著者
髙山 真希 菊地 弘敏 広畑 俊成
出版者
一般社団法人 日本臨床リウマチ学会
雑誌
臨床リウマチ (ISSN:09148760)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.341-347, 2009-12-30 (Released:2016-03-31)
参考文献数
12

Polyarteritis nodosa is a necrotizing angitis that predominantly affects small and medium-sized arteries. We present a case of polyarteritis nodosa with intra-abdominal and intra-muscular hemorrhage due to rupture of multiple aneurysms. A 47-year-old man was admitted to our hospital because of sudden onset lower abdominal pain. Angiography revealed the presence of multiple aneurysms of superior mesenteric artery, bilateral renal arteries, and splenic artery. Transcatheter arterial embolization was performed along with the administration of prednisolone. However, emergency surgery was performed because of small intestinal perforation. Histopathological examination on the resected small intestine showed the disruption of the internal lamina elastica with fibrinoid necrosis in the small arteries, confirming the diagnosis of polyarteritis nodosa. Although he gradually recovered after the operation, he suddenly presented pain in right axillary and femoral regions while the dose of prednisolone was decreased. CT scan revealed intramuscular hematoma. Accordingly, multiple aneurysms were found in the bilateral axillary arteries, right femoral artery and right popliteal artery on angiography. After the combination therapy with increased dose of prednisolone and methotrexate, he recovered from the manifestations. Physicians should be aware of intra-muscular hemorrhage as possible complication of PN, since it sometimes results in serious complications, such as compartment syndrome.
著者
飯田 雅史 菊地 弘明
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文報告集 (ISSN:09108017)
巻号頁・発行日
vol.425, pp.47-53, 1991-07-30 (Released:2017-12-25)

The purpose of this paper is to analyze the percentage of the water content of the wooden frames and the airtightness of the house which was built by the construction method with vaporproof/airtightness and thermal insulation from the outside of the wooden frames. The results of this study were as follows : 1) The percentage of the water content of the wooden frames fell rapidly in about one year after moving-in. It was less than 15 % at all measurement points, which means that there was little danger of rotting. 2) The effective open area of the house was 346 cm2 after two years. But that fell to 315 cm2 after the windows were sealed. This means that the windows were the cause of the decline in airtightness.
