著者
梶田 隆章 内山 隆 大橋 正健 川村 静児 黒田 和明 三代木 伸二 安東 正樹 宗宮 健太郎 森脇 喜紀 麻生 洋一 都丸 隆行 フラミニオ ラファエレ 鈴木 敏一
出版者
東京大学
雑誌
特別推進研究
巻号頁・発行日
2014

本研究では重力波の観測と重力波天文学の創成を目指し、別予算で整備がすすめられた大型低温重力波望遠鏡KAGRAの研究基盤をベースに、熱雑音を最小化する低温懸架システムの開発、極低温鏡急速冷却方法の開発、グリーンレーザーを用いた干渉計の迅速かつ安定な動作状態獲得、新たな信号読み出し法を可能にし、干渉光に含まれる余計なノイズを削減する出力モードクリーナーの開発などを行った。また、レーザー強度雑音の低減、さらに最終的には自動で観測モードまで進む高度なデジタル制御システムの開発を行った。これらの開発された技術を全てKAGRAに組込み、重力波観測運転を2020年2月に開始した。
著者
佐藤 忠弘 新谷 昌人 今西 祐一 大橋 正健 福田 洋一 田村 良明
出版者
国立天文台
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

本年度は科研費の最後の年度であり、神岡超電導重力計(SG)の性能の向上、特に冷凍機関係の性能向上を図るため、筑波大学研究基盤総合センター低温部門の池田博講師に、また、従来も共同研究をしてきたJSPSの外国人特別研究員(水沢勤務)Severine Rosat博士の2名に研究協力者として参加してもらった。スマトラ・アンダマン地震(Mw=9.0-9.3)の信号は世界の多くのSGで明瞭に捉えられた。神岡、松代を含む世界13ケ所のSG記録を使い、地球自由振動_0S_0モード(地球の半径が変化するモード)の解析結果を出版した。従来の研究で、このモードの地球の扁平度、回転の影響(緯度依存性)は知られていたが、緯度のみのならず、経度方向にも変化すること、また、その変化が3D-地震波トモグラフィーを使ったモデル計算から予測される分布と矛盾がないものであることが分かった。これは、世界初である。神岡と松代の解析結果は観測誤差の範囲で一致しており、解析の信頼度を測る目安になった。本科研費で実施した一連の観測・研究の大きな成果と言える。観測された_0S_0の振幅変化幅は全地球で2%程度の小さなものである。しかし、本研究の結果も示すように、振幅変化は地球の横方向の構造変化に敏感で、地球内部構造の研究にとって重要と言える。SGは絶対重力計を使い0.1%以上の精度で検定されている。これが、このような微小な現象が議論できる基礎になっている。しかし、SG観測点の数は、国際観測網で使われている地震計の数に比べ圧倒的に少ない。一方、地震計の振幅精度は数%程度で、これを0.1%台に向上できれば、地球内部構造の研究に大いに寄与すると言える。地震計検定の精度向上を目指し、本研究のレーザ歪計グループが開発したレーザ地震計とSGとの比較観測を、本年度、神岡で開始した。重力観測への大気圧変動、海洋変動の影響についての研究でも、大きな進展がみられた。なお、絶対重力計FG5によるSGの検定を3回(江刺1回、神岡2回)実施した。
著者
川村 静児 中村 卓史 安東 正樹 坪野 公夫 沼田 健司 瀕戸 直樹 高橋 龍一 長野 重夫 石川 毅彦 植田 憲一 武者 満 細川 瑞彦 佐藤 孝 佐藤 修一 苔山 圭以子 我妻 一博 青柳 巧介 阿久津 智忠 浅田 秀樹 麻生 洋一 新井 宏二 新谷 昌人 井岡 邦仁 池上 健 石徹白 晃治 市耒 淨興 伊藤 洋介 井上 開輝 戎崎 俊一 江里口 良治 大石 奈緒子 大河 正志 大橋 正健 大原 謙一 奥冨 聡 鎌ヶ迫 将悟 河島 信樹 神田 展行 雁津 克彦 木内 建太 桐原 裕之 工藤 秀明 國森 裕生 黒田 和明 郡和 範 古在 由秀 小嶌 康史 小林 史歩 西條 統之 阪上 雅昭 阪田 紫帆里 佐合 紀親 佐々木 節 柴田 大 真貝 寿明 杉山 直 宗宮 健太郎 祖谷 元 高野 忠 高橋 忠幸 高橋 弘毅 高橋 竜太郎 田越 秀行 田代 寛之 田中 貴浩 谷口 敬介 樽家 篤史 千葉 剛 辻川 信二 常定 芳基 徳成 正雄 内藤 勲夫 中尾 憲一 中川 憲保 中野 寛之 中村 康二 西澤 篤志 丹羽 佳人 野沢 超越 橋本 樹明 端山 和大 原田 知広 疋田 渉 姫本 宣朗 平林 久 平松 尚志 福崎 美津広 藤本 眞克 二間瀬 敏史 前田 恵一 松原 英雄 水澤 広美 蓑 泰志 宮川 治 三代木 伸二 向山 信治 森澤 理之 森脇 成典 柳 哲文 山崎 利孝 山元 一広 横山 順一 吉田 至順 吉野 泰造
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理学会講演概要集 (ISSN:13428349)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, 2006-03-04