著者
太田 健太郎 小林 健太郎 山里 敬也 片山 正昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. USN, ユビキタス・センサネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.378, pp.137-142, 2011-01-13

太陽エネルギーの取得を行う無線センサネットワークにおけるノード稼働率の向上を目指している.ネットワーク全体の消費エネルギーを低減できる方法として,データ送信時にノードがデータの中継を行う協力伝送方式がある.しかし,取得エネルギーの変動を考慮しない場合,夜間にノード稼働率が低下する問題が生じる.本稿では,電池切れにより停止したノードの再稼働条件を導入することで昼夜のノード稼働率の平滑化を行い,要求される高いノード稼働率を達成する.
著者
山里 敬也
出版者
一般社団法人 照明学会
雑誌
照明学会誌 (ISSN:00192341)
巻号頁・発行日
vol.98, no.1, pp.17-20, 2014-01-01 (Released:2019-11-02)

Visible light communications (VLC) is the latest optical wireless communications technology that uses low-power light emitting diodes, or LEDs, not only to provide light but also to broadcast data. LEDs are extremely energy-efficient and predicted to become widespread in general lighting application. Because LED is a solid-state lighting device, it can be modulated at high-speed compared with other lighting sources. VLC uses LEDs, which send data by flashing light at speeds undetectable to the human eye. Widespread use of LEDs in traffic applications and growing interest in Intelligent Transport System (ITS) presents an opportunity for VLC. Data transmission using LED traffic lights, LED road illumination, and LED brake lights are typical application. In this paper, an on-going research, road-to-vehicle visible light communication, will be introduced. The LED array, assumed to be an LED traffic light, is used as a transmitter and it sends data to a moving vehicle. By providing data together with a traffic signal that is visible to a driver, a safety driving support can be realized. Finally, the author suggests readers a glimpse of wealth on "dual use of LEDs" and concludes the paper.
著者
田所 幸浩 山里 敬也 田中 宏哉 荒井 伸太郎 中島 康雄 平岡 真太郎
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J102-B, no.6, pp.445-458, 2019-06-01

確率共鳴(Stochastic resonance: SR)とは,系の雑音強度の増大に対して系の応答が向上する非線形現象のことである.従来,雑音は工学的には邪魔なものとしてフィルタ処理等を駆使して積極的に取り除かれてきた.しかし,確率共鳴では異なるアプローチをとる.すなわち,雑音を積極的に利用することで,系の応答を改善する.例えば,生態系は雑音を巧く信号処理に活かすことで,雑音に埋もれた微弱な信号であっても感知できるしくみを有している.このしくみを情報通信に応用することができれば,従来の系では感知できないような微弱な信号を用いた情報通信システムの構築が期待される.そこで本サーベイ論文では,まず確率共鳴現象についての初期の検討から現在に至る研究動向を俯瞰し,確率共鳴現象を支える基礎理論についての概説を試みる.次に,確率共鳴現象の情報通信への応用を促すため,1bit A/D変換器による多レベル信号の復調,仮説検定においても一定の条件下で信号検出確率を改善できるなど,具体的な応用例について概説し,読者の現象応用の手助けとしたい.
著者
辻井 明日香 笠島 崇 羽多野 裕之 山里 敬也
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J105-B, no.12, pp.918-927, 2022-12-01

超音波を利用したセンサは車載用途や産業用途において障害物の検知センサとしてよく用いられる.一方で,検知距離及び検知速度の問題から駐車支援などの準停止,近距離用途に限られる.本論文では,超音波センサを用いた低速自動運転などに適用可能な障害物位置推定システムの開発を目標とし,短時間で広範囲測定が両立する検知手法を検討する.提案するシステムでは,送信部に検出平面に対して垂直にアレイ化した超音波センサを用いることで,扇状のビームを形成し,目的の範囲を1回の検知で網羅する.実証実験を実施した結果,提案するシステムを用いて20 km/hで走行する障害物(自動車)を15 m先かつ速度誤差約2.2%で検知することに成功した.また,受信センサアレイを用いた多辺測量により位置推定が可能であることを確認した.以上の結果より,提案するシステムは低速走行条件において有効であることを示した.
著者
本庄 勝 牧戸 知史 山里 敬也 岡田 啓 片山 正昭 小川 明
出版者
電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 = The transactions of the Institute of Electronics, Information and Communication Engineers. A (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.85, no.2, pp.214-230, 2002-02-01
参考文献数
15
被引用文献数
5

