著者
田中 実
出版者
関西学院大学
雑誌
法と政治 (ISSN:02880709)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.489-535, 1985-09-20

In der Forschung zur neueren Privatrechtsgeschichte muB man nicht nur die allgemeinen Theorien, sondern auch die einzelnen konkreten Institutionen oder Dogmen bis zur Praxis untersuchen. Das gilt auch fur die Studien uber die Verhaltnisse zwischen dem Naturrecht und dem romischen Recht der Neuzeit. Ich erforsche in diesem Aufsatz die Einstellung von Christian Thomasius in Theorie und Praxis zu den materiell-ethischen Kontrollinstrumenten, die das romische Recht enthielt. Er kritisiert laesionem enormem und legem Anastasianam logisch, geschichtlich und auch hinsichtlich des usus practi in den zwei dissertationibus von einer dem laissez-faire Prinzip entsprechenden Auffassung aus. Aber er als Praktiker, Mitglied der Hallenser Spruchfakultat, anerkennt die Anfechtung wegen laesionis enormis und empfielt andere materiell-ethische Kontrollen uber den Vertrag in seinen Gutachten. Der Inhalt dieses Aufsatzes ist wie folgt gegliedert : I. Einfuhrung II. Theorie (1) laesio enormis (1) laesio enormis (2) Kritik a posteriori (3) Kritik a priori (4) usus practicus (2) lex Anastasiana (1) lex Anastasiana (2) logische Kritik (3) usus practicus (3) Zusammenfassung III. Praxis (1) laseio enormis (2) Weitere Beispiele (1) usura ultra alterum tantum (2) anatocismus (3) billiges Pachtgeld (4) Billigkeit bei der Societat (3) Zusammenfassung IV. SchluBbemerkung
著者
今川 貴博 桑原 文夫 田中 実 阿部 秋男 小栗 健 廣瀬 陽一
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学研究発表会 発表講演集
巻号頁・発行日
vol.38, pp.1387-1388, 2003

杭の急速載荷試験として重錘落下方式におけるクッション材に粘性ダンパーを用いた模型実験を行った。模型砂地盤に設置した直径41mmの模型鋼管杭の頭部に取り付けた6つのダンパーに63.5kgの重錘を落下させ、杭頭における軸ひずみ、鉛直変位および加速度を測定した。その結果、粘性ダンパーはコイルばねを用いた場合に比べて2倍以上の載荷時間を実現できた。また、静的載荷試験(押込み試験)の第2限界荷重までの荷重~変位量曲線を再現できた。
著者
笹尾 登 中野 逸夫 吉村 太彦 川口 建太郎 旭 耕一郎 酒見 泰寛 杉山 和彦 藪﨑 努 福山 武志 田中 実 志田 忠正 梶田 雅稔
出版者
岡山大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2009-04-01

本研究では、新学術領域全体「原子が切り開く極限量子の世界」の目標達成を促進するため以下の活動を行った。総括班会議を定期的に開催し(総計21回開催)各計画研究の進行状況を監督、必要に応じて評価・助言活動を行った。また理論・技術面から領域全体の方向づけを行った。総括班の監督のもとに国際会議「Fundamental Physics using Atoms」を毎年開催し (第4から第7回)、そのプロシーディングスを発刊した。異分野の共同協力を更に推し進めるため、研究者ネットワークの発展拡大を図った。全ての成果をウエッブや紙・電子媒体を活用して、広く国内外へ発信した。
著者
田中 実
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05252997)
巻号頁・発行日
vol.41, no.5, pp.326-349, 1984-02-20

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
著者
田中 実 小林 悟
出版者
基礎生物学研究所
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2010-04-01

身体が作られる過程において、雌雄の決定(性決定)はまず体細胞で行われる。この影響を受けて生殖細胞は卵になるか精子になる(生殖細胞の性決定)が、生殖細胞内でどのようなメカニズムによって性が決まるかは不明であった。本研究の結果、遺伝的制御の基盤が明らかとなり、身体の性決定前から生殖細胞にはY染色体依存的な性差があることが明らかとなった。さらに最終的に卵か精子になるスイッチ遺伝子の同定に成功し、スイッチを切り替えると、卵巣内で機能的な精子が作られる。また適切な性分化のためには、内分泌制御によってゲノムワイドにエピゲノム状態が影響されることが必要で、その制御が乱れると性転換が生じるとの知見が得られた。
著者
田中 実
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
Journal of the Meteorological Society of Japan. Ser. II (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.75, no.6, pp.1109-1123, 1997-12-25
参考文献数
20
被引用文献数
12

