著者
原 正一郎 太田 尚宏 小山 順子 黄 昱 恋田 知子 神作 研一 齋藤 真麻理 高科 真紀 有澤 知世
出版者
人間文化研究機構国文学研究資料館
雑誌
国文研ニューズ = NIJL News (ISSN:18831931)
巻号頁・発行日
no.51, pp.1-16, 2018-05-07

●メッセージ国文学研究資料館情報システムの今昔物語●研究ノート読書時間は森の中――尾張藩「殿山守」資料に見る山間村落のひとこま――現代における古典文学コミカライズの傾向について●トピックス平成29年度 連続講座「初めてのくずし字で読む『百人一首』」平成30年度 連続講座「多摩地域の歴史アーカイブズ(古文書)を読む」特別展示 「伊勢物語のかがやき――鉄心斎文庫の世界――」第15回日本古典籍講習会(平成29年度)国際研究ワークショップ「江戸の知と随想」2017冬パリフォーラム「東アジアにおける知の往還」第一回――書物と文化――日本古典籍セミナー国際研究交流集会「災害国におけるアーカイブズ保存のこれから――技術交流・危機管理から地方再生へ――」平成30年度 アーカイブズ・カレッジ(史料管理学研修会通算第64回)の開催閲覧室だより第4回日本語の歴史的典籍国際研究集会の開催「古典」オーロラハンター3LOD Challenge 2017の最優秀賞に当館の「日本古典籍データセット」が使用されました総合研究大学院大学日本文学研究専攻の近況●表紙絵資料紹介山東京伝書簡
著者
齋藤 真由 白岩 祐子 唐沢 かおり
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
pp.1704, (Released:2018-01-13)
参考文献数
38
被引用文献数
3

本研究の目的は,市民の司法参加に対する認知構造を,広瀬(1994)の要因関連モデルなどで提出されている3つの評価の枠組みから把握するとともに,それらが参加意欲に与える影響を明らかにすることである。本研究が着目した3つの評価とは,市民における知識や経験の有無に関する「実行可能性評価」,負担感についての「コスト評価」,市民による司法参加の効用についての「ベネフィット評価」である。都内の大学生74名を対象とする予備調査で得られた自由回答をもとに,司法参加に対するさまざまな認知を収集し,上記3つの評価に分類した。本調査は都内の大学生を中心とする206名を対象に実施した。因子分析の結果,実行可能性評価とベネフィット評価に関する因子はそれぞれ4つ,コスト評価に関する因子は1つが得られた。その中でもベネフィット評価に含まれる「親和性の向上」と「透明性の向上」が参加意欲を高め,実行可能性評価に関する「知識・経験の欠如」とコスト評価に関する「責任の重さ」が参加意欲を低下させていることが明らかになった。これらの結果にもとづき,今後研究が進むべき方向性について議論した。
著者
高久 英徳 五十嵐 康博 清原 博光 大山 和幸 黒澤 篤 齋藤 真里子 宮根 和弘 平松 美裕子
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.125-130, 2007-02-20 (Released:2011-06-17)
参考文献数
9
被引用文献数
1

北海道の一養豚場の豚が2002年および2003年に市販の豚コレラELISAキットで抗体陽性と判定されたが, 病性鑑定の結果から豚コレラの発生は否定的と考えられた. ELISAで抗体陽性と判定された豚はすべて豚コレラワクチン未接種であったので, 豚コレラウイルス (CSFV) と同じペスチウイルス属の牛ウイルス性下痢ウイルス (BVDV), ボーダー病ウイルス (BDV) を指示ウイルスに交差中和試験を行い, 当該豚に感染したペスチウイルスの特定を行った. その結果, BVDV NOSE株に対する抗体価がCSFVに対するそれよりも著しく高かった. これらの成績と豚と牛が過去に間接的に接触する機会があったという疫学調査の結果から, ELISAで抗体陽性と判定された豚は過去にBVDVに感染したものと考えられる. 本成績から, 豚コレラの診断においては豚へのBVDVおよびBDV感染も考慮する必要があることが示された.
著者
齋藤 真人 渡邊 隆夫
出版者
東北文化学園大学医療福祉学部看護学科
雑誌
東北文化学園大学看護学科紀要 = Archives of Tohoku Bunka Gakuen University Nursing (ISSN:21866546)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.3-10, 2018-03-31

