著者
藤原 信太郎 牛木 勝
出版者
日本香粧品学会
雑誌
日本香粧品学会誌 (ISSN:18802532)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.173-176, 2015-09-30 (Released:2017-01-17)
参考文献数
7
被引用文献数
1

Conspicuous pores on face causes great concern to women across age boundaries because skin smoothness is one of the crucial beauty markers. Eye-catching pores are mainly distributed on the cheek and have dilated orifice, but cheek-specific changes leading to pore dilation have not been found, although some previous reports suggested that pore dilation is evoked by clogged sebum or the change in internal structure of the skin around pores. Focusing on the relationship between skin morphology and porous skin, many researchers examined the effect of the changes in shape of crista and sulcus cutis and isotropy of the surface morphology on the holistic impression of the pore size, but existing ideas have not provided sufficient understanding of the formation of porous skin. In this study, we hypothesized that rough skin texture adjacent to facial pore may contribute the impression of pore dilation, since few previous reports focused on the change in the shape of the radical triangle of the skin texture around each pore associated with skin dryness whereas it is localized at the center of sulcus cutis. We compared skin condition and texture figure around pores of the cheek to those of the forehead and eye area, and found that cheek-specific skin dehydration and many sulculus around the pore centers which might be evoked by the skin dryness and skin moves. Detailed observation of the inner surface of facial pores leads to the new finding. These findings suggested that the increased sulculus by skin dryness and skin moves contribute to the vision of porous skin via pore dilation and the addition of a dark shadow to the pore.
著者
神山 匠 山口 剛史 野澤 佑介 有坂 安弘 藤原 信里 赤木 翔 小山田 諒 金子 義郎 佐々木 祐実 合田 貴信 村山 美緒 上野 明日香 星合 愛 堀江 康人 杉村 浩之 安 隆則 川本 進也
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.7-10, 2023 (Released:2023-01-28)
参考文献数
10

【背景・目的】血液透析中のトラブルの一つに透析回路の血液凝固がある.血液と空気の接触により凝固系が活性化され血栓を形成し凝固することが一因と考えられている.エアフリーチャンバとダイアフラム型圧力測定ポットを導入した透析回路「アーチループ」(AL)は従来型回路と比べ血液と空気の接触面積低減とプライミングボリューム低減という特徴を持つ.この回路の抗凝固特性を従来型回路と比較検討した.【対象・方法】当院通院中の維持透析患者12名を対象に,ALおよび従来型回路を用いて透析を同条件下で行い,透析開始3時間後の活性化凝固時間(activated clotting time:ACT)を測定し,両群で比較検討した.【結果】ACTは,従来型回路と比べALで有意に延長した(165.1±19.0 vs 153.2±15.2秒,p=0.002).止血不良などの出血傾向増強も認めなかった.【結論】アーチループ回路により回路内凝血の減少が期待できるがその効果はまだ限定的で汎用にはさらなる改良が望まれる.
著者
金井 昌二 垂沢 千秋 藤原 信幸
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.381-386, 2013 (Released:2018-01-25)
参考文献数
11

自動車用エンジン用ピストンの摩擦力を低減する為に,さまざまな表面性状や表面処理を検討してきた.その結果,摩擦力低減のためにピストンのスカートの表面粗さを細かくすることが最も有効であることを確かめ,そのフリクション低減効果は約15%であった.そこで,量産化が可能な新しい表面処理技術を開発し,その効果を確認した.
著者
恩田 寿和 庭川 誠 藤原 信行 清家 綾子
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌. D, 産業応用部門誌 = The transactions of the Institute of Electrical Engineers of Japan. D, A publication of Industry Applications Society (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.119, no.1, pp.14-20, 1999-01
参考文献数
14
被引用文献数
2