東アジアにおける梅雨降水量及び西太平洋における夏のモンスーン (WNPM) の年々変動及び長期変動を1963年から1992年までの30年間の海面気圧・降水量及び5日平均GMS上層雲量データ (1978年4月から1992年12月) を利用して調査した。これらの現象とENSOとの関係を1963年から1992年までの30年間の東部赤道太平洋海面水温(NINO3 SST)を利用して調査した。7月下旬のWNPMの年々変動は、NINO3 SSTと最近の15年間 (1978-1992) のみ高い負の相関があることがわかった。これはLa Nina (El Nino) 年にWNPMは強く (弱く) なりやすいことを示す。7月の梅雨降水量は、NINO3 SSTと上記15年間において高い正の相関があることがわかった。したがって La Nina (El Nino) 年に梅雨降水量が少なく (多く) なりやすいことを示す。これらの関係は最近の15年間については La Nina 年と比較して El Nino 年は WNPM の開始と梅雨降水量の極大が出現する日が20日ほど遅れることによる。7月の梅雨降水量は1963年から1977年の15年間にも NINO3 SST と高い正の相関があることがわかった。しかし La Nina年と El Nino年の梅雨降水量の極大の出現日の遅れの差は小さくなっていた。NINO3 SSTとのラグ相関を計算し、7月下旬のWNPMは5・6月のNINO3 SSTとの負の相関が高かった。梅雨降水量は最近 (前期) 15年間の1978-1992年 (1963-1977年) の期間において、3ヵ月遅い (2ヵ月早い) 月の NINO3 SSTと高い正の相関があることがわかった。NINO3 SSTの自己相関を調べると、1963-1977年の15年間は、2年周期が、1978-1992年は4年位の長い周期が観測された。この周期の変化は、最近の15年間に SSTと WNPM及び梅雨降水量との相関が高くなったことと関係していると考えられるが、今後の調査が必要である。
著者
田中 実
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
気象集誌 (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.72, no.2, pp.255-267, 1994-04-25
被引用文献数
6

5日平均GMS上層雲量(1°×1°メッシュ)データ(1978年4月から1992年12月)、及び5日平均ECMWF上層風(2.5°×2.5゜)データ(1980-88)、を利用してインドネシア・オーストラリア・ニューギニアにおける夏のモンスーンの開始と季節変化を調査した。熱帯モンスーンに伴う雲は、11月にジャワ島・北部ニューギニアで増加し、雨期が始まる。その後、12・1月にかけて東部インドネシア・オーストラリアに広がる。5日平均850hPa及び200hPa面のECMWF上層風の東西成分の季節変化で、850hPaで西風、200hPaで東風が同一地点で観測された期間の始まりを、風によるモンスーン開始日、終わりを終了日とした日付けと比較すると、北部オーストラリア・ニューギニア・スラウエシ島・南部ボルネオ等の島や陸上で、付近の海上にくらべて日射による加熱のため対流活動が活発で、雲量による開始日は早く、終了日は遅れる傾向がみとめられた。インドネシア・オーストラリア・ニューギニアでは広大な海洋のため降水量による雨期の開始(終了)の日付の調査は、ダーウイン付近をのぞいて十分でなかった。しかしGMS上層雲量データによる調査によって、この地域での雨期の開始から終了までの季節変化が明らかになった。
著者
服部 満江 田中 実男
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿兒島大學農學部學術報告 (ISSN:04530845)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.213-223, 1958-10

本稿は鹿児島の農業の発展促進の順序を解明せんとするものであるが, そのためには, 先ずここの農業の本質を弁えた上で, その順序の判別を行わねばならぬ.鹿児島では農業が最も重要な産業でありながら, それが後進的で生産性も低いが, その主なる原因は, ここの農業が自然条件並びに市場条件に恵まれておらぬことと, 第2次産業未発達の故に農業人口が漸次増大した結果生じた多数の零細農家が農業生産を担当していることにある.そこで鹿児島の農業の発展促進のためには, これらの不良条件に対処するための処置が優先的に考慮され, 以て農業生産の安定を期することが基本的な重要事項となつてくる.その内容について概言すれば, 気象条件上農業生産にとつて最も不利な台風に対処するためには, 水陸稲の早期栽培, 畜産の強化, 果樹園の防風施設の強化が優先さるべく, また, 土壌条件上生産に不利な火山灰土壌に対処するためには, 地力増進方式の設定, ボラ, コラ層の排除, 更には畑地灌漑などが優先さるべきである.水田においても秋落田についての地方増進方式は必要であり, 用排水路の改善などが先ず考慮さるべきである.農産物販売のための市場条件の不利に対処するためには, 共同販売体制の確立は不可欠であり, また市場の動向に適応して計画的な生産を行うべき考慮も重要である.次に, 零細農が農業生産を発展的に担当し得ることを計るためには, 外部より農業資本を導入し, 計画的指導体制を確立し, また, 農家の協力体制を作り上げることが, 至難ではあつても, 優先的に考慮さるべきであり, 更に他方では, 開墾, 工場誘致, 出稼移民の促進を通じて, 零細農の発展的解消への努力もつづけられねばならぬ.これらの考慮に基づいて, 従来の諸種の農業発展促進計画を再検討すれば, 問題のとり上げ方の順序並びに各種問題間における相互関係が充分理解され得る場合が多い.