- 著者
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加藤 喜久
大鐘 武雄
小川 恭孝
伊藤 精彦
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会論文誌. B-II, 通信II-無線通信・無線応用 (ISSN:09151885)
- 巻号頁・発行日
- vol.81, no.1, pp.1-9, 1998-01-25
- 被引用文献数
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低アンテナ高基地局, すなわち各アンテナ素子に生じるフェージングがそれぞれ無相関となる場合について, アダプティブアレーによる干渉除去特性を検討した。本論文では特にアンテナ本数, 干渉波数が多い場合について着目し, SINR特性, BER特性の評価を行った。SINR特性の検討により, 平均SNRが大きい場合には, ダイバーシチ利得がほとんど得られないのに対して, 平均SNRが小さい場合には, ダイバーシチ利得が大きくなることが明らかになった。BER特性においては, アンテナ本数が7本程度までは, ほぼアンテナ本数増加による利得のみとなった。しかし, 10本以上になると若干ながら余剰自由度によりダイバーシチ利得が得られることがわかった。フェージング変動(上り回線, 下り回線)による影響の検討では, 上り回線において, RLS法, SMI補間法では規格化ドップラー周波数が1×10<-4>以下では劣化が少なくほぼ追従できているという結果が得られた。下り回線においては, SMI1次外挿法, RLS1次外挿法, 双方とも規格化ドップラー周波数が1×10<-4>以下ではフロア誤りが1×10<-2>以下となり, ある程度適用可能であることがわかった。