著者
岡 芳樹 山本 正信
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.J72-J77, 2014 (Released:2014-01-24)
参考文献数
13

At a theme park or entertainment show, actors wearing a cartoon-character costumes entertain guests. Unfortunately, existing cartoon-character costumes have heads with a fixed facial expression. We propose a novel cartoon-character costume where the head is equiped with a web camera inside and display panel outside. When an actor wears the head, the web camera captures the face of the actor. Based on the pattern classification technique, the facial expression is classified into one of five categories of emotion: anger, joy, sadness, surprise and neutrality. For each category, a corresponding facial image is chosen from a bank of facial images of cartoon characters. The chosen image is depicted on the display panel as the face in real time. The new costume head enables the actor to communicate with audiences interactively and play the other characters immediately by changing the facial image bank.
著者
柏村 文郎 山本 正信
出版者
日本家畜管理研究会(現 日本家畜管理学会)
雑誌
家畜の管理 (ISSN:03888207)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.73-83, 1985-10-15 (Released:2017-10-03)

牛にはどのような鳴き方があるかを調べ, 分類することができれば, 牛の健康状態や欲求を知るなど管理面で有効に利用できる可能性があると考え, 牛の鳴声の分類を試みた。さらに, 比較的安価な音声分析の方法として, 1/3バンドパスフィルタユットを接続した騒音計による周波数分析とマイコンによるサウンドスペクトログラフの利用について検討した。年齢により5グループに分けたホルスタイン種雌牛25頭から合計489の鳴声を録音した。鳴声の録音は, FMワイヤレスマイクを牛の頭絡に装着し, ラジオカセットレコーダを用いて20分間行なった。成牛および育成牛は1頭のみ群がら隔離した状態で, 哺乳子牛はカーフハッチにおいて朝の哺乳直前に録音を行なった。鳴声の分類について, 成牛と育成牛の鳴声はMM, MOO, MOHの3つの型に, 哺乳子牛はMMとMOの2っの型に分類した。これは, ひと鳴きが単調ではなく, 強さや周波数が連続的に変化することに基づいた分類である。MMはうなり声に近く, 口はほとんど開けず, 声は弱い(頭絡上で82±4.6dB)。長さは1.5±0.4秒で, 基本周波数は80〜100Hzと考えられた。MOOはMMと違い, 後半口が開いており, 強さは94±6.7dBでMMとMOHの中間であった。MOHは群から隔離された今回の実験状況下の牛では一番多く観察された鳴声で(78%), 遠くの群にとどくよう声は強く(102±4.9dB), 長さも長いものが多かった(1.7±0.4秒)。この型は, 後半に強い声を出すため横隔膜を収縮させる動作を伴う。M・O・Hと分割して考えると各音節の強さ, 長さ, 高さなどが多種多様であったが, さらに細かい分類はしなかった。哺乳子牛のMMとMOの強さはそれぞれ77±3.5,98±6.8dB, 長さは1.1±0.5,1.4±0.3秒であった。MMの基本周波数は100〜160Hzで, 成牛や育成牛とはかなり声の質は異なっていた。MOHやMOなど周波数が時間とともに連続的に変化する鳴声は, 騒音計による周波数分析のみでは細かい特徴をとらえ難かった。その点, マイコンによるサウンドスペクトログラフを使用すると, 鳴声の細かい特徴をとらえるのに有効なことが分った。
著者
岡 芳樹 山本 正信
出版者
The Institute of Image Information and Television Engineers
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.J72-J77, 2014

At a theme park or entertainment show, actors wearing a cartoon-character costumes entertain guests. Unfortunately, existing cartoon-character costumes have heads with a fixed facial expression. We propose a novel cartoon-character costume where the head is equiped with a web camera inside and display panel outside. When an actor wears the head, the web camera captures the face of the actor. Based on the pattern classification technique, the facial expression is classified into one of five categories of emotion: anger, joy, sadness, surprise and neutrality. For each category, a corresponding facial image is chosen from a bank of facial images of cartoon characters. The chosen image is depicted on the display panel as the face in real time. The new costume head enables the actor to communicate with audiences interactively and play the other characters immediately by changing the facial image bank.
著者
柏村 文郎 山本 正信
出版者
日本家畜管理学会
雑誌
家畜の管理 (ISSN:03888207)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.73-83, 1985-10-15
被引用文献数
1