無線環境での動画像通信では、動画像符号化器の要求品質を満たすために、誤り訂正符号等によって符号化データを保護する必要がある。しかしながら誤り訂正符号は、一般に、訂正能力が高いほど処理能力が必要で、ビデオホンのような即時性を要求する動画像メディアでは利用が困難となる。そこで本論文では、誤り訂正復号と動画像復号を統合した、低遅延、低劣化を可能とする即時型動画像並列復号方式を提案する。この方式の最大の特徴は、一つの誤り訂正符号に対して処理時間と訂正能力の異なる二つの復号化器を用意して、動画像の並列復号を行う点である。暫定処理で得られた訂正復号結果で画像(出力画像)を復元する一方、十分な訂正処理をした信頼度の高い結果で画像(参照画像)を復元することで、フレーム間の誤り伝搬を防ぎ、画像品質の劣化を抑制する。この特性を、3次元DPCM予測符号化器を使用して解析的に明らかにする。そこで参照値に誤りがなければ通信路雑音による画質劣化は最小になること、予測フィルタの相関値が高いほど、参照画像での雑音の影響が大きく、またこの場合でも参照画像に誤りがなければ、通信路雑音の影響は復元画像にはほとんど影響を与えないことを示す。具体例として、H.263と連接符号のモデルを用いて計算機シミュレーションによる評価を行っている。この結果、並列復号方式は、グレースフルデグラデーションが実現され、特にレイリーフェージングチャネルではその効果が大きく現れることを示す。また低ビットエネルギー対雑音電力比においても画質はアナログライクな劣化になり、同じ客観評価値であっても主観評価に与える影響は小さいことを示す。
著者
山里 敬也 YAMAZATO Takaya
出版者
名古屋大学高等教育研究センター
雑誌
名古屋高等教育研究 (ISSN:13482459)
巻号頁・発行日
no.20, pp.19-34, 2020-03

本稿は2019年9月に開催された「オンライン学習の可能性と課題」と題したシンポジウムでの筆者の講演内容を書き起こしたものである。具体的には、名古屋大学におけるオンライン教育の支援体制について述べていくが、そこにはページ数を割かず、オンライン学習のメリットと問題点などシンポジウム企画案にあった主な論点に対して筆者なりの回答を「学習者を主体とした教育」のコンテキストで試みる。また、経済開発協力機構(OECD)がまとめたポジションペーパー(2030年に向けた学習枠組み)を取り上げ、抜本的なカリキュラム改革が必要であること、とりわけ現状の過密なカリキュラムを解消することが急務であることを述べる。そのための施策の一つとして講義の標準化とオンライン教材について述べる。学習者を主体とした教育への転換は世界的な潮流であるが、そのための支援体制が脆弱であり、ここが大問題である。教育改革を真に望むのであれば教育改革を担う支援体制を強化し、そこに大学がもつリソース(ひと・かね・もの)を大胆に投入すべきである。This article is a transcript of the author's presentation at a symposium entitled "Possibilities and Challenges of Online Learning" held in September 2019. The article describes in detail the online education support division at Nagoya University, but the author does not divide the number of pages. He tries to reply to the five questions held up for the symposium in the context of "learner-centered education." The article also deals with the OECD (Organisation for Economic Co-operation and Development) Learning Framework 2030 and then emphasizes the drastic curriculum reform, especially the urgent need to replace the current overcrowded curriculum. As one of the measures for this purpose, the author suggests lecture standardization and online teaching materials. The shift to learner-centered education is a global trend, but the support system for this is insubstantial. This is a significant problem. If education reform is truly desired, the support system for education reform should be strengthened, and the university's resources (people, money, things, etc.) should be invested boldly.
著者
山里 敬也 YAMAZATO Takaya
出版者
名古屋大学高等研究教育センター
雑誌
名古屋高等教育研究 (ISSN:13482459)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.267-279, 2018-03