We have focuced to the model based matching technique to detect and locate casting parts in the image. To accomplish this, we have explored the edge based optimized feature extraction procedure and feature based model matching technique for object recognition, so that we have realized a practical visual positioning system for castings. Our system is insensitive to changes in lightings or backgrounds in the real works. In this paper, the system, experiments and some applications are described.
著者
木原 裕貴 大田 敏之 福原 里恵 藤原 信 岩永 甲午郎 中田 久美子 本田 茜 古田 靖彦 大津 一弘 亀井 尚美 花見 亮治
出版者
The Japanese Society for Pediatric Nephrology
雑誌
日本小児腎臓病学会雑誌 = Japanese journal of pediatric nephrology (ISSN:09152245)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.71-76, 2007-04-15
参考文献数
20
被引用文献数
3 3

症例は日齢3の男児。血性嘔吐,腹部膨満,腹腔内遊離ガスを主訴とし,著明な高アンモニア血症,高エンドトキシン血症を認めた。持続的血液濾過透析を施行し,アンモニア値は減少傾向となったが,低血圧は改善しなかった。エンドトキシン吸着療法を施行したところ,血圧の上昇とともに,全身状態は改善し,根治術へつなげることができた。開腹所見は胃破裂であった。体外循環に伴う問題はなく,安全に施行することができた。成人領域においては,本治療法は広く行われているが,新生児では普及するにいたっていない。本症例において有効であったエンドトキシン吸着療法について,その機序と今後の適応基準を考察した。
著者
鎌田 美穂 辻 さやか 韓 立坤 藤原 信太郎 中川 泰治 高橋 宏輝 高瀬 嘉彦 岩永 哲朗
出版者
The Society of Cosmetic Chemists of Japan
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.93-100, 2014

本研究では,ポリグリセリン脂肪酸エステル(PGFE)を用いて,バイコンティニュアス型マイクロエマルションからなるメイク落とし製剤の開発を行った。HLBの異なるPGFEを混合し,さらに水の一部をポリオールに置き換え,系の相対的なHLBを調整することによってマイクロエマルションを得ることができた。PGFEおよびポリオキシエチレン(POE)型非イオン界面活性剤の油/水系の相図を比較すると,PGFEは低濃度から広い温度範囲でI相領域を形成することがわかった。これは,POE型非イオン界面活性剤と異なり,PGFEのHLBは温度の影響を受けにくいことを示している。実使用試験では,バイコンティニュアス型マイクロエマルションを用いた製剤の特徴が評価された。メイク落としは目の周りにも使用されることを考慮し眼刺激性試験も行ったところ,安全性が高いことが示唆される結果が得られた。よって,PGFEを用いたことにより界面活性剤が低濃度においても温度依存性の少ないマイクロエマルションが得られ,高い機能性と使用性および安全性を兼ね備えた製剤を開発することができた。
著者
藤原 信行
出版者
立命館大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2008

1.研究者(以後「私」とする)はまず,日常生活世界における自殺現象の統制・合理化活動の根幹をなす動機付与活動を,エスノメソドロジーにおける「カテゴリー分析」を参照に再検討した.その結果として当該活動が「再帰性」「文脈依存性」を特徴とする再現性のない「個性的な」活動であること,そしてその活動において「因果的説明」と「責任帰属」は相互補完的な関係にあり,分析上両者は不可分であることを確認した.2.次に私は近年自殺現象の統制・合理化活動に大きな影響を与えていると考えられる,自殺とその予防をめぐる精神医学的知識を「医療化」の観点から検討した.その際,当該年度においてはさしあたり,自殺対策のために公的機関が公表・発行している印刷物およびウェブ上での情報を検討の対象とした.その結果として,それらは「自殺対策の医療化」を象徴する印刷物・情報であること,そして自殺をめぐる責任帰属をより明確にし,それをめぐる争いを不可避なものとさせうる潜勢力を有している--誰が,いかような過失・不作為を犯したかを詳らかにする「マニュアル」としてはたらく--ことが明らかとなった.3.さらに私は,うつ病患者家族2名へのインタビュー調査も実施した.いずれの対象者も自殺とその危険因子であるとされるうつ病にかんする知識を欠いていた.当該知識の欠如は,自殺予防のためのうつ病患者の「見守り」にかんする負担をめぐる争いにおいて,当該知識を少しでも有する--精神保健専門職からみて「適切」か否かはともかく--者の状況定義や利害が優先される結果を招来していた.