牛にはどのような鳴き方があるかを調べ, 分類することができれば, 牛の健康状態や欲求を知るなど管理面で有効に利用できる可能性があると考え, 牛の鳴声の分類を試みた。さらに, 比較的安価な音声分析の方法として, 1/3バンドパスフィルタユットを接続した騒音計による周波数分析とマイコンによるサウンドスペクトログラフの利用について検討した。年齢により5グループに分けたホルスタイン種雌牛25頭から合計489の鳴声を録音した。鳴声の録音は, FMワイヤレスマイクを牛の頭絡に装着し, ラジオカセットレコーダを用いて20分間行なった。成牛および育成牛は1頭のみ群がら隔離した状態で, 哺乳子牛はカーフハッチにおいて朝の哺乳直前に録音を行なった。鳴声の分類について, 成牛と育成牛の鳴声はMM, MOO, MOHの3つの型に, 哺乳子牛はMMとMOの2っの型に分類した。これは, ひと鳴きが単調ではなく, 強さや周波数が連続的に変化することに基づいた分類である。MMはうなり声に近く, 口はほとんど開けず, 声は弱い(頭絡上で82±4.6dB)。長さは1.5±0.4秒で, 基本周波数は80〜100Hzと考えられた。MOOはMMと違い, 後半口が開いており, 強さは94±6.7dBでMMとMOHの中間であった。MOHは群から隔離された今回の実験状況下の牛では一番多く観察された鳴声で(78%), 遠くの群にとどくよう声は強く(102±4.9dB), 長さも長いものが多かった(1.7±0.4秒)。この型は, 後半に強い声を出すため横隔膜を収縮させる動作を伴う。M・O・Hと分割して考えると各音節の強さ, 長さ, 高さなどが多種多様であったが, さらに細かい分類はしなかった。哺乳子牛のMMとMOの強さはそれぞれ77±3.5,98±6.8dB, 長さは1.1±0.5,1.4±0.3秒であった。MMの基本周波数は100〜160Hzで, 成牛や育成牛とはかなり声の質は異なっていた。MOHやMOなど周波数が時間とともに連続的に変化する鳴声は, 騒音計による周波数分析のみでは細かい特徴をとらえ難かった。その点, マイコンによるサウンドスペクトログラフを使用すると, 鳴声の細かい特徴をとらえるのに有効なことが分った。
著者
山本 正信 ピエール・ボランジャー アンジェロ・ベラルディン マーク・リュウ ジャック・ドメイ
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.32, no.9, pp.1129-1141, 1991-09-15
被引用文献数
13

本論文は距離動画像を用いて非剛体物体の運動を解析する手法を述べている本手法は画像間の対応付け操作を必要とすることなく 線形連立方程式を解くことにより物体の運動パラメータを推定することができるこの推定式はヤコビ行列による非剛体運動の表現式を距離動画像用に拡張した時空間勾配拘束式に代入することにより得られるわれわれは既にピデオレートで距離動画像が得られるレンジファインダを開発している。このレンジファインダを使って 実際に紙や布 皮膚やゴム風船などに代表される幾つかの非剛体物体の動きを解析したさらに 距離動画像と同時に得られる濃淡動画像も併用することにより 動きの解釈時に起こる曖昧さの解消が可能になることを示した
著者
川田 聡 近藤 拓也 菊池 亨 山本 正信
出版者
日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.4, no.4, pp.647-656, 1999
参考文献数
20
被引用文献数
2

This paper proposes a system to produce 3D computer animation based on the human performance from video image sequences. This system uses a 3D model of the human body for motion capturing as well as generating CG images. In fact, a human action is observed by video cameras allocated around the actor. Fitting the 3D human model to the human images, the human action are measured as series of 3D pose of human body. This method needs not to attach any equipment and marker to the human body. We have made a database of various kinds of human actions. An action required in a story-telling can be generated by warp and combination of actions from the database. We produced an animation video originated from a fairy tail in the selection of Grimm brothers by this animation system.
著者
宮島 春菜 山本 正信
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.67, no.11, pp.J417-J420, 2013 (Released:2013-10-25)
参考文献数
6
被引用文献数
2 4

