著者
小森 義峯
出版者
関西法政治学研究会
雑誌
憲法論叢 (ISSN:24330795)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.51-71, 2005-12-17 (Released:2018-01-10)

The Tenno system is Japanese monarchy. The construction of this essay is as follows. (1) concept of the Tenno system, (2) concept of monarchy, (3) characteristic of modern constitutional monarchy, (4) the first characteristic of the Tenno system - the Imperial eternal line, (5) the second characteristic of the Tenno system - religious service, (6) the third characteristic of the Tenno system - Imperial rescript.
著者
小森 義峯
出版者
関西法政治学研究会
雑誌
憲法論叢 (ISSN:24330795)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.1-20, 2002-12-23 (Released:2018-01-10)

In the constituent Imperial Diet of 1946, Premier Yoshida explained that all war and all war potential including a war and war potential for self-defense were renounced on the Art. 9 of the draft of the Japanese Constitution. Japanese successive Cabinet has been adopting this interpretation on the Art. 9. Therefore, the present Cabinet also insists on the unconstitutionality of Execution of the right of collective self-defense. On the other hand, according to the interpretation of Kyoto school, as the Art. 9 renounces only a war as means of settling international disputes, by a general idea of international law, we can execute the right of collective self-defense. In this thesis, from a standpoint of Kyoto school, I advice change of the govermental interpretation on the Art. 9 of the Japanese Constitution.
著者
小森 義峯
出版者
関西法政治学研究会
雑誌
憲法論叢 (ISSN:24330795)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.1-21, 2000-12-20 (Released:2018-01-10)

In Japan, after restoration of sovereignty, there was the first movement (1952-1960) of amendment to the Constitution for rearmament. Secondly, there was a resting stage (1960-1990) in high growth of economy. Thirdly, since 1990 there is a new movement of amendment to the Constitution for international contribution of man power. But I am sorry to say that they forget the traditional Emperor system as a fandamental problem of amendment to the Japanese Constitution in all period.
著者
小森 義峯
出版者
関西法政治学研究会
雑誌
憲法論叢 (ISSN:24330795)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.1-11, 1994-04-15 (Released:2018-01-10)

The 17 Articles Constitution by established Prince Shotoku has been neglected as one of no value by many constitutionalists of Japan. But such a tendancy is not right. In this essay, I emphasized (1) importance as the first written constitution of Japan, (2) importance as a national essential polity of Japan, (3) importance as the first written constitution all the world, (4) importance as a useful constitution for the future on this subject.
著者
森安 孝夫
出版者
内陸アジア史学会
雑誌
内陸アジア史研究 (ISSN:09118993)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.1-29, 2010-03-31 (Released:2017-10-10)

Comparing with a Manichaean silk-painting at Yamato-bunkakan (Nara, Japan) studied by YOSHIDA Yutaka and basing on the historical background, I have identified another silk-painting at Seiunji temple (Yamanashi prefecture) as an image of the Manichaean Jesus. The latter was first introduced as a Nestorian image by IZUMI Takeo in his article published in 2006. Soon after its publication, however, Dr. Zs. GULACSI and I have independently arrived at the same conclusion that it should be regarded as the Manichaean Jesus. Contrary to her article made from an art-historical point of view, I have mainly discussed a history of the Manichaeans who survived in southern China since the ninth century. We are now able to affirm that at least seven Manichaean paintings are preserved in Japan, and that they were mixed up with paintings generically known as Song and Yuan Buddhist paintings produced chiefly in southern China. Basing on this fact, I have proposed a new interpretation of the bilingual epitaph in Syro-Turkic and Chinese dating from 1313 unearthed at Quanzhou as well as a revaluation of the account on an unknown religion in Fuzhou described by Marco Polo.
著者
上子 優香 榊 剛史 原 忠義 森 純一郎 坂田 一郎
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第29回 (2015)
巻号頁・発行日
pp.4I13, 2015 (Released:2018-07-30)

