著者
伊藤 拓 竹中 晃二 上里 一郎
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.162-171, 2005-06-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
47
被引用文献数
11 2

多くの抑うつの心理的要因が提唱される中, 抑うつの心理的要因の共通点や抑うつを引き起こす共通要素についての検討はほとんどなされていない。本研究では, この点に着目し, 従来の代表的な抑うっの心理的要因である完全主義, 執着性格, 非機能的態度とネガティブな反すうの関連を明らかにするとともに, 完全主義, 執着性格, 非機能的態度からうつ状態が引き起こされる上で, ネガティブな反すうが重要な共通要素として機能しているかを検討した。大学生 (N=191) を対象とした8ヶ月間の予測的研究を行った。その結果,(1) 完全主義, 執着性格, 非機能的態度という異なる抑うつの心理的要因は, 共通してネガティブな反すう傾向と正の相関があること,(2) これらの心理的要因が高くても, うつ状態が直接的に引き起こされるわけではなく, ネガティブな反すう傾向が高い場合にうつ状態が引き起こされることなどが示された。以上のことから, 完全主義, 執着性格, 非機能的態度という異なる抑うつの心理的要因からうつ状態が引き起こされるメカニズムには, ネガティブな反すう傾向が共通要素として介在していることが示唆された。
著者
前場 康介 竹中 晃二
出版者
日本行動医学会
雑誌
行動医学研究 (ISSN:13416790)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.36-40, 2012 (Released:2014-07-03)
参考文献数
22
被引用文献数
1

本研究の目的は、セルフ・エフィカシー(SE)の強化を意図した介入が高齢者の運動継続に及ぼす効果をメタ・アナリシスにより検討することであった。国内および国外における論文について、「高齢者(older)」、「運動(exercise)」、および「自己効力感/セルフ・エフィカシー(self-efficacy)」をキーワードとして検索した。論文の採択基準として、①60歳以上の高齢者を対象としていること、②SEの向上を意図した介入を行っていること、③ランダム化比較試験であること、④SEおよび運動継続に関する評価を行っていること、および⑤メタ・アナリシスに必要な統計量が記載されていること、という5つを設定した。これらの基準を満たす5件の研究を対象としてメタ・アナリシスを実施した結果、運動SEの強化を意図した介入が高齢者の運動継続に有効であること、さらに、その効果はフォローアップ時により顕著に表れることが明らかになった。高齢者を対象とした今後の運動介入研究においては、SEの強化を意図することが重要であるとともに、その具体的な介入方法について詳細に検討することが必要になると考えられる。
著者
有田 真己 竹中 晃二 島崎 崇史
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.41, no.6, pp.338-346, 2014

【目的】在宅運動の実践に対する自己調整バリア・セルフ・エフィカシー(以下,バリアSE)を評価するための在宅運動セルフ・エフィカシー尺度(Home-Exercise Barrier Self-Efficacy Scale;以下,HEBS)を開発し,信頼性・妥当性を検討すること,およびHEBSと基本属性との関連をあきらかにすることを目的とした。【方法】要支援・要介護者114名を対象に,基本属性,運動変容ステージ,在宅運動の実施におけるバリアSEに関する質問,健康関連QOLについて調査した。【結果】1因子構造からなる6項目のHEBSを開発した。モデルの適合度指標は,いずれも良好な値を示した。α=0.86,検査・再検査間の相関係数は,r=0.94であり高い信頼性を有した尺度であることが確認された。運動変容ステージを独立変数,HEBSの得点を従属変数とする分散分析の結果,高いステージほどHEBSの得点も有意に高まることがあきらかとなった。HEBSの得点は,75歳未満と比較し75歳以上の得点が低く有意な差異を認めた。性別,主疾患,介護度とHEBSの得点には,有意な差異が認められなかった。【結論】HEBSは,在宅運動を実践する自信の程度を把握する指標として,信頼性,妥当性を有した尺度であることが確認された。
著者
竹中 晃二
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2003

