著者
高橋 正行 森本 康彦 植野 真臣 横山 節雄 宮寺 庸造
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.47, pp.19-24, 2005-05-07
被引用文献数
1

本研究では, e-Learningを用いて複数の学習者が一斉に同期的に授業を受けながらも個に応じることのできる授業を実現させることを目的とする.本研究が目指す授業の実現には, 授業中の学習者のさまざまな状態に応じて教師が適切な行動をとる必要がある.しかし学習者の行動と状況に対応した適切な教師の行動のバリエーションは多く存在しており, このことがe-Learningシステムの開発を困難にしている.そこで, 本論文では, 学習者の行動と状態を基にした学習状態遷移図と, それを形式的に記述する手法を提案する.本手法で記述した遷移図は, 学習者の行動, 状態, 教師(システム)の動作が明示的に記述できるため, e-Learningシステムの設計・開発の遂行を容易にすると考えられる.
著者
福田 剛志 森下真一 森本康彦 徳山 豪
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告数理モデル化と問題解決(MPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.72, pp.1-8, 1996-07-26

データベースからの決定木の構成において、数値属性の取り扱いは非常に難しいとされていた。実際、有名なエントロピーを用いた決定木構成法について、発案者のQuinlan自身、多くの数値属性があるデータに対しては効率を保証できないことを指摘している。この問題に対する解決法として、最適化問題として数理モデル化した二次元関連ルールを分岐法則に使う方法を提案し、効率的な決定本の構成法を、プロトタイプシステムをデータマイニングシステムSONAR(ystem for Optimized Numeric Association Rule)のサブシステムとして実現した。ここでは、数理的側面からの理論的裏付けと実験結果を報告する。We propose an extension of an entropy-based heuristic of Quinlan [Q93] for constructing a decision tree from a large database with many numeric attributes. Quinlan pointed out that his original method (as well as other existing methods) may be inefficient if any numeric attributes are strongly correlated. Our approach offers one solution to this problem. For each pair of numeric attributes with strong correlation, we compute a two-dimensional association rule with respect to these attributes and the objective attribute of the decision tree. In particular, we consider a family R of grid-regions in the plane associated with the pair of attributes For R ∈ R, the data can be split into two classes: data inside R and data outside R. We compute the region R_<opt> ∈ R that minimizes the entropy of the splitting, and add the splitting associated with R_<opt> (for each pair of strongly correlated attributes) to the set of candidate tests in Quinlan's entropy-based heuristic. We give efficient algorithms for cases in which R is (1) x-monotone connected regions, (2) based-monotone regions, (3) rectangles, and (4) rectilinear convex regions. The algorithm for the first case has been implemented as a subsystem of SONAR(System for Optimized Numeric Association Rules) developed by the authors. Tests show that our approach can create small-sized decision trees.
著者
高木 岩生 山森 和彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎
巻号頁・発行日
vol.95, no.553, pp.41-48, 1996-03-06

インタラクティプテレビ(ITV) では、提示された映像情報に対してユーザが所望とする対象を指定することによりハイパメディア検索等が可能となる。本資料では、ー般ユーザに馴染みのあるリモコンにポインティング機能を搭載し当該リモコンにより映像情報に対する位置の指定を行う方式に関して、操作性を評価するための基本的実験及び実験結果を踏まえた改良方式について報告する。評価実験では、被験者は、 リモコン操作は簡単に慣れると指摘しており、また、大部分の被験者は、動画像に対する操作はリモコンが良い、と指摘していた。しかし、リモコン方式では、手振れがあるので所望とする位置を正確に指定しにくい等の問題もある。そこで、この手振れを補正する機能を追加した改良方式を提案する。
著者
森田 武
出版者
国語学会
雑誌
国語学 (ISSN:04913337)
巻号頁・発行日
no.13, pp.51-62, 1953-10
著者
森山 剛 坂内 正夫
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.J84-D2, no.6, pp.1122-1131, 2001-06-01