これまでニュース記事の一読者に過ぎなかった人々が、ソーシャルメディアを通じて意見を発信することで社会的影響力を持つようになってきた。本研究ではYahoo!ニュース内のコメントとTwitterでのコメントを対象として、ニュース記事のもつ言語的特徴が、ニュース記事の読者がソーシャルメディア上で発信するコメントの数や感情度に与える影響と、プラットフォームによるコメントの性質の違いを明らかにした。
著者
森 年恵
出版者
日本映画学会
雑誌
映画研究 (ISSN:18815324)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.28-50, 2020-12-05 (Released:2022-07-04)
参考文献数
48

本論は、阿部豊監督作品(1950年、新東宝)、島耕二監督作品(1959年、大映)、市川崑監督作品(1983年、東宝)の三作の『細雪』を、『アダプテーションの理論』(ハッチオン)、『映画リメイク』(Verevis)による「リメイク/翻案」の概念拡大を参照しつつ検討することを目的とする。阿部作品は原作への忠実を旨としながら妙子に焦点を当て、島作品は阿部作品の基本構造を採用してメロドラマ化しつつ雪子と妙子にトラウマの主題を導入し、市川作品は原作からの新たな翻案を試みて貞之助の雪子への欲望の描写と四姉妹の描き分けを行った。三作の製作の中に、「リメイク/翻案」の両者を含む『細雪』=「美しい四姉妹の物語」の図式の生成過程を見ることができる。「リメイク」および「翻案」の概念は、近年の概念拡大によって、それぞれを「メディア内」「メディア間」の現象として理解することが困難になっているが、産業、受容の側面も含めた三作の検討の結果、多様な現象の総合的な運動として見る 「リメイク」と翻案者の動機を含む製作過程を重視する「翻案」という視点の相違が重要と結論づけられた。
著者
森 年恵
出版者
日本映像学会
雑誌
映像学 (ISSN:02860279)
巻号頁・発行日
vol.108, pp.206-225, 2022-08-25 (Released:2022-09-25)
参考文献数
59

本論は、溝口健二作品の中でまだ十分に考察されていない『噂の女』(1954年、大映)を、『ジェニイの家』(マルセル・カルネ監督、1936年)のリメイク作品として検討する。本映画は、舞台をパリのナイトクラブから京都島原の廓、井筒屋に移し、母娘と男性の三角関係などの基本プロットを受け継ぐ。ただし、三角関係に娘も恋人も気づかないまま母の元を去る原作と異なり、『噂の女』はそれに気づいた上での三者の激しい衝突を経て、男性による女性の搾取を認識することで被害者として母娘が連帯するに至る。リメイク過程の詳細な検討から、川口松太郎による小説へのアダプテーションが甘い「母もの」であったことが、製作過程に困難をもたらしたことが見える。女性の搾取という溝口の一貫した主題が導入されたものの、廓の経営者の母娘の和解が搾取への批判を弱くしたことが同時代の低評価となった。しかし、群像を描くカルネの世界を受け継ぎながら、時代を超えた搾取構造の全体を井筒屋の内部に集約したところに本映画の成果を見ることができる。原作の制約の中で新たな表現を生むリメイク映画の創造性の一例と考えられる。
著者
森 裕之
出版者
経営哲学学会
雑誌
経営哲学 (ISSN:18843476)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.110-123, 2020-10-31 (Released:2021-06-08)
参考文献数
20
被引用文献数
1

グローバル経済と国民国家による巨大な政治経済システムが不安定化し、人口の少子高齢化が進んでいる。これらの社会状況は地域の社会経済主体が相互に協力し合うことを通じて、地域を持続的に発展させていくことを求めている。それを政策的に取り組んでいくためには、コミュニティをベースにした政策実践が不可欠である。この動きは世界的に共通したものとなっている。しかし、合理的個人主義を基礎におく主流派経済学をはじめとする社会科学においては、コミュニティが理論の中へ位置づけられてくることはなかった。その例外としてのメリット財概念は、コミュニティと経済学をつなぐ論理を有している。コミュニタリアニズムでは、コミュニティを構成するものとして個人のみならず企業等も位置づけている。そして、コミュニティにおける地域経済の独自の重要性についても主張されてきた。これらの実践は日本においても進められてきた。その典型例として、地域の経済自立化を追求してきた長野県飯田市の取り組みがある。また、国全体としてみても、コミュニティに基礎をおく地域政策を求める公共サービスの制度改革がなされてきた。このような状況は、それを支えるための理論としての地域経営論の構築を求めている。