現在,糖尿病を中心とする生活習慣病罹患者の数は増加の一途をたどり,この増加傾向はとどまるところを知らない.従来,運動処方の名のもとに,運動やスポーツの推奨が行われてきたものの,運動を実施する人口は増加していないのが現状である.本研究は,これらの現状に鑑み,運動と言わないまでも,日常生活における人々の身体活動量をいかに増加させるかという問題を,1)行動変容理論・モデルの活用,および2)多様な介入デリバリーチャンネルの使用という2つの観点で多様なプログラムを開発し,評価を行うことを目的としていた.実際には,自治体健康保健センターと連携を保ちながら,特に中高年者のライフスタイル改善を目的とした健康行動カウンセリング・プログラムをソフトおよびハード面から支援できる地域型システムの開発を行った.研究期間の初期では,中等度の強度(4メッツ以上に相当)の身体活動を行った数とその時間を提示させる簡易機器を開発し,また主観的身体活動量の測定尺度の開発を試みた.その後,これらの機器,および尺度も一部使用しながら,自助冊子,郵便による通信教育,およびインターネットプログラムを開発し,その評価を行った.プログラムの内容は,対象者に同一の介入を行うことを避け,トランスセオレティカル・モデルをもとに,初期ステージ者と後期ステージ者に分け,それぞれに異なる情報を送るように勤めた.その結果,ステージ・マッチドが行われていない統制群と比べて,ステージ・マッチド群の方が大きな身体活動量改善を示した.本研究では,地域における職域の健康づくりにも注目し,健康行動変容プログラムの開発とそれを配信するチャンネルとの組み合わせに関して検討を行った.地域介入を職域にも広げていった本研究は,そのプログラム開発だけでなく配信などの現実的実践方法の検討を行い,包括的観点から議論を行えた.
著者
有田 真己 竹中 晃二 島崎 崇史
出版者
一般社団法人日本理学療法学会連合
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.41, no.6, pp.338-346, 2014-10-20 (Released:2017-06-13)
被引用文献数
10

【目的】在宅運動の実践に対する自己調整バリア・セルフ・エフィカシー(以下,バリアSE)を評価するための在宅運動セルフ・エフィカシー尺度(Home-Exercise Barrier Self-Efficacy Scale;以下,HEBS)を開発し,信頼性・妥当性を検討すること,およびHEBSと基本属性との関連をあきらかにすることを目的とした。【方法】要支援・要介護者114名を対象に,基本属性,運動変容ステージ,在宅運動の実施におけるバリアSEに関する質問,健康関連QOLについて調査した。【結果】1因子構造からなる6項目のHEBSを開発した。モデルの適合度指標は,いずれも良好な値を示した。α=0.86,検査・再検査間の相関係数は,r=0.94であり高い信頼性を有した尺度であることが確認された。運動変容ステージを独立変数,HEBSの得点を従属変数とする分散分析の結果,高いステージほどHEBSの得点も有意に高まることがあきらかとなった。HEBSの得点は,75歳未満と比較し75歳以上の得点が低く有意な差異を認めた。性別,主疾患,介護度とHEBSの得点には,有意な差異が認められなかった。【結論】HEBSは,在宅運動を実践する自信の程度を把握する指標として,信頼性,妥当性を有した尺度であることが確認された。
著者
荒井 弘和 岡 浩一朗 堤 俊彦 竹中 晃二
出版者
日本行動医学会
雑誌
行動医学研究 (ISSN:13416790)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.1-6, 2005 (Released:2014-07-03)
参考文献数
24
被引用文献数
1

