著者
小野 尚子 田中 一光 木脇 佐代子 井上 雅貴 霜田 佳彦 大野 正芳 坂本 直哉 石川 麻倫 山本 桂子 清水 勇一 清水 亜衣 松野 吉宏
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.593-601, 2020-05-24

●「考える内視鏡診断」のポイント通常観察では・多彩な内視鏡像が同時に観察される.・非上皮性腫瘍としての性質(粘膜下腫瘍様)が観察され,蚕食像はなく,硬さが目立たない.拡大内視鏡観察では・腫瘍浸潤により腺管構造が破壊された無構造領域や異常血管が観察される.・間質の細胞浸潤により窩間が引き延ばされ,腺管の膨化所見がみられることがある.・前述の特徴を捉え,狙撃生検を行うことで,診断能は向上する.・治療後に腺管構造や上皮下毛細血管の回復が観察され,治療後評価にも有用である.
著者
武 寛 伴場 主一 大原 美奈子 林田 晃寛 廣瀬 英軌 廣畑 敦 山本 桂三 吉田 清 大江 透
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.47, no.SUPPL.1, pp.S1_105, 2015 (Released:2016-12-14)

軽度の漏斗胸を認める16歳男性. 高校入学時よりボクシング部に入部. 練習で初めて胸部にパンチを受けた際に失神. AEDで心室細動を認め, 電気的除細動を施行. 神経学的後遺症なく回復し, 精査のため当院紹介. 12誘導心電図では, 高位助間で不完全右脚ブロックを認めるも, サンリズム負荷は陰性, 加算平均心電図も陰性であった. 心エコーでは, 左室収縮能は良好で, 冠動脈CTでも異常は認めなかった. 心臓MRIでは器質的心疾患はなく, 遅延造影も陰性であった. 電気生理学的検査で, 右室心尖部, 右室流出路からの3連期外刺激を行うも心室細動は誘発されず. 漏斗胸のためCT上, 胸骨後面は右室前面に接しており, 胸部へのパンチが心臓振盪を引き起こしたと考えられた. 心臓振盪を再現するために, 心室単回期外刺激をR on Tとなるタイミングで行ったが, 最大3連発の心室期外収縮を認めるのみであった. ボクシングの練習中に心臓振盪を起こした漏斗胸の1例を経験したので報告する.
著者
水本 巌 小熊 博 由井 四海 山本 桂一郎
出版者
科学・技術研究会
雑誌
科学・技術研究 (ISSN:21864942)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.121-124, 2017 (Released:2018-01-06)

定電流間断充電と短パルス大放電電流を組み合わせて、多機能型劣化鉛蓄電池回復機を開発した。本機は、劣化鉛蓄電池回復機能、定電流・定電圧充電機能、定電流放電機能を備えた多機能型鉛蓄電池回復機である。本機をシリアルケーブルでパソコンに接続することによりインターネットを介して、電流電圧モニタ、遠隔制御、制御プログラムの変更が可能である。そのため蓄電設備に本機を組み込むと、現地に赴かなくても劣化鉛蓄電池の再生・放電試験が可能である。実際に通勤用軽四自動車で4年間使用したエンジン始動用鉛蓄電池について、CCA値および放電時間を同型の新品電池同様に再生した。再生する電池については、エンジン始動用であれば製造時から5年以内、ディープサイクル型の中古電池であれば8年以内の電池が望ましい。
著者
山本 桂一 伊藤 孝一郎 若杉 英之 楢本 千珠子
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.185-189, 1966-06-10 (Released:2011-02-22)
参考文献数
10
被引用文献数
3 3

Marfan症候群は1896年Marfanが初めて報告し, Achardによりarachnodactyliaと記載されたものであり, 中胚葉性発育障害を合併する先天性奇形である. 中胚葉性発育障害としては水晶体脱臼・解離性大動脈瘤がよく合併するが, 横隔膜弛緩症・自然気胸などをきたした報告もある. 症例は22才の女. 主訴は腹部膨満. 痩身長躯, 頭長型, クモ指症を呈し, 反下組織や筋肉の発育不良, 水晶体脱臼, 胸郭変形, 解離性大動脈瘤などは認めなかつたが, Banti症候群, 骨髄機能不全, 腎盂腎炎および糖尿病を合併していた. Marfan症候群と本症例の合併症であるBanti症候群, 骨髄機能不全, 腎盂腎炎および糖尿病との関係などについて若干の考察を行なつた.
著者
山本 桂佑 小関 勝弘 塩見 弘幸
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.51, pp.G04, 2004

この報告は、「形」に対する人の感情と、そのときの目の動きとの関係を実験的に明らかにし、そこに何らかの法則性を見出すことを目的とし、終局的に構造デザインの一助にするものである。実験に使用した非接触眼球運動測定装置は、被験者の注視箇所、注視時間、および注視軌跡が測定できる。刺激として提示した「形」は丸や三角といった単純な図形である。被験者は38名の大学生が選ばれた。<br>実験の結果、「幸福」というような、人にとって良いイメージの図形に対しての注視時間は長く、反対に「怒り」というような悪いイメージの図形に対しては、注視時間は短いという傾向が示された。「怒り」や「破壊」のイメージを表す図形に対する注視点は分散しているが、「驚き」のイメージを表す図形に対しては、注視点の分散が少ない。<br>
著者
山本 桂一郎 水谷 淳之介 早川 幸弘 浜田 真
出版者
一般社団法人 品質工学会
雑誌
品質工学 (ISSN:2189633X)
巻号頁・発行日
vol.14, no.4, pp.49-57, 2006-08-01 (Released:2016-09-30)
参考文献数
6

Introductory quality engineering education was studied. There has been much dispute regarding this type of education, in which the participants must struggle to make the initial paradigm shift. Quality engineering instructors have had much difficulty in motivating their students to take up quality engineering. This study identified current problems in introductory quality engineering education. In particular, instructional materials that will efficiently show the effectiveness of quality engineering and enable students to be educated effectively were studied.
著者
早川 幸弘 水谷 淳之介 山本 桂一郎 鴨下 隆志 矢野 宏
出版者
品質工学会
雑誌
品質工学 (ISSN:2189633X)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.50-63, 2010-04-01 (Released:2016-10-17)
参考文献数
7

Earthquake prediction by the MT-system was proposed by Genichi Taguchi in 1995. Studies started in the Yano laboratory at Tokyo Denki University in 2004 demonstrated that earthquake prediction was possible to some extent, but there was considerable prediction error. A new study was started in line with new developments in the MT-system. Data collection was started in Tsukuba district. This paper gives a periodic analysis of seismic waveforms in the Tsukuba district and obtains the distances of ground vibrations by using the RT method, with the variance of the period as an attribute. The possibility of prediction by a further two-tail T method is shown, based on the variation of the distance over time. The estimated S/N ratio was -0.176 db and the sensitivity was 0.016 db. The prediction error was ±10% at a vibration velocity of 20μm/s.