著者
横井 正之 田城 孝雄
出版者
Japanese Society of Drug Informatics
雑誌
医薬品情報学 (ISSN:13451464)
巻号頁・発行日
vol.19, no.4, pp.188-194, 2018-02-28 (Released:2018-03-21)
参考文献数
10

Objective: We analyzed the effects of the number of prescriptions on the number of drug stocks in community pharmacies by administering questionnaires to community pharmacies in Shiga Prefecture, Japan (N=159).Methords: We identified a significant positive correlation between drug stocks and their amount, and a significant negative correlation between inventory turnover and the concentration ratio of prescriptions issued by any medical institutions.  Therefore, this implies that the amount of drug stocks influenced value, and a lower ratio of prescriptions issued by neighboring medical institutions increased inventory turnover.  Furthermore, multi-regression analyses on the amount of drug stocks and the number of prescriptions from neighboring medical institutions and other medical institutions were performed.  The results are as follows.Results: The number of stock drugs is much less influenced by the number of the prescription of vicinity medical institutions than the other medical institutions.  On the other hands, the money amount of stock is more influenced by the number of the prescription of vicinity medical institutions than the other medical institutions.Conclusions: We thus identified the relation between the number of prescriptions from neighboring or other medical institutions and the number of drug stocks and their amount.  These findings will be made available to community pharmacies that want to prescriptions issued by not only the neighboring medical institutions but others as well.
著者
坂口 裕子 平井 華 北川 理沙 小池 雄悟 正木 拓也 横井 正之 横井 裕子 一川 暢宏
出版者
日本社会薬学会
雑誌
社会薬学 (ISSN:09110585)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.37-44, 2022-06-10 (Released:2022-06-21)
参考文献数
23

Introduction: This study aimed to determine the trends in the use of medicines that can affect the recognition function of patients aged ≧70 years. Since 2015 when the “Safe Drug Treatment Guidelines for the Elderly” was revised, these medicines are dispensed at a community pharmacy located in a satellite city. Methods: We compared the dispensing results from 2014 to 2015-2019 and investigated the ratio of prescriptions containing the medicines that can affect the recognition function using the clinical department and medicine type. Results: Prescriptions containing medicines that can affect recognition function have been on a downward trend since 2015. During this period, the number of medicines per prescription did not decrease, and the medicines that can affect recognition function were replaced with other medicines. On the other hand, no decrease in the number of medicines that can affect recognition function was observed in internal medicine. In medicine type, the ratio of benzodiazepines drugs decreased; however, it increased again in 2019. Conclusion: There was a decreasing trend in the use of medicines that can affect recognition function of the elderly in departments other than internal medicine after 2015.
著者
藤岡 豊 桑山 幸久 市原 義雄 安野 尚史 塚本 純久 横井 正史
出版者
Japan Society of Health evaluation and promotion
雑誌
日本総合健診医学会誌 (ISSN:09111840)
巻号頁・発行日
vol.25, no.4, pp.365-369, 1998

40歳から83歳の1, 769名 (男1, 184名, 女585名) の一般中高年者について, 保有する危険因子の数と, 最大酸素摂取量 (VO<SUB>2max</SUB>) , および無酸素性作業閾値 (Anaerobic Threshold, AT) における酸素摂取量 (VO<SUB>2AT</SUB>) , 心拍数 (AT時HR) , 収縮期血圧 (AT時SBP) との関連を調査した。危険因子としてはSyndrome XとDeadly Quartetの指標を参考に, 空腹時血糖, 血圧, LDLコレステロール, HDLコレステロール, トリグリセライド, 体格指数 (Body Mass Index, BMI) の各項目について検討した。運動負荷は, 自転車エルゴメーターによるRamp負荷を行った。男女別に保有する危険因子の数 (<I>N</I>) により<I>N</I>=0群 (<I>n</I>=343) ~<I>N</I>=5群 (<I>n</I>=18) (<I>N</I>=6該当者なし) に分類したところ, 男女とも抱えている危険因子の多い群ほど, VO<SUB>2max</SUB>, VO<SUB>2AT</SUB>ともに低い値を示した。また個々の危険因子の程度も, 危険因子数が多い者ほど高い (HDLについては低い) 傾向が認められた。これに対し, AT時HRの予測最大HRに対する割合は男女ともほぼ一定で, 63.8%~68.9%であった。VO<SUB>2max</SUB>, VO<SUB>2AT</SUB>ともに保有危険因子の数とおおむね逆相関を呈し, 体力レベルの低い者ほど多くの危険因子を抱えていた。AT時HRの予測最大HRに対する割合はその保有危険因子数の多寡にも影響を受けず, 運動処方の目安として合理性の高いものであると考えられた。
著者
横井 正信
雑誌
福井大学教育・人文社会系部門紀要 (ISSN:24341827)
巻号頁・発行日
no.4, pp.113-173, 2020-01-17

