が進んでいることとも合わせ,いっそのことバーチャルな世界でデジタルライブラリーを考えようということになった。未来のライブラリーとは(人も含め)どのようなものか? 研究者が使いたくなる機能とはどのようなものか? そうした問いかけを重ねる中で,単なる蓄積・公開にとどまらず,蓄積された情報が確かな手応えを伴って発信できる仕組み,より能動的なライブラリーシステムを目指してNIMS eSciDocの研究開発に着手したところである。第一期はシステムの「発信する力」に焦点をあて,その具現化にふさわしいソリューションを追求し,改良と試験運用を開始した。本稿はその概要を述べるとともに,他の文書/動画共有サイトとの発信力の比較を行ったNIMS研究者の声も紹介する。<br>
著者
山崎 洋一 三上 雅樹 中村 謙太郎 大塚 真吾 白井 暁彦
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.29, 2015

ロボットの非言語表出を用いた遠隔非同期インタラクションのための個人の存在感の圧縮、展開手法を提案する。個人の存在感を表す表現として、ロボットの非言語表現による個人の特徴情報表出、感情情報表出を検討する。本手法は惑星間通信や山間地域への介護移住のように通信帯域、時間遅延によりリアルタイムのインタラクションが困難な状況において有効である。
著者
宮崎 収兄 大塚 真吾 高久 雅生
出版者
千葉工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

フリーペーパーやテレビなど、身近なメディアからの情報をもとにインターネットへアクセスを行うユーザの行動解析や分析を行った。その結果から、ウェブ空間と実世界を動く人々の行動パターンを明らかにし、ウェブ空間における紙メディアなど実世界の影響力を分析することができた。
著者
大塚 真吾
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.63-68, 2013-02-01
参考文献数
11

本稿ではフリーマガジンと連動するWebサイトの解析例について報告する。今回解析を行ったWebサイトは東京都内の働く女性を対象としたフリーマガジンと連動しており,この解析結果から都内の働く女性のWeb上での行動を推測することができた。アクセスログの分析では一般的にアクセスをしたユーザの性別や年代を特定することは難しいが,今回の解析では働く女性をターゲットにし,コンテンツ提供しているサイトの特徴を活かすことで,特定のユーザ層に関する閲覧行動の抽出を試みた。その解析結果から,ユーザの特徴的な行動パターンを発見することができた。
著者
大塚真吾 豊田 正史 喜連川 優
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.44, no.18, pp.32-44, 2003-12-15
被引用文献数
12

ウェブページを閲覧する人々の行動モデルの抽出は重要であり多くの研究が行われている.既存の研究のほとんどはウェブサーバのログを用いたものであり,当該サイト上での挙動は把握できるものの,サイト外を含めたユーザの行動を解析することは容易でない.最近,テレビ視聴率調査と同様,統計的に偏りなく抽出された人(パネル)を対象にURL 履歴の収集を行う事業が登場している.パネルから集められたログ(パネルログ)の解析により,パネルが訪れたすべてのウェブページ(URL)を収集できる.ウェブサーバに対する従来のログ解析では解析対象となるページ空間が狭いのに対し,パネルログではきわめて広大なページ空間を対象とするため,個々のページの参照履歴から大域的な行動の把握は容易でない.本論文では類似したウェブページを抽出するウェブコミュニティ手法を用いたパネルログ解析システムを提案し,URL を基にした解析ではとらえ難い大域的なユーザの行動パターン抽出例を紹介する.To extract model of Web users' behavior is of decisive importance and there are a lot of work has been done in this area. As far as we know, most of the work utilize logs on serverside, even it can gain an understanding of behavior inside the server, but it is hard to analyze complete users' behavior (inside and outside the server). Recently, similar to survey on TV audience rating, a new kind of business appeared, which collects URL histories of users (called panel) who are selected without statistic deviation. By analyzing panel logs which are merged from panels, it becomes possible to collect all the web pages (URLs) accessed by the users. In contrast to Web server logs which have a limited page-space, panel logs have an extremely broad page-space. For this reason, it's difficult to get hold of behavior on global page-space by just checking reference histories. In this papaer, we propose a prototype system to extract user access patterns from panel logs and show users' global behavior patterns which are hard to be grasped for URL-based analysis using our proposed system.
著者
大塚真吾 宮崎収兄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.42, no.8, pp.1-9, 2001-07-15
被引用文献数
2

本論文ではテキストファイルの圧縮と検索について述べる.通常,テキストはハードディスクなどの二次記憶装置に格納されるため,その容量の節約のため何らかの圧縮が施されていることが多い.それら圧縮テキストへの検索は復号処理をともなうため高速化が困難である.一方,検索の高速化にはあらかじめ索引などを用いる方法がある.しかし,索引を用いることにより必要な記憶容量が増加する.我々は索引を用いてテキストファイルを符号化し,そのファイルをさらに他の符号化法で符号化を行うことにより,圧縮率が高く高速な検索が可能となる二段階圧縮法を提案した.本論文では日本語テキストの二段階圧縮法とその有効性について論じる.In this paper, we discuss compression and search of text files. The texts are usually stored in secondary storage, and they are frequently compressed for file size saving. When we search compressed text files, it is usually necessary to decode them before search. Therefore, search is time consuming. On the other hand, we can use indexing for fast search. But indices consume extra amount of secondary storage. We proposed a two stage compression method to improve the performance. It compresses text files using index files and compresses the result again with another algorithm. This paper applies the two stage compression method to Japanese text files and discusses its effectiveness.
著者
大塚真吾 喜連川 優
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.77, pp.155-162, 2006-07-12

検索技術の進歩により検索精度は向上し,自分が調べたい事柄を検索語として入力するだけで様々な情報を得ることが可能となった.しかし,ユーザがいつでも検索目的に適した検索語を思い付くとは限らない.我々はテレビ視聴率調査と同様,統計的に偏りなく抽出された日本人(パネル)を対象にURL履歴の収集を行う大域ウェブアクセスログ(パネルログ)を用いて,与えられた検索語に関連する語(関連語)群を提示し,ユーザに検索語を想起させるシステムの提案をの提案を行った.本稿では構築したシステムの評価方法についての検討を行う.Due to the improvement of searching accuracy with development of technologies, it the becomes possible that users can get kinds of information by just inputting search word(s) representing the topic which users are interested in. But it is not always true that users can hit upon search word(s) properly. By using Web access logs (called panel logs), which are collected URL histories of Japanese users (called panels) selected without static deviation similar to the survey on TV audience rating, we proposed search keywords remembrance support system in order to show the related search words associated with the search words inputted by users. In this paper, we perform examination about evaluation methods of our system.