本稿では、筆者が実践している「貧乏人の反転授業(poorman’s flipped class)」について、その評価と私見を述べる。具体的には、2015年度および2016年度に実施した授業について、学習効果があるのか無いのか、についての評価および考察を行い、筆者の所感を述べる。結論を述べると、学習効果が期待できる点については間違いないであろう。とりわけ、事前学習をしっかりとやってくる学生については、著しい学習効果が期待できる。一方で、反転学習の鍵を握る時間外学習を向上させる仕組み、および、時間外学習における学習内容を把握する仕組みについては、未だ試行錯誤を行っている。ICTを活用したシステム利用を採用しないと難しいのでは無いか、と感じ始めている。This report evaluates active learning techniques employed by the author in a so-called “poor man’s flipped classroom.” Different from a flipped classroom that provides video lectures, students self-learned outside of school hours using a textbook and references in the poor man’s flipped classroom. A challenge is achieving equivalent teaching and learning effectiveness with this active learning pedagogical method. This report estimates lectures given by the author in 2015 and 2016. As a result, the flipped classroom shows positive impact on students’ learning effects, especially for students who work hard on advance preparation. Self-learning outside school hours is often viewed as the critical element in the flipped classroom. However, enhancing self-learning performance is difficult without the aid of information systems.
著者
カシヤプ クムド 和田 忠浩 片山 正昭 山里 敬也 小川 明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IT, 情報理論
巻号頁・発行日
vol.95, no.590, pp.95-100, 1996-03-18
参考文献数
4
被引用文献数
2

本論文は, 送信機の非線形増幅特性が帯域制限スペクトル拡散CDMAシステムの特性に与える影響について述べている. 非線形増幅特性としては, バンドパスハードリミタ(BPHL)を考える. また変調方式として, 帯域制限による包絡線変動が比較的小さいπ/4-shift QPSKとπ/2-shift BPSKを採用し, 多元接続時におけるビット誤り率特性を求め, 非線形増幅の下における両変調方式の有効性を示した. また帯域制限された信号を非線形増幅することによるスペクトルの広がりについても, 帯域外幅射電力で評価し特にπ/2-shift BPSKが良い特性を示すことを明らかにした.
著者
三家 祥平 小林 健太郎 山里 敬也 片山 正昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SR, ソフトウェア無線 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.153, pp.19-24, 2010-07-22

協調スペクトルセンシングシステムでは,複数のノードがスペクトルセンシングを同時に行い,判定結果をコントロールチャネルを通してフュージョンセンターに報告する.本稿では,このコントロールチャネルの周波数帯域幅の利用効率の改善を目指す.帯域幅の有効利用のため,各ノードにおける判定条件に逐次検定を適用した.逐次検定により,ノードからの報告のタイミングがずれるため,同時報告数の最大値が減り,コントロールチャネルに必要な帯域幅を削減することができる.また逐次検定は,同時報告数を減らすだけではなく,一次システム信号の検出精度も改善できることを,数値例により示す.さらに,報告数の偏りを考慮したフュージョンセンターの最終判定規準を提案し,さらなる検出精度の改善が実現できることを示す.
著者
増田 恭一郎 山里 敬也 岡田 啓 片山 正昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.90, no.9, pp.696-704, 2007-09-01
被引用文献数
30

本研究では,LEDイ言号機と車載カメラを用いたITSのための並列光空間通信について考える.本方式では受信機がカメラであるため,複数のLEDから送信されたデータを個別に復調することが可能であり,LEDの数を増やせばそれだけデータレートを向上させることができる.しかし,遠距離から送信機LEDを撮影した際に隣接するLEDが画像内で干渉することが問題となる.そこで本論文では,この干渉に対する耐性をもった階層的符号化方式を提案・評価する.提案方式では,二次元高速ハールウェーブレット変換を用いて階層的符号化を実現する.性能評価は計算機シミュレーション,実装実験の両面からなされ,提案方式の有効性を示す.
著者
太田 健太郎 小林 健太郎 山里 敬也 片山 正昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.95, no.2, pp.246-256, 2012-02-01
被引用文献数
1

大陽エネルギーの取得を行う無線センサネットワークにおけるデータ伝送成功率の向上を目指している.ネットワーク全体の消費エネルギーを低減する方法として,データ送信時にノードがデータの中継を行う協力伝送方式の適用を考える.本論文では,まずノードの電池残量,消費エネルギーを考慮した中継ノード選択手法を提案し,全体的なデータ伝送成功率の向上を行う.しかし,取得エネルギーの変動を考慮しない場合,夜間にデータ伝送成功率が低下する問題が生じる.そこで,協力伝送に電池切れにより停止したノードの再稼動条件を導入することで昼夜のデータ伝送成功率の平滑化を行い,要求される高いデータ伝送成功率を達成する.