2015年秋に始まったいわゆる難民危機に際して、メルケル首相は難民に対して事実上国境を開放する政策をとり、その結果ドイツには大量の難民が流入する結果となった。CDU/CSU内では、すでにそれまでも財政拡張的な社会保障政策、規制強化的な労働市場政策、従来の家族政策や原子力政策の転換等によって中道左派有権者へと支持基盤を拡大し、将来的に緑の党との連立を可能にするというメルケルの「党近代化」路線に対して、経済自由主義派や価値保守派からの批判が高まっていた。そのような状況のなかで勃発した難民危機は、CDU内及びCDU とCSU の間に激しい内部対立と混乱をもたらし、2017年連邦議会選挙を中心としたその後の一連の選挙におけるCDU/CSU の敗北へとつながった。その結果、CDU とCSU の党首であるメルケルとゼーホーファーはともに党首を辞任せざるを得なくなったが、このことは必ずしもメルケルの路線が否定されたことを意味せず、社会の大きな変化に起因する支持基盤の縮小に対して、CDU/CSU をどのようにして「国民政党」として維持していくのかという課題は依然として解決されていない。
著者
古川 里一郎 横井 正裕 河村 隆 奥田 一郎 松居 雄毅
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.2008, pp._1P1-F01_1-_1P1-F01_2, 2008

The small flight robot which made a flapping of wings the model is manufactured. Some kinds of mechanisms of a flapping of wings are examined, wings area is changed, and lift is measured. Furthermore, paying attention to the size and form of a lattice of wings, it analyzes using finite element method using the piece model of an examination manufactured by 3DCAD about lateral bending, longitudinal bending, and torsional.
著者
横井 正信
出版者
福井大学教育地域科学部
雑誌
福井大学教育地域科学部紀要 (ISSN:2185369X)
巻号頁・発行日
no.6, pp.167-215, 2015

福井大学教育地域科学部紀要(社会科学) , 6, 2015
著者
園田 茂 椿原 彰夫 出江 紳一 高橋 守正 辻内 和人 横井 正博 斎藤 正也 千野 直一
出版者
医学書院
雑誌
総合リハビリテーション (ISSN:03869822)
巻号頁・発行日
vol.19, no.6, pp.637-639, 1991-06-10

はじめに 近年,非典型的な筋力低下を呈する症例がリハビリテーション科に依頼され,治療に当たることが少なくない.そして,患者は簡単に「心因性」と診断される傾向があり,そのような代表的疾患として重症筋無力症があげられる. 重症筋無力症はその症状の動揺性から時に転換ヒステリーと誤診されやすい1,2).また,この疾患の特徴として,発症や増悪の契機に心理的要因が大きく関与しているため3),患者や医療者に与える誤診の影響は少なくない. 我々は「心因性」歩行障害と診断され,リハビリテーション医療が必要であるとして紹介された重症筋無力症患者を経験し,安易に「心因性」,「ヒステリー」と断定することの危険性を痛感した.そしてリハビリテーション医学の分野における診断学の重要性を再確認したので,若干の考察とあわせて報告する.
著者
守安 健児 森近 貴幸 横井 正
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.B0790-B0790, 2007

【目的】 長期臥床により寝たきりとなった患者に対し、理学療法士として何を提供できるのか、今回3名の患者の記述から再考していく。<BR>【方法】 長期臥床により寝たきりとなった患者3名(寝たきり期間3~12年)に対して、接触課題、運動イメージ、視覚イメージを用いた問題を出し、解答していただいた。3名はいずれも既往に大腿骨頚部骨折あるいは脳梗塞などを発症後、寝たきりとなり、今回、誤嚥性肺炎等で入院となった。 四肢の屈曲拘縮が著明で、頭頚部は後屈位となり、褥創等の合併症も併発していた。<BR>【結果】 当初はいずれの患者についてもスポンジなどの接触課題やどの関節が動いたかを解答させる課題において疼痛を訴える、「(肩が)痛い」、「やめて、さわらんで」などの記述であった。上下肢に触れていなくても「動かすよ」というセラピストの声かけのみでも同様の記述を認めた。顔周囲の接触については「(触ってるのが)わかる」、「やわらけーなー」、「(鼻を触ると)鼻じゃな」などの記述を得られるが、体幹や四肢末梢程、疼痛や不快な感情の訴えが多く認められた。<BR> セラピストが「(○○関節は)どうなってるの?」、「曲がってるの、伸ばしているの?」等を問いかけても末梢では殆ど不正解となり、記述も「ようわからん」、「みえんもん」、「どっかにいっとる」などの記述しか得られなかった。<BR> 患者自身の身体を撮影し、患者に自分の身体の位置関係等をイメージさせる、あるいはモデル写真を見せ、自分の身体との差を記述させた。視覚的に写真を確認させた後の記述には変化を認め、「(肘は)曲がってしもうとるなあ」、「(手は)胸にのっかっとるなあ」などの3人称記述を得られるようになり、さらに触れたり、僅かに動かした場合にどこの部位かは正答を得やすくなった。「(指し示した写真のように)肘を伸ばそうか」、「掌が見えるように手を開いて」などとイメージさせることが可能となった。最終的には1人称記述が可能となった。<BR>【考察】 特徴的であったものに、3名とも当初は自分が臥床していることさえもわかっておらず、寝たきりが及ぼす自己身体認知の欠如の大きさを伺わせた。体幹、四肢末梢等は自分の身体ではあるものの注意は向かず、「痛い」という言葉で逃避的に保護するしかないものであることを伺わせた。今回の3名に於ては視覚イメージを手がかりにすることで自分の全体図を理解し、運動イメージを用いやすくなったと思われる。<BR>【まとめ】 すでに長期間寝たきりとなっている患者に対し、他動的関節可動域訓練や起坐訓練のみでなく、その世界を共有し、自分の身体、すなわち世界を取戻していくことが理学療法士の役割であると思われる。今後その治療展開をさらに検討していきたい。
著者
横井 正信 近藤 潤三
出版者
福井大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