本研究の目的は、中等度の強度の有酸素運動に伴う疲労感の変化を検討することであった。さらに、疲労感の変化と一過性運動に対するセルフ・エフィカシーの変化との関係を検討した。16名の大学生または大学院生が、本研究の被験者として招集された。運動セッションに伴って、1)疲労感を測定する日本語版 Iceberg Profile、2)中等度の強度の運動を継続できるというセルフ・エフィカシーという2つの測定尺度が用いられた。被験者は、自転車エルゴメータで、中等度の強度のサイクリングを20分間行った。さらに、コントロール条件として、被験者は20分間の読書を行った。運動が疲労感に与える影響を検討するために、繰り返しのある分散分析を行った。しかし、分散分析の結果、条件の主効果、時間の主効果、および条件×時間の交互作用は認められなかった。この結果は、中等度の強度の運動が疲労感を増強しないことを示している。相関係数の算出によって、運動に伴う疲労感の変化量とセルフ・エフィカシーの変化量との関係を検討した。疲労感の変化量はセルフ・エフィカシーの変化量と関連していなかった。本研究の結果は、運動に伴う疲労感とセルフ・エフィカシーが、独立して生じる可能性を示唆している。
著者
上地 広昭 島崎 崇史 竹中 晃二
出版者
一般社団法人 日本健康心理学会
雑誌
Journal of Health Psychology Research (ISSN:21898790)
巻号頁・発行日
pp.190106138, (Released:2020-06-23)
参考文献数
26

This study was designed to examine the effects of threat appeal in preventing obesity and non-communicable disease among university students. Participants were Japanese university students (N=395). An analysis of covariance (ANCOVA) examined differences in cognitive variables (threat appraisal, coping appraisal, protective motivation, usefulness, and acceptability) for protecting against threat appeals under threat information vs. threat & coping information conditions. Also, covariance structure analysis was conducted to identify models in which threat appeals promoted protective motivation by enhancing cognitive variables under each condition. The results indicated that usefulness and acceptability scores were significantly different between the two conditions with significantly higher scores for participants in the threat & coping information condition. Moreover, both threat appraisal and coping appraisal positively influenced the usefulness and acceptability of the message in the threat & coping information condition, whereas coping appraisal influenced only the usefulness and acceptability of the message in the threat information condition. Overall, these results suggest the possibility that both types of threat appeal could promote protective motivation.
著者
竹中 晃二
出版者
日本バイオフィードバック学会
雑誌
バイオフィードバック研究 (ISSN:03861856)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.45-52, 2022 (Released:2022-10-25)
参考文献数
18

メンタルヘルス・プロモーションは,人々の臨床的症状を治療するというよりもポジティブ・メンタルヘルスの強化に用いられるウェルビーイング活動の一つである.メンタルヘルス・プロモーションはまた,災害を遭遇した後に心理的回復を促進することにも役立つ.私たちは,我が国の地震のように,災害後のレジリエンスを強化する方法として,「こころのABC活動」と名づけたメンタルヘルス・プロモーション・キャンペーンを開発した.本稿では,一般成人を対象に,またCOVID-19を患う患者に関わる医療従事者を対象に,ポピュレーション・ワイド・アプローチによって実施したメンタルヘルス・プロモーション・キャンペーンの内容を紹介する.感染拡大が続く中,人々のメンタルヘルス問題の数が増加している.現在の流行状況では,人々の接触や交流が制限されているため,従来型のメンタルヘルス・サービスに限界がある.そのため,新しいタイプの介入の開発が望まれている.私たちは,「こころのABC活動」,感情調整技法としてのStop-Relax-Think,およびIf-Then Plansとして知られている実行意図手法をもとにしたメッセージ・ポスターを開発し,それらを情報メディアに流すようにした.1,020名の一般成人と607名の医療従事者を対象に,それぞれのメッセージ・ポスターをオンライン調査によって評価した.2種類の評価をリッカート尺度を用いて行った.そのうち,ポスターへの反応評価では,閲覧の程度,知識,社会規範,態度,動機づけ,自己効力,および意図について調べ,一方,ポスターの刺激評価では,受け入れ,有用性および記憶の程度が評価された.その結果,一般成人においては,社会的接触の程度によって有意に見積もり度が異なり,一方,医療従事者では,勤務するCOVID-19への関わりによって評価が異なることがわかった.要約すると,COVID-19の感染は現在も進行中ではあるものの,ポピュレーション・ワイド・メンタルヘルス・プロモーション・キャンペーンは,全体住民のウェルビーイングに肯定的な影響を与えることができる.
著者
上地 広昭 竹中 晃二 鈴木 英樹
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.288-297, 2003-09-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
24
被引用文献数
7 4

