著者
櫻井 民人 榊原 充隆
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.59, pp.126-128, 2008

アカスジカスミカメ (以下アカスジ)の玄米吸汁による斑点米被害がここ数年増加していることから、その生物学的特性を解明することが緊急に求められている。本種の飼育方法としては、出穂したコムギを用いる方法、アワ幼苗を用いる方法、イネ科雑草の穂とコムギ幼苗を用いる方法がこれまでに提案されている。しかしながら、穂を用いる場合には長期栽培を要することや野外虫混入の危険性があること、アワ幼苗のみの飼育では得られる孵化幼虫数が少ないことなどの問題点がある。一方、アカヒゲホソミドリカスミカメ (以下アカヒゲ)では、コムギ幼苗のみで簡易に飼育が可能であること、幼苗に産み付けられた卵をまとめて低温保存することによって、その後の発育に大きな悪影響を及ぼすことなく、孵化日や羽化日を斉一化し、同日齢の成幼虫を同時に多数得られることが報告されている。アカスジでもコムギ幼苗のみで飼育可能であることが示唆されているものの、効率的に飼育するための詳細な条件については報告されていない。そこで、本研究では、アカスジ飼育法開発の一環として、孵化幼虫を同時に多数得るためにコムギ幼苗に産み付けられた卵を低温保存することが、その後の幼虫孵化に与える影響を調査した。
著者
萩田 孝志 佐々木 純
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.45, pp.67-71, 1994-11-30 (Released:2011-08-11)
参考文献数
10

1991年7月に北海道恵庭市の食用ユリ (品種: 白銀) に原因不明の葉枯れ症が発生した。病徴は, 茎に茶褐色のすじ状のえそを伴い葉が枯死した。1992年に食用ユリ主要栽培地帯を調査した結果, 本症は道内全域に発生し, 収穫皆無のほ場もみられた。本症罹病葉の汁液接種により病徴が再現され, その発病株からチューリップモザイクウイルス (TBV) とひも状ウイルスが検出された。両ウイルスを混合接種した場合のみ葉枯れ症を生じた。また, 本症はりん茎を通して次代に伝染した。以上のことから, 本症はTBVとひも状ウイルスの重複感染によって生じ, わが国では未報告のウイルス病であるので, ひも状ウイルスの同定および病名について今後検討したい。
著者
佐藤 健治 加藤 智弘
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.53, pp.134-136, 2002-11-30 (Released:2011-08-11)
参考文献数
4

セイヨウナシ「ラ・フランス」の予冷果における追熟中の輪紋病の発病は, 果実硬度の低下にともなって増加し, 顕著に硬度が低下し始める出庫3日後から硬度が4ポンドに達する間に感染果の9割が発病することが明らかとなった. そこで, 適温で追熟を行った場合の選果基準を検討したところ, 発病が予想される果実のうち90%を出荷前に取り除くことを想定した場合, 果実硬度が4.0~4.5ポンドの時点で病斑直径が1.0mm前後の病斑を目安に選果すれば良いと考えられた.
著者
星 伸枝 仲谷 房治
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.51, pp.129-132, 2000-11-30 (Released:2011-08-11)
参考文献数
3

リンゴ褐斑病菌 (Diplocarpon mali) の分生子をリンゴ主要品種の成葉および短果枝葉に噴霧接種を行った。どの品種でも, 本病に対してそれまで抵抗的であった成葉および短果枝葉は, 9~10月になると病斑が多数形成され, また潜伏期間が短くなり, 罹病しやすくなった。罹病化の時期は品種により異なり, 早生, 中生, 晩生の品種順に罹病化する傾向が認められた。1999年の場合, 早生品種のきおうは9月上~中旬に, 中生品種のジョナゴールドは9月中旬~10月上旬に, 晩生品種のふじは10月下旬に罹病的になった。
著者
仲谷 房治 星 伸枝
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.50, pp.85-88, 1999-11-30 (Released:2011-08-11)
参考文献数
3

