著者
近藤 里恵
出版者
環太平洋産業連関分析学会
雑誌
産業連関 (ISSN:13419803)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.3-10, 2007

消費税は導入当初から効率的な間接税であるという了解があったように思われる.しかし現行の日本の消費税には「輸出のゼロ税率」や「資本形成による消費税の還付」の制度がある.ある産業において他の産業よりも多く投資がなされる場合,多くの還付がなされ,どの課税財に対しても定率の従価税という消費税の性質が保存されない可能性がある.よって消費税の実効税率を求める必要性が発生する.これら還付制度を考慮したとき,消費税は効率的と言えるのであろうか.これを消費税の実効税率を求めることによって明らかにすることを本稿の目的とする.実効税率の導出は,入谷(2004)の課税前価格を産業連関論における価格方程式によって計算する手法でなされている.