本研究の目的は, 子ども用身体活動行動変容段階尺度および子ども用身体活動の恩恵・負担尺度を開発し, その尺度を用いて子どもにおける身体活動の行動変容段階と意思決定バランスの関係を検討することである。研究Iでは, 小学4-6年生男子201名および女子200名を対象に, 子ども用身体活動行動変容段階尺度を開発し, その信頼性および妥当性を検討した。その結果, 子ども用身体活動行動変容段階尺度は, 高い信頼性および妥当性を示した。研究IIにおいて, 小学4-6年生男子213名および女子205名を対象に調査を行った。因子分析の結果, 子ども用身体活動の恩恵・負担尺度は9項目2因子構造 (「身体活動の恩恵」因子および「身体活動の負担」因子) であることが明らかになった。また, 子ども用身体活動の恩恵・負担尺度の信頼性および妥当性が確認された。研究IIIにおいては, 小学4-6年生男子202名および女子201名を対象に, 子どもにおける身体活動の行動変容段階と意思決定バランスの関係を検討した。分散分析を行った結果, 身体活動の恩恵・負担尺度得点について, 身体活動の行動変容段階の主効果が認められた。不活動な子ども (無関心ステージ) は, 他の子どもに比べ, 身体活動の恩恵に対する知覚が弱く, 負担を強く知覚していた。標準得点を用いて, 身体活動の恩恵と負担の知覚の交差点 (恩恵の知覚が負担の知覚を上回るポイント) を検討した結果, 男子では「実行ステージ」, 女子では「維持ステージ」において認められた。本研究の結果から, 子どもにおける身体活動の行動変容段階と意思決定バランスの関係の一部が示された。
著者
岡 浩一朗 竹中 晃二 児玉 昌久
出版者
一般社団法人 日本健康心理学会
雑誌
健康心理学研究 (ISSN:09173323)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.30-43, 1995 (Released:2015-06-13)
参考文献数
50
被引用文献数
1

Increased participation in sports has been shown to have a positive linear relationship with athletic injuries. Recent studies conducted by health and sport psychologists have suggested that injured athletes may experience mood disturbances and lowered self-esteem. The purpose of this paper is to survey the existing literature which has examined the psychological effects of athletic injury, to explore recent trends, and to discuss where this type of research is heading in the future. Firstly, athletic injury is discussed as a stress factor which may bring about changes in psychological responses.This topic is discussed by comparing two studies which respectivery employ cross-sectional and longitudinal research designs. In the next section, stage and cognitive-appraisal models of psychological response and change due to athletic injury are presented, and studies employing these models are reviewed. It is been shown that cognitive-appraisal models may be more suitable for explaining the psychological change in injured athletes than stage models. Finally, methodological issues surrounding research of this nature are discussed, and ideas for future psychological studies of athletic injury, such as psychological intervention for injured athletes,are examined.
著者
前場 康介 竹中 晃二
出版者
日本行動医学会
雑誌
行動医学研究 (ISSN:13416790)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.12-18, 2012 (Released:2014-07-03)
参考文献数
25
被引用文献数
3