著者
三木 文雄 生野 善康 INOUE Eiji 村田 哲人 谷澤 伸一 坂元 一夫 田原 旭 斎藤 玲 富沢 磨須美 平賀 洋明 菊地 弘毅 山本 朝子 武部 和夫 中村 光男 宮沢 正 田村 豊一 遠藤 勝美 米田 政志 井戸 康夫 上原 修 岡本 勝博 相楽 衛男 滝島 任 井田 士朗 今野 淳 大泉 耕太郎 青沼 清一 渡辺 彰 佐藤 和男 林 泉 勝 正孝 奥井 津二 河合 美枝子 福井 俊夫 荒川 正昭 和田 光一 森本 隆夫 蒲沢 知子 武田 元 関根 理 薄田 芳丸 青木 信樹 宮原 正 斎藤 篤 嶋田 甚五郎 柴 孝也 池本 秀雄 渡辺 一功 小林 宏行 高村 研二 吉田 雅彦 真下 啓明 山根 至二 富 俊明 可部 順三郎 石橋 弘義 工藤 宏一郎 太田 健 谷本 普一 中谷 龍王 吉村 邦彦 中森 祥隆 蝶名林 直彦 中田 紘一郎 渡辺 健太郎 小山 優 飯島 福生 稲松 孝思 浦山 京子 東 冬彦 船津 雄三 藤森 一平 小林 芳夫 安達 正則 深谷 一太 大久保 隆男 伊藤 章 松本 裕 鈴木 淳一 吉池 保博 綿貫 裕司 小田切 繁樹 千場 純 鈴木 周雄 室橋 光宇 福田 勉 木内 充世 芦刈 靖彦 下方 薫 吉井 才司 高納 修 酒井 秀造 西脇 敬祐 竹浦 茂樹 岸本 広次 佐竹 辰夫 高木 健三 山木 健市 笹本 基秀 佐々木 智康 武内 俊彦 加藤 政仁 加藤 錠一 伊藤 剛 山本 俊幸 鈴木 幹三 山本 和英 足立 暁 大山 馨 鈴木 国功 大谷 信夫 早瀬 満 久世 文幸 辻野 弘之 稲葉 宣雄 池田 宣昭 松原 恒雄 牛田 伸一 網谷 良一 中西 通泰 大久保 滉 上田 良弘 成田 亘啓 澤木 政好 三笠 桂一 安永 幸二郎 米津 精文 飯田 夕 榊原 嘉彦 螺良 英郎 濱田 朝夫 福山 興一 福岡 正博 伊藤 正己 平尾 文男 小松 孝 前川 暢夫 西山 秀樹 鈴木 雄二郎 堀川 禎夫 田村 正和 副島 林造 二木 芳人 安達 倫文 中川 義久 角 優 栗村 統 佐々木 英夫 福原 弘文 森本 忠雄 澤江 義郎 岡田 薫 熊谷 幸雄 重松 信昭 相沢 久道 瀧井 昌英 大堂 孝文 品川 知明 原 耕平 斎藤 厚 広田 正毅 山口 恵三 河野 茂 古賀 宏延 渡辺 講一 藤田 紀代 植田 保子 河野 浩太 松本 慶蔵 永武 毅 力富 直人 那須 勝 後藤 純 後藤 陽一郎 重野 秀昭 田代 隆良
出版者
The Japanese Association for Infectious Diseases
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.61, no.8, pp.914-943, 1987
被引用文献数
2

Clavulanic acid (以下CVAと略す) とticarcillin (以下TIPCと略す) の1: 15の配合剤, BRL28500 (以下BRLと略す) の呼吸器感染症に対する有効性と安全性をpiperacillin (以下PIPCと略す) を対照薬剤として, welI-controlled studyひこより比較検討した.<BR>感染症状明確な15歳以上の慢性呼吸器感染症 (慢性気管支炎, びまん性汎細気管支炎, 感染を伴った気管支拡張症・肺気腫・肺線維症・気管支喘息など) およびその急性増悪, 細菌性肺炎, 肺化膿症を対象とし, BRLは1回1.6g (TIPC1.5g+CVA0.1g) 宛, PIPCは1回2.0g宛, いずれも1日2回, 原則として14日間点滴静注により投与し, 臨床効果, 症状改善度, 細菌学的効果, 副作用・臨床検査値異常化の有無, 有用性について両薬剤投与群間で比較を行い, 以下の成績を得た.<BR>1. 薬剤投与314例 (BRL投与161例, PIPC投与153例) 中, 45例を除外した269例 (BRL投与138例, PIPC投与131例) について有効性の解析を行い, 副作用は293例 (BRL投与148例, PIPC投与145例) について, 臨床検査値異常化は286例 (BRL投与141例, PIPC投与145例) について解析を実施した.<BR>2. 小委員会判定による臨床効果は, 全症例ではBRL投与群78.8%, PIPC投与群79.4%, 肺炎・肺化膿症症例ではBRL投与群 (79例) 82.1%, PIPC投与群 (73例) 79.5%, 慢性気道感染症症例ではBRL投与群 (59例) 74.6%, PIPC投与群 (58例) 79.3%の有効率で, いずれも両薬剤投与群間に有意差を認めなかった.