近年の経済のグローバル化、経済成長率の低下、国民の高齢化といった先進諸国共通の構造変動がドイツの協調重視型の経済社会・福祉国家体制をどのように変容させつつあるかを、具体的な政策対応の面から調査分析した。その結果、福祉国家体制再編のための政策面での選択肢の幅の狭さが二大政党の政策面での実質的接近をもたらすと共に、両党間の差異を不鮮明化させ、従来のドイツの政党システムに大きな変化をもたらす可能性があることを明らかにした。
著者
谷崎 勝朗 光延 文裕 保崎 泰弘 芦田 耕三 岩垣 尚史 永田 拓也 藤井 誠 高田 真吾 横井 正 浜田 全紀
出版者
岡山大学医学部附属病院三朝医療センター
雑誌
岡大三朝医療センター研究報告 (ISSN:13481258)
巻号頁・発行日
vol.74, pp.1-10, 2004-02-01

1982年から2003年までの22年間に当医療センターで入院加療した2295例を対象に5年間毎にその年次推移を検討した。2295例のうちわけは,気管支喘息1400例(61.0%),COPD510例(22.2%),その他385例であった。1.気管支喘息は,第1期(1982-1986年)の5年間では,平均11.4例/年であったが第4期(1997-2001年)では平均93例と初期と比べ8.2倍の増加が見られた。また,第5期(最近の2年間)では87.0例/年であった。そのなかのSDIA(steroid-dependentintractableasthma)の頻度は初期の68.4%から第4期では29.0%,第5期23.6%にまで低下する傾向を示した。 2.COPD症例は,初期の5年間(1982-1986年)では平均5.2例/年から第4期には44.6例/年へと8.7倍の,また第5期では47.5例/年へと9.1倍の増加が見られた。また,そのなかの肺気腫が占める割合は初期の19.2%から第4期では76.7%,第5期では87.4%と明らかな増加傾向を示した. 3.気管支喘息およびCOPD症例の年齢別検討では,60歳以上の症例の頻度は第1期では30.1%であったが,第4期では68.0%,そして第5期では87.4%と,年々その頻度は高くなっていく傾向が見られた。すなわち,最近22年間の年次推移からは,温泉療法を必要とする呼吸器疾患患者が増加しつつあること,そしてその年令は年々高くなる傾向にあることが示されている。Analysis of 2295 patients with respiratory disease admitted at Misasa Medical Center for last 22 years from 1982 to 2003 was performed every five years. Of all patients with respiratory disease, 1910 (83.2%) patients had asthma and chronic obstructive pulmonary disease (COPD). 1. Of 1910 patients showing obstructive ventilatory dysfunction, 1400 (73.3%) patients had asthma. The frequency of asthma in all patients with respiratory disease was 53. 8% for the first 5 years from 1982, 71. 7% for the second 5 years, 73.6% for the third 5 years, 53.9% for the fourth 5 years and 48.2% in the last two years. 2. The frequency of steroid-dependent intractable asthma (SDIA) was from 23.6% to 41. 3% except the frequency (68.4%) for the first 5 years. The frequency of patients with SDIAshowed a tendency to decrease in recent years. The frequency of patients with pulmonary emphysema in those with COPD was very low 09.2% for the first 5 years) tended to increaseand 76.7% for the fourth 5 years and 87.4% in the last two years. The frequency of patients over age 60 was 30. 1% for the first 5 years, and showed a tendency to increase, and 67. 9% for the fourth 5 years and 82.7% in the last two years. 3. The frequency of patients from distant areas outside Tottori prefecture was larger compared to the frequency inside Tottori prefecture. The number of patients from Okayama, Osaka, Hyogo, Tokyo, Ehime, Yamaguchi, and Kyoto was larger than the number from other distant areas.