本研究では、高齢者における運動セルフ・エフィカシー(Self-efficacy; SE)に影響する4つの情報源および運動変容ステージとの関連について検討し、各変容ステージにおける情報源の特徴を明らかにすることを目的とした。60歳以上の高齢者を対象とした質問紙調査を実施し、合計365名(男性166名、女性199名:平均年齢74.21歳)の回答が分析対象となった。質問紙の内容は、①基本属性、②運動SEの情報源、③運動SE、および④運動変容ステージ、をそれぞれ測定するものであった。分析の結果、定期的な運動習慣を有する高齢者は192名(52.6%)であり、運動SEの情報源における合計得点、および運動SE得点は変容ステージが進行するにつれて高まっていくことが明らかになった。さらに、運動SEの各情報源も同様に、変容ステージが進行するにつれてそれらの得点も漸増する傾向にあることが示された。本研究から得られた知見に従うことで、高齢者を対象とした運動介入においてより効果的な方略を提案することが可能となる。
著者
伊藤 拓 竹中 晃二 上里 一郎
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.162-171, 2005-06
被引用文献数
1

多くの抑うつの心理的要因が提唱される中, 抑うつの心理的要因の共通点や抑うつを引き起こす共通要素についての検討はほとんどなされていない。本研究では, この点に着目し, 従来の代表的な抑うつの心理的要因である完全主義, 執着性格, 非機能的態度とネガティブな反すうの関連を明らかにするとともに, 完全主義, 執着性格, 非機能的態度からうつ状態が引き起こされる上で, ネガティブな反すうが重要な共通要素として機能しているかを検討した。大学生(N=191)を対象とした8ヶ月間の予測的研究を行った。その結果, (1)完全主義, 執着性格, 非機能的態度という異なる抑うつの心理的要因は, 共通してネガティブな反すう傾向と正の相関があること, (2)これらの心理的要因が高くても, うつ状態が直接的に引き起こされるわけではなく, ネガティブな反すう傾向が高い場合にうつ状態が引き起こされることなどが示された。以上のことから, 完全主義, 執着性格, 非機能的態度という異なる抑うつの心理的要因からうつ状態が引き起こされるメカニズムには, ネガティブな反すう傾向が共通要素として介在していることが示唆された。
著者
荒井 弘和 岡 浩一朗 竹中 晃二
出版者
日本行動医学会
雑誌
行動医学研究 (ISSN:13416790)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.30-35, 2009 (Released:2014-07-03)
参考文献数
26

現在、運動心理学において、精神神経免疫学に関する測定指標に注目が集まっている。そこで、本研究の目的は、一過性の有酸素運動が唾液中コルチゾール分泌に与える影響を予備的に検討することとした。本研究では、10名の対象者(平均年齢24.50±2.68歳;男性5名/女性5名)が招集され、(1) 自転車エルゴメータを用いた中等度の強度による20分間のサイクリングを行う条件と、(2) 20分間の読書を行うコントロール条件という、2つのカウンタ・バランスされた実験条件を行った。全ての対象者は、インフォームド・コンセントシートに署名した。唾液中のコルチゾール濃度は、各実験条件の前後に測定され、唾液中のコルチゾール濃度は、放射免疫測定法(radioimmunoassay: RIA)によって分析された。本研究は、2(条件:運動/コントロール)×2(時間:前/後)の対象者内要因計画である。繰り返しのある分散分析は、条件の主効果、時間の主効果、および交互作用を示さなかった。結論として、本研究では、一過性の有酸素運動はコルチゾール濃度を変化させない可能性が示された。
著者
松尾 直子 竹中 晃二 岡 浩一朗
出版者
一般社団法人 日本健康心理学会
雑誌
健康心理学研究 (ISSN:09173323)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.48-58, 1999-06-25 (Released:2015-03-04)
参考文献数
28