超音波検査は非侵襲的かつリアルタイムに患者の身体情報を収集できるアセスメント機器である。フィジカルアセスメントや看護ケアを行う際のツールとして超音波検査は画像で評価をおこなうことから情報の客観性が高く、患者に対して無侵襲かつ経時的に評価が可能である。さらには必要な情報を可視化できる点で非常に有用である。患者に接する時間の多い看護師にとって超音波検査は聴診器とならび臨床業務の補助器具として有用性が高い機器である。大学院教育で超音波検査について系統的に学習する診療看護師が看護学領域での超音波検査の活用をリードしていくことで臨床看護にとって超音波検査が身近な存在となりえる可能性が示唆された
著者
木村 百合香 齋藤 真由
出版者
公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
雑誌
The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine (ISSN:18813526)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.41-47, 2021-01-18 (Released:2021-03-15)
参考文献数
5

摂食嚥下障害診療は医師(主治医・リハビリテーション科医・耳鼻咽喉科医),歯科医師,言語聴覚士,理学療法士,作業療法士,看護師,薬剤師,その他多くの医療職が関与し円滑なチーム医療を行うことで初めて成り立つ.チームの構築には「テクニカルスキル」「ノンテクニカルスキル」の両面からのアプローチが求められる.2020年度の診療報酬改定では,摂食機能療法において,摂食嚥下機能に障害のある者に対する多職種チームによる介入を評価する「摂食嚥下支援加算」が新設されたことから,各施設において摂食嚥下障害診療のチーム医療への積極的な参加が望まれる.
著者
渡部 泰明 西村 慎太郎 綿拔 豊昭 近本 謙介 後藤 博子 入口 敦志 神作 研一 劉 嘉瑢 黄 昱 加藤 聖文 齋藤 真麻理
出版者
人間文化研究機構国文学研究資料館
雑誌
国文研ニューズ = NIJL News (ISSN:18831931)
巻号頁・発行日
no.61, pp.1-16, 2022-06-20

●メッセージ創立50周年を迎えて●研究ノート【基幹研究】地方協創によるアーカイブズ保全・活用システム構築に関する研究国文学研究資料館所蔵木藤才蔵コレクションの基礎的研究について●エッセイ寺院調査と文学研究共同研究の場の豊かな学び●トピック100年へのエントランス―「法人第4期」の国文研スタート―国文学研究資料館創立50周年記念式典・講演会・展示大衆文化の今昔物語―日本古典籍セミナー北京2021―ないじぇる芸術共創ラボ アウトプットイベント4件2021年度のアーカイブズ・カレッジを顧みて総合研究大学院大学日本文学研究専攻の近況
著者
谷口 綾 大久保 功子 齋藤 真希 廣山 奈津子 小田柿 ふみ 三隅 順子
出版者
Japan Academy of Nursing Science
雑誌
日本看護科学会誌 (ISSN:02875330)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.94-102, 2014-03-20 (Released:2014-05-30)
参考文献数
16
被引用文献数
2 1