<BR>3. 症状改善度は, 肺炎・肺化膿症症例では赤沈値の14日後の改善度に関してPIPC投与群よりBRL投与群がすぐれ, 慢性気道感染症症例では胸部ラ音, 白血球数, CRPの3日後の改善度に関してBRL投与群よりPIPC投与群がすぐれ, それぞれ両薬剤投与群間に有意差が認められた.<BR>4. 細菌学的効果はBRL投与群68例, PIPC投与群57例について検討を実施し, 全体の除菌率はBRL投与群75.0%, PIPC投与群71.9%と両薬剤投与群間に有意差は認められないが, Klebsiella spp. 感染症においては, BRL投与群の除菌率87.5%, PIPC投与群の除菌率16.7%と両薬剤群間に有意差が認められた. また, 起炎菌のPIPCに対する感受性をMIC50μg/ml以上と50μg/ml未満に層別すると, MIC50μg/ml未満の感性菌感染例ではBRL投与群の除菌率69.6%に対してPIPC投与群の除菌率94.7%とPIPCがすぐれる傾向がみられ, 一方, MIC50μg/ml以上の耐性菌感染例ではPIPC投与群の除菌率12.5%に対して, BRL投与群の除菌率は66.7%と高く, 両薬剤間に有意差が認められた.<BR>5. 副作用解析対象293例中, 何らかの自他覚的副作用の出現例はBRL投与群5例, PIPC投与群11例で, 両薬剤投与群間に有意差は認められなかった.<BR>6. 臨床検査値異常化解析対象286例中, 何らかの異常化が認められた症例は, BRL投与141例中45例 (31.9%), PIPC投与145例中28例 (19.3%) で, 両薬剤投与群間に有意差が認められた. 臨床検査項目別にみると, GPT上昇がBRL投与140例中26例 (18.6%), PIPC投与140例中14例 (10.0%), BUN上昇がBRL投与128例中0, PIPC投与127例中4例 (3.1%) と, それぞれ両薬剤投与群間での異常化率の差に有意傾向が認められた.<BR>7. 有効性と安全性を勘案して判定した有用性は, 全症例ではBRL投与群の有用率 (極めて有用+有用) 76.3%, PIPC投与群の有用率の74.8%, 肺炎・肺化膿症症例における有用率はBRL投与群81.0%, PIPC投与群75.3%, 慢性気道感染症症例における有用率はBRL投与群70.0%, PIPC投与群74.1%と, いずれも両薬剤投与群間に有意差は認められなかった.<BR>以上の成績より, BRL1日3.2gの投与はPIPC1日4gの投与と略同等の呼吸器感染症に対する有効性と安全性を示し, とくにβ-lactamase産生菌感染症に対しても有効性を示すことが確認され, BRLが呼吸器感染症の治療上有用性の高い薬剤であると考えられた.
著者
菊地 弘悦 出村 克宣
出版者
公益社団法人日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学年次論文集 (ISSN:13477560)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.793-798, 2007-07-30

棒状の薄肉竹素材を格子状に組んで補強材とした竹補強セメントモルタルの機械的性質について検討することを目的に,その曲げおよび衝撃試験を行っている。その結果,竹補強材の利用によって,セメントモルタルの曲げ強さ,曲げタフネスおよび耐衝撃性が改善され,その改善効果は,補強材比に依存することを明らかにしている。
著者
菊地 弘明
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会論文報告集 (ISSN:03871185)
巻号頁・発行日
no.97, pp.42-47, 1964-04

i)日常の諸施設利用にみられる地域的拡がりは,それぞれの施設によって異なる。先ず利用圏域が最小の拡がりを示す例として理髪店・美容院・購入頻度週・月単位の調味料・魚・学用品などの購買関係施設および農業関係施設のほとんどが挙げられる。これらはいずれも施設までの所要時間20〜30分・3〜4kmを境にして利用率は50%以下を示す。その圏域は部落中心または副市街地的な単位で集落全体に均等に分布する。ii)更にその圏域がこれらを上廻る拡がりを示す例として病気の場合の通院,高校・和洋裁学校などへの通学,映画観賞の場合,購入頻度月1〜年5・6回程度の下着・本雑誌・履物・化粧品などの購買関係施設の利用が挙げられよう。いずれも施設の選択性がある程度重要視きれる性格のもので所要時間40〜50分程度を越えるとその利用率は50%以下を示す。その圏域は中心市街地的な単位のまとまりを示すが,地域中心都市への依存もみられる。一般に農村地域においては,日々の通学などにみられる地域的拡がりはまた映画観賞や通院の場合の施設利用の範囲であるともいえよう。iii)更に大きな地域的拡がりを示す例として病気の入院の場合,購入頻度年1回〜数年に1回程度の時計・晴着などの購買施設が挙げられる。いずれも利用の頻度は低く施設または品物の選択性が最も重要視きれる傾向のもので,地域中心都市への依存度が顕著で概ね所要時間1時間・30km程度を境にして利用率は50%以下を示すようになるが,2時間を越えても10〜20%程度の利用が認められる。