著者
西澤 達夫 井上 裕翔 大谷 真 橋本 昌巳 香山 瑞恵 伊東 一典
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.266, pp.55-60, 2012-10-20

タッチパネルは,画面に触って直接操作が可能なため,GUIとの組み合わせで多くの機能を実現できる直感的な使い易いインタフェースとして普及が加速している.一方で視覚障害者にとっては,表面が平らで,どこを触ったら良いのかが分からないため,使い難いインタフェースとして敬遠されてきた.しかし,スマートフォンを始めとして,視覚障害者のタッチパネル搭載機器に対する利用要求が,今後益々高まるものと予測される.本研究では,指でタッチパネルを触った位置を,HRTFを用いた聴覚ディスプレイでフィードバックすることで,視覚障害者によるタッチパネルの操作性改善の可能性を検討したので報告する.
著者
石井涼 鈴木美穂 大谷真
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.499-500, 2012-03-06

2011年5月に発表されたGoogleAppEngine1.5.0において、実験的ではあるが、新たにプログラミング言語「Go」のサポートが始まった。既に対応しているPythonとJavaに比べてどのようなメリットやデメリットがあるのかをGo言語自体の評価も含めて、ブログアプリケーション開発を通じて研究した。
著者
大谷真
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.982-991, 2013-02-15

インターネットでの電子商取引などのビジネスメッセージ交換について考えるものとする.従来のWebサービスでは,関連サイトにまたがる全体的なビジネスプロセスモデル(BPM)が事前定義されていることが前提である.各サイトはそれにそって動作するように作られていなければならない.自律型Webサービス(AWS;Autonomous Web Services)は,全体的なBPMは不要で個々のサイトが独立にBPMを持つものとし,各サイトのBPMを動的に協調させることで,自由に作られたサイト間でも柔軟にビジネスプロセスが実行できることを目的としている.2004年にAWSの核である動的モデル協調の初期的アルゴリズムを提案して以来,我々は,AWSの基本原理を確立しアルゴリズムを改良するとともに,ソフトウェア基盤であるAWSミドルウェアの制御方式とそのアプリケーションインタフェースを提案した.また,BPMの外部表現と内部表現,ビジネスプロセスインスタンスに対するスレッド制御方法などの実装方式を考案してきた.さらにそれらに基づき,AWSミドルウェアを実装しその評価を行った.この結果,AWSの基本原理とアルゴリズムの妥当性だけでなく,ミドルウェア制御方式や実装方式の妥当性,有効性,実装可能性,および実用性が検証された.本論文の目的は,AWSの原理,実装,および成果を体系的に述べることである.Let us consider business message exchanges over the Internet like in electric commerce. The current Web Services requires a predefined entire BPM (Business Process Model) across related sites. Each site must be built in accordance with the entire BPM. The AWS (Autonomous Web Services) does not requires such a predefined entire BPM and permits each site has its own BPM. It aims to enable a flexible execution of business processes between freely built sites by dynamically harmonizing BPMs. Since having proposed in 2004 an initial algorithm for the dynamic model harmonization, we established the basic principle of the AWS with improvement of the algorithm then proposed the new control mechanism and application interface for the AWS middleware. We also contrived implementation methods such as an external representation of BPM and the thread control mechanism for business process instances. Based on them, we succeeded in implementation of the AWS middleware and completed its evaluation. These show not only the properness of the AWS's basic principle and algorithm, but also the appropriateness, effectiveness, implementation possibility and practicality of the proposed mechanism of the AWS middleware. This paper systematically states the AWS's principle, its implementation, and the results.
著者
大谷 真二 清水 康廣 杉山 悟 宮出 喜生
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.66, no.8, pp.1960-1963, 2005
被引用文献数
9 7

症例は82歳,男性.腹部膨満,腹痛を主訴に外来受診した.頻回の開腹歴と問診から食餌性イレウスを疑い,入院後に保存的治療を開始した.腹部CT所見および腫瘍マーカーから肝転移を伴う進行大腸癌による腫瘍性イレウスと診断して手術を行った.手術所見では回盲弁付近の盲腸と肝彎曲のやや口側の上行結腸にそれぞれ4cm大の腫瘤を触れ, D2郭清を伴う結腸右半切除術を施行した.切除標本では上行結腸に全周性の腫瘍と盲腸に柿の種子5個を認めた.経過は良好で,術後26日目に退院となった.柿の種子はCTでは三日月状から楕円状の高吸収域として認めるが,本症例は柿の種子が誘因となって発症した大腸癌イレウスであった.本邦で食餌が原因となった腫瘍性イレウスの報告はほとんどされていないが,柿の種子もイレウスの原因となることがあり,詳細な問診とCTによる診断が有用であると考えられた.
著者
大谷 真忠 石井 まこと 阿部 誠 幸 光善 本谷 るり
出版者
大分大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001