The first purpose of this study was to develop a Japanese version of the Physical Self-Efficacy Scale (PSE) which was developed by Ryckman et al. (1982). In Study 1,751 subjects were asked to answer questionnaires. As result of factor analysis. two factors — “Perceived Physical Ability (PPA)” and “Perceived Self-Presentation (PSP)” — were identified. The reliability of this scale was established using the Cronbach α test, and test-retest correlation. In Study II, the validity of the scale was established by observing a correlation between the Japanese version of PSE and physical fitness (hand grip, knee extension/flexion strength). The result of these analyses showed that physical fitness were correlated significantly with the PPA factor, thus establishing construct validity. Next, in Study III, the relationship between physical self-efficacy and habitual exercise behavior for older adults was investigated. Analysis of the correlation revealed that habitual exercise behavior had a low but significant correlation with PPA, but not with PSP. These results suggest thal self-perception about objective physical ability was an important factor in the exercise behavior of older adults.
著者
荒井 弘和 竹中 晃二 岡 浩一朗
出版者
一般社団法人 日本健康心理学会
雑誌
健康心理学研究 (ISSN:09173323)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.1-10, 2003-06-25 (Released:2015-01-07)
参考文献数
32
被引用文献数
7 2

The purpose of this study was to develop the Waseda Affect Scale of Exercise and Durable Activity (WASEDA), a measure of psychological states to the stimulus properties of acute exercise. The WASEDA consists of 12 items that capture 3 distinct affects: Negative affect, Positive engagement and Tranquility showed by factor analysis. The subscales have good internal consistency, content and factorial validity. The second purpose of present study was to examine psychological responses in acute exercise using WASEDA. According to employing WASEDA, it was suggested that participants reported desirable affects after moderate-intensity stationary cycling. Also, the subject's exercise of self-paced walking improved their psychological states. Moreover, discriminant validity for the WASEDA subscales was demonstrated by examining psychological responses shown in acute exercise. Finally, several directions for shown WASEDA were proposed.
著者
竹中 晃二
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.52, no.7, pp.507-510, 2009-07-30 (Released:2010-03-01)
参考文献数
10
被引用文献数
1
著者
飯尾 美沙 竹中 晃二 成田 雅美 二村 昌樹 濱口 真奈 福島 加奈子 山野 織江 原口 純 阪井 裕一 石黒 精 大矢 幸弘
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.187-203, 2014-03-01 (Released:2017-02-10)

【背景・目的】小児喘息患者の行動変容を促す患者教育を提供するために,行動科学の理論・モデルに基づくテイラー化教育プログラムを開発した.本研究は,乳幼児喘息患児の保護者を対象に,開発したプログラムの有効性を検証した.【方法】2012年9月〜12月に外来を受診した乳幼児喘息患児を養育する保護者のうち,児の喘息コントロール状態が完全コントロールでない者をリクルートし,介入群および対照群に無作為に割り付けた.初回調査実施後において,割付けた患者教育(介入群:プログラム+個別面談,対照群:喘息パンフレットの配布)を1回実施した.そして,教育介入約1カ月後において,教育後調査を実施した.【結果】保護者47名(介入群22名,対照群25名)を分析対象とし,割付群を独立変数,教育前後の各評価得点を従属変数とした分散分析を実施した.その結果,教育後における介入群の喘息コントロール状態および知識得点は,対照群と比較して有意に改善・増加した.【結語】乳幼児喘息患児の保護者に対するテイラー化教育プログラムの効果が示唆された.
著者
堀内 明子 島崎 崇史 竹中 晃二
出版者
一般社団法人 日本健康心理学会
雑誌
健康心理学研究 (ISSN:09173323)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.63-76, 2014
被引用文献数
1

Little is known about how children's physical activities are related to their cognitive performance and academic achievement. Therefore, we reviewed research investigating the effects of physical activity levels of children on cognitive performance and academic achievement and identified research trends. We searched electronic databases for literature published between 2000 and 2011 using the following key words: "children," "physical activity," "academic," "school," and "intervention". As a result, 10 studies were identified. Seven of these studies recognized improvements in children's cognitive performance and academic achievement. Moreover, it is suggested that schools are optimum places for conducting physical activity programs for children.