本論文では,テレビドラマ映像の心理的内容に基づいた要約映像の生成手法を提案する.従来の映像要約の研究では,カットなどの映像の構造を利用する方法やビデオ中のオブジェクトに基づく方法などがほとんどであった.一方テレビドラマに対しては,映像コンテンツの心理的な展開(盛り上がりなど)を視聴者は重要視していると考えられるが,映像の心理面に基づいた方法はまだ提案されていない.テレビドラマは,物理的構成要素としてトラック構造(カッティング,登場人物のセリフ,BGM,効果音)を有しているが,演出家などは特定の心理的な印象を表現するために経験的知識に基づいてその時間的構造を巧みに操作していると考えられる.そこで本研究では,この経験的知識に基づき,心理的に重要な箇所をそれに対応するトラック構造の時系列パターンとして検出し,要約映像を生成する手法を提案する.実験において本手法をテレビドラマ映像に適用した結果,約14分の1の時間長に圧縮でき,更に主観評価実験の結果,本編内容の保存性能及び切出しの自然性に関しても本手法の有効性が示唆された.
著者
森 浩一 和田 耕一 寅市 和男
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報学基礎(FI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.57, pp.17-23, 1999-07-16
被引用文献数
5

紙文書をデジタル化して利用する場合、一般的にはピクセル画像として扱われる。しかし、ピクセル画像では様々な出力デバイスの解像度を十分に活用した出力を得ることは難しい。これに対し関数化図形を用いた画像は、画像内の領域の輪郭線を近似連続関数で表現しているため小さいサイズの画像ファイルから任意の解像度で出力できる。本論文では、Dynamic Programmingを用いて輪郭線の分割と分割された輪郭線の関数近似を行って関数化図形を生成する手法について述べる。いくつかの実験によって提案する手法が紙文書のデジタル化に適している事を示す。Although pixel image has been used for digitizing paper documents, pixel image hardly exploits resolution of various output devices. On the other hand, the image represented by function approximation can be output in arbitrary resolution, because boundaries in the image are represented by approximated continuous functions. In addition, The image represented by function approximation has merits of its compact file size and fast drawing. In this paper, a new method, which divides boundaries and approximates the each partial boundary using Dynamic Programming for creating the image represented by function approximated shapes, is introduced. Some experimental results are shown to ensure the efficiency of proposed method for digitizing paper documents.
著者
宮林 直樹 茂呂 征一郎 森 真作 笹瀬 巌
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 A (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.J82-A, no.2, pp.289-293, 1999-02-25

近年,カオス発振器の結合系に生じる同期現象は, カオスの初期値鋭敏性の観点から興味深い現象として注目を集めている. しかし,カオスの同期現象についての研究は始まったばかりであり, 種々の結合系の同期現象について実験, 及び数値計算から検証することが必要である. 本論文では, 二つの異なったカオス発振器の結合系に生じる同期現象を調べることを目的とし, Chua回路と稲葉らによって提案されたカオス回路を抵抗によって結合した系を提案する. そして,回路実験と数値計算結果から, 提案回路から非同期のカオスと同期した周期解が確認される. 興味深い現象として, 稲葉の回路の負性抵抗の増加によって, 非同期であったカオスが同期した周期解に遷移するという現象を報告する.
著者
原 正一郎 杉森 裕樹 古海 勝彦 東福寺 幾夫 窪寺 健 河合 正樹 吉田 勝美
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.32-52, 2003
被引用文献数
1

健康審査(健診)には多数の施設が関わっており,これらの施設の健診情報システム間でデータを交換する必要がある.ところが健診に関わるデータ構造は多様であり,健診依頼元へ検査結果を電子的に還元することすら容易ではない.そこで平成8年より,日本総合健診医学会情報委員会は,健診データの有効利用を図るために日本保健福祉医療情報システム工業会と合同委員会を組織し,標準健診データ交換規約(HDML:Health Data Markup Language)とツールの開発に着手した.HDMLはSGML/XMLを基礎とし,既存の医療情報交換規約との互換性を考慮しつつ,健診に特化したデータ交換規約である.本稿ではHDMLの構造と,HDMLツールを用いた評価試験の結果について述べる.HDMLの導入によりデータ交換にかかわるコストの削減が可能となる.さらにデータ交換の段階でデータ構造が標準化されるため,複数の医療施設で発生した健診データを生涯健康管理データベースとして集積・管理できるようになり,生活習慣病などの予防医学にも大きく貢献することが期待される.