リンゴ褐斑病菌 (Dlplocarponmli) の分生子をリンゴ樹の各部位の葉に噴霧接種し, 葉の罹病程度を比較した。新梢の新葉は罹病性が高いが, 葉の成長が停止すると罹病性が低下した。葉の伸長が停止し光沢のある成葉は発病しないが, 日陰の葉やナミハダニの被害葉は発病しやすかった。また, すべての葉が淡黄緑色を呈する徒長枝葉はきわめて罹病性が高かった。短果枝葉では, 枝の先端部の葉面積が大きい葉は罹病しにくく, 基部の葉面積が小さい葉は罹病性が高かった。本病のまん延期に当たる9月以降の新葉, 成葉および短果枝葉の罹病性を比較すると, どの葉も病斑数が増加するとともに潜伏期間が短くなることから, この時期に罹病性が急速に高くなることが明らかになった。
著者
岩崎 暁生 青木 元彦 妹尾 吉晃
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.62, pp.194-198, 2011-12-27 (Released:2017-12-20)
参考文献数
10

In the summer and autumn of 2010, a mass outbreak of the beet webworm Spoladea recurvalis in sugar beet occurred throughout the entire sugar beet cultivation area of Hokkaido, the northern island of Japan. Serious damage was incurred in mid-August in the southern area, in mid to late August in the central area and the Tokachi district of the eastern area, and after mid-September in the Okhotsk district of the eastern area. Through field research in the central area, the migration period of adult moths was estimated to be mid-July. The early and/or mass migration of moths in addition to the higher summer temperature suitable for the development of the pest from their immature stages might accelerate the unusual mass occurrence of the pest throughout the year. Several insecticides mainly belonging to organophosphates and synthetic pyrethroids were found to be less effective on middle-to-late instar larvae in both insect dipping and diet dipping experiments. Insect growth regulators, on the other hand, were found to be effective for the control of larvae of the pest on sugar beet fields even under such mass occurrence.
著者
伊藤 晶 糸山 享 小松 貢一
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.56, pp.155-156, 2005-12-05 (Released:2011-08-11)
参考文献数
5
被引用文献数
2

2004年6月に熱水土壌消毒を実施し, ホウレンソウケナガコナダニに対する防除効果を調査した. 消毒直後の土壌中のコナダニ密度は0頭/100cm3まで減少していたが, 消毒後1作目にはホウレンソウへの加害が認められ, コナダニ密度も再び増加した. また, 消毒後の作付を重ねる度に加害株率は増加し, 3作目には19.0%となった. 熱水土壌消毒を防除体系に導入するためには, 消毒後の侵入や増殖の防止対策を確立していく必要がある.
著者
新山 徳光 松橋 正仁 工藤 三之 福田 秀樹 吉川 進太郎
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.65, pp.135-138, 2014-12-19 (Released:2018-01-30)
参考文献数
9

2013 年の秋田県におけるイネヒメハモグリバエの発生は,沿岸部を中心に広域的な多発生となった.多発要因として各種気象要因やイネの移植時期と成虫発生時期の関係を検討したところ,これまで本種の多発要因として指摘されてきた前年夏期の低温,冬期の高温,早期融雪はいずれも2012~2013 年の気象条件に当てはまらなかった.一方,2013 年は4 月3 半旬から5 月2 半旬までの継続した低温により成虫の発生時期が遅れ,結果的にイネの移植時期と成虫発生時期が一致した.このことが同年のイネヒメハモグリバエ多発生の主な要因と考えられた.
著者
関田 徳雄 山田 雅輝
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.1973, no.24, pp.23-27, 1973-12-05 (Released:2011-08-11)
参考文献数
6

1. 室内実験の結果, 定温条件におけるミダレカクモンハマキの休眠終了後における卵発育の理論上の発育零点は6.4℃, 有効積算温度は140日度と計算された。この結果は他の実験者の結果とも矛眉するものではなかった。2. 変温条件でのふ化までに要する温量は定温条件での結果と大差なかった。3.野外での実際のふ化は樹表面温度に直接影響されることが明らかとなった。しかし, 巨視的にみれば気温と樹表面温度は平行的に変動しているものと思われるので, 有効気温の累積によってふ化の予測をしうるものと考え, 過去の資料を申いてその可能性を検討した。4.その結果, ある程度満足できる結果がえられ, 3月以降の6.5℃以上の累積温量によって, ふ化初発は40日度に達した日を起点にすれば平均4.4日後, ふ化50%日は60日度および80日度に達した日を起点にすれば, それぞれ7.8日後と2.4日後であった。
著者
千葉 武勝 長谷川 勉
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.1972, no.23, pp.66-70, 1972-12-20 (Released:2011-08-11)
参考文献数
21