目的:帝王切開で出産した女性の,妊娠中から産後1か月までの帝王切開に対する心理的プロセスとその影響要因を明らかにし,看護支援への示唆を得ることを目的とした.方法:グラウンデッド・セオリー・アプローチを用い,帝王切開後の女性18名に半構造化面接を行って分析し理論化を試みた.結果:女性は帝王切開に対する〈心づもり〉と〈意味づけ〉のプロセスをたどることで,帝王切開に対する〔覚悟〕と〔納得〕に至る.それらは〈帝王切開の可能性の認識〉をした時点から始まり,〈手術への恐怖〉や〈自然分娩への未練〉は阻害要因,医療者や経験者とのやりとりは促進要因となる.〈意味づけ〉は分娩後にも続く.緊急帝王切開では〈心づもり〉や〈意味づけ〉ができないまま手術に臨む場合があるが,〔納得〕するためには,分娩後に〈意味づけ〉が行われる.考察:帝王切開に対する〔覚悟〕と〔納得〕の理論を軸に,〈心づもり〉と〈意味づけ〉を促すような具体的な看護支援が示唆された.
著者
鈴木 俊幸 齋藤 真麻理 小林 一彦 田中 大士 中嶋 隆 入口 敦志 海野 圭介 栁瀬 千穂 岩橋 清美 荒木 仁朗 粂 汐里 滝澤 みか 小林 健二
出版者
人間文化研究機構国文学研究資料館
雑誌
国文研ニューズ = NIJL News (ISSN:18831931)
巻号頁・発行日
no.54, pp.1-16, 2019-01-23

●メッセージ継承と蓄積●研究ノートホノルル美術館蔵『塵滴問答』について●エッセイ一期一会●トピックス第11回日本古典文学学術賞受賞者発表第11回日本古典文学学術賞選考講評中世日本の写本文化をめぐる研究集会肥前島原松平文庫における合同古典籍研修会日本古典籍セミナーUniversity of California, Berkeley 2018公開研究会「古典籍画像に対する文字認識と内容解析への取り組み」大学共同利用機関シンポジウム2018「福島県浜通りの歴史と文化の継承―『大字誌ふるさと請戸』という方法―」平成30年度古典の日講演会第42回国際日本文学研究集会総合研究大学院大学日本文学研究専攻の近況●表紙絵資料紹介『かみよ物語絵巻貼付屏風』六曲一隻
著者
齋藤 真人 山﨑 琢磨 田辺 友暁 栃木 秀一 建部 祥 一森 悠希 丁 毅文
出版者
特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会
雑誌
日本心臓血管外科学会雑誌 (ISSN:02851474)
巻号頁・発行日
vol.51, no.6, pp.339-344, 2022-11-15 (Released:2022-11-30)
参考文献数
23

[背景]近年,心臓血管外科周術期管理に診療看護師を導入する施設が増加しているがその成績を評価した報告は限られている.[目的]診療看護師が介入した心臓血管外科手術の周術期成績を明らかにすることで有用性の評価を行う.[方法]当院で2019年4月1日から2021年5月31日までに行われた開心術のうち第一助手を診療看護師が行った患者をNP群,第一助手を医師が行った患者をDR群として後方可視的に周術期データを調査した.患者の内訳はNP群99名,DR群109名が対象となった.[結果]両群の患者属性に有意差を認めなかった.手術時間(min)(304.4±92.7 vs. 301.4±86.8:p=0.947),30日以内死亡(n)(2 vs. 2:p=0.923),ICU滞在日数(day)(5.72±4.42 vs. 6.65±5.43:p=0.302),術後合併症発生に関しても両群に有意差を認めなかった.在院日数(day)(18.6±6.7 vs. 23.0±9.8:p<0.001),人工呼吸器管理期間(h)(19.7±22.6 vs. 28.8±50.2:p=0.047),はNP群が有意に短かった.[考察]NP群とDR群を比較すると手術成績は同等であった.医師のみで周術期管理を行う場合よりも診療看護師を加えたチームで患者管理を行うことで,人工呼吸器管理時間の短縮とそれに伴う早期離床を可能にし,在院日数が短縮したと考えられた.これにより診療看護師は医師の直接指示・監督下に手術助手を含めた周術期管理を安全に行える可能性が示唆された.
著者
西山 崇経 新田 清一 鈴木 大介 坂本 耕二 齋藤 真 野口 勝 大石 直樹 小川 郁
出版者
一般社団法人 日本聴覚医学会
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.235-239, 2019-06-30 (Released:2019-07-17)
参考文献数
8