The Microsoft Kinect motion sensing device can capture the skeletal movement of a pedestrian. A skeleton in motion draws an orbit in high dimensional pose parameter space. The Karhunen-Loéve expansion can project this high dimensional orbit into two-dimensional eigenspace. A method is proposed to differentiate pedestrians by using their respective traces in the eigenspace. This uses the nearest neighbor rule to identify pedestrians on the basis of the cosine similarity between the traces. In our experiments, this method gave a personal identification rate of 34 pedestrians.
著者
八木下 勝利 古山 隆志 大久保 直人 山中 一 山本 正信
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.112(1998-CG-093), pp.13-18, 1998-12-10

本論文では,動画像から人間の動作を解析し,それをアニメーションとして再構築する手法を示す.人間の動作の解析には時空間勾配法による手法を用いる.これにより普通の映画やビデオ映像などからでも対象の運動を測定できる,解析の精度向上のためにいくつかの拘束条件を利用している.解析された動作はデータベース化しておき,アニメーション作成時にはそのデータベースを利用してキャラクタの運動を再生する.データベースに無い動作を人間らしさや個性などが保存しながら生成する方法についても検討する.本手法を用いて複数の映画から解析した俳優の動作を一つのCGアニメーションとして再構成したので紹介する.
著者
近藤 拓也 山際 貴志 山中 光司 山本 正信
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.80, no.1, pp.247-255, 1997-01-25
被引用文献数
27

これまでの動画像の解析では, 連続する画像間の対応付けに始まり, もっぱら対象の運動パラメータや3次元情報といった物理的・幾何学的情報の抽出が中心課題であった. これに対して, 我々は人間の動作について「上手である」とか「美しい」とかの印象を定量的に把握することを目指している. 本論文ではスキーにおける滑りを取り上げ, 滑りの動画像を解析することにより, 滑りの上手さを判定することを試みた. 実際, 動画像から得られた動作の運動パラメータから, 動作の対称性や滑らかさなど動作の特徴を抽出した. これらの特徴を用いて滑りの上手さを判定することができた. この判定結果は, 同じ動作を観察したときの人間の受ける印象と一致している.
著者
山本 正信 Yamamoto Masanobu
出版者
電子情報通信学会
雑誌
電子通信学会論文誌 D (ISSN:0374468X)
巻号頁・発行日
vol.69, no.11, pp.p1631-1638, 1986-11
被引用文献数
42

両眼ステレオ視は,3次元情報の手軽な獲得法ではあるが,左右画像間の対応付けの際に,(1)多重対応,(2)隠れ,(3)順序の逆転,(4)水平エッジ,などがある場合に於て,対応点探索が困難になる.本論文では,視点を移動させつつ得られた連続ステレオ画像から,シーンの3次元情報を推定する手法を提案する.まず,連続ステレオ画像から,見かけの運動軌跡が線分として画像化されるような2次元画像を合成する.その時,対応付け問題は,合成画像上の線分検出問題として簡略化される.検出された線分の相互関係を調べることにより,隠れの検出や,見かけの逆転が起きた場合の対応付けも容易になる.更に,視点を一方向だけではなく,それと直交する方向にも移動させることにより,エッジの向きに依存しない一意な対応付けが可能となる.大量の連続ステレオ画像が高速に入力可能な装置を構成し,実際に,複雑なシーンの3次元構造を復元する.
著者
山本 正信 川田 聡 近藤 拓也 越川 和忠
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.79, no.1, pp.71-83, 1996-01-25
参考文献数
25
被引用文献数
78

本論文では, 3次元的に動作を行っている人間を動画像により追跡する手法を提案している. この手法は, まず人体の立体形状をあらかじめCADモデルで構成しておき, このモデルを追跡開始フレームで人体像に一致させておく. 追跡は運動パラメータの推定と, 得られたパラメータに基づくモデルの移動を交互に繰り返すことにより達成される. 運動パラメータは人体をロボットとみなしたときのアームパラメータである. パラメータの推定は時空間こう配法による直接推定である. 実際に, 階段を下りる, 椅子から立ち上がる, コーナを曲がる,などの動作の動画像追跡により本手法の有効性を確認している. また, 追跡結果をCGアニメーションにより再現し, 3次元の追跡であることを強調している.
著者
三富 文和 藤原 冬樹 山本 正信 佐藤 泰介
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.J88-D2, no.4, pp.716-726, 2005-04-01

