著者
森 修一 服部 美紀 山中 大学 橋口 浩之 高橋 幸弘 濱田 純一
出版者
国立研究開発法人海洋研究開発機構
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

落雷被害の社会的影響が大きいインドネシアのジャカルタ首都圏の雷雨を対象とし,長期現業地上観測データに基づく気候学的解析を行うと共に,レーダー等による特別観測を実施した.その結果,雷雨は対流季節内振動(MJO)の東進と共に大きく変動し,MJO活発域の到来直前(Phase 3)に最も激しくなる.また,雷雨の季節進行は多くの地点で雨季直前(4月,11月)に活発となるが,赤道越え北風モンスーンサージ(CENS)が影響し,ジャワ海沿岸のみ2月が最盛期となるなど地理的差異も大きい.さらに,雷雨はジャワ島南部の山岳域で発生し,北部沿岸のジャカルタ都市部へ移動する日周期移動が顕著であること等が明らかとなった.
著者
森 修一 橋口 浩之 伍 培明 服部 美紀 荻野 慎也 山中 大学 松本 淳
出版者
独立行政法人海洋研究開発機構
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

インドネシア・スマトラ島に災害をもたらす沿岸豪雨強風帯の形成過程について,観測的研究を行った.長期衛星観測からは,エルニーニョ現象など年々変動に伴う沿岸豪雨帯の盛衰ほか,その気候学的特徴が明らかになった.また,レーダー等による集中観測から,沿岸豪雨強風帯を構成するメソ降水系の発達には,インド洋を東進する大規模な対流季節内変動とスマトラ沿岸を西進する日周期対流の相互作用が重要であること等が示された.