要旨: 聴覚過敏は, 日常的な音に対して過敏性や不快感を示す状態で, 外界からの音によらない耳鳴や, 自分の声のみが強く聞こえる自声強聴とは異なった病態を表すと考えられている。しかし, 過敏症状には「響く」,「大きく (強く) 聞こえる」など多彩な表現が存在するにもかかわらず, 各表現を分類して意義を検討している報告はない。そこで, 過敏症状を訴えた168名を対象に, 過敏症状の自覚的表現と疾患との関連や, これらの表現の臨床的意義について検討した。疾患の内訳は, 約3分の2が急性感音難聴で, 次いで加齢性難聴であり, 聴力検査上異常を認めない症例も 1割程度含まれていた。「響く」が最も多く,「響く」か否かを問診することは過敏症状のスクリーニングに役立ち,「割れる」や「二重に聞こえる」は感音難聴の存在を疑い,「大きく (強く) 聞こえる」は極めて軽微な内耳障害や, 聴覚中枢を含めた病態の関与を考える必要がある表現と考えられた。
著者
水口 雅 高梨 潤一 齋藤 真木子
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

急性壊死性脳症(ANE)やけいれん重積型(二相性)急性脳症(AESD)に代表される急性脳症の病態の解明を目的とし、神経、免疫、代謝のクロストークに関する遺伝子解析と機能解析を行った。ANEについては、日本人の孤発性ANEの遺伝的背景としてサイトカイン多型とHLA型を同定し、欧米人の家族性ANEの原因遺伝子であるRANBP2の機能を解析した。AESDについては、自然免疫抑制因子であるCTLA4の多型がAESD発症に関連することを示した。また複数の症候群におけるナトリウムチャネルの変異の関与、また急性脳症全般におけるミトコンドリア酵素CPT2の熱感受性多型の関与を明らかにした。
著者
齋藤 真木子 水口 雅
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

日本人の急性壊死性脳症(ANE)の病態としてサイトカインストームが推定されているが、欧米の家族性反復性急性壊死性脳症(ANE1)のように単一遺伝子疾患であるかどうか、未だに不明である。ANE1原因遺伝子RANBP2の産物であるRANBP2の結合蛋白に着目し、ANE患者24例においてCOX遺伝子群の変異・多型解析を行った。COX11遺伝子の全エクソンに変異は認められなかったが、1例にCOX10exon3のヘテロ接合一塩基置換c.260C>T(T87I)があった。また、COX15にはMAF<0.01であるrs2231682のマイナーアリルを有する症例が3例あった。COX群はミトコンドリア電子伝達系に関わっており、エネルギ-産生に必要である。また、COX遺伝子群はANEと病態の類似するLeigh脳症の原因遺伝子として報告されている。ANE患者で認められたこれらの一塩基置換がミトコンドリアエネルギー産生に影響を及す可能性が示唆された。
著者
水口 雅 高梨 潤一 齋藤 真木子 廣瀬 伸一 山内 秀雄
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

急性脳症は急性壊死性脳症(ANE)、けいれん重積型(二相性)急性脳症(AESD)、難治頻回部分発作重積型脳炎(AERRPS)などに分類される。これらの症候群には臨床的に多様性と共通性がある。その分子的背景を解明するための包括的な遺伝子解析を行った。ひとつの症候群に特異的なvariationとしてANEではHLA型、IL6、IL10(多型)が、AESDではADORA2A、IL1B多型が、AERRPSではSCN2A多型が同定された。複数の症候群に共通するvariationとしてCPT2、IL1RN多)、SCN1Aミスセンス変異が見いだされた。ほとんどが自然免疫と神経興奮に関わる因子であった。
著者
齋藤 友季子 向井 賢司 貴志 直哉 齋藤 真一 齋藤 純一
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.53, no.6, pp.329-332, 2020 (Released:2020-06-28)
参考文献数
9

