著者
富里 周太 大石 直樹 浅野 和海 渡部 佳弘 小川 郁
出版者
日本音声言語医学会
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.7-11, 2016

吃音は社交不安障害などの精神神経疾患や発達障害が併存しうることは指摘されているが,これらの併存疾患に関する本邦からの報告はいまだ少数である.そのため,本邦における吃音と併存疾患との関連を検討することを目的に,2012年と2013年に慶應義塾大学耳鼻咽喉科を受診し吃音と診断された39症例について,併存する精神神経疾患および発達障害の有無を調べ,性別,年齢,発吃年齢,吃音頻度との関連を後方視的に調査した.<br>併存する精神神経疾患として,気分障害(うつ,適応障害),強迫神経症,てんかん,頸性チックの合併を全体の15%に認めた.発達障害の併存は,疑い例や言語発達障害のみの症例を含め18%に見られた.発達障害の有無によって吃音頻度,性別,年齢に有意差は見られなかったが,発吃年齢は発達障害併存群で有意に高い結果だった.吃音は発達障害が併存することにより,発達障害を併存しない吃音とは異なった臨床経過を示す可能性が示唆された.
著者
平賀 良彦 大石 直樹 小島 敬史 和佐野 浩一郎 小川 郁
出版者
一般社団法人 日本耳科学会
雑誌
Otology Japan (ISSN:09172025)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.125-130, 2017 (Released:2019-02-13)
参考文献数
20

側頭骨の放射線骨壊死(ORN)は放射線照射後に生じる晩発性障害の一つで、しばしば治療に難渋する。今回我々は放射線照射後の難治性中耳炎に対し、中耳根本術に側頭筋弁での充填と外耳道閉鎖術を併用した手術(充填型中耳根本術)を施行することで耳漏を停止することができた症例を経験した。症例は74歳、女性。X-17年に頭蓋内軟骨性骨肉腫に対し手術および放射線治療後に難治性の左慢性中耳炎を発症し左難聴は徐々に進行し聾となった。持続する耳漏に対してX年に乳突削開術および鼓室形成術wo型を施行したが耳漏の改善は認めなかった。そこで、X+2年に充填型中耳根本術を施行したところ耳漏を停止することができ、患者のQOLを大きく改善することができた。本術式はORNに伴う難治性中耳炎に有効な術式である可能性が示唆された。
著者
富里 周太 大石 直樹 浅野 和海 渡部 佳弘 小川 郁
出版者
日本音声言語医学会
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.7-11, 2016 (Released:2016-02-23)
参考文献数
12

吃音は社交不安障害などの精神神経疾患や発達障害が併存しうることは指摘されているが,これらの併存疾患に関する本邦からの報告はいまだ少数である.そのため,本邦における吃音と併存疾患との関連を検討することを目的に,2012年と2013年に慶應義塾大学耳鼻咽喉科を受診し吃音と診断された39症例について,併存する精神神経疾患および発達障害の有無を調べ,性別,年齢,発吃年齢,吃音頻度との関連を後方視的に調査した.併存する精神神経疾患として,気分障害(うつ,適応障害),強迫神経症,てんかん,頸性チックの合併を全体の15%に認めた.発達障害の併存は,疑い例や言語発達障害のみの症例を含め18%に見られた.発達障害の有無によって吃音頻度,性別,年齢に有意差は見られなかったが,発吃年齢は発達障害併存群で有意に高い結果だった.吃音は発達障害が併存することにより,発達障害を併存しない吃音とは異なった臨床経過を示す可能性が示唆された.
著者
大石 直樹
出版者
慶應義塾大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2012-08-31 (Released:2012-11-27)

加齢性難聴の病態を、有毛細胞が障害される感覚細胞障害型と、らせん神経節細胞死による神経障害型モデルに分け解析した。それぞれのモデル動物に対して、小胞体ストレスをブロックする薬剤TUDCAを長期投与した。その結果、感覚細胞障害型モデルではTUDCAの治療効果は認められなかった。一方、神経障害型モデルでは、TUDCA投与により難聴の進行が統計学的に有意に抑制される傾向を認めた。小胞体ストレスの予防が加齢性難聴の進行を抑制させる可能性について、意義のある結果が得られた。
著者
大石 直樹
出版者
三菱経済研究所
雑誌
三菱史料館論集 (ISSN:13453076)
巻号頁・発行日
no.14, pp.77-90, 2013