その他これらと同じ傾向を示すものとして祭・盆・正月などの祝祭日に帯広に出かけるものの地域的拡がりが挙げられる。iv)全体的にみると現状での主要な交通方法がバスから汽車にとって代る30km・所要時間1時間前後を境にして地域中心都市に対する利用率は50%以下となり,町村の中心市街地または近くのより大規模な市街地により多く依存する傾向が知られる。また地域的にみて以上の諸施設の利用に共通して指摘される一般的傾向は,それらの利用圏域が同心円的なものではなく,より充実した施設をもった大規模な市街地の反対方向に大きく偏った拡がりを示すことである。v)通院・通学・映画観賞など数ケの日常の主要な行為で代表きれた諸施設の利用にみられる人の動きについて,とくに所要時間と利用率との関係から例えば農村地域においては,利用対象となる施設までの所要時間が30分以内であれば,病気の通院・入院の場合などでは80%以上の高い利用率を期待し得ることが知られる。また購入頻度月単位〜年数回程度の履物・薬・本雑誌などでは所要時間30分以内では50%以上の利用率,1時間以内であれば購入頻度年1回〜数年に1回程度の時計・晴着でも50%以上の利用率を期待し得ることが知られよう。逆に例えばこれらの品目について80%以上の高い用利率を期待するためには,これらの関係施設が少なくとも所要時間20分程度の範囲内に立地しなければならないことが推定きれよう。vi)次に施設までの所要時間を尺度として利用者側からの主観的な感じ方をみる。先ず医療関係では助産婦の利用および出産入院の場合に妊婦が通ったり,出産時に急を要する点などを反映してか施設までの所要時間の増大と共に不便を感ずる傾向が大きくあらわれ,所要時間30分を越えると利用者の50%以上が不便を感じている。次いで通院の場合が挙げられる。これは小中学校への通学の場合と類似した傾向を示し,いずれも所要時間30〜35分を越えると50%以上が不便または遠いと感じている。このように所要時間別にみて利用者の50%以上が不便を感ずる限界は例えば散髪・パーマおよび入院の場合では40分,農業関係の施設では40〜45分,郵便局の利用および映画観賞の場合などでは50分〜1時間となっている。vii)集落内において対地別に身近かに立地が要望される施設についての調査結果をみると,一般に部落中心に対しては日常生活に密接した施設への要求が大きく現われている。すなわち,医院・診療所に対する希望が最も多く,次いで公衆電話・保育所・季節保育所・助産婦・小中学校などが挙げられている。全体的にみると部落中心的な単位で少なくとも診療所もしくは医師の定期出張診療のみられる健康相談所的な施設・季節保育所などの設置が望まれよう。副市街地に対しては,部落で顕著にみられた医院・診療所・公衆電話への要望は比較的少なくこれに代って病院と共に歯科医院に対する希望が大きくみられる。現在,医院・診療所の立地傾向に較べ歯科医院の立地は比較的少なく,連たん300戸以上にならなければ平均1程度の立地がみられないが,利用する側からは少なくとも副市街地単位で,この施設に対する要望が大きく現われている。その他役場出張所・映画館に対する希望が顕著である。中心市街地に対しては部落などにみられた施設への要望は比較的少なく,施設の充実に伴って図書館・公民館・高校などに対する希望も多く,幼稚園などへの要求もみられる。viii)以上の諸行為にみられる一般的傾向は農村地域における日常諸施設の配置に際して,その段階的構成を示唆するものであろう。更に日常の主要な施設個々についてある割合以上の高い利用率を期待するためには少なくとも施設よりの最大の拡がりをどの程度にすべきか,施設または所要時間と共に低減する一般的傾向の中にこれからの施設配置計画上の一つの基準を見出し得るであろう。また主要な日常の諸行為について所要時間別にみた主観的な感じ方などから例えば利用者の5割以上が不便を感じていない限界を利周者側からみた計画上の1指標としてとり挙げることもできよう。一般に時間を尺度としてみるとき農村地域の日常生活においては,施設に密接なつながりをもち近親感を示す限界が30分,更に購買に限らず通勤・通学・医療・慰楽などの目的の場合でも生理的な因子をも含めて充分な余裕をもった日帰り行程の限界は1時間と見做される。現在では徒歩・自転車利用30分で到達し得る範囲は3km程度であるが,交通手段め発達と共に利用機関の頻度的制約が解消され,自家用車・バスなどが徒歩・自転車に代るようになれば,同じ所要時間でも利用者側からみた望ましい圏域は空間的により拡大されようし,これに伴って農村地域でも医療・購買などに限らず慰楽的な面でも望ましい圏内により充実した施設の立地が可能となろう。集落形態的な立場からは完全な散居型式よりも,少なくともある単位で段階的なまとまりをもって住居群が構成きれる場合に公共施設は経営上より効果的に配置きれ,利用者の立場からみて各戸より各施設へのつながりもより能率的にまとめることが可能となろう。おわりに本研究を進めるに当って絶えず御指導をいただいた横山尊雄教授に深く感謝すると共に,この研究は北海道科学研究費の補助を受けたものであり,北海道大学新制学位学論文の一部をなすものであしることを付記します。