タマナヤガとカブラヤガ両種の3令期以降の幼虫, 蛹および成虫の耐寒性について実験的に検討し, その結果から, 両種の野外における越冬態について考察をくわえた。1. 20℃, 長日 (16時間照明) および短日 (12時間照明) 条件下で飼育した両種の3令, 4令, 5令および6令幼虫を約2.5℃ の冷蔵庫で冷蔵し, 5日ごとに60日めまで生, 死虫数を調査した。その結果, タマナヤガではいずれの令期, 日長条件区とも耐寒性は弱く60日間の冷蔵処理でほとんどの個体が死亡した。これに対して, カブラヤガの幼虫では一般に強く, とくに短日で飼育した5~6令幼虫は60日後でも約90%の個体が生存していた。2. 9月中旬から10月下旬の問の室温条件下で飼育して得た蛹を, ヨトウガの休眠蛹との比較のもとに野外の土中に埋没して, 人為的に越冬させたところ, ヨトウガでは88%の個体が翌春まで生存していたのに対し, タマナヤガおよびカブラヤガでは全個体が死亡した。3. 低温 (20℃), 短日 (12時間照明) 下で飼育して得た成虫を2℃ 前後に冷蔵して生存期間を調べたところ, タマナヤガは平均37日, カブラヤガでは55日であった。4. 以上の結果から, タマナヤガでは各虫態とも耐寒性が弱く, 寒冷地での越冬は困難と思われた。また, カブラヤガでは中~老令幼虫で越冬するものと考えられた。
著者
河野 勝行 平井 一男 氣賀澤 和男
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.1987, no.38, pp.125-126, 1987-11-10 (Released:2011-08-11)
参考文献数
5
被引用文献数
1

コガネムシ類4種 (サクラコガネ.スジコガネ.ヒメコガネ, アカビロウドコガネ) に対する誘蛾灯3種 (プラックライト, 水銀灯, 白熱電球) の誘引性の比較と, 設置場所の違いによる誘引数の比較を行った。4種ともプラックライト, 水銀灯, 白熱電球の順で捕獲数が多く, アカビロウドコガネを除く3種では統計的に有意だった。ヒメコガネは他の3種と比較すると設置場所による捕獲数の違いが大きく, 移動力が低いと思われた。
著者
小野寺 鶴将
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.64, pp.153-156, 2013-12-26 (Released:2018-01-20)
参考文献数
7

開花開始期がほぼ同じ時期で子実の粒大が異なるダイズ品種を無防除で栽培し,マメシンクイガによる被害粒率を調査した.その結果,調査を実施した2009, 2011 および2012 年の3 カ年とも,有毛品種の被害粒率は品種により大きく異なり,子実の100 粒重が軽い品種で低く,重い品種で高くなる高い相関が認められた.一方,これらの品種について莢への産卵密度を調査したところ,品種間に有意な差が認められなかった.産卵密度に品種間差がないにもかかわらず,子実の大きさに関係して被害粒率が異なった原因は不明であるが,幼虫が莢へ侵入する際あるいは食入して以降の生存率が品種により異なっている可能性があると考えられた.
著者
菅野 英二 瀧田 誠一郎
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.58, pp.71-74, 2007-12-14 (Released:2011-03-02)
参考文献数
7

リンゴ褐斑病に対する各種殺菌剤の残効性および治療効果について, 本病菌分生子を用いた新梢葉への接種により検討した. その結果, チオファネートメチル水和剤は残効期間が21日程度と最も長く, 15日程度の残効がある殺菌剤も数種明らかになった. また, 接種から1日後以内の散布でシプロジニル水和剤は高い防除効果を示し, チオファネートメチル水和剤およびべノミル水和剤でも防除効果が認められた. このことから, 本病に対して残効性が長い殺菌剤を散布することで, 防除間隔を10日から15日程度に延ばすことができると考えられた.
著者
菅野 英二 尾形 正
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.56, pp.93-95, 2005-12-05 (Released:2011-08-11)
参考文献数
3