本研究では、大分市内の企業にたいして人事・雇用管理に関するアンケート調査を実施し、雇用・人事管理の今日的特徴を分析するとともに、企業の人事担当者に人事管理の課題について聞き取りを行なった。また、地域の就業構造の特色と変化について統計的な分析を行なった。さらに地域の老舗企業の地域性についてアンケート調査にもとづいた分析を行なった。これらの研究を通じて、とくに雇用・人事管理の面で、次のような最近の特徴が明らかになった。対象企業のなかで職能資格制度があるのは約半数にすぎず、人事評価を定期的に行っている企業も3分の1にとどまる。人事評価で重視されている点は、「能力」がもっとも多く、「業績、成果」、「仕事の姿勢」がそれに続いている。評価結果は主に昇給・賃金の決定、ボーナスの査定に用いられている。最近の人事考課制度の変化として「処遇格差を大きくした」「業績・成果ウェートを上げた」「数量目標を活用」「評価結果を本人に説明」の4項目に集中している。採用管理の面では30歳以上の中途採用が拡大しているが、規模の大きな企業では新卒採用が中心であり、中途採用は補完的な役割にとどまる。他方、リストラの方法としては「パート・アルバイトや派遣社員の積極的活用」が3割ともっとも高い比率を示すほか、「人員削減」を行った企業も多い。100人以上規模の企業は全体的に事業再構築に積極的である。賃金では、賃金テーブルを用いない企業が半数以上を占める一方、一般職の定昇制度は56.4%の企業にある。賃金を決める要素としては、ほぼ半数の企業が「職務遂行能力」で、「仕事上の業績」は4分の1である。人事管理の課題としては「中核的人材・即戦力の採用」が半数を占め、重視されている。地域企業も、基本的には人事管理の全国的な傾向と同じ動きを示しているが、小規模企業を中心として体系的・制度的な整備が遅れているということができる。
著者
高橋 哲 永井 宏和 大谷 真紀
出版者
東北大学
雑誌
東北大学歯学雑誌 (ISSN:02873915)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.149-158, 1999-12
被引用文献数
3

MR画像で認められるjoint effusionの生物学的意義を検討するため, 顎関節症患者の関節滑液中の蛋白濃度を, Joint effusionの有無で比較検討した。対象としては, パンピングマニピュレーションを行った顎関節症患者のうち, MRIを撮像し得た27症例38関節である。コントロールとして, 顎関節に症状のない健常人女性, 5例6関節を用いた。Joint effusion像は矢状断でT2強調画像にて高信号域を示し, プロトン強調画像にてその信号が減弱するものとし, 0点から4点までの5段階(Effusionスコア)に分類し, 3点, 4点のものをjoint effusion有りとした。顎関節滑液は希釈法により採取し, 滑液中の蛋白濃度をBCA assayにて測定し, joint effusionの有無, 臨床症状のうち, 関節痛の有無とにおいて比較検討して, 以下の結果を得た。1.コントロール群では, いずれもjointe ffusionは認められず, その蛋白濃度は(中央値 : 0.73mg/ml), 患者群の中で, jointe effusionと関節痛いずれも認めない関節(中央値 : 0.67mg/ml)と同程度であった。2.jointe ffusionは患者群の全関節の65.8%に認められ, 関節痛の有無との比較では, 関節痛のある関節でjoint effusionの出現頻度が高く(p<<0.05), 関節痛の有る関節の蛋白濃度(中央値 : 1.92mg/ml)は関節痛の無い関節(中央値 : 0.86mg/ml)に比較して高値を示した(p<0.05)。3.jointe ffusionの程度(Effusionスコア)と蛋白濃度は正の相関(7=0.663,p=0.025)を示し, joint effusionの有る関節(1.87mg/ml)は, jointe ffusionの無い関節(中央値=1.14mg/ml)に比較して有意に高値を示した(図2)。以上の結果から, MRIで認められるjointe ffusionは, 関節痛のある関節に高頻度に認められ, 関節痛やeffusionの認められる関節では蛋白濃度が高い関節が多く, この蛋白濃度の上昇は, 滑膜炎などの炎症性反応の結果として, 血清由来の蛋白などの分子が関節液中に滲出したもの, あるいは下顎頭の負荷により, 軟骨などの関節構成組織が融解した物質である可能性が示唆された。
著者
浅井 哲也 大谷 真弘 米津 宏雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング
巻号頁・発行日
vol.96, no.583, pp.17-24, 1997-03-17

近年の半導体集積回路技術の大幅な進歩により、脳に代表される生体の神経システムをシリコンデバイス上にハードウェアとして実現する試みがなされている。本報告では、近年、神経細胞の膜ダイナミクスを表す古典的神経システムと密接な関係が理論的に示されたLotka-Volterra(LV)型競合神経システムの集積回路化と、その振る舞いについて述べる。またハードウェア化されたLVシステムから、神経細胞やトランジスタのような個々の均一性の無い素子でも、大規模な集団を作ることにより、正確な情報処理が可能であるという一つの証拠を示す。