本論文は,習慣的な行動を確率文脈自由文法(SCFG)で認識するための新しい手法を 提案する.習慣的な行動でその動作が文法化されている例として茶道を取り上げ,その点前の識別を目標とする.これまで,SCFGによる動作認識では,動作を画像から記 号列に変換し,記号列を構文解析し認識に至っていた.この記号化は不確定さを伴う ため,構文解析には記号化の誤りを修正する機能が必要であった.本論文では,記号 化の誤りを少なくするために,まず,動作を角加速度に基づきセグメンテーションす る.動作セグメント列に対応可能な基本動作列を発生させ,その中から構文解析により導出可能なものを残す.このとき,対応可能な基本動作列の数は,動作セグメンテーションの誤りが少ないため多くはならない.認識過程では,残された基本動作列に対し,最も大きな事後確率をもつ点前を認識結果とする.これは,ベイズ推定の意味で誤りの最も少ない認識結果となり,同時に最適な記号化が得られる.なお,SCFGの生成確率を多重化することにより,一つの文法で複数の点前を認識できるようにしている.
著者
山本 正信
出版者
新潟大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1997

人間の動作を測定しコンピュータグラフィックス上で再現するシステムは,モーションキャプチャーと呼ばれている.モーションキャプチャーは,ゲームやアニメーションなどでのキャラクタの動作生成,スポーツにおけるトレーニングの評価,リハビリテーションにおける治療の評価など広い領域で使用されている.しかし,それらの多くは人体に特殊な装置を取りつけたり,予めマーカーを貼りつけることが多く,自然な状態で人間の動作を測定することが難しい.そのため,非接触に人間の動作を測定できる装置が望まれている.本研究では,市販のビデオカメラを使用することにより,人体に接触することなく自然な動作を測定する手法を提案した.一つのカメラからでは,人体全体を観測することが難しいため,複数のカメラを使って身体動作を測定するシステムを構成した.このシステムを使って野球の投球動作のような素早い動きの測定に成功した.さらに,この測定システムの応用を試みた.一つは動作認識である.測定した人体全体の運動パラメータを動作の特徴を失うことなく2個に圧縮した.これは動作を2次元平面上に視覚化して表せることを意味し,文字認識の技法を用いて動作の認識を行うことが狩野である.実際,ラジオ体操第1に含まれる9種類の動作の認識に成功した.もう一つの応用は,パフォーマンスアニメーションである.この動作測定装置を組み込んだアニメーションシステムを構成し,代表的な演技を測定し動作データベースを作成した.動作をこのデータベースから引用することによりアニメーションを楽に作成することができる.実際,グリム童話の一つを題材に4分程度のコンピュータアニメーションを楽に作成することができる.実際,グリム童話の一つを題材に4分程度のコンピュータアニメーションを制作した.このシステムでは,キャラクタのモデルを動作の測定とアニメーションの作成に共用しているので,動作データのフォーマット変換が不要である.
著者
山本 正信
出版者
新潟大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1997

コンピュータグラフィックス(CG)の分野では,近年ますます実写に近い映像が制作されてきている.これに伴いCG内の人物の動きもリアル性が求められている.人間の動作をリアルに実現するには,実際の人間の動作を真似るのが近道である.人間の動作を測定する装置として,モーションキャプチャ等が市販されている.しかし,これらは人体にマーカーや特殊な装置を装着することが多く,演技者の自然な演技を阻害している.本研究では,カメラからの動画像を使って人体に接触することなく動作を測定する.したがって,過去の俳優の動作も残された映画から復元でき,時間と空間を超えて俳優をCG映像内で共演させることが可能である.本年度の成果は次の通りである.(1)多重拘束に基づく動作測定:正確な動作測定を行うために,従来からの動画像拘束とキーフレーム拘束の他に,シーンから人体に加わる拘束を考慮した.例えば,ドアを開閉するとき手先の動きはドアノブの動きに拘束される.あらゆる拘束を用いることにより正確な追跡を行うことができた.(2)過去の映画から俳優の動作測定:女優として,映画「風と共に去りぬ」からビビアン・リ-(スカ-レット役)が相手役のレスリ-・ハワード(アシュレ-役)を殴打する動作を測定した.一方,男優として映画「フランケンシュタイン」からボリス・カ-ロフ(フランケンシュタイン役)が動き回る動作を測定した.(3)俳優の共演CGの作成:ビビアン・リ-とボリス・カ-ロフが共演するCGを作成した.互いに独立した演技の共演であるため,2つの動作シーケンスの同期が必要になる.動作シーケンスの時間シフト,動作の速度を調整するタイムワープ,動作の強度を調整するモーションワープ等を組み込んだ共演ソフトを作成した.