リンゴ褐斑病菌子のう胞子の飛散時期における防除と本病発生との関係を調査した. 2004年の子のう胞子の飛散は4月19日から7月16日まで認められ, 飛散盛期は5月6半旬-6月1半旬であった. また, 新梢葉における防除効果は, 子のう胞子の飛散盛期の殺菌剤散布が最も効果が高く, 新梢葉における初発時期までは, 殺菌剤の散布を欠かすことはできないが, 初発後の二次感染期における散布のみでも比較的発病を抑制できると考えられた. 一方, 果実の感染時期は9月頃で, この時期に樹上に残存する新梢葉の発病葉率が高い場合, 果実発病も多くなると考えられた.
著者
霜田 政美
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.2018, no.69, pp.1-9, 2018-12-21 (Released:2019-12-21)
参考文献数
23

近年,昆虫の光や色に対する応答反応(光応答反応)の研究が進み,その知見を活用した害虫防除法,即ち“光防除”の研究が進んでいる.光防除は,生産現場の光環境や農業資材の色彩などを操作して病害虫の発生や侵入を抑制することから,薬剤抵抗性を獲得した害虫の防除に利用できる.また,光を用いた技術は,化学農薬を使用せずに害虫被害を抑制できることから,減農薬栽培の助けになる技術である.本稿では,昆虫の光応答反応について説明し,それらを用いた最近の技術開発の状況について具体的事例を挙げながら解説する.光防除技術が,より環境に優しい栽培体系の確立と普及につながることを期待したい.
著者
菅野 英二 伊藤 恵造 篠原 弘亮 佐々木 正剛
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.53, pp.137-140, 2002-11-30 (Released:2011-08-11)
参考文献数
5

福島県で1994年および2000年に多発生したモモ急性枯死症状の発生実態を調査し, その原因を解明するため, 2000年に発症樹から細菌を分離し, 接種による症状の再現を試みe. その結果, 本症状の発生時期は9~10月であること, 発症から枯死までの期間が5日程度であること, 結果樹から収穫した果実は正常であったこと, 5年生前後の若木で発症が多いこと, 品種間差は明確ではないこと等が明らかになった. 一方, 発症樹から分離された細菌をモモ休眠枝に接種したところ原症状が再現されたことから, 本症状の病原が細菌である可能性が示唆された.
著者
星 伸枝 仲谷 房治
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.54, pp.79-80, 2003

接種しても発病しないとされているリンゴ成葉を対象にリンゴ斑点落葉病菌 (<I>Alternaria mali</I>) の分生子を2000-2002年の秋期に噴霧接種し, 7品種の発病程度を比較した.「王林」,「きおう」,「スターキング・デリシャス」,「ジョナゴールド」および「さんさ」で抵抗性が低下し発病した. なかでも「王林」,「きおう」および「スターキング・デリシャス」は多発した.「ふじ」および「紅玉」はほとんど発病せず, 抵抗性の低下が認められなかった. 抵抗性の低下の程度は年次間差があり, 発病時期も変動した.
著者
岩崎 暁生
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.45, pp.171-174, 1994-11-30 (Released:2011-08-11)
参考文献数
6

Cabbage was grown in three different seasons in central Hokkaido, and was sprayed according to a customary spray schedule for each cropping season and the use of 2 visual damage thresholds. When damage to cabbage was assesed by using a threshold of 1 new hole/plant, there were reductions of 1-2 sprays from a customary spray schedule but less than 10% losses in marketable yield.
著者
岩崎 暁生 三宅 規文 武澤 友二 小坂 善仁 水越 亨 齊藤 美樹 清水 理沙
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.58, pp.178-182, 2007

近年, 北海道で栽培利用の拡大が図られている小果樹アロニアの害虫相を調査した. その結果, 9種の発生を確認した. 葉を食害する種としてモンクロシャチホコ, ウチイケオウトウハバチ, サクラヒラタハバチ, 花蕾を加害する種としてメスアカケバエ, 果実を加害する種としてクロハススジハマダラミバエ, モモシンクイガ, リンゴヒメシンクイ, ツツムネチョッキリ, ケブカスズメバチの存在を確認した. この中では, 若・中齢時に集団で葉を食害し摂食量の多いモンクロシャチホコ, 果実内部を食害し収穫後に果実から幼虫が脱出するモモシンクイガ, リンゴヒメシンクイ, クロハススジハマダラミバエが害虫として重要と考えられた.