水中毒の既往がある統合失調症患者3症例に血液透析を行った. 3例は溢水と低ナトリウム血症の悪化をきたし, 透析導入から1年以内に死亡した. 導入中も多飲を認め, 透析前体重はドライウエイトの10〜30%増加し, 透析前血清Na値は128mEq/L未満となった. 体液量増加による低ナトリウム血症が, 転帰に影響を及ぼしたと考えられた. 水中毒の既往がある統合失調症患者に透析を導入する場合, 多飲に対する有効な抗精神病薬はないうえで水分制限を課す必要があり, 水分制限ができない場合は予後不良になるだろう旨の, 十分な説明と同意を得る必要があると思われた. 体液量増加と低ナトリウム血症の増悪は, 腎機能廃絶による自尿の減少が関与したと思われた. そのため, 透析導入前後に, 自尿保持を目的としたトルバプタンの介入の試みが必要だったかもしれない. また, 低ナトリウム血症に対する透析液補正も考慮する必要があったと思われた.
著者
齋藤 真木 合津 千香 丸山 順子
出版者
松本短期大学
雑誌
松本短期大学研究紀要 (ISSN:09107746)
巻号頁・発行日
no.31, pp.49-61, 2021-03

令和2 年度の介護福祉実習は、コロナ禍により学内実習とせざるを得なくなった。本学では、介護福祉学科2 年生の最後の実習である「介護総合実習」を学内実施し、多くの学びを得た。本稿では、その実習内容を整理し、授業終了時の学生と教員へのアンケート結果に基づき、学内実習の評価と課題について考察した。その結果として(1)実習目標の達成のためには、①外部講師などの効果的な人材の活用 ②系統的な実習プログラムを組み立てて実施すること ③教員の連携が非常に有効である。(2)系統的な実習プログラムに対して課題を短期間で完結し、評価が見え、学び合いや主体的にとりくめるしくみを工夫することで学生の達成感や満足感が高められる。教員は、このような学生の力を引き出す工夫を今後の実習指導や授業に活用していく必要がある。(3)学内実習においてロールプレイングやシミュレーション等模擬的な体験をとおして知識として学ぶことにとどまるのはやむを得ない。しかし、学内実習により単位取得した卒業生が、コロナ禍の介護現場で働くためには、丁寧な現場での新人教育が配慮されるべきである。(4)新カリキュラム導入に際して、実習施設でも学内の実習前指導の中でも「多職種協働」と「地域」について全員が学べる配慮が必要である。という4点が示唆された。
著者
齋藤 真木 丸山 順子 垣内 いづみ 清沢 京子 五十嵐 佳寿美 牛山 陽介
出版者
松本短期大学
雑誌
松本短期大学研究紀要 (ISSN:09107746)
巻号頁・発行日
no.31, pp.39-47, 2021-03

本調査の目的は、A 短期大学生269 名に対し、身体測定・血液検査・体力測定・生活習慣調査を実施することにより、多角的に生活習慣の実際を明らかにすることと課題を抽出することである。その結果、①個人差はあるものの、BMI値は全国平均内であった。しかし、1 年間で3kg 以上体重の増減があった学生は、26.7%あった。②食生活習慣の乱れとして、朝食の欠食・一人暮らし・遠方からの通学・夕食の夜食化等があげられた。また、健康的な食習慣への意識も薄かった。③体力においては、握力・上体起こし・長座体前屈の測定の中で、上体起こし・長座体前屈が全国平均を下回った。④運動習慣において、「日常生活において歩行又は同等の身体運動を1 日1 時間以上実施しているもの」は、全体の36.8%であり、日常生活で動悸・息切れがする学生は、全体の16.7%であり、日常生活において運動不足であった。⑤睡眠時間は、全国平均ではあるが、日常的に睡眠が十分とれていない(44.8%)・疲れがとれない(61.6%)と感じている学生が多い。十分に休養がとれていないうえに、精神的・心理的ストレスを抱え疲労感が抜けない状態であった。以上の結果より課題として、生活習慣について学生全体に入学初期から関わり、健康教育をする必要がある。身体測定・血液検査等により、少数ではあるが、要注意な状態の学生がいる。個別相談や指導の体制作りも課題である。